2013年4月21日日曜日

一番目の記事(FC2ブログ)。

一番目の記事(FC2ブログ)。
2007.12.12.Wed Category:漢文
2013.04.21:(ブロガーへ)引っ越し。

漢文訓読における返り点の用法について、括弧を 用いた方法を提案いたします。
なお、以下に連なる画像およびその内容の無断使用・転載はご遠慮願います。
漢文の訓読を行う際、ふつうは返り点を用いて読み方のガイドを行います。
私が提案したいのは、この返り点を括弧に置き換えることによってもっとスマートに
表現できるのではないだろうか、ということです。
詳しくは以下の画像をご参照ください(平成19年11月28日)。
http://blog-imgs-16.fc2.com/k/a/n/kannbunn/SCAN0001.jpg
http://blog-imgs-16.fc2.com/k/a/n/kannbunn/SCAN0002.jpg
http://blog-imgs-16.fc2.com/k/a/n/kannbunn/SCAN0003.jpg
http://blog-imgs-16.fc2.com/k/a/n/kannbunn/SCAN0004.jpg
http://blog-imgs-16.fc2.com/k/a/n/kannbunn/SCAN0005.jpg
http://blog-imgs-16.fc2.com/k/a/n/kannbunn/SCAN0006.jpg
http://blog-imgs-16.fc2.com/k/a/n/kannbunn/SCAN0007.jpg
http://blog-imgs-16.fc2.com/k/a/n/kannbunn/SCAN0008.jpg
http://blog-imgs-16.fc2.com/k/a/n/kannbunn/SCAN0009.jpg
http://blog-imgs-16.fc2.com/k/a/n/kannbunn/SCAN0010.jpg
http://blog-imgs-16.fc2.com/k/a/n/kannbunn/SCAN0011.jpg
http://blog-imgs-16.fc2.com/k/a/n/kannbunn/SCAN0011.jpg
指定したファイルが見つからない場合(エラー)が有って、尚且つ、
画像のアップロード(画像を挿入)の仕方が分らないため、「最初の五枚」を、概ね、そのまま、書き写します
(平成25年04月21日)。
― 返り点に対する「括弧」の用法 ―

( )
〔 〕
[ ]
{ }
を 括弧とし、その一方で、




を 括 とする。


AC(B)D
に於いて、
   Bは「括弧の中」
 Cは「括の直上」
Aと   Dはどちらでもない。

この時、
α  「括の直上」←「括弧の中」
β  右以外は
                   上→下
という規則を設定する。

②③により、

AC(B)D
は、
A→B→C→D
の順で返読される。
然るに、

A{B[C〔D(ア)〕]}
に於いて、
 { }の中には、
  B[C〔D(ア)〕]が在り、
   [ ]の中には、
    C〔D(ア)〕 が在り、
     〔 〕の中には、
            D(ア)    が在り、
       ( )の中には、
        ア が在って、
Aは、{ の直上。
  Bは、[ の直上。
    Cは、〔 の直上。
      Dは、( の直上。

③⑤により、

A{B[C〔D(ア)〕]}
に於いて、
A を読むためには、その前に、
  B[C〔D(ア)〕]を読む必要が有り、
  B を読むためには、その前に、
    C〔D(ア)〕を読む必要が有り、
    C を読むためには、その前に、
      D(ア)を読む必要が有り、
      D を読むためには、その前に、
        ア を読む必要が有る。

A{B[C〔D(ア)〕]}
を読むためには、
        ア を読んでから、
      Dを読み、
      Dを読んでから、
    Cを読み、
    Cを読んでから、
  Bを読み、
  Bを読んでから、
Aを読む。
ことになる。


A{B[C〔D(ア)〕]}
は、「返り点」に於ける、
AㇾBㇾCㇾDㇾア
に相当する。

  { [ 〔 ( ) 〕 ] }
にあって、
「レ点の連続」は、4回以下であり、
〈 { [ 〔 ( ) 〕 ] } 〉
にあって、
「レ点の連続」は、5回以下である。
③⑥により、

