2024年8月23日金曜日

∃x∃y(Fx&Fy)├ ∃x(Fx)

(01)
142 ∃x(Fx)├ ∃x∃y(Fx&Fy)
1 (1)  ∃x(Fx)    A
 2(2)     Fa     A
 2(3)     Fa&Fa  22&I
 2(4)  ∃y(Fa&Fy) 3EI
 2(5)∃x∃y(Fx&Fy) 4EI
1 (6)∃x∃y(Fx&Fy) 125EE
(この結果は事実上、強化して相互導出可能にすることができる。)この連式の妥当性から、
ひとつだけの対象がFを持っているならば、∃x∃y(Fx&Fy)ということが帰結する。
言い換えると、相異なる変数「x」と「y」を用いる場合に、そのことから、それに対応する異なった対象が存在する
ということは、帰結しないのである
(E.J.レモン著、論理学初歩、竹尾治一郎・浅野楢英、1973年、210頁)。
然るに、
(02)
{xの変域}={a、b、c}
であるとする。
従って、
(02)により、
(03)
① ∃x(Fx)
② ∃y(Fy)
③ Fa∨Fb∨Fc
に於いて、
①=② であって、
①=③ である。
従って、
(03)により、
(04)
① ∃x{∃y(Fx&Fy)}
②{(Fa&Fa)∨(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)}∨{(Fb&Fa)∨(Fb&Fb)∨(Fb&Fc)}∨{(Fc&Fa)∨(Fc&Fb)∨(Fc&Fc)}
に於いて、
①=② である。
然るに、
(05)
「冪等律」により、
①(Fa&Fa)=Fa
②(Fb&Fb)=Fb
③(Fc&Fc)=Fc
従って、
(04)(05)により、
(06)
① ∃x{∃y(Fx&Fy)}
②{Fa∨(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)}∨{(Fb&Fa)∨Fb∨(Fb&Fc)}∨{(Fc&Fa)∨(Fc&Fb)∨Fc}
に於いて、
①=② である。
然るに、
(07)
「交換法則」により、
①(Fa&Fb)=(Fb&Fa)
②(Fa&Fc)=(Fc&Fa)
③(Fb&Fc)=(Fc&Fb)
従って、
(06)(07)により、
(08)
① ∃x{∃y(Fx&Fy)}
②{Fa∨(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)}∨{Fb∨(Fb&Fc)}∨{Fc}
に於いて、
①=② である。
然るに、
(09)
「交換法則・結合法則」により、
②{Fa∨(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)}∨{Fb∨(Fb&Fc)}∨{Fc}
③{(Fa∨Fb∨Fc)∨(Fa&Fb)}∨{(Fa&Fc)∨(Fb&Fc)}
に於いて、
②=③ である。
然るに、
(10)
1       (1){(Fa∨Fb∨Fc)∨(Fa&Fb)}∨{(Fa&Fc)∨(Fb&Fc)} A
 2      (2){(Fa∨Fb∨Fc)∨(Fa&Fb)}                   A
  3     (3) (Fa∨Fb∨Fc)                            A
   4    (4)            (Fa&Fb)                    A
   4    (5)             Fa                        4&E
   4    (6)             Fa∨Fb                     5∨I
   4    (7)            (Fa∨Fb∨Fc)                 6∨I
 2      (8) (Fa∨Fb∨Fc)                            23347∨E
    9   (9)                     {(Fa&Fc)∨(Fb&Fc)} A
     ア  (ア)                      (Fa&Fc)          A
     ア  (イ)                       Fa              ア&E
     ア  (ウ)                       Fa∨Fb           イ∨I
     ア  (エ)                      (Fa∨Fb∨Fc)       ウ∨I
      オ (オ)                              (Fb&Fc)  A
      オ (カ)                               Fb      オ&E
      オ (キ)                            Fa∨Fb      カ∨I
      オ (ク)                           (Fa∨Fb∨Fc)  キ∨I
    9   (ケ)                      (Fa∨Fb∨Fc)       9アエオク∨E
1       (コ) (Fa∨Fb∨Fc)                            1289ケ∨E
従って、
(08)(09)(10)により、
(11)
① ∃x{∃y(Fx&Fy)}
② (Fa∨Fb∨Fc)
に於いて、
①⇒② である。
従って、
(03)(11)により、
(12)
① ∃x{∃y(Fx&Fy)}
② ∃x(Fx)
に於いて、
①⇒② である。
従って、
(01)(12)により、
(13)
142 ∃x(Fx)┤├ ∃x∃y(Fx&Fy)
は、相互導出可能にすることができる
令和6年8月23日、毛利太。

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