(01)
最大の論争を巻き起こしたのはピダハン語に全ての言語にあるとされる文法上の法則がないとする主張でした。その法則とはリカージョン。文章を際限なく伸ばしていく法則のことです。例えば「ビルがメアリーに会った。」という文を伸ばすと「ビルがメアリーに会ったとジョンが言った。」文はさらに伸ばことが出来ます。例えば「アービングが家を買ったとピーターが言ったとメアリーが言ったとジョンが言った。」というように、1つの文章を永遠に伸ばしていく文法です。もし文章を伸ばすことが出来ないとしたら、その言語にはリカージョンがないということです。ピダハン語にはリカージョンがないのだと言います。しかし、ノーム・チョムスキーはリカージョンはあらゆる言語に存在するとしています。これはチョムスキーが唱え言語学界の定説となっている理論、普遍文法の最も重要なルールなのです。チョムスキーが唱える普遍文法とは文法は生まれつき人間の遺伝子の中にそなわっているとする理論です。この理論によると人間の言語は表面的な違いに関わらず、全て同じ構造を持っていると言います。普遍文法は言語学界で50年以上に渡って支持されてきました。もし、ダニエルが言うようにピダハン語にリカージョンがないとすれば普遍文法の理論が間違っているということになります(ピダハン 謎の言語を操るアマゾンの民|NHK 地球ドラマチック)。
従って、
(01)により、
(02)
① 地球は温暖化してゐる。と太郎が言った。
② 地球は温暖化してゐる。と太郎が言った。と次郎が言った。
③ 地球は温暖化してゐる。と太郎が言った。と次郎が言った。と三郎が言った。
④ 地球は温暖化してゐる。と太郎が言った。と次郎が言った。と三郎が言った。と四朗が言った。
⑤ 地球は温暖化してゐる。と太郎が言った。と次郎が言った。と三郎が言った。と四朗が言った。と五郎が言った。
は、「recursion(再帰)」である。
然るに、
(03)
① 太郎は、ウソつきである。
② 次郎は、ウソつきである。
③ 三郎は、ウソつきである。
④ 四郎は、ウソつきである。
⑤ 五郎は、ウソつきである。
とする。
従って、
(02)(03)により、
(04)
① 地球が温暖化してゐる。といふことはウソである。
② 地球が温暖化してゐる。といふことはウソである。といふことはウソである。
③ 地球が温暖化してゐる。といふことはウソである。といふことはウソである。といふことはウソである。
④ 地球が温暖化してゐる。といふことはウソである。といふことはウソである。といふことはウソである。といふことはウソである。
⑤ 地球が温暖化してゐる。といふことはウソである。といふことはウソである。といふことはウソである。といふことはウソである。といふことはウソである。
cf.
① 地球は の「は」は「係助詞」。
① 地球が の「が」は「格助詞」。
従って、
(04)により、
(05)
① 地球が温暖化してゐる。といふことはない。
② 地球が温暖化してゐる。といふことはない。といふことはない。
③ 地球が温暖化してゐる。といふことはない。といふことはない。といふことはない。
④ 地球が温暖化してゐる。といふことはない。といふことはない。といふことはない。といふことはない。
⑤ 地球が温暖化してゐる。といふことはない。といふことはない。といふことはない。といふことはない。といふことはない。
従って、
(05)により、
(06)
① 地球は温暖化してゐない。
② 地球は温暖化してゐる。
③ 地球は温暖化してゐない。
④ 地球は温暖化してゐる。
④ 地球は温暖化してゐない。
然るに、
(07)
P = 地球は温暖化してゐる。
( )= といふことは
~ = ない
とする。
従って、
(05)(07)により、
(08)
① 地球が温暖化してゐる。といふことはない。
② 地球が温暖化してゐる。といふことはない。といふことはない。
③ 地球が温暖化してゐる。といふことはない。といふことはない。といふことはない。
④ 地球が温暖化してゐる。といふことはない。といふことはない。といふことはない。といふことはない。
⑤ 地球が温暖化してゐる。といふことはない。といふことはない。といふことはない。といふことはない。といふことはない。
といふ「語順(日本語)」は、「命題論理」として、
① (P)~
② ((P)~)~
③ (((P)~)~)~
④ ((((P)~)~)~)~
⑤ (((((P)~)~)~)~)~
といふ風に、書くことが出来る。
(09)
① 太郎 said that the earth is getting warmer every year.
② 次郎 said that 太郎 said that the earth is getting warmer every year.
③ 三郎 said that 次郎 said that 太郎 said that the earth is getting warmer every year.
