2023年2月15日水曜日

「偽なる命題」は「偽なる命題」に「等しい」。

(01)
(l)~P&~Q├ P⇔Q
1(1)~P&~Q  A
1(2)~P     1&E
1(3)~P∨ Q  2∨I
1(4) P→ Q  3含意の定義
1(5)   ~Q  1&E
1(6)~Q∨P   5∨I
1(7) Q→P   6含意の定義
1(8)(P→Q)&
    (Q→P)  47&I
1(9) P⇔Q   8Df.⇔
(E.J.レモン、論理学初歩、竹尾治一郎・浅野英楢 訳、1973年、105頁、練習問題、私の解答)
然るに、
(02)
(l)~P&~Q├ P⇔Q
1      (1) ~P&~Q   A
 2     (2)  P&~Q   A
1      (3) ~P      1&E
 2     (4)  P      2&E
12     (5) ~P& P   34&I
1      (6)~(P&~Q)  25RAA
  7    (7)  P      A
   8   (8)    ~Q   A
  78   (9)  P&~Q   78&I
1 78   (ア)~(P&~Q)&
           (P&~Q)  69&I
1 7    (イ)   ~~Q   8アRAA
1 7    (ウ)     Q   イDN
1      (エ)  P→ Q   7ウCP
    オ  (オ)  Q&~P   A
1      (カ) ~Q      1&E
    オ  (キ)  Q      オ&E
1   オ  (ク) ~Q&Q    カキ&I
1      (ケ)~(Q&~P)  オクRAA
     コ (コ)  Q      A
      サ(サ)    ~P   A
     コサ(シ)  Q&~P   コサ&I
1    コサ(ス)~(Q&~P)&
           (Q&~P)  ケシ&I
1    コ (セ)   ~~P   サスRAA
1    コ (ソ)     P   セDN
1      (タ)  Q→ P   コソCP
1      (チ) (P→Q)&
           (Q→P)   エタ&I
1      (ツ)  P⇔Q    チDf.⇔
(E.J.レモン、論理学初歩、竹尾治一郎・浅野英楢 訳、1973年、105頁、練習問題、私の別解答)
従って、
(01)(02)により、
(03)
いづれにせよ、
(l)~P&~Q├ P⇔Q
といふ「推論」は「妥当」である。
従って、
(03)により、
(04)
「偽なる命題」は「偽なる命題」に「等しい」。
といふ「命題」は「真」である。
然るに、
(05)
あるいは、
「偽なる命題」は「偽なる命題」に「等しい」。
といふ「言ひ方」は、幾分、「奇異(哲学的?)」に聞こえるかも知れない。
然るに、
(06)
「偽なる命題」は「偽なる命題」に「等しい」。
といふのは、
「偽なる命題(の真理値)」と「偽なる命題(の真理値)」は「等しい」。
といふことに、過ぎない。
然るに、
(07)
「偽なる命題(の真理値)」と「偽なる命題(の真理値)」は「等しい」。
といふことは、
「偽なる命題」と「偽なる命題」は、「両方とも偽である」。
といふことである。
然るに、
(08)
「偽なる命題」と「偽なる命題」は、「両方とも偽である」。
といふのであれば、当然、
「真なる命題」と「真なる命題」は、「両方とも真である」。
然るに、
(09)
(i)P&Q├ P⇔Q
1(1) P&Q  A
1(2)   Q  1&E
1(3)~P∨Q  2∨I
1(4) P→Q  3含意の定義
1(5) P    1&E
1(6)~Q∨P  5∨I
1(7) Q→P  6含意の定義
1(8)(P→Q)&
    (Q→P) 47&I
1(9) P⇔Q  8Df.⇔
従って、
(01)~(09)により、
(10)
①  P& Q├ P⇔Q
② ~P&~Q├ P⇔Q
といふ「連式」により、
①「真なる命題」と「真なる命題」は、「真理値が等しい(両方とも真である)」。
②「偽なる命題」と「偽なる命題」は、「真理値が等しい(両方とも偽である)」。
然るに、
(11)
(j)P&~Q├ ~(P⇔Q)
1(1)  P&~Q   A
1(2)~(~P∨Q)  1ド・モルガンの法則
1(3) ~(P→Q)  2含意の定義
1(4) ~(P→Q)∨
     ~(Q→P)  3∨I
1(5)~{(P→Q)&
      (Q→P)} 4ド・モルガンの法則
1(6) ~(P⇔Q)  5Df.⇔
(k)~P&Q├ ~(P⇔Q)
1(1) ~P& Q   A
1(2)~(P∨~Q)  1ド・モルガンの法則
1(3)~(~Q∨P)  2交換法則
1(4) ~(Q→P)  3含意の定義
1(5) ~(P→Q)∨
     ~(Q→P)  5∨I
1(6)~{(P→Q)&
      (Q→P)} 4ド・モルガンの法則
1(7) ~(P⇔Q)  6Df.⇔
(E.J.レモン、論理学初歩、竹尾治一郎・浅野英楢 訳、1973年、105頁、練習問題、私の解答)
従って、
(10)(11)により、
(12)
①  P& Q├   P⇔Q
② ~P&~Q├   P⇔Q
③  P&~Q├ ~(P⇔Q)
④ ~P& Q├ ~(P⇔Q)
といふ「連式」により、
①「なる命題」と「なる命題」は、「真理値が等しい(両方ともである)」。
②「なる命題」と「なる命題」は、「真理値が等しい(両方ともである)」。
③「なる命題」と「なる命題」は、「真理値が等しくない」。
④「なる命題」と「なる命題」も、「真理値が等しくない」。
令和5年2月15日、毛利太。

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