―「返り点」と「括弧」については、『「一二点・上下点」について(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_26.html)』他を、お読み下さい。―
(01)
① 不常読漢文。
三 二 一
であれば、
① 不三常読二漢文一=常には漢文を読まず。
であるとする。
(02)
返り点は、「レ点」を含めて「字の下」につける(志村和久、漢文早わかり、1982年、11頁改)。
とはせずに、
「レ点」は、「下の字の上」につけ、その他の「一二点など」は「字の下」につける(原田種成、私の漢文講義、1995年、41頁改)。
とする。
従って、
(02)により、
(03)
レレレ
② 非不読書。
であれば、
② 非レ不レ読レ書=書を読ま不るに非ず。
である。
(04)
「一レ」という特殊な返り点があるわけではなく、「漢字の下につく、一」と「漢字の上につく、レ」が一緒になって、「一レ」の形となる(原田種成、私の漢文講義、1995年、41頁改)。
とする。
従って、
(04)により、
(05)
レ
③ 不常読書。
二 一
であれば、
③ 不二常読一レ書=常には書を読まず。
である。
(06)
④ 訓二読漢文一=漢文を訓‐読す。
のやうな場合は、
④ 訓‐読漢文。
二 一
といふ風に、「ハイフン(‐)」の下に、「二」を書くことにする。
従って、
(01)~(06)により、
(07)
であれば、
レレレ
① 不可不告。
レ
② 我聞鳥啼樹。
二 一
レ レ レ
③ 鳥獣不可与之同群。
二 一
レ
④ 不足為外人道也。
下二 一上
レ
⑤ 耕者不可以不益急矣。
三 二 一
レ レレ
⑥ 無友不如己者。
二 一
レ
⑦ 当世士大夫無不知有劉老人者。
下 二 一上
レレ レ レ
⑧ 聖人所不知未必不為愚人所知也。
二 一二 一
レレ レレ
⑨ 曽子之母非不知子不殺人也。
二 一
レ レ レ レ レ
⑩ 使籍誠不以畜子憂寒乱心有財以済薬。
乙 下二 一 上 甲
⑪ 欲取‐捨之。
三 二 一
⑫ 未嘗不嘆‐息痛‐恨於桓霊也。
五 四 二 三 一
といふ、ことになる。
(08)
レ レ レ レ レ
⑩ 使籍誠不以畜子憂寒乱心有財以済薬。
乙 下二 一 上 甲
などは、特にさうであるものの、かうした「書き方」は、初めて見る、私以外の方にとって、おそらくは、「読みにくい」。
しかしながら、
(09)
レ レ レ レ レ
⑩ 使籍誠不以畜子憂寒乱心有財以済薬。
乙 下二 一 上 甲
を、「縦に、並び替へ」れば、そのまま、
⑩
使
乙
籍
誠
不
下
以
二
畜
レ
子
憂
一
レ
寒
乱
上
レ
心
有
レ
財
以
済
甲
レ
薬
。
となって、すなはち、
⑩
使
乙
籍
誠
不
下
以
二
畜
レ
子
憂
一
レ
寒
乱
上
レ
心
有
レ
財
以
済
甲
レ
薬
。
といふ、ことになる。
従って、
(09)
HTMLが使へない「ヤフー知恵袋」などで、
⑩ 使籍誠不以畜子憂寒乱心有財以済薬。
といふ「漢文」に、「返り点」を付けて下さい。
といふ「質問」が有った際に、その質問者が、
レ レ レ レ レ
⑩ 使籍誠不以畜子憂寒乱心有財以済薬。
乙 下二 一 上 甲
といふ「書き方」を知ってゐてくれるのであれば、回答者としては、ずいぶんと、楽になる。
平成30年01月06日、毛利太。
―「関連記事」―
「返り点」の「付け方」を教へます。:(https://kannbunn.blogspot.com/2018/01/blog-post.html)。
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