(01)
~=ではない。
∨=または、
&=尚且つ、
→=ならば、
( )=といふ
∃x=そのやうなxが存在する。
∀x=ことは、
全てのxに於いて、正しい。
といふ風に、「定義(01)」する。
(02)
「述語」は、「漢字」で書く。
といふ風に、「約束(02)」する。
(03)
左から右へ読むものの、その右側が、( )と接してゐる限り、より内側の( )の中を先に読む。
といふ風に、「約束(03)」する。
然るに、
(04)
「すべての人間は死ぬ」という文は、
∀x(H(x)→M(x))
となる。∀は全称記号と呼ばれる。「すべて」を意味するAllのAをひっくり返した記号である。
(月本洋、日本語は論理的である、2009年、114頁)
従って、
(01)~(04)により、
(05)
∀x(H(x)→M(x))=
∀x(人(x)→死(x))=
((xが)人である。ならば、(xは)死ぬ。)といふことは、全てのxに於いて、正しい。
然るに、
(06)
不有人而不死=
~∃人&~死=
~(∃x(人(x)&~(死(x)))=
(((xは)人であり、尚且つ、((xは)死な)ない)といふ、そのやうなxは存在し)ない。
然るに、
(07)
((xが)人である。ならば、(xは)死ぬ。)といふことは、全てのxに於いて、正しい。
といふことは、
(((xは)人であり、尚且つ、((xは)死な)ない)といふ、そのやうなxは存在し)ない。
といふことに、他ならない。
従って、
(05)(06)(07)により、
(08)
不有人而不死=
人にして死せ不るは有らず=
∀x(人(x)→死(x))=
~(∃x(人(x)&~(死(x)))=
(((xは)人であり、尚且つ、((xは)死な)ない)といふ、そのやうなxは存在し)ない。
(09)
∀x(∃y(馬(y)&頭(xy))→∃y(動物(y)&頭(xy)))=
((yは)馬であって、尚且つ、(xはyの)頭である。)といふ、そのやうなyが存在する。のであれば、(yは)動物であって、尚且つ、(xはyの)頭である。)といふ、そのやうなyが存在する。)といふことは、全てのxに於いて、正しい。
然るに、
(10)
如馬有頭則其頭為馬頭而其頭為動物頭=
如馬有(頭)則其頭為(馬頭)而其頭為(動物頭)=
如馬(頭)有則其頭(馬頭)為而其頭(動物頭)為=
如し馬に(頭)有らば則ち其の頭は(馬の頭)為りて其の頭は(動物の頭)為り。
従って、
(09)(10)により、
(11)
如馬有頭則其頭為馬頭而其頭為動物頭=
∀x(∃y(馬(y)&頭(xy))→∃y(動物(y)&頭(xy)))=
((yは)馬であって、尚且つ、(xはyの)頭である。)といふ、そのやうなyが存在する。のであれば、(yは)動物であって、尚且つ、(xはyの)頭である。)といふ、そのやうなyが存在する。)といふことは、全てのxに於いて、正しい。
然るに、
(12)
この辞典には左の基準によって、約一万一〇〇〇字の親字収録した。
(学研 漢和大辞典、1978年)
然るに、
(13)
シナや極東の王国では、一般に文字をも語をも表わすものではなく、事物あるいは観念を表わすような、実物符号で書くのがならいになっている。そしてそれゆえに、たがいに相手の言語を理解しない国々と地方が、それにもかかわらず、たがいに相手の書き物を読むことができるのであるが、それは符号のほうが言語の及ばぬほどほど広い範囲で了解されるからである。そしてそれゆえに、語根語と(おそらく)同じほどばく大な符号があるのである。
(フランシス・ベーコン、学問の進歩、第二巻、一六・二)
従って、
(12)(13)により、
(14)
「漢字」は、「一萬字を超える、意味を持ったABC」である。
従って、
(02)(08)~(14)により、
(15)
不有人而不死=
不(有(人而不(死)))=
∀x(人(x)→死(x))=
~(∃x(人(x)&~(死(x)))。
如馬有頭則其頭為馬頭而其頭為動物頭=
如馬有(頭)則其頭為(馬頭)而其頭為(動物頭)=
∀x(∃y(馬(y)&頭(xy))→∃y(動物(y)&頭(xy)))=
((yは)馬であって、尚且つ、(xはyの)頭である。)といふ、そのやうなyが存在する。のであれば、(yは)動物であって、尚且つ、(xはyの)頭である。)といふ、そのやうなyが存在する。)といふことは、全てのxに於いて、正しい。
といふ「漢文・述語論理」がさうであるやうに、「漢文」は、「変数(x,y)」を伴はない「述語論理」である。
従って、
(15)により、
(16)
「漢文」に、「変数」はなくとも、「括弧」は有ります。
平成28年03月12日、毛利太。
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