④ 四朗 said that 三郎 said that 次郎 said that 太郎 said that the earth is getting warmer every year.
⑤ 五郎 said that 四朗 said that 三郎 said that 次郎 said that 太郎 said that the earth is getting warmer every year.
然るに、
(10)
① 太郎 is a liar.
② 次郎 is a liar.
③ 三郎 is a liar.
④ 四郎 is a liar.
⑤ 五郎 is a liar.
であるとする。
従って、
(09)(10)により、
(11)
① It is a lie that the earth is getting warmer every year.
② It is a lie that it is a lie that the earth is getting warmer every year.
③ It is a lie that it is a lie that it is a lie that the earth is getting warmer every year.
④ It is a lie that it is a lie that it is a lie that it is a lie that the earth is getting warmer every year.
⑤ It is a lie that it is a lie that it is a lie that it is a lie that it is a lie that the earth is getting warmer every year.
然るに、
(12)
~ = it is a lie
( )= that
P = the earth is getting warmer every year.
とする。
従って、
(11)(12)により、
(13)
① ~(P)
② ~(~(P))
③ ~(~(~(P)))
④ ~(~(~(~(P))))
⑤ ~(~(~(~(~(P)))))
である。
従って、
(11)(13)により、
(14)
① It is a lie that the earth is getting warmer every year.
② It is a lie that it is a lie that the earth is getting warmer every year.
③ It is a lie that it is a lie that it is a lie that the earth is getting warmer every year.
④ It is a lie that it is a lie that it is a lie that it is a lie that the earth is getting warmer every year.
⑤ It is a lie that it is a lie that it is a lie that it is a lie that it is a lie that the earth is getting warmer every year.
といふ「語順(英語)」は、「命題論理」として、
① ~(P)
② ~(~(P))
③ ~(~(~(P)))
④ ~(~(~(~(P))))
⑤ ~(~(~(~(~(P)))))
といふ風に、書くことが出来る。
然るに、
(15)
⑤ 地球は年々暖かくなって来ている。と太郎が言った。と次郎が言った。と三郎が言った。と四朗が言った。と五郎が言った。
と言ふことが、「事実」であると、「仮定」すると、
① 太郎
② 次郎
③ 三郎
④ 四朗
⑤ 五郎
の「順番」で「さう言った。」といふ、ことになる。
(16)
⑤ 五郎 said that 四朗 said that 三郎 said that 次郎 said that 太郎 said that the earth is getting warmer every year.
といふ「英語」の場合も、「事実」であると、「仮定」すれば、
① 太郎
② 次郎
③ 三郎
④ 四朗
⑤ 五郎
の「順番」で「さう言った。」といふ、ことになる。
従って、
(15)(16)により、
(17)
⑤ 五郎 said that 四朗 said that 三郎 said that 次郎 said that 太郎 said that the earth is getting warmer every year.
に於ける、
⑤ 五郎 ⇒ 四朗 ⇒ 三郎 ⇒ 次郎 ⇒ 太郎
といふ「順番」は、「実際の順番」と、「逆」になってゐる。
然るに、
(18)
テーブルの上に在る「コイン」を、「二回裏返す」場合は、「一度裏返した」上で、「もう一度裏返す」以外に「方法」はない。
然るに、
(19)
(表)~ =表の反対=裏
((表)~)~=表の反対の反対=表
であって、
(真)~ =真の反対=偽
((真)~)~=真の反対の反対=真
である。
従って、
(18)(19)により、
(20)
「否定」に対しては、「裏返す」といふ「アナロジー」が、成立し、それ故、
① P =The earth is getting warmer every year.
といふ「命題」を「否定」した「後」でなければ、
② ~(P)=The earth is not getting warmer every year.
といふ「命題」を「否定」することは、出来ない。
従って、
(10)(14)(17)(20)により、
(21)
① ~(P)
② ~(~(P))
③ ~(~(~(P)))
④ ~(~(~(~(P))))
⑤ ~(~(~(~(~(P)))))
といふ「論理式」は、(右から左へ、読まなければ、ならない)。
従って、
(21)により、
(22)
必ず、(左から右へ、読まなければ、ならない)のであれば、
① ~(P)
② ~(~(P))
③ ~(~(~(P)))
④ ~(~(~(~(P))))
⑤ ~(~(~(~(~(P)))))
といふ「論理式」は、
① (P)~
② ((P)~)~
③ (((P)~)~)~
④ ((((P)~)~)~)~
⑤ (((((P)~)~)~)~)~
といふ「語順」に、「書き換へ」なければ、ならない。
平成28年12月25日、毛利太。
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