(01)
フライさんは手からチョークを払うため、両手をパンパンと叩きながら続けます。
「さて、よく見ると、この方程式は楕円曲線の形をしていることがおかかりでしょうか?
ということは、フェルマーの最終定理がなりたたないとすればこのよう楕円曲線が存在してしまうことを意味しますね」
「うわっ、たしかに!」
僕の横で聞いていたフライさんの学友が大きな声を上げました。
「で、この楕円曲線はあまりにも特異であるために、モジュラー形式にはならないんです」
「・・・ってことは・・・・・」
「そうです、あとはお察しの通リです」
(ざわざわざわ・・・)
「つまり、対偶の関係性によって、谷山=志村予想が正しければフェルマーの最終定理も正しい・・・?」
([小説]フェルマーの最終定理、日沖桜皮、2010年、138頁)
然るに、
(02)
数学において、谷山・志村予想(たにやましむらよそう、Taniyama–Shimura conjecture)は、「すべての有理数体上に定義された楕円曲線はモジュラーである」という主張であり、
アンドリュー・ワイルズとその弟子クリストフ・ブロイル、ブライアン・コンラッド、フレッド・ダイアモンド、リチャード・テイラーらによって証明された。
(ウィキペディア)
従って、
(01)(02)により、
(03)
(ⅰ)『「フェルマーの最終定理」が「マチガイ」であるならば、ある「モジュラーではない、楕円曲線」が存在する。』然るに、
(ⅱ)『「谷山=志村予想」が「正しい」とすれば、「モジュラーではない、いかなる楕円曲線」も存在しない。』 従って、
(ⅲ)『「フェルマーの最終定理」が「マチガイ」であって、「谷山=志村予想」が「正しい」といふことはない。』 従って、
(ⅳ)『「谷山=志村予想」が「正しく」て、「フェルマーの最終定理」が「マチガイ」であるといふことはない。』 従って、
(ⅴ)『「谷山=志村予想」が「正しい」ならば「フェルマーの最終定理(予想)」も「正しい」。』
然るに、
(04)
(ⅲ)
1(1)~(~F&谷) A
1(2)~(谷&~F) 1交換法則
(ⅳ)
1(1)~(谷&~F) A
1(2)~(~F&谷) 1交換法則
然るに、
(05)
(ⅳ)
1 (1)~(谷&~F) A
2 (2) 谷 A
3(3) ~F A
23(4) 谷&~F 23&I
123(5)~(谷&~F)&
(谷&~F) 14&I
12 (6) ~~F 35RAA
12 (7) F 6DN
1 (8) 谷→ F 27CP
(ⅴ)
1 (1) 谷→ F A
2 (2) 谷&~F A
2 (3) 谷 2&E
12 (4) F 13MPP
2 (5) ~F 2&E
12 (6) F&~F 45&I
1 (7)~(谷&~F) 26RAA
従って、
(03)(04)(05)により、
(06)
(ⅰ)『「フェルマーの最終定理」が「マチガイ」であるならば、ある「モジュラーではない、楕円曲線」が存在する。』然るに、
(ⅱ)『「谷山=志村予想」が「正しい」とすれば、「モジュラーではない、いかなる楕円曲線」も存在しない。』 従って、
(ⅲ)『「フェルマーの最終定理」が「マチガイ」であって、「谷山=志村予想」が「正しい」といふことはない。』 従って、
(ⅳ)『「谷山=志村予想」が「正しく」て、「フェルマーの最終定理」が「マチガイ」であるといふことはない。』 従って、
(ⅴ)『「谷山=志村予想」が「正しい」ならば「フェルマーの最終定理(予想)」も「正しい」。』
といふ「推論」は、「命題論理」として「正しい」。
令和04年08月03日、毛利太。
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