(01)
(02)
今食馬者不知其能千里而食也(雑説)。
に於いて、
食=養ふ(FEED)。
であって、
食=食ふ(EAT)。
ではない。
従って、
(03)
誤解が無いやうに、
今養馬者不知其能千里而養也。
とする。
(04)
不 = ~
而 = &
ならば = →
とする。
従って、
(03)(04)により、
(05)
今養馬者不知其能千里而養也=
今養馬者~知其能千里&養也。
然るに、
(06)
任意の表述の否定は、その表述を’~( )’といふ空所にいれて書くことにしよう(W.O.クワイン、現代論理学入門、1972年、15頁)。
従って、
(05)(06)により、
(07)
① 今養馬者~(知其能千里)&養也。
② 今養馬者~(知其能千里&養)也。
の内の、いづれかである。
従って、
(07)により、
(08)
① 今馬を養ふ者は(其の能の千里なるを知ら)不して養ふなり。
② 今馬を養ふ者は(其の能の千里なるを知りて養は)不るなり。
の内の、いづれかである。
従って、
(08)により、
(09)
① 今、馬を飼ふ人は(その馬に千里を走るの能力が有ることを知ら)ずに飼ってゐる。
② 今、馬を飼ふ人は(その馬に千里を走るの能力が有ることを知って飼ってゐるのでは)ない。
の内の、いづれかであるが、「直観」としては、
①と②は、「同じ事」である。
然るに、
(06)
① Q,~P&Q
① Q
① ~P
① ~P∨~Q
① ~(P&Q)
① Q,~(P&Q)
(07)
② Q,~(P&Q)
② Q
② ~(P&Q)
② ~P∨~Q
② ~Q∨~P
② Q → ~P
② ~P
② ~P&Q
② Q,~P&Q
従って、
(06)(07)により、
(08)
① Q,~P&Q.
② Q,~(P&Q).
に於いて、
①=② である。
然るに、
(09)
~P=~(P)
従って、
(08)(09)により、
(10)
① Q、~(P)&Q。
② Q、~(P&Q)。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(11)
Q=xは馬を養ふ。
P=xは其の能の千里なるを知る。
とする。
従って、
(10)(11)により、
(12)
① xは馬を養ふ、(xは其の能の千里なるを知ら)ない&xは馬を養ふ。
② xは馬を養ふ、(xは其の能の千里なるを知り&xは馬を養ふのでは)ない。
従って、
(12)により、
(13)
① 馬を養ふxは、(其の馬の能の千里なるを知ら)ないで、馬を養ふ。
② 馬を養ふxは、(其の馬の能の千里なるを知って、馬を養ふのでは)ない。
従って、
(10)~(13)により、
(14)
① Q、~(P)&Q。
② Q、~(P&Q)。
に於いて、
①=②
である以上、
① 馬を養ふxは、(其の馬の能の千里なるを知ら)ないで、馬を養ふ。
② 馬を養ふxは、(其の馬の能の千里なるを知って、馬を養ふのでは)ない。
に於いても、
①=②
であるが、
① 今、馬を飼ふ人は(その馬に千里を走るの能力が有ることを知ら)ずに飼ってゐる。
② 今、馬を飼ふ人は(その馬に千里を走るの能力が有ることを知って飼ってゐるのでは)ない。
に於いて、
①=②
であることは、「自明」である。
然るに、
(15)
① Q,~P&Q
① Q
① ~P
① ~P∨~Q
① ~(P&Q)
① Q,~(P&Q)
② Q,~(P&Q)
② Q
② ~(P&Q)
② ~P∨~Q
② ~Q∨~P
② Q → ~P
② ~P
② ~P&Q
② Q,~P&Q
∴
① {Q,~P&Q}=
② {Q,~(P&Q)}
といふ「自然演繹(論理学)」は、20世紀の英吉利人にとっても、8世紀の唐人にとっても、21世紀の日本人にとっても、「正しい」。
cf.
自然演繹(しぜんえんえき、英: Natural deduction)は、「自然な」ものとしての論理的推論の形式的モデルを提供する証明理論の手法であり、哲学的論理学の用語である。「自然な」ものとしての論理的推論の形式的モデルを提供する証明理論の手法であり、哲学的論理学の用語である(ウィキペディア)。
従って、
(15)により、
(16)
① 今養馬者不(知其能千里)而養也。
② 今養馬者不(知其能千里而養)也。
に於いて、
①=②
であることは、8世紀の唐人にとっても、「自明」でなければ、ならない。
然るに、
(17)
① 今養馬者不(知其能千里)而養也。
② 今養馬者不(知其能千里而養)也。
に於いて、
①=②
であることが、8世紀の唐人にとっても、「自明」である。のであれば、
① Q,~(P)&Q.
② Q,~(P&Q).
に、「括弧」が有るやうに、
① 今養馬者不(知其能千里)而養也。
② 今養馬者不(知其能千里而養)也。
にも、「括弧」が有る。ことになる。
従って、
(17)により、
(18)
① 今養馬者不(知其能千里)而養也。
② 今養馬者不(知其能千里而養)也。
に於いて、「括弧」は有ります!
平成27年07月04日、毛利太。
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