A{B[C〔D(ア)イ〕ウ]エ}
は、
ア→D→イ→C→ウ→B→エ→A
の順で、「返読」される。
 ― 補足(平成25年04月21・23日) ―
従って、
(01)
α β により、
A{B[C〔D(ア)イ〕ウ]エ}
8{6[4〔2(1)3〕5]7}
は、
ア→D→イ→C→ウ→B→エ→A
1→2→3→4→5→6→7→8
の順で、「返読」される。
然るに、
(02)
A{B[C〔D(ア)イ〕ウ]エ}
8{6[4〔2(1)3〕5]7}
に於いて、
A=8 と エ=7 の間に在るのは、
       6 4 2 1 3 5
であって、これらの、六つの番号、即ち、
    6 5 4 3 2 1 は、
エ=7 よりも、小さい。
(03)
B[C〔D(ア)イ〕ウ]
6[4〔2(1)3〕5]
に於いて、
B=6 と ウ=5 の間に在るのは、
    4 2 1 3 
であって、これらの、四つの番号、即ち、
    4 3 2 1 は、
ウ=5 よりも、小さい。
(04)
C〔D(ア)イ〕
4〔2(1)3〕
に於いて、
C=4 と イ=3 の間に在るのは、
    2 1  
であって、これらの、二つの番号、即ち
     2 1 は、
イ=3 よりも、小さい。
然るに、
(05)
C〔D(ア)イ〕
4〔2(1)3〕
を、
C〔D(ア)イ(ウ)〕
5〔2(1)4(3)〕
に変へた場合も、
C=5 と イ=4 の間に在るのは、
       2 1  
であって、これらの、二つの番号は、
イ=4 よりも、小さい。
従って、
(06)
C〔D(ア)イ(ウ)〕
5〔2(1)4(3)〕
を、
五〔二(一)四(三)〕
5〔2(1)4(3)〕
に変へた場合も、
五=5 と 四=4 の間に在るのは、
     2 1  
であって、これらの、二つの番号は、
四=4 よりも、小さい。
従って、
(07)
五〔二(一)四(三)〕
5〔2(1)4(3)〕
を、
五〔二(#一)四(#三)〕
5〔2(#1)4(#3)〕
に変へた場合も、
五=5 と 四=4 の間に在るのは、
      2 1  
であって、これらの、二つの番号は、
四=4 よりも、小さい。
従って、
(08)
五〔二(#一)四(#三)〕
5〔2(#1)4(#3)〕
を、
如〔揮(快刀)断(乱麻)〕
五〔二(#一)四(#三)〕
に変へた場合も、
如=五 と 断=四 の間に在るのは、
      二 一  
であって、これらの、二つの番号は、
断=四 よりも、小さい。
然るに、
(09)
如〔揮(快刀)断(乱麻)〕
五〔二(#一)四(#三)〕
といふことは、
如〔揮(快刀)断(乱麻)〕=快刀を揮って乱麻を断つが如し。
の「返り点」が、
五 二 一 四 三
といふ、「一二点」である。といふことを、意味してゐる。
従って、
(10)
以下では、
如〔揮(快刀)断(乱麻)〕
五〔二(#一)四(#三)〕
のやうに、記すことにより、
「如」には、返り点の「五」が、付いてゐる。
「揮」には、返り点の「二」が、付いてゐる。
「快」には、返り点が、     付いてゐない。
「刀」には、返り点の「一」が、付いてゐる。
「断」には、返り点の「四」が、付いてゐる。
「乱」には、返り点が、     付いてゐない。
「麻」には、返り点の「三」が、付いてゐる。
ものとし、さうすることにより、
如5揮2快刀1断4乱麻3
のやうには、書かない。ことにする。
従って、
(11)
如〔揮(快刀)断(乱麻)〕=快刀を揮って乱麻を断つが如し。
五〔二(#一)四(#三)〕
に対する「返り点」の場合は、
  如=五 と  
  断=四 の間に、
  揮=二 と 
快刀=一 が来る。ことになる。
然るに、
(12)
『「返り点」の決まり』により、
「一二点」を挟んで「返る」場合は、「上下点」を、用ゐる。
従って、
(09)~(12)により、
(13)
如〔揮(快刀)断(乱麻)〕=快刀を揮って乱麻を断つが如し。
五〔二(#一)四(#三)〕=下〔二(#一)中(#上)〕
従って、
(14)
