(01)
国語=国(National)+語(Language)
英語=英(English) +語(Language)
である。
然るに、
(02)
国語=国(National)+語(Language)
英語=英(English) +語(Language)
であるならば、
国語(Japanese) は、「二語(Two words)」であって、
英語(English) も、「二語(Two words)」である。
然るに、
(03)
普通の「感覚」からすれば、
国語 は、「一語(One word)」であって、
英語 も、「一語(One word)」である。
(04)
音読=声に出して +読む。
黙読=声に出さずに+読む。
であるならば、
音読 は、「二語(Two words)」であって、
黙読 も、「二語(Two words)」である。
然るに、
(05)
普通の「感覚」からすれば、
音読 は、「一語(One word)」であって、
黙読 も、「一語(One word)」である。
然るに、
(06)
じゅくご【熟語】① 二つ以上の単語を合わせて一つの意味を表すことば。複合語。
(旺文社、英訳つき国語総合辞典、1990年)
従って、
(03)(05)(06)により、
(07)
国語 は、「二字熟語(One word)」である。
英語 は、「二字熟語(One word)」である。
音読 は、「二字熟語(One word)」である。
黙読 は、「二字熟語(One word)」である。
従って、
(07)により、
(08)
叱咤 は、「二字熟語(One word)」である。
激励 は、「二字熟語(One word)」である。
収蔵 は、「二字熟語(One word)」である。
哀惜 は、「二字熟語(One word)」である。
然るに、
(09)
しった-げきれい【叱咤激励】の意味 新明解四字熟語辞典
大声で励まして、奮い立たせること。「叱咤」は大声で励ますこと。また、大声でしかること。「激励」は励まし、元気づけること。
従って、
(06)(09)により、
(10)
叱咤激励=叱+咤+激+励 は、「四字熟語(One word)」である。
cf.
叱=しかる
咤=どなる
激=はげしく
励=はげます
従って、
(08)(10)により、
(11)
叱咤激励=叱+咤+激+励 が、「四字熟語(One word)」である以上、
収蔵哀惜=収+蔵+哀+惜 が、「四字熟語(One word)」であっても、「不都合」は無い。
cf.
収=をさめる
蔵=たくわえる
愛=いつくしむ
惜=をしむ
然るに、
(12)
収蔵哀惜 といふ「四字熟語」は、少なくとも、「新明解四字熟語辞典」には、「記載」が無い。
然るに、
(13)
全ての四字熟語 が、「四字熟語辞典」に載ってゐる。といふことは、有り得ない。
従って、
(11)(13)により、
(14)
叱咤激励 が、「四字熟語(One word)」であるやうに、
収蔵哀惜 も、「四字熟語(One word)」であると、すべきである。
然るに、
(15)
(16)で示す通り、古田島先生、湯城先生は、
収蔵哀惜 を、「四字熟語(一語)」ではないといふ風に、されてゐる。
(16)
然るに、
(17)
収蔵哀惜之=収蔵+哀惜+之
であるならば、
収蔵哀惜之=副詞+動詞+目的語
でなければ、ならない。
然るに、
(18)
音読之=これを音読す。
ではなく、
音読之=これを音にて読む。
とするならば、
音読之=副詞+動詞+目的語
であるものの、
収蔵哀惜之=これを収蔵哀惜す。
に関しては、
収蔵哀惜之=副詞+動詞+目的語
といふことには、ならない。
従って、
(15)~(18)により、
(19)
「収蔵哀惜」を一語のように扱っている点は。語構成の面で些細の無理を伴う。
といふ風に、私自身は、思はない。
然るに、
(20)
然るに、
(21)
従って、
(20)(21)により、
(22)
① 患三 所二以 立一(立つ所以を患ふ)。
② 患レ 所二以 立一(立つ所以を患ふ)。
といふ「返り点」は、以前であれば、
