2022年2月19日土曜日

「幹事は私です(私以外は幹事ではない)。」の「述語論理」。

(01)
(ⅱ)
1  (1)  ∀x(Fx→Gx)  A
2 (2) ∃x(~Gx&Fx)  A
1  (3)     Fa→Ga   1UE
  4(4)    ~Ga&Fa   A
  4(5)        Fa   4&E
1 4(6)        Ga   35MPP
  4(7)    ~Ga      4&E
1 4(8)    ~Ga&Ga   67&E
  4(9) ~∀x(Fx→Gx)  18RAA
 2 (ア) ~∀x(Fx→Gx)  249EE
12 (イ)  ∀x(Fx→Gx)&
       ~∀x(Fx→Gx)  1ア&I
1  (ウ)~∃x(~Gx&Fx)  2イRAA
(ⅲ)
1   (1)~∃x(~Gx&Fx)  A
 2  (2)    ~Ga&Fa   A
 2  (3) ∃x(~Gx&Fx)  2EI
12  (4)~∃x(~Gx&Fx)&
        ∃x(~Gx&Fx)  13&I
1   (5)  ~(~Ga&Fa)  24RAA
  6 (6)        Fa   A
   7(7)    ~Ga      A
  67(8)    ~Ga&Fa   67&I
1 67(9)  ~(~Ga&Fa)&
          (~Ga&Fa)  58&I
1 6 (ア)   ~~Ga      79RAA
1 6 (イ)     Ga      6DN
1   (ウ)     Fa→Ga   6イCP
1   (エ)  ∀x(Fx→Gx)  ウUI
従って、
(01)により、
(02)
② ∀x( Fx→Gx)
③ ~∃x(~Gx&Fx)
に於いて、
②=③ である。
従って、
(03)
② すべてのxについて(xがFであるあるならば、xはGである)。
③ (Gでなくて、Fであるx)は存在しない。
に於いて、
②=③ である。
従って、
(02)(03)により、
(04)
F=象
G=動物
として、
② すべてのxについて(xが象であるあるならば、xは動物である)。
③(動物でないxであって、象であるx)は存在しない。
に於いて、
②=③ である。
然るに、
(05)
② すべてのxについて(xが象であるあるならば、xは動物である)。
③(動物でないxであって、象であるx)は存在しない。
といふことは、
② 象は動物である(象者動物也)。
③ 動物でない象はゐない(無非動物而象)。
といふことに、他ならない。
従って、
(01)~(05)により、
(06)
②   ∀x(  象x→動物x)
③ ~∃x(~動物x&象x)
に於いて、すなはち、
② 象は動物である。
③ 動物でない象はゐない。
に於いて、
②=③ であって、この「等式」は、「対偶」である。
従って、
(06)により、
(07)
②  ∀x(  幹事x→私x)
③ ~∃x(~私x&幹事x)
に於いて、すなはち、
② 幹事は私です。
③ 私以外は幹事ではない
に於いて、
②=③ である、
然るに、
(08)
② 私は一人しかゐない
が故に、
② 私以外は私ではない
従って、
(08)により、
(09)
② 幹事は私です。
と言へば、それだけで、
③ 私以外は幹事ではない
従って、
(07)(08)(09)により、
(10)
いづれにせよ、
② 幹事は私です。
③ 私以外は幹事ではない
に於いて、
②=③ である。
然るに、
(11)
無題化というのは「Ⅹは」の「は」を消すことですから、
センテンスの形のままでもできないことはありませんが、
センテンスの形では、本当に無題になりきらない場合も起こります。
たとえば、
 私は幹事です。
 私幹事です。
のように、「は」を消しても、センテンスの意味は、
 幹事は、私です。
というのに近く、題が文中の別の個所に移り隠れたにすぎません。
(山崎美紀子、日本語基礎講座、― 三上文法入門 ―、2003年、65頁)
従って、
(10)(11)により、
(12)
「無題化」といふことは、兎も角として、
① 私幹事です。
② 幹事は私です。
③ 私以外は幹事ではない
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(13)
① 私幹事です。
といふのであれば、「当然」、
① 私は幹事である。
従って、
(12)(13)により、
(14)
① 私幹事です。
② 私は幹事であって、幹事は私です。
③ 私は幹事であって、私以外は幹事ではない
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(07)(14)により、
(15)
