(01)
① ( ( ( )( ( ( )( ) ) ) )( ( )( ) ) )
は正しいが、
② ( ( ( )( )( )( ) )( ) )( )( ) ) )
は間違いである。これをチェックするのはいい頭の体操になるが、プログラミング用に、括弧の対応をチェックするエディタもある。この原稿を書いている「秀丸」でもそれができるので、実は右の例はその機能を使ってチェックしたのである。
(木村大治、括弧の意味論、2011年、一八頁改)
然るに、
(02)
① ( ( ( )( ( ( )( ) ) ) )( ( )( ) ) )
であれば、
① ( ( (囗)( ( (囗)(囗) ) ) )( (囗)(囗) ) )
であって、
① ( ( (囗)( 〔 (囗)(囗) 〕 ) )〔 (囗)(囗) 〕 )
であって、
① ( ( (囗)[ 〔 (囗)(囗) 〕 ] )〔 (囗)(囗) 〕 )
であって、
① ( { (囗)[ 〔 (囗)(囗) 〕 ] }〔 (囗)(囗) 〕 )
であって、
① 〈 { (囗)[ 〔 (囗)(囗) 〕 ] }〔 (囗)(囗) 〕 〉
である。
(03)
② ( ( ( )( )( )( ) )( ) )( )( ) ) )
であれば、
② ( ( (囗)(囗)(囗)(囗) )(囗) )(囗)(囗) ) )
であって、
② ( 〔 (囗)(囗)(囗)(囗) 〕(囗) )(囗)(囗) ) )
であって、
② [ 〔 (囗)(囗)(囗)(囗) 〕(囗) ](囗)(囗) ) )
である。
然るに、
(04)
② [ 〔 (囗)(囗)(囗)(囗) 〕(囗) ](囗)(囗) ) )
であるならば、
② (囗)(囗) ) )
に於いて、
② ) )
に対する、「左側の括弧」が、「二個、足りない」。
従って、
(02)(04)により、
(05)
① 〈 { ( )[ 〔 ( )( ) 〕 ] }〔 ( )( ) 〕 〉
② [ 〔 ( )( )( )( ) 〕( ) ]( )( ) ) )
を「見れば分る」やうに、
① ( ( ( )( ( ( )( ) ) ) )( ( )( ) ) )
② ( ( ( )( )( )( ) )( ) )( )( ) ) )
に於いて、
① は「正しく」、
② は「間違ひ」である。
従って、
(01)(05)により、
(06)
① ( ( ( )( ( ( )( ) ) ) )( ( )( ) ) )
② ( ( ( )( )( )( ) )( ) )( )( ) ) )
といふ「括弧」よりも、
① 〈 { ( )[ 〔 ( )( ) 〕 ] }〔 ( )( ) 〕 〉
② [ 〔 ( )( )( )( ) 〕( ) ]( )( ) ) )
といふ「括弧」の方が、「分りやすい」。
(07)
ASCIIとは、アルファベットや数字、記号などを収録した文字コードの一つ。 最も基本的な文字コードとして世界的に普及している(IT用語辞典)。
(08)
③ A B C D E F G H I J K L M N O P Q.
に対する「ASCIIコード」は、
③ 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81.
である。
従って、
(08)により、
(09)
① Q I B A H G D C F E O K J M L N P.
に対する「ASCIIコード」は、
① 81 73 66 65 72 71 68 67 70 69 79 75 74 77 76 78 80.
である。
然るに、
(10)
① Q I B A H G D C F E O K J M L N P=
① Q〈I{B(A)H[G〔D(C)F(E)〕]}O〔K(J)M(L)N〕P〉=
① 81〈73{66(65)72[71〔68(67)70(69)〕]}79〔75(74)77(76)78〕80〉.
