2023年10月15日日曜日

「P∨(P→Q)」は「排中律(~Q∨Q)」である。

(01)
④ 太郎であるか、または、太郎であるならば、男性である。
といふ「日本語」が、「恒に真」である。
といふことを、『証明』します。
(02)
仮定の数がゼロである、「証明可能な連式の結論」は、「恒真式(トートロジー)」である。
(E.J.レモン著、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、論理学初歩、1973年、64頁)
然るに、
(03)
(ⅰ)
1(1)P A
 (2)P→P 11CP
(ⅱ)
1   (1) ~(~P∨P) A
 2  (2)   ~P    A
 2  (3)   ~P∨P  2∨I
12  (4) ~(~P∨P)&
         (~P∨P) 13&I
1   (5)  ~~P    24RAA
1   (6)    P    5DN
1   (7)   ~P∨P  6∨I
1   (8) ~(~P∨P)&
         (~P∨P) 17&I
    (9)~~(~P∨P) 18RAA
    (ア)   ~P∨P  9DN
(ⅲ)
1        (1) ~(~P∨P)  A
 2       (2)   ~P     A
 2       (3)   ~P∨P   2∨I
12       (4) ~(~P∨P)&
              (~P∨P)  13&I
1        (5)  ~~P     24RAA
1        (6)    P     5DN
1        (7)   ~P∨P   6∨I
1        (8) ~(~P∨P)&
              (~P∨P)  17&I
         (9)~~(~P∨P)  18RAA
         (ア)   ~P∨P   9DN
  イ      (イ)   ~P     A
  イ      (ウ)   ~P∨Q   イ∨I
   エ     (エ)   P&~Q   A
    オ    (オ)   ~P     A
   エ     (カ)   P      エ&E
   エオ    (キ)   ~P&P   オカ&I
    オ    (ク) ~(P&~Q)  エキRAA
     ケ   (ケ)      Q   A
   エ     (コ)     ~Q   エ&E
   エ ケ   (サ)   Q&~Q   ケコ&I
     ケ   (シ) ~(P&~Q)  エサRAA
  イ      (ス) ~(P&~Q)  イオクケシ∨E
      セ  (セ)   P      A
       ソ (ソ)     ~Q   A
      セソ (タ)   P&~Q   セソ&I
  イ   セソ (チ) ~(P&~Q)&
              (P&~Q)  スタ&I
  イ   セ  (ツ)    ~~Q   ソチRAA
  イ   セ  (テ)      Q   ツDN
  イ      (ト)   P→ Q   セテCP
  イ      (ナ)P∨(P→ Q)  ト∨I
        ニ(ニ)      P   A
        ニ(ヌ)P∨(P→ Q)  ニ∨I
         (ネ)P∨(P→ Q)  アイナニヌ∨E
従って、
(02)(03)により、
(04)
①  P→P(同一律)
② ~P∨P(排中律)
③  P∨(P→Q)(練習問題5a)
といふ「論理式」は、3つとも「恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(04)により、
(05)
① Pであるならば、Pである。
② Pでないか、または、Pである。
③ Pであるか、または、Pであるならば、Qである。
といふ「日本語」は、3つとも、「恒に真」である。
然るに、
(05)により、
(06)
① Pであるならば、Pである(同一律)。
② Pでないか、または、Pである(排中律)。
といふ「日本語」は、ともかく、
③ Pであるか、または、Pならば、Qである(練習問題5a)。
といふ「日本語」が、「恒に真である」。
といふことは、「分かり難い(意外である)」。
然るに、
(07)
P,Qの二つを組みにする場合、「非排他的な選言」は、「PまたはQ,またはその両方」と言います(易しくない論理学)。
然るに、
(08)
③ P∨(P→Q)
③ Pであるか、または、Pであるならば、Qである。
の場合は、「非排他的な選言」である。
従って、
(07)(08)により、
(09)
③ P∨(P→Q)
である場合は、
④ Pだけが    「真」であることも、
⑤(P→Q)だけが 「真」であることも、
⑥ Pと(P→Q)が「真」であることも、「可能」である。
然るに、
(10)
1(1)P&(P→Q) A
1(2)P       1&E
1(3)   P→Q  1&E
1(4)     Q  23MPP
然るに、
(09)(10)により、
(11)
③ P∨(P→Q)
である場合に、
④ であるとしても、Qであるとは、「限らない」。
⑤ であるとしても、Qであるとは、「限らない」が、
⑥ であるならば、 Qである。
従って、
(11)により、
(12)
③ P∨(P→Q)
といふ「論理式」が「真」であるならば、
③ Qであるか、または、Qでない。
といふ「日本語」は「真」である。
従って、
(04)(05)(12)により、
(13)
「番号」を「付け替へ」るものの、
① Q∨~Q
② P∨(P→~Q)
③ Qであるか、または、Qでない。
④ Pであるか、または、Pであるならば、Qである。
といふ「論理式・日本語」に於いて、
①=②=③=④ である。
従って、
(13)により、
(14)
③ Qであるか、または、Qでない。
④ Pであるか、または、Pであるならば、Qである。
といふ「日本語」に於いて、
③=④ である。
従って、
(14)により、
(15)
Q=男性である。
P=太郎である。
として、
③ 男性であるか、または、男性ではない。
④ 太郎であるか、または、太郎であるならば、男性である。
といふ「日本語」に於いて、
③=④ である。
然るに、
(16)
③ 男性であるか、または、男性ではない。
といふ「命題(排中律)」は、「恒に真」である。
従って、
(15)(16)により、
(17)
④ 太郎であるか、または、太郎であるならば、男性である。
といふ「命題(排中律)」も、「恒に真」である。
然るに、
(18)
④ 太郎であるか、または、太郎であるならば、男性である。
といふ「命題」が、「排中律」である。
といふことは、「(論理学に疎い)普通の人」は、「気付かない」。
従って、
(18)により、
(19)
④ 太郎であるか、または、太郎であるならば、男性である。
といふ「命題」が、「恒に真」である。
といふことに、「(論理学に疎い)普通の人」は、「気付かない」。
然るに、
(20)
5 原始的規則あるいは導出された規則を、既に証明されたどのような連式あるいは定理とでもともに用いて、証明せよ。
5 Using primitive or deriverd rulues, together with any sequents or theorems already proved,prove.
(E.J.レモン著、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、論理学初歩、1973年、80頁)
(a)├ P∨(P→Q)
〔(私の)解答〕
  (1)  ~P∨P  排中律
2 (2)  ~P    A
2 (3)  ~P∨Q  2∨I
2 (4)   P→Q  3含意の定義
2 (5)P∨(P→Q) 4∨I
 6(6)     P  A
 6(7)P∨(P→Q) 6∨I
  (8)P∨(P→Q) 12566∨E
従って、
(01)(02)(03)(13)(15)(20)により、
(21)
いづれにせよ、
④ 太郎であるか、または、太郎であるならば、男性である。
といふ「命題」は、「恒に真」である。
令和5年10月15日、毛利太。

0 件のコメント:

コメントを投稿