2016年9月12日月曜日

「英文訓読」と、「普遍文法」としての「括弧(スコープ)」。

―「09月12日の記事」を書き直します。―
(01)
① 王様以外に真実を知る者はゐない。もしその男が真実を知ってゐるのであれば、彼は王様である。
② No one except the king knows the truth. If the man knows the truth, he must be the king.
に於いて、①と② は、「論理的」に「正しく」、「命題」として「等しい」。
然るに、
(02)
② No{one〔except(the king)knows(the truth)〕}. If〔the man knows(the truth)〕, he must〔be(the king)〕.
に於ける、括弧は、英単語のスコープ(scope)を明示する働きを持つ。スコープは、英単語の意味が及ぶ範囲のことをいふ。
従って、
(02)により、、
(03)
② No one except the king knows the truth.If the man knows the truth, he must be the king.
② No{one〔except(the king)knows(the truth)〕}. If〔the man knows(the truth)〕, he must〔be(the king)〕.
であれば、
② No   の意味は、{one except the king knows the truth}に及んでゐて、
② One   の意味は、〔except the king knows the truth〕に及んでゐて、
② except の意味は、(the king) に及んでゐて、
② knows の意味は、(the truth)に及んでゐて、
② If     の意味は、〔the man knows the truth〕に及んでゐて、
② knows の意味は、(the truth)  に及んでゐて、
② must   の意味は、(be the king) に及んでゐて、
② be     の意味は、(the king)    に及んでゐる。
然るに、
(04)
日本語と英語の語順は、次の対比からも分るように、一般にミラーイメージの関係になっている。
(1)久美子を見た   saw kumiko
(2)数学の本     books on math
(3)東京から     form Tokyo
(4)きのう買った本   books that I bought yesterday
(5)那覇へ行ったこと that she went to Naha
(意味と形式の対応と日英語比較小論 - 宇都宮大学 学術情報リポジトリ ...(Adobe PDF) - htmlで見る
従って、
(03)(04)により、
(05)
② No{one〔except(the king)knows(the truth)〕}. If〔the man knows(the truth)〕, he must〔be(the king)〕.
に於いて、
     No{ }→{ }No 
    one{ }→{ }one
 except( )→( )except
 knows( )→( )knows
     If〔 〕→〔 〕If
 knows( )→( )knows
  must〔 〕→〔 〕must
   be( )→( )be
といふ「倒置」を行ふと、
② {〔(the king)except(the truth)knows〕one}No. 〔the man (the truth)knows〕If, he 〔(the king)be〕must=
② {〔(王様)以外に(真実を)知る〕者は}ゐない。〔その男が(真実を)知ってゐる〕のであれば、彼は〔(王様)で〕なければならない。
といふ「語順」を、得ることになる。
従って、
(05)により、
(06)
② No{one〔except(the king)knows(the truth)〕}. If〔the man knows(the truth)〕, he must〔be(the king)〕→
② {〔(the king)except(the truth)knows〕one}No. 〔the man (the truth)knows〕If, he 〔(the king)be〕must=
① {〔(王様)以外に(真実を)知る〕者は}ゐない。〔その男が(真実を)知ってゐる〕のであれば、彼は〔(王様)で〕なければならない。
といふ、「漢文訓読」ならぬ、「英文訓読」が「可能」となる「所以」は、
②  {    〔     (        )     (         )〕}    〔             (         )〕         〔   (        )〕
② {〔(  )   (   )  〕  }    〔    (   )     〕        〔(  ) 〕
といふ「括弧」に、他ならない。
従って、
(01)(06)により、
(07)
② { 〔 ( )( ) 〕 }〔 ( )〔 〕〔  ( ) 〕
② { 〔 ( )( ) 〕 }〔 ( )〔 〕〔  ( ) 〕
といふ「括弧(補足構造)」は、
① 王様以外に真実を知る者はゐない。もしその男が真実を知ってゐるのであれば、彼は王様である。
② No one except the king knows the truth. If the man knows the truth, he must be the king.
といふ「日本語と英語」に於ける、「普遍文法(UG)」である。
然るに、
(08)
エイヴラム・ノーム・チョムスキー(Avram Noam Chomsky、1928年12月7日 - )のやうな、英語のネイティブスピーカーが、
② No{one〔except(the king)knows(the truth)〕}. If〔the man knows(the truth)〕, he must〔be(the king)〕.
といふ「構造(syntax)」の「英語」を話してゐる。のかどうか、私には分らない。
然るに、
(09)
現在小学校では、「外国語活動」として英語が必修化されています。ほとんどの小学校では、5年生、6年生の授業の中に英語が組み込まれています。それらの授業では、英語の歌やゲームなどを取り入れ、「英語を楽しむ」「英語に親しむ」ということに力を入れています。(http://mamari.jp/19054)
従って、
(10)
少なくとも、日本の小学生は、「漢文訓読」ならぬ、「英文訓読」を、行はない。
平成28年09月14日、毛利太。
―「関連記事」―
(a)「レ点」は要らない。「括弧」があれば、「返り点」も要らない。(http://kannbunn.blogspot.com/2016/08/blog-post_22.html
(b)「括弧」は「返り点」の「代用」ではない。(http://kannbunn.blogspot.com/2016/08/01_25.html
(c)「一二点」だけでは、「読みにくい」。(http://kannbunn.blogspot.com/2016/08/blog-post_26.html
(d)「(レ点を含む)返り点」は、「構造(syntax)」を表してゐない。(http://kannbunn.blogspot.com/2016/08/syntax.html
(e)「括弧と返り点」で表すこと出来る「訓読」の「順番」。(http://kannbunn.blogspot.com/2016/08/blog-post_31.html
(f)「括弧」の読み方。(http://kannbunn.blogspot.com/2016/09/blog-post.html)
(g)「返り点、括弧、構造化。」(http://kannbunn.blogspot.com/2016/09/blog-post_11.html

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