(01)
「二等角三角形は、二等辺三角形である。」 (ユークリッド『原論』、第1巻第6命題) |
という「命題」は、
「(任意の)二等角三角形は、二等辺三角形である。」 |
という「意味」である。
然るに、
(02)
「(任意の)二等角三角形は、二等辺三角形である。」 |
ということは、「UI(普遍量記号導入の規則)」により、
「(すべての)二等角三角形は、二等辺三角形である。」 |
という「意味」である(E.J.レモン)。
然るに、
(03)
(1)~(ΑΒ=ΑΓ)→(ΑΒ>ΑΓ) ここで矢印であらわされた内含式が成立するのは、 公理8「全体は部分よりも大きい」にもとづく。 (山下正男、論理学史、111頁) |
然るに、
(04)
第2例の証明でも、公理と定理が使用され、さらに暗々裏では あるが、「命題論理学」が使用されている。 (山下正男、論理学史、112頁) |
然るに、
(05)
系Ⅰ:「命題計算」の「すべての定理」はトートロジー的(恒真的)である。 系Ⅱ:「命題計算」は無矛盾である。 (E.J.レモン著、論理学初歩、102頁) |
従って、
(01)~(05)により、
(06)
UI:「普遍量記号導入の規則」。 公理8:「全体は部分よりも大きい」。 系Ⅰ:「命題論理」の「すべての定理」はトートロジー的(恒真的)である。 |
という「3つ」を「是認」するならば、
「(未来永劫、すべての)二等角三角形は、二等辺三角形である。」 |
ということに、「ならざるを得ない」し、
実際に、我々は、「そのよう」に思っている。
然るに、
(07)
「(未来永劫、すべての)二等角三角形は、二等辺三角形である。」 |
ということは、
「二等角三角形は、二等辺三角形である。」という「命題」は「100%正しい」。 |
ということに、「他ならない」。
然るに、
(08)
「二等角三角形は、二等辺三角形である。」という「命題」が「100%正しい」。 |
ということは、
「二等角三角形は、二等辺三角形でない。」という「P値」が「0%」である。 |
ということに、「相当する」。
然るに、
(09)
「P値」が「0%」である「仮説検定」は、 「仮説検定」そのものの、「否定」である。 |
従って、
(08)(09)により、
(10)
「数学的に真である命題」は、「未来永劫(いかなる可能世界であっても)真である。」 のに対して、 「医学的に真である診断」は、「確率的に(統計的に)正しい」ということに、過ぎない。 |
従って、
(11)により、
(12)
「数学に於ける証明」という『基準』からすれば、 「患者Aの、症状B」は、「薬Cの副作用」である。 というような、「(医学的な)証明」は、その実、「証明」ではない。 |
令和5年3月5日、毛利太。
0 件のコメント:
コメントを投稿