2025年4月13日日曜日

「パースの法則」は「排中律」である(Ⅱ)。

(01)
パースの法則(パースのほうそく)は哲学者であり論理学者であるチャールズ・サンダース・パースにちなむ論理学における法則である。彼の最初の命題論理の公理化において、この法則を公理に採用した。この公理は、含意と呼ばれるただひとつの結合子を持つ体系における排中律であると考えることもできる。命題計算では、パースの法則は ((P→Q)→P)→Aのことを言う。この意味するところを書き出すと、命題Pについて、命題Qが存在して、「PならばQ」からPが真であることが従うときには、Pは真でなければならないとなる。とりわけ、Qとして偽を選んだ場合には、Pから偽が従うときは常にPが真であるならば、Pは真であるとなる(ウィキペディア)。
然るに、
(02)
(ⅰ)
1  (1)   ~P∨P        A
 2 (2)   ~P          A
 2 (3)  (~P∨Q)       2∨I
 2 (4)  (~P∨Q)&~P    13&I
 2 (5)~(~(~P∨Q)∨P)   4ド・モルガンの法則
 2 (6)~(~(~P∨Q)∨P)∨P 5∨I
  7(7)             P A
  7(8)~(~(~P∨Q)∨P)∨P 7∨I
1  (9)~(~(~P∨Q)∨P)∨P 12678∨E
1  (ア) (~(~P∨Q)∨P)→P 9含意の定義
1  (イ) ( (~P∨Q)→P)→P ア含意の定義
1  (ウ) ( ( P→Q)→P)→P イ含意の定義
(ⅱ)
1  (1) ( ( P→Q)→P)→P A
1  (2) ( (~P∨Q)→P)→P 1含意の定義
1  (3) (~(~P∨Q)∨P)→P 2含意の定義
1  (4)~(~(~P∨Q)∨P)∨P 3含意の定義
 5 (5)~(~(~P∨Q)∨P)   A
 5 (6)  (~P∨Q)&~P    ド・モルガンの法則
 5 (7)         ~P    6&E
 5 (8)         ~P∨P  7∨I
  9(9)             P A
  9(ア)          ~P∨P 9∨I
1  (イ)          ~P∨P 1589ア∨E
従って、
(01)(02)により、
(03)
①(~P∨P)
②((P→Q)→P)→P
① は「排中律(恒真式)」であって、
② は「パースの法則」  であって、
①=② である。
然るに、
(04)
(ⅲ)
1  (1) ~(~P∨P)  A
 2 (2)   ~P     A
 2 (3)   ~P∨P   2∨I
12 (4) ~(~P∨P)&
        (~P∨P)  13&I
1  (5)  ~~P     24RAA
1  (6)    P     5DN
  7(7)      P   A
  7(8)   ~P∨P   7∨I
1 7(9)~(~P∨P)&
       (~P∨P)   18&I
1  (ア)     ~P   79RAA
1  (イ)   P&~P   6ア&I
   (ウ)~~(~P∨P)  1イRAA
   (エ)   ~P∨P   ウDN
(ⅳ)
1    (1) ~{ ( ( P→Q)→P)→ P} A
1    (2) ~{ ( (~P∨Q)→P)→ P} 1含意の定義
1    (3) ~{ (~(~P∨Q)∨P)→ P} 2含意の定義
1    (4) ~{~(~(~P∨Q)∨P)∨ P} 3含意の定義
1    (5)    (~(~P∨Q)∨P)&~P  4ド・モルガンの法則
1    (6)     ~(~P∨Q)∨P      5&E
 7   (7)     ~(~P∨Q)        A
 7   (8)       P&~Q         7ド・モルガンの法則
 7   (9)      (P&~Q)∨P      8∨I
  ア  (ア)             P      A
  ア  (イ)      (P&~Q)∨P      ア∨I
1    (ウ)      (P&~Q)∨P      679アイ∨E
   エ (エ)      (P&~Q)        A
    エ (オ)       P            エ&E
    カ(カ)             P      A
1    (キ)             P      ウエオカカ∨E
1    (ク)                ~P  5&E
1    (ケ)              P&~P  キク&I
     (コ)~~{ ( ( P→Q)→P)→ P} 1ケRAA
     (サ)    ( ( P→Q)→P)→ P  コDN
(05)
背理法(はいりほう、英: proof by contradiction, reduction to the absurd, indirect proof, apagogical argument など、羅: reductio ad absurdum, RAA)とは、ある命題 Aを証明したいときに、Aが偽であることを仮定して、そこから矛盾を導くことによって、Aが偽であるという仮定が誤り、つまり Aは真であると結論付けることである[1]。帰謬法(きびゅうほう)とも言う(ウィキペディア)。
従って、
(04)(05)により、
(06)
①「排中律(~P∨P)」を「否定」すると、「背理法(RAA)と二重否定(DN)」により、
①「排中律(~P∨P)」が「導出」され、
②「パースの法則{((P→Q)→P)→P}」を「否定」すると、「背理法(RAA)と二重否定(DN)」により、
②「パースの法則{((P→Q)→P)→P}」が「導出」される。
然るに、
(07)
①「排中律(~P∨P)」を「否定」すると、「背理法(RAA)」により、
①「排中律(~P∨P)」が「導出」される。
ということは、
②「排中律(~P∨P)」は「否定が、不可能」である。
ということに、「他ならない」。
従って、
(06)(07)により、
(08)
①          「排中律(~P∨P)」は、「否定が、不可能」であり、
②「パースの法則{((P→Q)→P)→P}」も、「否定が、不可能」である。
という「意味」において、「排中律と、パースの法則」は、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(09)
①(~P∨P)
②((P→Q)→P)→P
において、
① は「排中律」   であって、
② は「パースの法則」であって、
①=② である。
ということからすれば、
②((P→Q)→P)→P
における、
②    Q は、「排中律(~P∨P)の要素」としては、「不要」である。
という、ことになる。
然るに、
(10)
(ⅱ)
1  (1) (P→ )→P    A
1  (2) (~P∨Q)→P    1含意の定義
1  (3)~(~P∨Q)∨P    2含意の定義
 4 (4)~(~P∨Q)      A
 4 (5)  P&~Q       4ド・モルガンの法則
 4 (6)  P          5&E
  7(7)        P    A
1  (8)        P    34677∨E
   (9)((P→ Q)→P)→P 18CP
(ⅲ)
1  (1) (P→ ~Q)→P   A
1  (2) (~P∨~Q)→P   1含意の定義
1  (3)~(~P∨~Q)∨P   2含意の定義
 4 (4)~(~P∨~Q)     A
 4 (5)   P& Q      4ド・モルガンの法則
 4 (6)   P         5&E
  7(7)         P   A
1  (8)         P   34677∨E
   (9)((P→~Q)→P)→P 18CP
従って、
(01)(10)により、
(11)
②├((P→ )→P)→P
③├((P→~Q)→P)→P
という「連式(Sequents)」において、
② が「パースの法則」であるならば、
③ も「パースの法則」である。
従って、
(11)により、
(12)
②((P→ )→P)→P
③((P→~Q)→P)→P
において、すなわち、
②((Pであるならば、Qである)ならばPである)ならばPである。
③((Pであるならば、Qでない)ならばPである)ならばPである。
において、
② が「パースの法則」であるならば、
③ も「パースの法則」である。
従って、
(12)により、
(13)
②((P→Q)→P)→P
②((Pであるならば、Qである)ならばPである)ならばPである。
における、
② Q
② Qである。
には、「事実上」、「意味は無い」。
従って、
(14)
②((Pであるならば、Qである)ならばPである)ならばPである。
における、
②          Qである。
には、「意味が無い」にも拘わらず、
②           Qである。
に対して、「意味」を「見出そうとする」と、
②((P→Q)→P)→P
②((Pであるならば、Qである)ならばPである)ならばPである。
という「恒真式(トートロジー)」は、「奇異」に感じる。
という、ことになる。
令和7年4月13日、毛利太。