如〔揮(快刀)断(乱麻)〕
に於ける、
〔 ( ) ( )〕
といふ「括弧」は、
α 「括の直上」←「括弧の中」
β 右以外は
       上→下
といふ「ルール」により、
下 二 一 中 上
といふ「返り点」の、「役割」を、はたしてゐる。
然るに、
(15)
如〔揮(快刀)断(乱麻)〕
以〔畜(妻子)憂(飢寒)〕
の、「括弧」は、等しい。
従って、
(13)(14)(15)により、
(16)
以〔畜(妻子)憂(飢寒)〕
五〔二(#一)四(#三)〕
従って、
(17)
以〔畜(妻子)憂(飢寒)〕乱(本心)
五〔二(#一)四(#三)〕七(#六)
従って、
(18)
不[以〔畜(妻子)憂(飢寒)〕乱(本心)]
八[五〔二(#一)四(#三)〕七(#六)]
従って、
(19)
不[以〔畜(妻子)憂(飢寒)〕乱(本心)]有(銭財)
八[五〔二(#一)四(#三)〕七(#六)]十(#九)
従って、
(20)
不[以〔畜(妻子)憂(飢寒)〕乱(本心)]有(銭財)以  済(医薬)
八[五〔二(#一)四(#三)〕七(#六)]十(#九)#十二(#十一)
従って、
(21)
  使{籍誠不[以〔畜(妻子)憂(飢寒)〕乱(本心)]有(銭財)以  済(医薬)}
十三{##八[五〔二(#一)四(#三)〕七(#六)]十(#九)#十二(#十一)}
従って、
(22)
使{籍誠不[以〔畜(妻子)憂(飢寒)〕乱(本心)]有(銭財)以済(医薬)}
といふ「括弧」を、「一二点」だけで、表すならば、
十三 八 五 二 一 四 三 七 六 十 九 十二 十一
が、それである。ことになる。
然るに、
(13)により、
(23)
五 二 一 四 三=下 二 一 中 上
従って、
(24)
(23)の右辺を、(22)に代入すると、
十三 八 下 二 一 中 上 七 六 十 九 十二 十一
然るに、
(25)
『「返り点」の決まり』により、
「上下点」を挟んで「返る」場合は、「甲乙点」を、用ゐる。
従って、
(24)(25)により、
(26)
十三  下 二 一 中 上 乙 甲 十 九 十二 十一
然るに、
(27)
十 九 十二 十一
の、
十 九 
は、
十←九
であって、それ以上、「左(上)」に返らないため、
二 一
に、置き換へられる。
従って、
(26)(27)により、
(28)
十三 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 二 一 十二 十一
然るに、
(29)
『「返り点」の決まり』により、
「甲乙点」を挟んで「返る」場合は、「天地点」を、用ゐる。
従って、
(28)(29)により、
(30)
 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 二 一 地 天
従って、
(21)(30)により、
(31)
使{籍誠不[以〔畜(妻子)憂(飢寒)〕乱(本心)]有(銭財)以済(医薬)}=
籍をして誠に、妻子を畜ひ飢寒を憂ふるを以て本心を乱さず、銭財有りて以て医薬を済さ使む。
に於ける、
{ [ 〔 ( ) ( )〕 ( )] ( ) ( )}
といふ「括弧」は、
人 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 二 一 地 天
といふ「返り点」の、「役割」を、はたしてゐる。
従って、
(31)により、
(32)
K{#K[K〔K(#K)K(#K)〕K(#K)]K(#K)#K(#K)}
に於いて、
 K=「返り点」を伴ふ、    「任意の漢字」。
#=「返り点」を伴はない、「任意の漢字」。
である時、
{ [ 〔 ( ) ( )〕 ( )] ( ) ( )}
といふ「括弧」は、
人 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 二 一 地 天
といふ「返り点」の、「役割」を、はたしてゐる。
然るに、
(33)
使{籍誠不[以〔畜(妻子)憂(飢寒)〕乱(本心)]有(銭財)以済(医薬)}=
