右側サイドバー、
ブログアーカイブ上の、
・ 返り点に対する「括弧」の用法(HP)=
http://www9.ocn.ne.jp/~kannbunn
は、「縦書き」であるため、PCが苦手な私には、簡単には「引っ越し」出来ないのですが、
いつもOCNをご愛顧いただきまして、誠にありがとうございます。
このたび、誠に勝手ながら「Page ON」のサービスを、2015年
2月28日をもちまして終了いたいします。
とのことです。
そのため、「引っ越し」が間に合わない場合は、2015年3月1日以降、あるいは、しばらくの間、
返り点に対する「括弧」の用法3(HP)。
は、ネット上から消えるかも知れないので、そのことを、お知らせします。
(01)
敢走=(出来ればさうしたくはないのであるが、さうも行かないので、)逃げる(ことにする)。
といふ意味である。
従って、
(02)
敢不走=(出来ればさうしたくはないのであるが、さうも行かないので、)逃げない(ことにする)。
といふ意味である。
従って、
(03)
敢不走乎=(出来ればさうしたくはないのであるが、さうも行かないので、)逃げない(ことにする)といふことが、あるだろうか?
といふ意味である。
従って、
(04)
百獣之見我而敢不走乎=百獣の我を見て敢へて走らざらんや(戦国策)。
といふ「反語」の場合は、
敢不走乎=(出来ればさうしたくはないのであるが、さうも行かないので、)逃げない(ことにする)といふことが、あるだろうか(、いや、そのやうなことはない)。
といふ意味である。
従って、
(05)
敢不走乎(戦国策)=「逃げたいけれど逃げない」といふことはない。
といふ意味になる。
然るに、
(06)
「逃げたいけれど逃げない」といふことはない。
といふことは、要するに、
「必ず逃げる」
といふことに、他ならない。
従って、
(07)
敢不走乎(反語)=必ず逃げる。
といふ意味になる。
然るに、
(08)
必ず逃げる=
逃げないことを、決してしない。
然るに、
(09)
「反語」の場合は、
けっきょく、肯定している場合は否定に、否定している場合は肯定の内容になる(旺文社、漢文の基礎、1973年、45頁)。
従って、
(09)により、
(10)
① 敢不走(反語である)。
② 不敢不走(反語ではない)。
に於いて、
①=②
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(07)(08)(10)により、
(11)
② 不敢不走(反語ではない)=
② 逃げないことを、決してしない。
従って、
(11)により、
(12)
③ 不敢走(反語ではない)=
③ 逃げることを、決してしない=
③ 決して逃げない。
従って、
(12)により、
(13)
③ 不敢・・・=
③ 決して・・・ない。
といふ「等式」が、成立する。
然るに、
(14)
「不敢」について、
三浦吉明教諭は「「不敢(あへて・・・ず)」の解釈について」(「漢文教室」第一五四号、一九八六・六)において、次のような問題提起をした。
1 市販の問題集・参考書の類。教科書・教師用指導書の類では、「不敢」を「決して・・・ない」と訳している。
(江連隆、漢文語法ハンドブック、1997年、81頁)。
然るに、
(15)
そこに、「決して~~ない」と解釈する可能性が出て来る(下略)。
三浦教諭の述べるとおり「『すすんで・・・すること』はしない」と読んでいただきたい。
(江連隆、漢文語法ハンドブック、1997年、82頁)。
とのことである。
平成26年08月25日、毛利太。
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