2025年4月12日土曜日

「パースの法則」は「排中律」である。

(01)
命題計算では、パースの法則は ((P→Q)→P)→P のことを言う。この意味するところを書き出すと、命題Pについて、命題Qが存在して、「PならばQ」からPが真であることが従うときには、Pは真でなければならないとなる。とりわけ、Qとして偽を選んだ場合には、Pから偽が従うときは常にPが真であるならば、Pは真であるとなる(ウィキペディア)。
という「説明」は、「(私には)よく分からない」。
然るに、
(02)
(ⅰ)
1  (1) ( ( P→Q)→P)→P A
1  (2) ( (~P∨Q)→P)→P 1含意の定義
1  (3) (~(~P∨Q)∨P)→P 2含意の定義
1  (4)~(~(~P∨Q)∨P)∨P 3含意の定義
 5 (5)~(~(~P∨Q)∨P)   A
 5 (6)  (~P∨Q)&~P    ド・モルガンの法則
 5 (7)         ~P    6&E
 5 (8)         ~P∨P  7∨I
  9(9)             P A
  9(ア)          ~P∨P 9∨I
1  (イ)          ~P∨P 1589ア∨E
(ⅱ)
1  (1)   ~P∨P        A
 2 (2)   ~P          A
 2 (3)  (~P∨Q)       2∨I
 2 (4)  (~P∨Q)&~P    13&I
 2 (5)~(~(~P∨Q)∨P)   4ド・モルガンの法則
 2 (6)~(~(~P∨Q)∨P)∨P 5∨I
  7(7)             P A
  7(8)~(~(~P∨Q)∨P)∨P 7∨I
1  (9)~(~(~P∨Q)∨P)∨P 12678∨E
1  (ア) (~(~P∨Q)∨P)→P 9含意の定義
1  (イ) ( (~P∨Q)→P)→P ア含意の定義
1  (ウ) ( ( P→Q)→P)→P イ含意の定義
従って、
(02)により、
(03)
①((P→Q)→P)→P
②(~P∨P)は「排中律」。
において、すなわち、
①((Pであるならば、Qである)ならば、Pである)ならば、Pである。
② (Pでないか、または、Pである)。
において、
①=② である。
従って、
(01)(03)により、
(04)
いずれにせよ、
①「パースの法則」。
②「排中律」。
において、
①=② である。
令和7年4月12日、毛利太。