に於いて、
81〈 〉⇒〈 〉81
73{ }⇒{ }73
66( )⇒( )66
72[ ]⇒[ ]72
71〔 〕⇒〔 〕71
68( )⇒( )68
70( )⇒( )70
79〔 〕⇒〔 〕79
75( )⇒( )75
77( )⇒( )77
といふ「移動」を行ふと
① 〈{(65)66[〔(67)68(69)70〕71]72}73〔(74)75(76)77 78〕79 80〉81=
① 〈{(A)B[〔(C)D(E)F〕G]H}I〔(J)K(L)M N〕O P〉Q=
① A B C D E F G H I J K L M N O P Q.
といふ「並び替へ(ソート)」が、成立する。
従って、
(10)により、
(11)
① Q I B A H G D C F E O K J M L N P.
といふ「アルファベット」に、
① 81 73 66 65 72 71 68 67 70 69 79 75 74 77 76 78 80.
といふ「順番」を与へることは、
① Q I B A H G D C F E O K J M L N P.
といふ「アルファベット」に、
① 〈 { ( )[ 〔 ( )( ) 〕 ] }〔 ( )( ) 〕 〉
といふ「括弧」を加へることに、等しい。
然るに、
(12)
① Q I B A H G D C F E O K J M L N P.
といふ「アルファベット」に、
① 81 73 66 65 72 71 68 67 70 69 79 75 74 77 76 78 80.
といふ「順番」を与へることは、
① Q I B A H G D C F E O K J M L N P.
といふ「アルファベット」に、
① 17 09 02 01 08 07 04 03 06 05 15 11 10 13 12 14 16.
といふ「順番」を与へることは、等しい。
従って、
(11)(12)により、
(13)
① Q I B A H G D C F E O K J M L N P.
といふ「アルファベット」に、
① 17 09 02 01 08 07 04 03 06 05 15 11 10 13 12 14 16.
といふ「順番」を与へることは、
① Q I B A H G D C F E O K J M L N P.
といふ「アルファベット」に、
① 〈 { ( )[ 〔 ( )( ) 〕 ] }〔 ( )( ) 〕 〉
といふ「括弧」を加へることに、等しい。
然るに、
(14)
② B(C{A)}
② 2(3{1)}
に於いて、
② ( { )}
は、「括弧」ではない。
従って、
(14)により、
(15)
② 2<3>1 & 2-1=1
のやうな「順番」を、「括弧」を用ゐて、
② 1<2<3
といふ「順番」に「並び替へる(ソートする)」は、出来ない。
従って、
(13)(15)により、
(16)
① Q I B A H G D C F E O K J M L N P.
② B C A
に於いて、「括弧」は、
① を、「アルファベット順」に「並び替へること」は、出来ても、
② を、「アルファベット順」に「並び替へること」は、出来ない。
(17)
① 17 09 02 01 08 07 04 03 06 05 15 11 10 13 12 14 16
といふ「順番」は、
③ 十七 九 二 一 八 七 四 三 六 五 十五 十一 十 十三 十二 十四 十六
といふ「一二点」に相当する。
然るに、
(18)
③ 十七 九 二 一 八 七 四 三 六 五 十五 十一 十 十三 十二 十四 十六
といふ「一二点」は、
④ 地 戊 二 一 丁 丙 二 一 乙 甲 下 二 一 二 一 上 天
といふ「返り点」に相当する。
然るに、
(19)
④ 地 戊 二 一 丁 丙 二 一 乙 甲 下 二 一 二 一 上 天
であれば、
④ 地 戊 二 一 丁 丙 二 一 乙 甲 下 二 一 二 一 上 天
であれば、
④「甲乙点」の中に、二つの「一二点」があって、
④「上下点」の中に、二つの「一二点」があって、
④「全体」を、「天地点」が挟んでゐる。
といふ「構造」が「見て取れる」。
然るに、
(20)
③ 十七 九 二 一 八 七 四 三 六 五 十五 十一 十 十三 十二 十四 十六
の場合には、そのやうな「構造」が、「見えない」。
然るに、
(21)
二 二 戊 二 二 下 地
↑ ↑ ↑ ↑ ↑ ↑ ↑
一 一 丁 一 一 上 天
↑
丙
↑
乙
↑
甲
に対して、
九 九 十一 十一 十三 十三 十五 十五 十七
↑ ↓ ↑ ↓ ↑ ↓ ↑ ↓ ↑
八 十 十 十二 十二 十三 十四 十六 十六
↑
七
↑
二 二 四 四 六
↑ ↓ ↑ ↓ ↑
一 三 三 五 五
である。
従って、
(19)(20)(21)により、
(22)
④ 地 戊 二 一 丁 丙 二 一 乙 甲 下 二 一 二 一 上 天
であれば、
④「下 から 上 へ 返る。」
だけであるのに対して、
③ 十七 九 二 一 八 七 四 三 六 五 十五 十一 十 十三 十二 十四 十六
の場合は、
③「下 から 上 へ 返り、上 から 下 へ 降りる。」
必要がある。
従って、
(23)により、
(24)
③ Q十七I九B二A一H八G七D四C三F六E五O十五K十一J十M十三L十二N十四P十六.