①    (私幹事です)。
② ∀x{(私x→幹事x)&(幹事x→私x)}
に於いて、
①=② である。
従って、
(15)により、
(16)
①    ~(私幹事です)。
② ~∀x{(私x→幹事x)&(幹事x→私x)}
に於いて、
①=② である。
然るに、
(17)
(ⅱ)
1   (1) ~∀x{(私x→幹事x)&(幹事x→私x)} A
1   (2) ∃x~{(私x→幹事x)&(幹事x→私x)} 1量化子の関係
 3  (3)   ~{(私a→幹事a)&(幹事a→私a)} 2UE
 3  (4)   ~(私a→幹事a)∨~(幹事a→私a)  3ド・モルガンの法則
  5 (5)   ~(私a→幹事a)            A
  5 (6)  ~(~私a∨幹事a)            5含意の定義
  5 (7)   (私a&~幹事a)            6ド・モルガンの法則
  5 (8)   (私a&~幹事a)∨(幹事a&~私a)  7∨I
   9(9)             ~(幹事a→私a)  A
   9(ア)            ~(~幹事a∨私a)  9含意の定義
   9(イ)             (幹事a&~私a)  アド・モルガンの法則
   9(ウ)   (私a&~幹事a)∨(幹事a&~私a)  イ∨I
 3  (エ)   (私a&~幹事a)∨(幹事a&~私a)  4589ウ∨E
 3  (オ)∃x{(私x&~幹事x)∨(幹事x&~私x)} エEI
1   (カ)∃x{(私x&~幹事x)∨(幹事x&~私x)} 23オEE
(ⅲ)
1   (1)∃x{(私x&~幹事x)∨(幹事x&~私x)  A
 2  (2)   (私a&~幹事a)∨(幹事a&~私a)  A
  3 (3)   (私a&~幹事a)            A
  3 (4) ~(~私a∨ 幹事a)            3ド・モルガンの法則
  3 (5)  ~(私a→ 幹事a)            4含意の定義
  3 (6)  ~(私a→ 幹事a)∨~(幹事a→私a)  5∨I
   7(7)             (幹事a&~私a)  A
   7(8)            ~(~幹事a∨私a)  7ド・モルガンの法則
   7(9)             ~(幹事a→私a)  8含意の定義
   7(ア)   ~(私a→幹事a)∨~(幹事a→私a)  9∨I
 2  (イ)   ~(私a→幹事a)∨~(幹事a→私a)  2367ア∨E
 2  (ウ)  ~{(私a→幹事a)& (幹事a→私a)} イ、ド・モルガンの法則
 2  (エ)∃x~{(私x→幹事x)& (幹事x→私x)} ウEI
1   (オ)∃x~{(私x→幹事x)& (幹事x→私x)} 12エEE
1   (カ)~∀x{(私x→幹事x)& (幹事x→私x)} オ量化子の関係
従って、
(17)により、
(18)
② ~∀x{(私x→  幹事x)&(幹事x→  私x)}
③  ∃x{(私x&~幹事x)∨(幹事x&~私x)}
に於いて、
②=③ である。
従って、
(16)(17)(18)により、
(19)
①     ~(私幹事です)。
②   ∃x{(私x&~幹事x)∨(幹事x&~私x)}
③ あるxは{(私であるが幹事ではない)か、または(幹事であるが私ではない)}。
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(19)により、
(20)
① ~(私幹事です)。
② 私は幹事ではないか、または、私以外も幹事である。
に於いて、
①=② である。
従って、
(20)により、
(21)
① ~~(私幹事です)。
②  ~(私は幹事ではないか、または、私以外も幹事である)。
に於いて、
①=② である。
従って、
(21)により、
(22)
「二重否定律」により、
①  (私幹事です)。
② ~(私は幹事ではないか、または、私以外も幹事である)。
①=② である。
従って、
(22)により、
(23)
①「私幹事です。」
といふ「日本語」が「真(本当)」であるならば、
②「私は幹事ではないか、または、私以外にも幹事はゐる。」
といふ「日本語」は「偽(ウソ)」になる。
従って、
(23)により、
(24)
②「私は幹事ではないか、または、私以外にも幹事はゐる。」
といふ「日本語」が「真(本当)」であるならば、
①「私幹事です。」
といふ「日本語」は「偽(ウソ)」になる。
令和04年02月19日、毛利太。

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