「論理学の3原則」は「恒真式」である。

(01)
1   (1) ~(P&~Q)  A
 2  (2) ~(~P∨Q)  A
  3 (3)   ~P     A
  3 (4)   ~P∨Q   3∨I
 23 (5) ~(~P∨Q)&
         (~P∨Q)  14&I
 2  (6)  ~~P     3RAA
 2  (7)    P     9DN
   8(8)      Q   A
   8(9)   ~P∨Q   8∨I
1  8(ア) ~(~P∨Q)&
         (~P∨Q)  19&I
1   (イ)     ~Q   8アRAA
12  (ウ)   P&~Q   7イ&I
12  (エ) ~(P&~Q)&
         (P&~Q)  1ウ&I
1   (オ)~~(~P∨Q)  2エRAA
1   (カ)   ~P∨Q   オDN
(ⅱ)
1   (1) ~P∨ Q  A
 2  (2)  P&~Q  A
  3 (3) ~P     A
 2  (4)  P     2&E
 23 (5) ~P&P   34&I
  3 (6)~(P&~Q) 25RAA
   7(7)     Q  A
 2  (8)    ~Q  2&E
 2 7(9)  Q&~Q  78&I
   7(ア)~(P&~Q) 29RAA
1   (イ)~(P&~Q) 1367ア∨E
従って、
(01)により、
(02)
① ~(P&~Q)
②  ~P∨ Q
において、
①=② は、「ド・モルガンの法則」である。
然るに、
(03)
(ⅱ)
1  (1) ~P∨ Q   A
1  (2)~(P&~Q)  1ド・モルガンの法則
 3 (3)  P      A
  4(4)    ~Q   A
 34(5)  P&~Q   34&I
134(6)~(P&~Q)&
       (P&~Q)  25&I
13 (7)   ~~Q   46RAA
13 (8)     Q   7DN
1  (9)  P→ Q   38CP
(ⅲ)
1 (1)  P→ Q  A
 2(2)  P&~Q  A
 2(3)  P     2&E
12(4)     Q  13MPP
 2(5)    ~Q  2&E
12(6)  Q&~Q  45&I
1 (7)~(P&~Q) 26RAA
1 (8) ~P∨ Q  7ド・モルガンの法則
従って、
(03)により、
(04)
② ~P∨Q
③  P→Q
において、
②=③ は、「含意の定義」である。
従って、
(02)(04)により、
(05)
① ~(P&~Q)
②  ~P∨ Q
③   P→ Q
において、
①=②   であって、
  ②=③ であるため、
①=②=③ である。
従って、
(05)により、
(06)
① ~(P&~Q)
②  ~P∨ Q
③     P→ Q
において、
Q=P
という「代入(置き換え)」を行うと、
① ~(P&~P)
②  ~P∨ P
③     P→ P
において、すなわち、
①(Pであって、Pでない)ということは無い。
②  Pでないか、または、Pである。
③ Pであるならば、Pである。
において、すなわち
① 矛盾律。
② 排中律。
③ 同一律。
において、
①=②=③ である。
然るに、
(07)
(ⅰ)
1(1)~~(P&~P) A
1(2)   P&~P  1DN
 (3) ~(P&~P) 2RAA
(ⅱ)
1(1) ~(~P∨P) A
1(2)   P&~P  1ド・モルガンの法則
 (3)~~(~P∨P) 2RAA
 (4)   ~P∨P  3DN
(ⅲ)
1 (1) ~(P→P)  A
 2(2)  ~P∨P   A
 2(3)   P→P   2含意の定義
12(4) ~(P→P)&
       (P→P)  13&I
1 (5)~(~P∨P)  24RAA
1 (6)  P&~P   5ド・モルガンの法則
  (7)~~(P→P)  16RAA
  (8)   P→P   7DN
従って、
(06)(07)により、
(08)
① ~(P&~P)
②  ~P∨ P
③     P→ P
を「否定」すると、すなはち、
① 矛盾律。
② 排中律。
③ 同一律。
を「否定」すると、「矛盾P&~P)」が生じるため、「背理法(RAA)」により、
① 矛盾律。
② 排中律。
③ 同一律。
となる。
従って、
(08)により、
(09)
① 矛盾律。
② 排中律。
③ 同一律。
は、「」であることが「不可能」であり、それ故、「論理学の3原則」である所の、
① 矛盾律。
② 排中律。
③ 同一律。
は、「恒真式(トートロジー)」である。
令和7年4月12日、毛利太。

