2022年2月8日火曜日

「述語論理」を「命題論理」に書き換へる。

(01)
118 ∃x(Fx)→P ┤├ ∀x(Fx→P)
(ⅰ)
1  (1)∃x(Fx)→P A
 2 (2)   Fa    A
 2 (3)∃x(Fx)   2EI
12 (4)       P 13MPP
1  (5)   Fa→P  24CP
1  (6)∀x(Fx→P) 5UI
(ⅱ)
1  (1)∀x(Fx→P) A
 2 (2)∃x(Fx)   A
  3(3)   Fa    A
1  (4)   Fa→P  1UE
1 3(5)      P  34MPP
12 (6)      P  245EE
1  (7)∃x(Fx)→P 26CP
(E.j.レモン 著、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、論理学初歩、1973年、160頁改)
(02)
(ⅲ)
1  (1) (Fa∨ Fb∨ Fc)→P       A
1  (2)~(Fa∨ Fb∨ Fc)∨P       1含意の定義
 3 (3)~(Fa∨ Fb∨ Fc)         A
 3 (4) ~Fa&~Fb&~Fc          3ド・モルガンの法則
 3 (5) ~Fa                  4&E
 3 (6) ~Fb                  4&E
 3 (7) ~Fc                  4&E
 3 (8) ~Fa∨P                5∨I
 3 (9) ~Fb∨P                6∨I
 3 (ア) ~Fc∨P                7∨I
 3 (イ)  Fa→P                8含意の定義
 3 (ウ)  Fb→P                9含意の定義
 3 (エ)  Fc→P                ア含意の定義
 3 (オ) (Fa→P)&(Fb→P)        イウ&I
 3 (カ) (Fa→P)&(Fb→P)&(Fc→P) エオ&I
  キ(キ)              P       A
  キ(ク) ~Fa∨P                キ∨I
  キ(ケ) ~Fb∨P                キ∨I
  キ(コ) ~Fc∨P                キ∨I
  キ(サ)  Fa→P                ク含意の定義
  キ(シ)  Fb→P                ケ含意の定義
  キ(ス)  Fc→P                コ含意の定義
  キ(ソ) (Fa→P)&(Fb→P)        サシ&I
  キ(タ) (Fa→P)&(Fb→P)&(Fc→P) スソ&I
1  (チ) (Fa→P)&(Fb→P)&(Fc→P) 23カキタ∨E
(ⅳ)
1   (1)  (Fa→P)& (Fa→P)& (Fc→P) A
1   (2) (~Fa∨P)&(~Fb∨P)&(~Fc∨P) 1含意の定義
1   (3)  ~Fa∨P                  2&E
1   (4)   P∨~Fa                 3交換法則
1   (5) ~~P∨~Fa                 4DN
1   (6)  ~P→~Fa                 5含意の定義
1   (7)          ~Fb∨P          2&E
1   (8)           P∨~Fb         7交換法則
1   (9)         ~~P∨~Fb         8DN
1   (ア)          ~P→~Fb         9含意の定義
1   (イ)                  ~Fc∨P  2&E
1   (ウ)                   P∨~Fc イ交換法則
1   (エ)                  ~P→~Fc ウ含意の定義
 オ  (オ)  ~P                     A
1オ  (カ)     ~Fa                 6オMPP
1オ  (キ)             ~Fb         アオMPP
1オ  (ク)                     ~Fc エオMPP
1オ  (ケ)     ~Fa&~Fb             カキ&I
1オ  (コ)     ~Fa&~Fb&~Fc         クケ&I
1   (サ) ~P→(~Fa&~Fb&~Fc)        オコCP
1   (シ)~~P∨(~Fa&~Fb&~Fc)        サDN
1   (ス)  P∨(~Fa&~Fb&~Fc)        シDN
1   (セ)    (~Fa&~Fb&~Fc)∨P      ス交換法則
  ソ (ソ)    (~Fa&~Fb&~Fc)        A
  ソ (タ)    ~(Fa∨ Fb∨ Fc)        ソ、ド・モルガンの法則
  ソ (チ)    ~(Fa∨ Fb∨ Fc)∨P      タ∨I
   ツ(ツ)                  P      A
   ツ(テ)    ~(Fa∨ Fb∨ Fc)∨P      ツ∨I
1   (ト)    ~(Fa∨ Fb∨ Fc)∨P      セソチツテ∨E
1   (ナ)     (Fa∨ Fb∨ Fc)→P      ト含意の定義
従って、
(01)(02)により、
(03)
① ∃x(Fx)→P
② ∀x(Fx→ P)
③(Fa∨Fb∨Fc)→P
④(Fa→P)&(Fb→P)&(Fc→P)
に於いて、
①=② であって、
③=④ である。
然るに、
(04)
{個体領域}={a、b、c}
であるとして、
① ∃x(Fx)→P
② ∀x(Fx→ P)
といふ「論理式」は、それぞれ、
③(Fa∨Fb∨Fc)→P
④(Fa→P)&(Fb→P)&(Fc→P)
といふ「命題論理式」に、「等しい」。
然るに、
(05)
F=人間である。
P=地球には人間が住んでいる。
として、
① ∃x(Fx)→P
② ∀x(Fx→ P)
といふ「論理式」は、
⑤ 人間が存在するならば(地球には人間が住んでいる)。
⑥(任意の対象に対して、それが人間である)ならば地球には人間が住んでいる。
といふ「日本語」に「等しい」。
(E.j.レモン 著、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、論理学初歩、1973年、161頁改)
従って、
(04)(05)により、
(06)
① ∃x(Fx)→P
② ∀x(Fx→ P)
といふ「論理式」は、それぞれ、
③(Fa∨Fb∨Fc)→P
④(Fa→P)&(Fb→P)&(Fc→P)
といふ「命題論理式」と、
⑤ 人間が存在するならば(地球には人間が住んでいる)。
⑥(任意の対象に対して、それが人間である)ならば地球には人間が住んでいる。
といふ「日本語」に「等しい」。
然るに、
(07)
③(Fa∨Fb∨Fc)→P
④(Fa→P)&(Fb→P)&(Fc→P)
に於いて、
③=④ であることは、「分かり易く」、
その「意味」で、
① ∃x(Fx)→P
② ∀x(Fx→ P)
に於いて、
①=② であることも、「理解」出来るし、
⑤ 人間が存在するならば(地球には人間が住んでいる)。
⑥(任意の対象に対して、それが人間である)ならば地球には人間が住んでいる。
に於いて、
⑤=⑥ であることも、
③(Fa∨Fb∨Fc)→P
④(Fa→P)&(Fb→P)&(Fc→P)
からすれば、「分からない」といふことも、無い。
従って、
(07)により、
(08)
「一番分かり易い」のは、
③(Fa∨Fb∨Fc)→P
④(Fa→P)&(Fb→P)&(Fc→P)
に於いて、
③=④ である。
といふ、ことである。
令和04年02月08日、毛利太。

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