③ 患レ 所‐以レ 立(立つ所以を患ふ)。
といふ風にも、書けたことになる。
然るに、
(23)
① 患三 所二以 立一(立つ所以を患ふ)。
② 患レ 所二以 立一(立つ所以を患ふ)。
③ 患レ 所‐以レ 立(立つ所以を患ふ)。
に於いて、「一番分り易い、返り点」は、
③ 患レ 所‐以レ 立(立つ所以を患ふ)。
であると、思はれる。
然るに、
(24)
「返り点」ではなく、「括弧」であれば、
④ 患〔所‐以(之)〕。
以外には、「書きよう」が無い。
(25)
一レ 上レ 甲レ 天レ
複合返り点は、右の四種だけある。二レ・下レ などは存在しない。
(古田島洋介・湯城吉信、漢文訓読入門、2011年、49頁)
(26)
二レ
といふ「返り点」が存在する。といふことは、すなはち、
二レ 一
といふ「返り点」が存在する。といふことに、他ならなない。
然るに、
(27)
二レ 一
であれば、
レ から、二 へ「返り」、
一 から、二 へ「返る」。
従って、
(28)
レ から、二 へ「返り」、
一 から、二 へ「返る」。
といった、そのやうな「読み方」をする場合には、
二レ
といふ「返り点」も、有り得ることになる。
然るに、
(29)
【8】して(口語でこれにあたる語はない)
① 手段・方法を示す。
② 使役の対象を示す。
かぢ取して、幣を奉らす(土佐日記)。
[訳]船頭に命じて、幣を奉らせる。
(中村菊一、基礎からわかる古典文法、1978年、161・162頁改)。
従って、
(29)により、
(30)
「平安古典文法」に従ふ限り、
② 子路使門人為臣=
② 子路使〔門人為(臣)〕⇒
② 子路〔門人(臣)為〕使=
② 子路〔門人して(臣)為ら〕使む。
である。
(31)
「現代語の文法」に従ふ限り、
① 子路使門人為臣⇒
① 子路は門人を家臣にした。
である。
従って、
(32)
① 門人をして臣為ら使む。
であるならば、
① を(格助詞)
② して(格助詞)
が、「二回、使はれてゐる」。
然るに、
(33)
従って、
(34)
① 子路使下二 門‐人一 為 上レ 臣。(石斎点・後藤点)
② 子路使二レ 門‐人 為 一レ 臣。(建武点・道春点)
の場合は、
① 使=して(格助詞)
と読み、その一方で、
② 使=しむ(助動詞)
と読み、その「結果」として、
② 二レ
といふ「複合返り点」どころか、
① 下二
といふ「複合返り点」が、見られることになる。
然るに、
(35)
格助詞は、体言と、体言に準ずる語とに付く。「体言に準ずる語」とは、活用語の連体形のことである(例、「負くるが勝ち。」)
(中村菊一、基礎からわかる古典文法、1978年、153頁)。
従って、
(35)により、
(36)
① を(格助詞)
に対して、
② して(格助詞)
が付くといふことは、「有り得ない」。
従って、
(36)により、
(37)
① 子路使門人為臣=
① 子路使〔門人為(臣)〕⇒
① 子路〔門人(臣)為〕使=
① 子路〔門人をして(臣)為ら〕使む。
に於ける、
① をして
といふ、「漢文に、特有な日本語」は、
① をして=「一つの格助詞」
と、すべきである。
従って、
(33)(34)(37)により、
(38)
① 子路使下二 門‐人一 為 上レ 臣。(石斎点・後藤点)
② 子路使二レ 門‐人 為 一レ 臣。(建武点・道春点)
といふ「返り点」は、「マチガイ」であって、
③ 子路使二 門人 為 一レ 臣。
といふ「返り点」が、「正しい」。
それ故、
(39)
「現行の返り点」としては、
一レ 上レ 甲レ 天レ
複合返り点は、右の四種だけある。二レ・下レ などは存在しない。
然るに、
(40)
一レ 上レ 甲レ 天レ
といふ「返り点」は、例へば、
一レ
であれば、
三 二 一
と、「同じ」である。
従って、
(41)
一レ 上レ 甲レ 天レ
といふ複合返り点は、固より、「不要」である。
平成29年08月07日、毛利太。
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