2025年4月11日金曜日

「含意(Pならば、Qである)」について。

(01)
1           (1) ~P      A
1           (2) ~P∨ Q   1∨I
 3          (3)  P&~Q   A
  4         (4) ~P      A
 3          (5)  P      3&E
 34         (6) ~P&P    45&I
  4         (7)~(P&~Q)  36RAA
   8        (8)     Q   A
 3          (9)    ~Q   3&E
 3 8        (ア)  Q&~Q   89&I
   8        (イ)~(P&~Q)  3アRAA
1           (ウ)~(P&~Q)  2478イ∨E
    エ       (エ)  P      A
     オ      (オ)    ~Q   A
    エオ      (カ)  P&~Q   エオ&I
1   エオ      (キ)~(P&~Q)&
                (P&~Q)  ウカ&I
1   エ       (ク)   ~~Q   オキRAA
1   エ       (ケ)     Q   クDN
1           (コ)  P→ Q   エケCP
1           (サ) ~P∨~Q   1∨I
      シ     (シ)  P& Q   A
       ス    (ス) ~P      A
      シ     (セ)  P      シ&E
      シス    (ソ) ~P&P    シス&I
       ス    (タ)~(P& Q)  シソRAA
        チ   (チ)    ~Q   A
      シ     (ツ)     Q   シ&E
      シ チ   (テ)  ~Q&Q   チツ&I
        チ   (ト)~(P& Q)  シテRAA
1           (ナ)~(P& Q)  サスタチト∨E
         ニ  (ニ)  P      A
          ヌ (ヌ)     Q   A
         ニヌ (ネ)  P& Q   ニヌ&I
1        ニヌ (ノ)~(P& Q)&
                (P& Q)  ナネ&I
1        ニ  (ハ)    ~Q   ヌノRAA
1           (ヒ)  P→~Q   ニハCP
然るに、
(01)により、
(02)
1 (1)~P    A
1 (2)~P∨ Q 1∨I
1 (3) P→ Q 2含意の定義
1 (4)~P∨~Q 1∨I
1 (5) P→~Q 4含意の定義
従って、
(01)(02)により、
(03)
① ~P├ P→ Q
② ~P├ P→~Q
という「連式(Sequents)」は、両方とも、「妥当」である。
従って、
(03)により、
(04)
③ P→Q
において、
③ Pが 「」 であるならば、
③ Qの「」に関わらず、
③ P→Q 自体は、「」である。
然るに、
(04)により、
(05)
③ P→Q
において、
③ Pが 「」であるならば、
③ Qは、「」であるかも知れないし
③ Qは、「」であるかも知れない
従って、
(05)により、
(06)
③ P→Q(Pならば、Qである)。
において、
③ Pが 「」 であるならば、
③ Qの「」は「不明」である。
ということに、なるものの、このことは、「日本語の感覚」として、「極めて、当然」である。
従って、
(06)により、
(07)
含意の x → y は、日本語で表現すると、
「x ならば y 」ということですね。
これは、x が成り立つなら y が成り立つ、ということですけど、
では、x が成り立たないときはどうなるのかというと、
y が何でもOKということです。
この点、通常日本語の感覚の「~ならば」と論理学の「~ならば」と異なるので、注意が必要です。
たとえば、
「もし雨ならば、家に居る」
という文について、普通の日本語の意味で考えますと、
もし晴れだったならば外出するのだろう、
ということになるはずです。
しかし、論理学の文脈ですと、「晴れ」ならば、前提が成り立たないわけですから、何でもありになるのです。
(ヤフー!知恵袋)
という「説明」は、「(どちらかと言うと、)間違い」である。
令和7年4月11日、毛利太。

