2022年1月15日土曜日

「パースの法則」と「連言除去&選言除去」。

(01)
(ⅰ)
  1(1) P&~Q    A
  1(2) P       1&E
   (3)(P&~Q)→P 12CP
(ⅱ)
1  (1) P∨P    A
 2 (2) P      A
  3(3)   P    A
1  (4) P      12233∨E
   (5)(P∨P)→P 14CP
(ⅲ)
1  (1) (P&~Q)∨P    A
 2 (2)  P&~Q       A
 2 (3)  P          2&E
  4(4)       P     A
1  (5)  P          12344∨E
   (6)((P&~Q)∨P)→P 15CP
従って、
(01)により、
(02)
① (P&~Q)→P
② (P∨ P)→P
③((P&~Q)∨P)→P
といふ「論理式」は、「恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(02)により、
(03)
① (Pであって、Qでない)ならば、Pである。
② (Pであるか、または、Pである)ならば、Pである。
③((Pであって、Qでないか)、または、Pである)ならば、Pである。
といふ「日本語」は、「恒真(トートロジー)」である。
従って、
(03)により、
(04)
P=日本人である。
Q= 男性である。
として、
① (日本人であって、女性でない)ならば、日本人である。
② (日本人であるか、または、日本人である)ならば、日本人である。
③((日本人であって、女性でないか)、または、日本人である)ならば、日本人である。
といふ「日本語」は、「恒真(トートロジー)」である。
といふことは、「当然」である。
然るに、
(05)
(ⅲ)
1  (1)~(P&~Q)  A
 2 (2)  P      A
  3(3)    ~Q   A
 23(4)  P&~Q   23&I
123(5)~(P&~Q)&
       (P&~Q)  13&I
12 (6)   ~~Q   35RAA
12 (7)     Q   6DN
1  (8)  P→ Q   27CP
(ⅳ)
1  (1)  P→ Q  A
 2 (2)  P&~Q  A
 2 (3)  P     2&E
12 (4)     Q  13MPP
 2 (5)    ~Q  2&E
12 (6)  Q&~Q  45&I
1  (7)~(P&~Q) 26RAA
従って、
(05)により、
(06)
③ ~(P&~Q)
④   P→ Q
に於いて、
③=④ である(含意の定義Ⅰ)。
然るに、
(07)
(ⅳ)
1    (1)   P→ Q   A
 2   (2)   P&~Q   A
 2   (3)   P      2&E
12   (4)      Q   13MPP
 2   (5)     ~Q   2&E
12   (6)   Q&~Q   45&I
1    (7) ~(P&~Q)  26RAA
  8  (8) ~(~P∨Q)  A
   9 (9)   ~P     A
   9 (ア)   ~P∨Q   9∨I
  89 (イ) ~(~P∨Q)&
          (~P∨Q)  8ア&I
  8  (ウ)  ~~P     9イRAA
  8  (エ)    P     ウDN
    オ(オ)      Q   A
    カ(カ)   ~P∨Q   オ∨I
  8 カ(キ) ~(~P∨Q)&
          (~P∨Q)  8カ&I
  8  (ク)     ~Q   カキRAA
  8  (ケ)   P&~Q   エク&I
1 8  (コ) ~(P&~Q)&
          (P&~Q)  7ケ&I
1    (サ)~~(~P∨Q)  8コRAA
1    (シ)   ~P∨Q   サDN
(ⅴ)
1     (1) ~P∨ Q   A
 2    (2)  P&~Q   A
  3   (3) ~P      A
 2    (4)  P      2&E
 23   (5) ~P&P    34&I
  3   (6)~(P&~Q)  25RAA
   7  (7)     Q   A
 2    (8)    ~Q   2&E
 2 7  (9)  Q&~Q   78&I
   7  (ア)~(P&~Q)  29RAA
1     (イ)~(P&~Q)  1367ア∨E
12    (ウ) (P&~Q)&
         ~(P&~Q)  2イ&I
1     (エ)~(P&~Q)  2ウRAA
    オ (オ)  P      A
     カ(カ)    ~Q   A
    オカ(キ)  P&~Q   オカ&I
1   オカ(ク)~(P&~Q)&
          (P&~Q)  1キ&I
1   オ (ケ)   ~~Q   カクRAA
1   オ (コ)     Q   ケDN
1     (サ)  P→ Q   オコCP
従って、
(07)により、
(08)
④  P→Q
⑤ ~P∨Q
に於いて、
④=⑤ である(含意の定義Ⅱ)。
従って、
(06)(08)により、
(09)
③ ~(P&~Q)
④   P→ Q
⑤  ~P∨ Q
に於いて、すなはち、
③(Pであって、Qでない)といふことはない。
④ Pであるならば、Qである。
⑤  Pでないか、または、Qである。
に於いて、
③=④=⑤ である(含意の定義)。
然るに、
(10)
(ⅲ)
1  (1)  (P&~Q)∨P  A
 2 (2)  (P&~Q)    A
 2 (3)~~(P&~Q)    2DN
 2 (4) ~(P→ Q)    3含意の定義Ⅰ
 2 (5) ~(P→ Q)∨P  4∨I
