―「09月17日の記事(http://kannbunn.blogspot.com/2016/09/blog-post_17.html)」の補足です。―
(01)
「01号室」には、四人のメンバーがゐて、四人の国籍は、「全て同じ」であったとする。
従って、
(01)により、
(02)
「01号室」の中に、一人の日本人がゐれば、他の三人も、日本人である。
(03)
「02号室」にも、四人のメンバーがゐて、四人の国籍は、「バラバラ」であったとする。
従って、
(03)により、
(04)
「02号室」の中に、一人の日本人がゐれば、他の三人は、日本人ではない。
従って、
(01)~(04)により、
(05)
「01号室」の中に、一人の日本人がゐれば、他の三人も、日本人であって、尚且つ、その場合は、
「02号室」の中にゐる日本人は、一人か、さうでなければ、〇人である。ものの、かうした「状況」を「状況α」とする。
然るに、
(06)
① { [ 〔 ( ) 〕 ] ( ) }
② { [ 〔 ( ) 〕 ] ( ) }
③ { [ 〔 ( ) 〕 ] ( ) }
④ { [ 〔 ( ) 〕 ] ( ) }
であれば、「括弧」は、「全て同じ」であって、それ故、「これらの括弧」は、「01号室の四人」に譬へることが、出来る。
(07)
① v( v( ( )v( v ) ) v )
② v( v( ( )v( v( ) ) v )
③ v( v( ( )v( v ) ) v( ))
④ v( v( ( )v( v( ) ) v( ))
であれば、「括弧」は、「バラバラ」であって、それ故、「これらの括弧」は、「02号室の四人」に譬へることが、出来る。
然るに、
(08)
① { [ 〔 ( ) 〕 ] ( ) }
② { [ 〔 ( ) 〕 ] ( ) }
③ { [ 〔 ( ) 〕 ] ( ) }
④ { [ 〔 ( ) 〕 ] ( ) }
といふ「括弧」は、
① 君子不以其所以養人者害人。
② 君子不以其所以養人間者害人。
③ 君子不以其所以養人者害人間。
④ 君子不以其所以養人間者害人間。
といふ「漢文の、補足構造」である。
従って、
(05)~(08)により、
(09)
「状況α」との「類推」により、
① 君子不以其所以養人者害人。
② 君子不以其所以養人間者害人。
③ 君子不以其所以養人者害人間。
④ 君子不以其所以養人間者害人間。
といふ「漢文の、補足構造」を表してゐるのは、
① v( v( ( )v( v ) ) v )
② v( v( ( )v( v( ) ) v )
③ v( v( ( )v( v ) ) v( ))
④ v( v( ( )v( v( ) ) v( ))
の中の、「1個、あるいは、0個」である。
然るに、
(10)
従って、
(09)(10)により、
(11)
① 君子不v(以v(其(所以)v(養v人)者)害v人)。
② 君子不v(以v(其(所以)v(養v(人間))者)害v人)。
③ 君子不v(以v(其(所以)v(養v人)者)害v(人間))。
④ 君子不v(以v(其(所以)v(養v(人間))者)害v(人間))。
といふ、「漢文訓読の返り点に括弧を導入して構造化する試み」の中の、「少なくとも、三つのそれ」は、
① 君子不以其所以養人者害人。
② 君子不以其所以養人間者害人。
③ 君子不以其所以養人者害人間。
④ 君子不以其所以養人間者害人間。
といふ「漢文の、補足構造」を、表してはゐない。
(12)
「結論」だけを述べると、「与へられた漢文の返り点」が、
「レ点と、ハイフン」を含まないならば、その時に限って、
「返り点に対する括弧の用法(このブログ)の、括弧」と、
「漢文訓読の返り点に括弧を導入して構造化する試みの、括弧」は、同じ」になる。
例へば、
(13)
⑤ 何不[以〔善(漢文)者〕従]⇒
⑤ 何[〔(漢文)善者〕以従]不=
⑤ 何ぞ[〔(漢文を)善くする者を〕以て従へ]不る。
の「返り点」は、
⑤ 乙 下 二 一 上 甲
であるため、「レ点と、ハイフン」は無い。
然るに、
(14)
⑤ 何不[以〔善(漢文)者〕従]。
を、( )だけで書くならば、
⑤ 何不(以(善(漢文)者)従)。
であって、
⑤ 何不(以(善(漢文)者)従)
に対して、「レ点」を加へると、
⑤ 何不v(以v(善v(漢文)者)従)。
となって、
⑤ 何不v(以v(善v(漢文)者)従)。
は、「漢文訓読の返り点に括弧を導入して構造化する試みの、括弧」である。
(15)
⑥ 何不[以〔善(文)者〕従]⇒
⑥ 何[〔(文)善者〕以従]不=
⑥ 何ぞ[〔(文を)善くする者を〕以て従へ]不る。
の「返り点」は、
⑤ 乙 下 二 一 上 甲
ではなく、
⑤ 下 二 レ 一 上
であるため、「レ点」が有る。
然るに、
(16)
⑥ 何不[以〔善(文)者〕従]=
⑥ 何不(以(善(文)者)従)。
に対して、「漢文訓読の返り点に括弧を導入して構造化する試みの、括弧」は、
⑥ 何不v(以v(善v文者)従)。
である。
従って、
(17)
⑤ 何不v(以v(善v(漢文)者)従)。
⑥ 何不v(以v(善v文者)従)。
であるため、「漢文訓読の返り点に括弧を導入して構造化する試みの、括弧」の場合は、
⑤ 何不以善漢文者従。
⑥ 何不以善_文者従。
に対する「括弧」が、「同じ」にはならない。
然るに、
(18)
ふみ【文・書】〔名〕
④ 漢詩。漢文。(古語林、1997年、1149頁)
従って、
(19)
「文」は、「漢文」でも有り得るため、
⑤ 何不以善漢文者従。
⑥ 何不以善_文者従。
といふ「漢文の構造」は、「等しい」。
従って、
(17)(19)により、
(20)
⑤ 何不以善漢文者従。
⑥ 何不以善_文者従。
といふ「漢文の構造」は「等しい」にも拘はらず、
⑤ 何不v(以v(善v(漢文)者)従)。
⑥ 何不v(以v(善v 文 者)従)。
といふ風に、⑥の「括弧の数」と、⑤の「括弧の数」が、同じには、ならない。
従って、
(20)により、
(21)
⑤ 何不v(以v(善v(漢文)者)従)。
⑥ 何不v(以v(善v 文 者)従)。
の内の、どちらか一方は、
⑤ 何不以善漢文者従。
⑥ 何不以善_文者従。
といふ「漢文の構造」を表しては、ゐない。
平成28年09月18日、毛利太。
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