2025年4月8日火曜日

「恒真式の否定」は「矛盾」である。

(01)
(ⅰ)
1(1)   P    A
1(2)   P∨Q  1∨I
 (3)P→(P∨Q) 12CP
(ⅱ)
1(1)(P&Q)   A
1(2)   Q    1&E
 (3)(P&Q)→Q 12CP
(ⅲ)
1 (1)    P       A
 2(2)    P→Q     A
12(3)         Q  12MPP
1 (4)   (P→Q)→Q  23CP
  (5)P→((P→Q)→Q) 14CP
従って、
(01)により、
(02)
①  P→(P∨Q)
②(P&Q)→Q
③  P→((P→Q)→Q)
という「論理式」、すなわち、
①  Pならば(Pか、またはQである)。
②(PであってQである)ならばQである。
③ Pならば((PならばQ)ならばQ)
という「論理式」は、「恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(02)により、
(03)
①  P→(P∨Q)
②(P&Q)→Q
③  P→((P→Q)→Q)
の「否定」である所の、
①  ~{P→(P∨Q)}
② ~{(P&Q)→Q}
③  ~{P→((P→Q)→Q)}
という「論理式」は、「矛盾」であるに「違いない」。
然るに、
(04)
(ⅰ)
1 (1) ~(P→(P∨Q))  A
 2(2)  ~P∨(P∨Q)   A
 2(3)   P→(P∨Q)   2含意の定義
12(4) ~(P→(P∨Q))&
       (P→(P∨Q)   13&I
1 (5)~{~P∨(P∨Q)}  24RAA
1 (6)  P&~(P∨Q)   5ド・モルガンの法則
1 (7)  P          6&E
1 (8)    ~(P∨Q)   6&E
1 (9)    ~P&~Q    8ド・モルガンの法則
1 (ア)    ~P       9&E
1 (イ)  P&~P       7ア&I
(ⅱ)
1 (1) ~(P&Q→  Q)  A
 2(2) ~(P&Q)∨ Q   A
 2(3)   P&Q→  Q   2含意の定義
12(4) ~(P&Q→  Q)&
       (P&Q→  Q)  13&I
1 (5)~{~(P&Q)∨Q}  24RAA
1 (6)  (P&Q)&~Q   5ド・モルガンの法則
1 (7)   P&Q       6&E
1 (8)     Q       7&E
1 (9)        ~Q   6&E
1 (ア)      Q&~Q   89&I
(ⅲ)
1  (1) ~{P→((P→Q)→ Q)}  A
 2 (2)  ~P∨((P→Q)→ Q)   A
 2 (3)   P→((P→Q)→ Q)   2含意の定義
12 (4) ~{P→((P→Q)→ Q)}&
        {P→((P→Q)→ Q)}  13&I
1  (5)~{~P∨((P→Q)→ Q)}  24RAA
1  (6)  P&~((P→Q)→ Q)   5ド・モルガンの法則
1  (7)    ~((P→Q)→ Q)   6&E
  8(8)     ~(P→Q)∨ Q    A
  8(9)      (P→Q)→ Q    8含意の定義
1 8(ア)    ~((P→Q)→ Q)&
           ((P→Q)→ Q)   79&I
1  (イ)   ~(~(P→Q)∨ Q)   8アRAA
1  (ウ)      (P→Q)&~Q    イ、ド・モルガンの法則
1  (エ)  P               6&E
1  (オ)       P→Q        ウ&E
1  (カ)            ~Q    ウ&E
1  (キ)         Q        エオMPP
1  (ク)         Q&~Q     カキ&I
従って、 (03)(04)により、
(05)
①  P→(P∨Q)
②(P&Q)→Q
③  P→((P→Q)→Q)
の「否定」である所の、
①  ~{P→(P∨Q)}
② ~{(P&Q)→Q}
③  ~{P→((P→Q)→Q)}
は、3つとも、「矛盾」である。
従って、
(05)により、
(06)
①  P→(P∨Q)
②(P&Q)→Q
③  P→((P→Q)→Q)
の「否定」である所の、
①  ~{P→(P∨Q)}
② ~{(P&Q)→Q}
③  ~{P→((P→Q)→Q)}
は、「背理法(RAA)」により、
①  ~~{P→(P∨Q)}
② ~~{(P&Q)→Q}
③  ~~{P→((P→Q)→Q)}
である。
然るに、
(06)により、
(07)
①  ~~{P→(P∨Q)}
② ~~{(P&Q)→Q}
③  ~~{P→((P→Q)→Q)}
は、「二重否定(DN)」により、
①  P→(P∨Q)
②(P&Q)→Q