④ Q地I戊B二A一H丁G丙D二C一F乙E甲O下K二J一M二L一N上P天.
であれば、
③ よりも、
④ の方が、はるかに、「読みやすい」。
従って、
(06)(24)により、
(25)
① ( ( ( )( ( ( )( ) ) ) )( ( )( ) ) )
② 〈 { ( )[ 〔 ( )( ) 〕 ] }〔 ( )( ) 〕 〉
であれば、② の方が「読みやすく」、
③ 十七 九 二 一 八 七 四 三 六 五 十五 十一 十 十三 十二 十四 十六
④ 地 戊 二 一 丁 丙 二 一 乙 甲 下 二 一 二 一 上 天
であれば、④ の方が、「読みやすい」。
然るに、
(26)
上中下点(上・下、上・中・下)
必ず一二点をまたいで返る場合に用いる(数学の式における( )が一二点で、{ }が上中下点に相当するものと考えるとわかりやすい)。
(原田種成、私の漢文講義、1995年、41・43頁)
従って、
(25)(26)により、
(27)
② 〈 { ( )[ 〔 ( )( ) 〕 ] }〔 ( )( ) 〕 〉
の方が、
① ( ( ( )( ( ( )( ) ) ) )( ( )( ) ) )
よりも「読みやすい」やうに、
④ 地 戊 二 一 丁 丙 二 一 乙 甲 下 二 一 二 一 上 天
の方が、
③ 十七 九 二 一 八 七 四 三 六 五 十五 十一 十 十三 十二 十四 十六
よりも「読みやすい」。
然るに、
(28)
すべて一二点に変換すればいいのである。一二点は無限にあるから、どんなに複雑な構文が出現しても対応できる。実際、一二点しか施してい
ないものも過去にはあった。一二点で返ったものを含めて返る必要がある時に上中下点を用いるのは、数学で( )の次に{ }を用いるのと似て
いる。数式は必ずしも{( )}の形にしなくてもよい。( ( ) )の形であってもその機能は同じである。そして{ }の次に用いる括弧がないか
ら、数学の式を危機管理能力のない非論理的な体系だとは誰も言わない。高等数学ではどのようになっているのか私は詳しいことはわからない
が、{ }を用いるのは数式が人間にとって認識しやすく便利だからという理由に過ぎないのではないか。パソコンに計算させるのなら( )を
いくら重ねても問題ないのだから(はてなブログ:固窮庵日乗)。
従って、
(27)(28)により、
(29)
「人間にとって認識しやすく便利」といふ「機能」を考慮する限り、
(Ⅰ)すべて一二点に変換すればいいのである。
(Ⅱ){( )}ではなく、( ( ) )の形であってもその機能は同じである。
といふことには、ならない。
(30)
因みに、インデントとは、プログラムを見やすくするための字下げのこと(C言語入門)であるものの、
(
( )
)
のやうな、インデントの効果も、
( ( ) ) に対する、
{ ( ) } の効果に、似てゐるものが ある。
平成28年12月11日、毛利太。
―「関連記事」―
{( )}の方が「読みやすい」(http://kannbunn.blogspot.com/2016/12/blog-post_2.html)
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