2023年11月18日土曜日

「実質含意のパラドックス」=「ならば」は難しい。

(01)
(ⅰ)
1     (1)   P∨ Q   A
 2    (2)  ~P&~Q   A
  3   (3)   P      A
 2    (4)  ~P      2&E
 23   (5)   P&~P   34&I
  3   (6)~(~P&~Q)  25RAA
   7  (7)      Q   A
 2    (8)     ~Q   2&E
 2 7  (9)   Q&~Q   78&I
   7  (ア)~(~P&~Q)  29RAA
1     (イ)~(~P&~Q)  1367ア∨E
    ウ (ウ)  ~P      A
     エ(エ)     ~Q   A
    ウエ(オ)  ~P&~Q   ウエ&I
1   ウエ(カ)~(~P&~Q)&
          (~P&~Q)  イオ&I
1   ウ (キ)    ~~Q   エカRAA
1   ウ (ク)      Q   キDN
1     (ケ)  ~P→ Q   ウクC~P
(ⅱ)
1    (1)  ~P→ Q   A
 2   (2)  ~P&~Q   A
 2   (3)  ~P      2&E
12   (4)      Q   13MPP
 2   (5)     ~Q   2&E
12   (6)   Q&~Q   45&I
1    (7)~(~P&~Q)  26RAA
  8  (8) ~(P∨ Q)  A
   9 (9)   P      A
   9 (ア)   P∨ Q   9∨I
  89 (イ) ~(P∨ Q)&
          (P∨ Q)  8ア&I
  8  (ウ)  ~P      9イRAA
    エ(エ)      Q   A
    エ(オ)   P∨ Q   エ∨I
  8 エ(カ) ~(P∨ Q)&
          (P∨ Q)  8オ∨I
  8  (キ)     ~Q   エカRAA
  8  (ク)  ~P&~Q   オキ&I
1 8  (ケ)~(~P&~Q)&
         (~P&~Q)  7ク&I
1    (コ)~~(P∨ Q)  8ケRAA
1    (サ)   P∨ Q   コDN
従って、
(01)により、
(02)
①  P∨Q
② ~P→Q
に於いて、すなはち、
① Pであるか、または、Qである。
② Pでないならば、  Qである。
に於いて、
①=② である。
従って、
(02)により、
(03)
P=~P
といふ「代入(置き換へ)」により、
①  ~P∨Q
② ~~P→Q
に於いて、
①=② である。
従って、
(03)により、
(04)
~~P=P
といふ「二重否定律」により、
① ~P∨Q
②  P→Q
に於いて、
①=② である(含意の定義)。
然るに、
(05)
1(1)~P       A
1(2)~P∨Q     1∨I
1(3) P→Q     2含意の定義
 (4)~P→(P→Q) 13CP
従って、
(05)により、
(06)
③ ~P→(P→Q)
といふ「命題」、すなはち、
③ Pでないならば(Pであるならば、Qである)。
といふ「命題」は、「恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(06)により、
(07)
P=(徳島県は四国である)。
Q=(バカボンのパパは天才である)。
として、
③(徳島県が四国でない)ならば(徳島県が四国であるならば、バカボンのパパは天才である)。
といふ「命題」は、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(08)
1 (1)~P       A
1 (2)~P∨Q     1∨I
1 (3) P→Q     2含意の定義
  (4)~P→(P→Q) 13CP
 5(5)~P& P    A
 5(6)~P       5&E
 5(7)    P→Q  46MPP
 5(8)    P    5&E
 5(9)      Q  78MPP
  (ア) ~P&P→Q  59CP
従って、
(08)により、
(09)
④ ~P&P→Q
といふ「命題」自体、すなはち、
④『矛盾』が「」であるならば、「任意の命題」は「」である。
といふ「命題」自体は、「恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(07)(08)(09)により、
(10)
④(徳島県が九州であって、徳島県が四国である)ならば(バカボンのパパは天才である)。
といふ「命題」自体は、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(11)
④(徳島県が九州であって、徳島県が四国である)。
といふ『矛盾』は、「」である。
従って、
(10)(11)により、
(12)
④(徳島県が九州であって、徳島県が四国である)ならば(バカボンのパパは天才である)。
といふ「命題」自体は、「恒真式(トートロジー)」であるとしても、
④(徳島県が九州であって、徳島県が四国である)。
といふ『矛盾』は、「」であるため、
④ バカボンのパパは天才である。
といふ「命題」の「真偽」は、「不明」である。
従って、
(12)により、
(13)
P=(徳島県は九州であって、徳島県が四国である)。
Q=(バカボンのパパは天才である)。
として、
⑤ Pであるならば、Qである。
といふ「命題」自体は、「恒真式(トートロジー)」であるが、この場合は、
⑤ Qであるか、Qでないかは、「不明」である。
従って、
(13)により、
(14)
⑤ Pであるならば、Qである。
といふ「仮言命題」が「」であって、
⑤ Pである。
といふ「件」が「」である。
といふ「場合」は、
⑤ Qである。
といふ「件」は、「」であっても、「」であっても、「どちらでも、正しい」。
然るに、
(15)
⑤ P が「」であるならば、
⑤ Q の「真偽」に「拘はらず」、
⑤ Pであるならば、Qである。
といふ「仮言命題」が「真」になることを、「実質含意のパラドックス」と言ふものの、
「古典論理」では、「実質含意のパラドックス」があるため、「ならば(→)」は「難しい」。
cf.
令和5年11月18日、毛利太。

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