③  P→((P→Q)→Q)
である。
従って、
(02)(05)(06)(07)
(08)
①  P→(P∨Q)
②(P&Q)→Q
③  P→((P→Q)→Q)
という「論理式」は、「恒真式(トートロジー)」であって、これらの「恒真式」は、
「否定」をすると、「背理法と二重否定」により、
①  P→(P∨Q)
②(P&Q)→Q
③  P→((P→Q)→Q)
という「論理式」になる。
従って、
(09)
①  P→(P∨Q)
②(P&Q)→Q
③  P→((P→Q)→Q)
という「論理式」は、「恒真式(トートロジー)」であって、これらの「恒真式」は、
「否定」が、「出来ない」。
従って、
(09)
(10)
①  P→(P∨Q)
②(P&Q)→Q
③  P→((P→Q)→Q)
という「論理式」は、「否定が出来ない」という「意味」において、「恒に、真である」。
(11)
(ⅰ)
1     (1) ~P∨ Q  A
 2    (2)  P&~Q  A
  3   (3) ~P     A
 2    (4)  P     2&E
 23   (5) ~P& P  34&I
  3   (6)~(P&~Q) 25RAA
   7  (7)     Q  A
 2    (8)    ~Q  2&E
 2 7  (9)  Q&~Q  78&I
   7  (ア)~(P&~Q) 29RAA
1     (イ)~(P&~Q) 1367ア∨E
    ウ (ウ)  P     A
     エ(エ)    ~Q  A
    ウエ(オ)  P&~Q  ウエ&I
1   ウエ(カ)~(P&~Q)&
          (P&~Q) イオ&I
1   ウ (キ)   ~~Q  エカRAA
1   ウ (ク)     Q  キDN
1     (ケ)  P→ Q  ウクCP
(ⅱ)
1    (1)   P→ Q   A
 2   (2)   P&~Q   A
 2   (3)   P      2&E
12   (4)      Q   13MPP
 2   (5)     ~Q   2&E
12   (6)   Q&~Q   45&I
1    (7) ~(P&~Q)  26RAA
  8  (8) ~(~P∨Q)  A
   9 (9)   ~P     A
   9 (ア)   ~P∨Q   9∨I
  89 (イ) ~(~P∨Q)&
          (~P∨Q)  7ア&I
  8  (ウ)  ~~P     9イRAA
  8  (エ)    P     ウDN
    オ(オ)      Q   A
    オ(カ)   ~P∨Q   オ∨I
  8 オ(キ) ~(~P∨Q)&
          (~P∨Q)  8カ&I
  8  (ク)     ~Q   オキRAA
  8  (ケ)   P&~Q   エク&I
1 8  (コ) ~(P&~Q)&
          (P&~Q)  7ケ&I
1    (サ)~~(~P∨Q)  8コRAA
1    (シ)   ~P∨Q   サDN
従って、
(11)により、
(12)
①  P→Q
② ~P∨Q
において、
①=② は、「含意の定義」である。
然るに、
(13)
(ⅲ)
1  (1)~(P∨ Q)  A
 2 (2)  P      A
 2 (3)  P∨ Q   2∨I
12 (4)~(P∨ Q)&
       (P∨ Q)  13&I
1  (5) ~P      24RAA
  6(6)     Q   A
  6(7)  P∨ Q   6∨I
1 6(8)~(P∨ Q)&
       (P∨ Q)  17&I
1  (9)    ~Q   68RAA
1  (ア) ~P&~Q   59&I
(ⅳ)
1   (1)  ~P&~Q   A
 2  (2)   P∨ Q   A
1   (3)  ~P      1&E
  4 (4)   P      A
1 4 (5)  ~P&P    34&I
  4 (6)~(~P&~Q)  45RAA
1   (7)     ~Q   1&E
   8(8)      Q   A
1  8(9)   ~Q&Q   78&I
   8(ア)~(~P&~Q)  19RAA
 2  (イ)~(~P&~Q)  2468ア∨E
12  (ウ) (~P&~Q)&
       ~(~P&~Q)  1イ&I
1   (エ) ~(P∨ Q)  2ウRAA
従って、
(13)により、
(14)
③ ~(P∨ Q)
④  ~P&~Q
において、
③=④ は、「ド・モルガンの法則」である。
従って、
(12)(14)により、
(15)
①   P→Q
②  ~P∨Q
③ ~(P∨ Q)
④  ~P&~Q
において、
①=② は、「含意の定義」である。
③=④ は、「ド・モルガンの法則」である。
令和7年4月8日、毛利太。

