2016年9月1日木曜日

「括弧」の読み方。

(01)
(  =括
  )= 弧
( )=括弧
とする。
(02)
① 我揮(快刀)断(乱麻)者也。
に於いて、
① 読
① 断
を、「括の左(the left of 括)」とする。
(03)
(a)「括の左」以外は、「左から右に」読む。
(b)「括弧の中を先に」読み、その後で「括の左」を読む。
とする。
従って、
(01)(02)(03)により、
(04)
① 我揮(快刀)断(乱麻)者也。
といふ「漢文」は、
① 我揮(快刀)断(乱麻)者也⇒
① 我(快刀)揮(乱麻)断者也=
① 我は 快刀を 揮って 乱麻を 断つ 者 也。
といふ「順番」で、「訓読」する。
(05)
〔  =括
  〕= 弧
〔 〕=括弧
とする。
(06)
〔( )〕
に於いて、
 ( )
は、「内側の括弧」とし、
〔   〕
は、「外側の括弧」とする。
(07)
(a)「括の左」以外は、「左から右に」読む。
(b)「括弧の中を先に」読み、その後で「括の左」を読む。
(c)「括弧」の中に「括弧」が在る場合は、「内側の括弧の中を先に」読む。
従って、
(01)~(07)により、
(08)
② 我非〔揮(快刀)断(乱麻)者〕也。
であれば、
② 我 を「最初」に読み、
② 也 を「最後」に読む。
(09)
② 非 は、〔揮(快刀)断(乱麻)者〕 を読んだ「直後」に読む。
(10)
② 揮(快刀) と、
② 断(乱麻) であれば、
② 揮(快刀) を「先」に読み、
② 断(乱麻) を「後」に読む。
(11)
② (快刀)を読んだ「直後」に、揮 を読み、
② (乱麻)を読んだ「直後」に、断 を読む。
従って、
(08)~(11)により、
(12)
② 我非〔揮(快刀)断(乱麻)者〕也⇒
② 我〔(快刀)揮(乱麻)断者〕非也=
② 我は 快刀を 揮って 乱麻を 断つ 者に 非ざる なり。
といふ「順番」で、「返読」する。
(13)
(a)「括の左」以外は、「左から右に」読む。
(b)「括弧の中を先に」読み、その後で「括の左」を読む。
(c)「括弧」の中に「括弧」が在る場合は、「内側の括弧の中を先に」読む。
といふ「ルール」を、
    ( )
   〔( )〕
  [〔( )〕]
 {[〔( )〕]}
〈{[〔( )〕]}〉
といふ「括弧」に対して、「適用」する。
(14)
而=て
之=の
之=行く
者=は
也=なり
也=置き字
不=ず
不=あらず
将=且に+す
於=置き字
とする。
従って、
(01)~(14)により、
(15)
③ 何不〈令{人謂(韓公叔)曰[秦之敢絶(周)而伐(韓)者、信(東周)也、公何不〔与(周地)発(質使)之(楚)〕、秦必疑(楚)、不〔信(周)〕、是韓不(伐)也]、又謂(秦)曰[韓彊与(周地)、将〔以疑(周於秦)〕也、周不〔敢不(受)〕]}〉。
であれば、
③ 何〈{人(韓公叔)謂[秦之敢(周)絶而(韓)伐者、(東周)信也、公何〔(周地)与(質使)発(楚)之〕不、秦必(楚)疑、〔(周)信〕不、是韓(伐)不也]曰、又(秦)謂[韓彊(周地)与、且〔以(周於秦)疑〕也、周〔敢(受)不〕不]曰}令〉不。
③ 何ぞ 人をして 韓の公叔に 謂ひて 秦の敢へて 周を 絶って 韓を 伐たんとするは 東周を 信ずればなり 公何ぞ 周に地を 与へ 質使を 発して 楚に 行かしめ ざる 秦必ず 楚を 疑ひ 周を 信ぜ ざらん 是れ 韓 伐たれ ざらんと 曰ひ 又 秦に 謂ひて 韓 彊ひて 周に地を 与ふるは 且に 以て 周を秦に 疑はしめんとする なり 周 敢へて 受け ずんば あらずと 曰は 令め ざる。
といふ「順番」で、「辺読」される。
然るに、
(16)

従って、
(15)(16)により、
(17)
③〈{( )[( )( )( )〔( )( )( )〕( )〔( ) 〕( )]( )[( )〔( )〕〔( )〕]}〉
③ レ 丁 二 一 地 レ レ 二 一 下 二 一 二 一 上レ レ レ レ 天レ レ 丙 二 一 三 二 一 乙 甲レ
といふ「括弧&返り点」は、
③ 何不令人謂韓公叔曰秦之敢絶周而伐韓者信東周也公何不与周地発質使之楚秦必疑楚不信周是韓不伐也又謂秦曰韓彊与周地将以疑周於秦也周不敢不受。
といふ「漢文の語順」を、
③ 何人韓公叔謂秦之敢周絶而韓伐者東周信也公何周地与質使発楚之不秦必楚疑周信不是韓伐不也曰又秦謂韓彊周地与且以周於秦疑也周敢受不不曰令不。
といふ「訓読の語順」に、「並び替へ(ソートす)」ることが、出来る。
然るに、
(18)
④ 言不何=
④ 言(不〔何)〕⇒
④ (〔何)言〕不=
④ (〔何ぞ)言は〕ざる。
に於いて、
④  ( 〔 )〕
といふ「それ」は、「括弧」ではなく
  一
といふ「それ」も、「返り点」ではない
従って、
(18)により、
(19)
「括弧&返り点」は、
④ 言不何。
といふ「語順」を、
④ 何言不。
といふ「訓読の語順」に、「並び替へ(ソートす)」ることが、出来ない
従って、
(17)(19)により、
(20)
③ 何不令人謂韓公叔曰秦之敢絶周而伐韓者信東周也公何不与周地発質使之楚秦必疑楚不信周是韓不伐也又謂秦曰韓彊与周地将以疑周於秦也周不敢不受。
④ 言不何。
に於いて、
③ といふ「66字」は、「括弧&返り点」を用ゐることが、出来、
④ といふ「 字」は、「括弧&返り点」を用いることが、出来ない
平成28年09月01日、毛利太。
―「関連記事」―
(a)「レ点」は要らない。「括弧」があれば、「返り点」も要らない。(http://kannbunn.blogspot.com/2016/08/blog-post_22.html
(b)「括弧」は「返り点」の「代用」ではない。(http://kannbunn.blogspot.com/2016/08/01_25.html
(c)「一二点」だけでは、「読みにくい」。(http://kannbunn.blogspot.com/2016/08/blog-post_26.html
(d)「(レ点を含む)返り点」は、「構造(syntax)」を表してゐない。(http://kannbunn.blogspot.com/2016/08/syntax.html
(e)「括弧と返り点」で表すこと出来る「訓読」の「順番」。(http://kannbunn.blogspot.com/2016/08/blog-post_31.html
(f)「返り点、括弧、構造化。」(http://kannbunn.blogspot.com/2016/09/blog-post_11.html

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