籍をして誠に、妻子を畜ひ飢寒を憂ふるを以て本心を乱さず、銭財有りて以て医薬を済さ使む。
に対して、例へば、
使{籍不[以〔畜(妻)憂(飢)〕乱(心)]有(銭)以済(医)}=
籍をして、妻を畜ひ飢ゑを憂ふるを以て心を乱さず、銭有りて以て医を済さ使む。
の「返り点」は、『「返り点」の決まり』により、
乙 下 二 レ 一レ 上レ レ 甲レ
であって、
人 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 二 一 地 天
ではない。
従って、
(34)
{ [ 〔 ( ) ( )〕 ( )] ( ) ( )}
といふ「括弧」は、
K{#K[K〔K(#K)K(#K)〕K(#K)]K(#K)#K(#K)}
に対しては、
人 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 二 一 地 天
といふ「返り点」の、「役割」を、はたしてゐる。一方で、
{ [ 〔 ( ) ( )〕 ( )] ( ) ( )}
といふ「括弧」は、
K{#K[K〔K(K)K(K)〕K(K)]K(K)#K(K)}
に対しては、
乙 下 二 レ 一レ 上レ レ 甲レ
といふ「返り点」の、「役割」も、はたしてゐる。
然るに、
(35)
乙 下 二 レ 一レ 上レ レ 甲レ
人 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 二 一 地 天
といふ「返り点」は、「一二点」だけで、それを表す時、
十三 八 五 二 一 四 三 七 六 十 九 十二 十一
十三 八 五 二 一 四 三 七 六 十 九 十二 十一
であるものの、
十三 八 五 二 一 四 三 七 六 十 九 十二 十一
といふ「順番」を、表すことが出来る「括弧」は、
 {   [ 〔 ( ) ( )〕 ( )] ( ) ( )}
すなはち、
13{8[5〔2(1)4(3)〕7(6)]10(9)12(11)}⇒
{[〔(1)2(3)4〕5(6)7]8(9)10(11)12}13
以外には、無い。
従って、
(36)
「返り点」が、決まれば、「括弧」が、定まるものの、
 「逆」は、成立しない。
然るに、
(13)により、
(37)
   #五〔二(#一)四(#三)〕  =    #下〔二(#一)中(#上)〕
であるため、
[#五〔二(#一)四(#三)〕]⇒[#下〔二(#一)中(#上)〕]
従って、
(38)
 K=「返り点」を伴ふ、    「任意の漢字」。
#=「返り点」を伴はない、「任意の漢字」。
である際に、
 K[#K〔K(#K)K(#K)〕]
に対する「返り点」は、
 五 二 一 四 三= 下 二 一 中 上
である。ことになる。
然るに、
(39)
   下 二 一 中 上
に対して、
 下 二 一 中 上
といふ「返り点」は、無い。
従って、
(38)(39)により、
(40)
① レ
② 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・・・・
③ 上 中 下
④ 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸。
⑤ 天 地 人。
からなる、『「返り点」の体系』は、
K[#K〔K(#K)K(#K)〕]
といふ、「漢文」を、想定してゐない。
従って、
(41)
「返り点」は、
K[#K〔K(#K)K(#K)〕]
といふ、「漢文」が存在し、「上中下・点」の「・点」では、「足りなくなる」といふ「可能性」を、考慮してゐない。
従って、
(42)
masudanoriko氏が、ブログ(はてな)の中で、述べてゐる、
古田島氏が返り点を非論理的だと指摘する根拠は、足りなくなる可能性があるからということらしい。
とする指摘は、正しい。

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