2025年4月5日土曜日

「控訴理由書」の「述語論理」と『法論理学』。

 (01)

民事訴訟法規則第182条1項

控訴状に第一審判決の取消し又は変更を求める事由の具体的な記載がないときは、控訴人は

控訴の提起後五十日以内に、これらを記載した書面を控訴裁判所に提出しなければならない。

控訴理由書とは、控訴した後、第一審判決の取消または変更を求める具体的事由を記載して

裁判所に提出する書面のことです(横浜ロード法律事務所)。

従って、

(02)

控訴は、五十日以内に、書面で行い、かつ、理由を付さ無ければならない。

という「命題」は、「真」である。

然るに、

(03)*

良くは、知らないのですが、

ほうろんりがく legal logic

法の領域に応用された現代論理学をいう現代論理学が記号の使用によって思考の分析の用具としてきわめて有効なものとなっているため、各領域でその応用がみられるが、法領

域への応用は1950年のU・クルークの『法論理学』に始まる(コトバンク)。

然るに、

(04)

1        () ∀x{控x→五(x)&∃y(書yx)&∃z(理zx)} A

1        (2)    控a→五(a)&∃y(書ya)&∃z(理za)  1UE   

 3       (3)                   ~∃z(理za)  A

 3       (4)  {~五(a)V~∃y(書ya)}V~∃z(理za)  3VI

  5      (5)       五(a)&∃y(書ya)&∃z(理za)  A

   6     (6)  {~五(a)V~∃y(書ya)}           A

    7    (7)   ~五(a)                     A

  5      (8)       五(a)                  5&E

  5 7    (9)   ~五(a)&五(a)                78&I

    7    (ア)     ~{五(a)&∃y(書ya)&∃z(理za}  59RAA

     イ   (イ)         ~∃y(書ya)            A

  5      (ウ)          ∃y(書ya)            5&E

  5  イ   (エ)         ~∃y(書ya)&∃y(書ya)    イウ&I

     イ   (オ)     ~{五(a)&∃y(書ya)&∃z(理za)} 5エRAA

   6     (カ)     ~{五(a)&∃y(書ya)&∃z(理za)} 67アイオVE

      キ  (キ)                   ~∃z(理za)  A

  5      (ク)                    ∃z(理za)  5&E

  5   キ  (ケ)           ~∃z(理za)&∃z(理za)  キク&I

      キ  (コ)     ~{五(a)&∃y(書ya)&∃z(理za)} 5ケRAA

 3       (サ)     ~{五(a)&∃y(書ya)&∃z(理za)} 46カキコVE

13       (シ)   ~控a                       2サMTT

1        (ス)     ~∃z(理za)→~控a            3シCP

       セ (セ)     ∀z(~理za)                A

       セ (ソ)     ~∃z(理za)                セ量化子の関係

1      セ (タ)              ~控a            スソMPP

1        (チ)     ∀z(~理za)→~控a            セタCP

        ツ()  ∀x{∀z(~理zx)}               A

        ツ(テ)     ∀z(~理za)                ツUE

1       ツ(ト)              ~控a            チテMPP

1       ツ(ナ)           ∀x(~控x)           トUI

1       ツ()           ~∃x(控x)           ナ量化子の関係

従って、

(04)により、

(05)

控=控訴である。

五=50日以内である。

書=書面である。

理=理由である。

として、

① ∀x{控x→五(x)&∃y(書yx)&∃z(理zx)}。然るに、

② ∀x{∀z(~理zx)}。従って、

➂ ~∃x(控x)。

という「三段論法」、すなわち、

① すべてのxについて{xが控訴であるならば、xは50日以内であって、あるy はxのための書面であって、あるzはxのための理由である}。然るに、

② いかなるx{と、いかなるzであっても、(zがxの理由であることはない)}。従って、

③(控訴であるx)は存在しない。

という「三段論法」、すなわち、

① 控訴は、50日以内に、書面で行い、かつ、理由が無ければならない。然るに、

② 控訴には、理由無い。従って、

③ 控訴は、 無効である。

という「三段論法」は、「妥当」である。

然るに、

(06)*

独立行政法人医薬品医療機器総合機構法施行規則

第五十条 裁決は、書面で行い、かつ、理由を付さなければならない。

然るに、

(07)

1  () ∀x{裁x→∃y(書yx)& ∃z(理zx)} A

1  (2)    裁a→∃y(書ya)& ∃z(理za)  1UE

 3 (3)               ~∃z(理za)  A

 3 (4)      ~∃z(理za)V~∃z(理za)  3VI

 3 (5)     ~{∃y(書ya)& ∃z(理za)} 4ド・モルガンの法則

13 (6)   ~裁a                   25MTT

1  (7)   ~∃z(理za)→~裁a          36CP

  8()∀x{∀z(~理zx)}             A

  8(9)   ∀z(~理za)              8UE

  8(ア)   ~∃z(理za)              9量化子の関係

1 8(イ)            ~裁a          7アMPP

1 8(ウ)         ∀x(~裁x)         イUI

1 8()         ~∃x(裁x)         ウ量化子の関係

従って、

(01)~(07)により、

(08)

① 控訴理由書の提出は、50日以内に、書面で行い、かつ、理由が無ければならない。然るに、

② 控訴理由書に、理由無い。従って、

➂ 控訴理由書は、無効である。

という「三段論法」が、「妥当」である。

という「理由」により、法論理学』からすれば、「当然」、

① 裁決は、書面で行い、かつ、理由が無ければならない。然るに、

② 裁決に、理由無い。従って、

➂ 裁決は、無効である。

という「三段論法」も、「妥当」である(?、問題提起・質問37

然るに、

(09)*

裁決に付された理由誤りがあった場合に、当該裁決の対象とされた原処分について、請求されたとおりの処分をすることが義務付けられるという法的効果を認めるべき旨を定めた規定関係法令上見当たらない。また、被告のした本件不支給決定に対する不服申立て手続において裁決庁である厚生労働大臣がした裁決に付された理由誤りがあるという手続的な

