(01)
① I always read many books.
② I always many.
③ I read books.
に於いて、
② I always many.
といふ「英語」は、「学校」では、習はない。
従って、
(01)により、
(02)
① I always read many books.
から、
② always many.
を「除く」ことは、可能であるが、
① I always read many books.
から、
③ read books.
を「除く」ことは、可能ではない。
(03)
① always read
① many books
のやうな、「修飾語+被修飾語」から成る関係を、
① always+read
① many+books
といふ風に、書くことに、する。
従って、
(02)(03)により、
(04)
① I always+read many+books.
といふ風に、書くことに、する。
然るに、
(05)
① I always+read many+books.
に於いて、
① many+books.
は、
① read
の「目的語(補足語)」であるが、このことを、
① read(many+books).
といふ風に、書くことに、する。
cf.
目的語と補語とは、それほど区別する必要がないので、両方併せて、補足語と呼んだり、単に補語と呼んだりしている(数研出版、基礎からの漢文、1993年、26頁)。
従って、
(04)(05)により、
(06)
① I always+read(many+books).
といふ風に、書くことに、する。
(07)
① I
は、
① 主語
であるが、
① I>
といふ風に、書くことに、する。
従って、
(06)(07)により、
(08)
① I>always+read(many+books).
といふ風に、書くことに、する。
然るに、
(09)
それで、漢語は、この単語の配列のしかたが、その文法の重要な基礎になっているわけである。この漢語文法の基礎となっている文法的な関係として、次の四つの関係をあげることができる。
(一)主述関係 主語―述語
(二)修飾関係 修飾語―被修飾語
(三)補足関係 叙述語―補足語
(四)並列関係 並列語―並列語
(鈴木直治著、中国語と漢文、1975年、281~3頁改)。
(10)
この場合、
(四)並列関係 並列語+並列語
といふのは、
父母=父と母。
富貴=財力と高い身分。
等を、いふものの、
父母は、「父と母(フボ)」であって、「フボ(父と母)」を、「ボフ(母と父)」と読んだりは、しない。
従って、
(03)~(10)により、
(11)
① I>always+read(many+books).
に於いて、
(一)>
(二)+ +
(三)( )
は、それぞれ、
(一)主語
(二)修飾関係
(三)補足関係
を、表してゐる。
従って、
(11)により、
(12)
② 我>不{必+求[以〔解(中国+語)+法〕解(漢+文)]}。
に於いて、
(一)>
(二)+ + + +
(三){[〔( )〕( )]}
は、
② 我不必求以解中国語法解漢文。
といふ「漢文」の、
(一)主語
(二)修飾関係
(三)補足関係
を、表してゐる。
然るに、
(13)
漢語における語順は、国語と大きく違っているところがある。その補足構造における語順は、国語とは全く反対である(鈴木直治著、中国語と漢文、1975年、296頁)。
従って、
(12)(13)により、
(14)
② 我>不{必+求[以〔解(中国+語)+法〕解(漢+文)]}。
に於いて、
(一)主述関係:「漢語と国語」は「同じ語順」である。
(二)修飾関係:「漢語と国語」は「同じ語順」である。
(三)補足関係:「漢語と国語」は「逆の語順」である。
従って、
(12)(14)により、
(15)
② 我>不{必+求[以〔解(中国+語)+法〕解(漢+文)]}。
から、
② > + + + +
を「除く」と、
② 我不{必求[以〔解(中国語)法〕解(漢文)]}。
に於ける、
②{[〔( )〕( )]}
といふ「括弧」は、
② 我不必求以解中国語法解漢文。
といふ「漢文」に於ける、
(三)補足関係:「漢語と国語」は「逆の語順」である。
を、表してゐる。
従って、
(15)により、
(16)
② 我不{必求[以〔解(中国語)法〕解(漢文)]}⇒
③ 我{必[〔(中国語)解法〕以(漢文)解]求}不。
にあって、
② は、「漢文の補足構造」を表してゐて、
③ は、「国語の補足構造」を表してゐる。
従って、
(16)により、
(17)
② 我不必求以解中国語法解漢文=
② 我不{必求[以〔解(中国語)法〕解(漢文)]}⇒
③ 我{必[〔(中国語)解法〕以(漢文)解]求}不=
③ 我{必ずしも[〔(中国語を)解する法を〕以て(漢文を)解せんことを]求め}ず。
といふ、『返り点に対する「括弧」の用法』に於いて、
② は、「漢文の補足構造」を表してゐて、
③ は、「国語の補足構造」を表してゐる。
従って、
(17)により、
(18)
②{[〔( )〕( )]}
といふ「括弧」は、
②「漢文の補足構造」と、
③「国語の補足構造」の、両方を、表してゐる。
平成27年01月04日、毛利太。
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