  6(6)         P  A
  6(7) ~(P→ Q)∨P  6∨I
1  (8) ~(P→ Q)∨P  12567∨E
1  (9)  (P→ Q)→P  8含意の定義Ⅱ
(ⅳ)
1    (1) (P→ Q)→P  A
1    (2)~(P→ Q)∨P  1含意の定義Ⅱ
 3   (3)~(P→ Q)    A
 3   (4)~(~P∨Q)    3含意の定義Ⅱ
  5  (5)  ~P       A
  5  (6)  ~P∨Q     5∨I
 35  (7)~(~P∨Q)&
         (~P∨Q)    46&I
 3   (8) ~~P       57RAA
 3   (9)   P       8DN
   ア (ア)     Q     A
   ア (イ)  ~P∨Q     ア∨I
 3 ア (ウ)~(~P∨Q)&
         (~P∨Q)    3イ&I
 3   (エ)     ~Q     アウRAA
 3   (カ)  P&~Q     9エ&I
 3   (キ) (P&~Q)∨P  カ∨I
従って、
(10)により、
(11)
③(P&~Q)∨P
④(P→ Q)→P
に於いて、
③=④ である。
従って、
(11)により、
(12)
③((P&~Q)∨P)→P
④((P→ Q)→P)→P
に於いて、
③と④は、「前件が等しく、後件も等しい。」
従って、
(12)により、
(13)
③((P&~Q)∨P)→P
④((P→ Q)→P)→P
に於いて、
③=④ である。
従って、
(09)~(13)により、
(14)
③ ~(P&~Q)
④   P→ Q
⑤  ~P∨ Q
に於いて、すなはち、
③(Pであって、Qでない)といふことはない。
④ Pであるならば、Qである。
⑤ Pでないか、または、Qである。
に於いて、
③=④=⑤ である(含意の定義)。
が故に、
③((P&~Q)∨P)→P
④((P→ Q)→P)→P
に於いて、
③=④ である。
従って、
(02)(14)により、
(15)
① (P&~Q)→P
② (P∨ P)→P
③((P&~Q)∨P)→P
④((P→ Q)→P)→P
といふ「論理式」は、「恒真式(トートロジー)」であるものの、特に、
④ を、「パースの法則」といふ。
従って、
(04)(15)により、
(16)
P=日本人である。
Q= 男性である。
として、
① (日本人であって、女性でない)ならば、日本人である。
② (日本人であるか、または、日本人である)ならば、日本人である。
③((日本人であって、女性でないか)、または、日本人である)ならば、日本人である。
④((日本人であるならば、男性である)ならば、日本人である)ならば、日本人である。
といふ「日本語」は、「恒真(トートロジー)」である。
然るに、
(17)
④((日本人であるならば、男性である)ならば、日本人である)ならば、日本人である。
といふ「日本語」が、「恒真(トートロジー)」である以上、「当然」、
⑤((日本人であるならば、女性である)ならば、日本人である)ならば、日本人である。
といふ「日本語」も、「恒真(トートロジー)」である。
然るに、
(18)
④((日本人であるならば、男性である)ならば、日本人である)ならば、日本人である。
⑤((日本人であるならば、女性である)ならば、日本人である)ならば、日本人である。
といふ「日本語」が、「恒真(トートロジー)」であるといふことは、
④((日本人であるならば、男性であらうと、なからうと)、日本人である)ならば、日本人である。
といふ「日本語」が、「恒真(トートロジー)」である。
といふことに、他ならない。
然るに、
(19)
④((日本人であるならば、男性であらうと、なからうと)、日本人ならば、日本人である。
といふ「日本語」が、「恒真(トートロジー)」である。
といふことは、「そんなの、常識」である。
従って、
(01)~(19)により、
(20)
① (P&~Q)→P
② (P∨ P)→P
③((P&~Q)∨P)→P
④((P→ Q)→P)→P
といふ「論理式」は、「恒真式(トートロジー)」であって、それ故、
① (日本人であって、女性でない)ならば、日本人である。
② (日本人であるか、または、日本人である)ならば、日本人である。
③((日本人であって、女性でないか)、または、日本人である)ならば、日本人である。
④((日本人であるならば、男性であらうと、なからうと)、日本人である)ならば、日本人である。
といふ「日本語」が、「恒真(トートロジー)」であるものの、特に、
④((P→ Q)→P)→P
④((日本人であるならば、男性であらうと、なからうと)、日本人である)ならば、日本人である。
を、「パースの法則」といふ。
然るに、
(21)
「普通」は、
④((P→Q)→P)→P
④((日本人であるならば、男性である)ならば、日本人ならば、日本人である。
を、「パースの法則」といふ。
然るに、
(22)
④((日本人であるならば、男性であらうと、なからうと)、日本人である)ならば、日本人である。
というのであれば、「そんなの、常識」であるが、
④((日本人であるならば、男性である)ならば、日本人ならば、日本人である。
という「言ひ方」は、明らかに、「ヲカシイ」。
それ故、
(23)
④((P→Q)→P)→P
④((Pであるならば、Qである)ならばPである)ならばPである。
といふ「パースの法則」といふ「恒真式(トートロジー)」を、初めて知ったときは、「大いに、戸惑った」ものの、
今は、そのやうなことは、全くない。
令和04年01月15日、毛利太。

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