が、本件不支給決定の違法事由となると解釈すべき法的根拠もおよそ見出し難い

という「解釈第1審判決、11頁)」は、「要約」すると、

(ⅰ)「理由が、どれだけ、間違いであった」としても、

(ⅱ)「間違いが、許容されない」という、

(ⅲ)「法的根拠法的効果」は「無い」。

という「意味」である(?、「控訴理由書」の、問題提起・質問9

然るに、

「控訴理由書(の補足)」の(07)により、

(10)

裁決」に関する限り、

(ⅰ)「どれだけ、間違い有った」としても、

(ⅱ)「行政側の、間違い」は「常に許容される」。

とするならば、実質的に

(ⅲ)「被告主張」は、「常に正しく」、

(ⅳ)「原告主張」は、「常に間違い」である。

ということになる(?、控訴理由書(の補足」の、問題提起・質問32)。

ものの、そのようなことは、「有るはずが無い」。

然るに、

「控訴理由書」の(64)(65)により、

(11)

一 原子炉施設の安全性に関する被告行政庁の判断の適否が争われる原子炉設置許可処分の取消訴訟における裁判所の審理、判断は、原子力委員会若しくは原子炉安全専門審査会の専門技術的な調査審議及び判断を基にしてされた被告行政庁の判断に不合理な点があるか否かという観点から行われるべきであって、現在の科学技術水準に照らし、右調査審議において用いられた具体的審査基準に不合理な点があり、あるいは当該原子炉施設が右の具体的審査基準に適合するとした原子力委員会若しくは原子炉安全専門審査会の調査審議及び判断の過程に看過し難い過誤欠落があり、被告行政庁の判断がこれに依拠してされたと認められる場合には、被告行政庁の右判断に不合理な点があるものとして、右判断に基づく原子炉設置許可処分は違法と解すべきである。

二 原子炉施設の安全性に関する被告行政庁の判断の適否が争われる原子炉設置許可処分の取消訴訟においては、右判断に不合理な点があることの主張、立証責任は、本来原告

負うべきものであるが

被告行政庁の側において、まず、原子力委員会若しくは原子炉安全専門審査会の調査審議において用いられた具体的審査基準並びに調査審議及び判断の過程等、被告行政庁の判断に不合理な点ないことを相当の根拠、資料に基づき主張立証する必要があり被告行政庁が右主張立証尽くさない場合には、被告行政庁がした右判断に不合理な点がある

ことが事実上推認される(平成4年10月29日、最高裁判所第一小法廷)。

とい言うのであれば、すなわち、

集団(住民)を原告」とした、

「行政訴訟」における、被告行政庁の判断には、不合理な点が、有ってはならない

最高裁判所)

と言うのであれば、当然、

個人原告」とした、

「行政訴訟」における、被告行政庁の裁決にも、不合理な点が、有ってはならない

地方裁判所)

ということに、ならざるを得ない(?、問題提起・質問7)。

然るに、

(12)

原告としては、行政訴訟を含めて

岡口 民事訴訟自白しちゃえば、嘘でも本当になってしまうんですね。だから、変に

裁判所が介入するのは不公平だと思っているんです。私のように相対的真実でいいと思

っている人間は、絶対的真実を追求しようとはあまり思わないということです。

中村 弁護士は基本的にそう考えますね

(岡口基一・中村誠、裁判官!当職そこが知りたかったのです、2017年、41頁)

ということが、「実際にそうであること」を「期待」します。

その上で、

(13)*

副作用の原因となった医薬品を特定、

当該医薬品によりどのような副作用が生じたか、

当該副作用がどのように原告父の死亡に影響したか。

ということについては、

第5準備書面(令和6年5月22日)」で示した通り、

添付文書の記載から判断すると、

副作用の原因となった医薬品は、フェブリクである。

③ 当該医薬品により生じた副作用は、(急性腎不全である。

フェブリク副作用である所の、

急性腎不全発症した際には、

血液希釈する所の、点滴効果として、

輸血検討される程の、重度貧血であったが、

⑧ 生成AIの「回答」からも分かる通り、

貧血急性腎不全加わると、より一層、

⑩ 非閉塞性腸管虚血(NOMI)を発症し易くなる上に、

CT検査報告書には、実際に

NOMI可能性は挙がるという、記載が有る。

ということを、「主張」します。

毛利太(8:03 2025/04/05)