2023年11月19日日曜日

「ならば(実質含意のパラドックス)」は難しい。

(01)

論理1-4 「ならば」は難しい(東大医学部(理3)の解説動画)


従って、
(01)により、
(02)
①「真」ならば、「真」である。
②「真」ならば、「」である。
③「偽」ならば、「真」である。
④「偽」ならば、「偽」である。
といふ「仮言命題(PならばQである)」に於いて、
① は「真」であり、
② は「」であり、
③ は「真」であり、
④ は「真」である。
然るに、
(03)
矛盾』は「真」ではなく
矛盾』は「」である。
然るに、
(04)
任意の命題」は「真」であるか、または、
任意の命題」は「偽」である。
従って、
(02)(03)(04)により、
(05)
①「真」ならば、「真」である。
②「真」ならば、「」である。
③「偽」ならば、「真」である。
④「偽」ならば、「偽」である。
といふ「仮言命題(PならばQである)」に於いて、
① は「真」であり、
② は「」であり、
③ は「真」であり、
④ は「真」である。
といふことは、
①『矛盾』が「真」であるならば、「任意の命題」は「真」である。
といふ「命題」は、「恒真式(トートロジー)」である。
といふことに、「他ならない」。
然るに、
(06)
①『矛盾』が「真」であるならば、「任意の命題」は「真」である。
といふ「命題」は、「恒真式(トートロジー)」である。
といふことは、
① ~P&P→Q
といふ「論理式」が、恒真式(トートロジー)」である。
といふことに、「他ならない」。
(07)
(ⅰ)
1     (1)   P∨ Q   A
 2    (2)  ~P&~Q   A
  3   (3)   P      A
 2    (4)  ~P      2&E
 23   (5)   P&~P   34&I
  3   (6)~(~P&~Q)  25RAA
   7  (7)      Q   A
 2    (8)     ~Q   2&E
 2 7  (9)   Q&~Q   78&I
   7  (ア)~(~P&~Q)  29RAA
1     (イ)~(~P&~Q)  1367ア∨E
    ウ (ウ)  ~P      A
     エ(エ)     ~Q   A
    ウエ(オ)  ~P&~Q   ウエ&I
1   ウエ(カ)~(~P&~Q)&
          (~P&~Q)  イオ&I
1   ウ (キ)    ~~Q   エカRAA
1   ウ (ク)      Q   キDN
1     (ケ)  ~P→ Q   ウクC~P
(ⅱ)
1    (1)  ~P→ Q   A
 2   (2)  ~P&~Q   A
 2   (3)  ~P      2&E
12   (4)      Q   13MPP
 2   (5)     ~Q   2&E
12   (6)   Q&~Q   45&I
1    (7)~(~P&~Q)  26RAA
  8  (8) ~(P∨ Q)  A
   9 (9)   P      A
   9 (ア)   P∨ Q   9∨I
  89 (イ) ~(P∨ Q)&
          (P∨ Q)  8ア&I
  8  (ウ)  ~P      9イRAA
    エ(エ)      Q   A
    エ(オ)   P∨ Q   エ∨I
  8 エ(カ) ~(P∨ Q)&
          (P∨ Q)  8オ∨I
  8  (キ)     ~Q   エカRAA
  8  (ク)  ~P&~Q   オキ&I
1 8  (ケ)~(~P&~Q)&
         (~P&~Q)  7ク&I
1    (コ)~~(P∨ Q)  8ケRAA
1    (サ)   P∨ Q   コDN
従って、
(07)により、
(08)
①  P∨Q
② ~P→Q
に於いて、すなはち、
① Pであるか、または、Qである。
② Pでないならば、  Qである。
に於いて、
①=② である。
従って、
(08)により、
(09)
①  ~P∨Q
② ~~P→Q
に於いて、
①=② である。
従って、
(09)により、
(10)
「二重否定律(DN)」により、
① ~P∨Q
②  P→Q
に於いて、
①=② である(含意の定義)。
然るに、
(11)
1 (1)~P       A
1 (2)~P∨Q     1∨I
1 (3) P→Q     2含意の定義
  (4)~P→(P→Q) 13CP
 5(5)~P& P    A
 5(6)~P       5&E
 5(7)    P→Q  46MPP
 5(8)    P    5&E
 5(9)      Q  78MPP
  (ア) ~P&P→Q  59CP
従って、
(06)(11)により、
(12)
果たして、
①『矛盾』が「真」であるならば、「任意の命題」は「真」である。
といふ「命題」、すなはち、
~P&P→Q
といふ「論理式」は、恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(12)により、
(13)
例へば、
①(2が数であって、2が数である)ならば、(徳島県は四国である)。
②(3が数であって、3が数である)ならば、(新潟県は九州である)。
といふ「命題」は、両方とも、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(14)
②(3が数であって、3が数である)ならば、(新潟県は九州である)。
といふ「命題」が「真」であったとしても、
②(3が数であって、3が数である)。
といふ『矛盾』は「」であるため、
②(新潟県は九州である)。
といふことには、ならない
然るに、
(15)
①(2が数であって、2が数である)ならば、(徳島県は四国である)。
②(3が数であって、3が数である)ならば、(新潟県は九州である)。
といふ「命題」は、両方とも、「恒真式(トートロジー)」である。
といふことは、「常識的」には、『極めて、』である。
然るに、
(02)(11)(15)により、
(16)
①「真」ならば、「真」である。
②「真」ならば、「」である。
③「偽」ならば、「真」である。
④「偽」ならば、「偽」である。
といふ「仮言命題(PならばQである)」に於いて、
① は「真」であり、
② は「」であり、
③ は「真」であり、
④ は「真」である。
とする以上、
①『矛盾』が「真」であるならば、「任意の命題」は「真」である。
といふ「命題」、すなはち、
① ~P&P→Q
といふ「論理式」は、恒真式(トートロジー)」である。
といふことに、ならざるを得ないし、
① ~P&P→Q
といふ「論理式」が、恒真式(トートロジー)」である以上、例へば、
①(2が数であって、2が数である)ならば、(徳島県は四国である)。
②(3が数であって、3が数である)ならば、(新潟県は九州である)。
といふ「命題」は、両方とも、「恒真式(トートロジー)」である。
といふことに、ならざるを得ないし、このこと、他を、『実質含意のパラドックス』と言ふ。
令和5年11月19日、毛利太。

0 件のコメント:

コメントを投稿