2017年2月11日土曜日

「返り点」が、「括弧」に「置き換へ可能」である「理由」。

(01)
(a) レ
(b) 一 二 三 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
(c) 上 中 下
(d) 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
(e) 天 地 人
は、「学校」で習ふ「返り点」である。
然るに、
(02)

従って、
(02)により、
(03)
(a) レ
の場合は、
(b) 一 二 三 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
(c) 上 中 下
(d) 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
(e) 天 地 人
に、「置き換へ」ることが、出来る。
従って、
(03)により、
(04)
(a) レ
は、「不要」である。
然るに、
(05)
(b) 一 二 三 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
(c) 上 中 下
(d) 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
(e) 天 地 人
に於いて、
(b) を挟んで「返る」ときには、(c)を用ゐる。
(c) を挟んで「返る」ときには、(d)を用ゐる。
(d) を挟んで「返る」ときには、(e)を用ゐる。
といふ『ルール(条件)』がある。
従って、
(05)により、
(06)
そのやうな『ルール(条件)』が有る以上、
(b) 一 二 三 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
だけがあれば、
(c) 上 中 下
(d) 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
(e) 天 地 人
は、「不要」である。
といふことには、ならない。
然るに、
(07)
① 人 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 二 一 地 天
であれば、『ルール(条件)』を満たしてゐる。
然るに、
(02)により、
(08)
⑫ 地 乙 二 レ   一レ  甲レ  レ   天レ
であれば、
⑫ 人 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 二 一 地 天
に「等しい」。
従って、
(07)(08)により、
(09)
⑫ 地 乙 二 レ   一レ  甲レ  レ   天レ
の場合も、『ルール(条件)』を満たしてゐる。
然るに、
(10)
① 人 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 二 一 地 天
といふ、「返り点」は、
① 一 二 上 中 下 甲 乙 丙 一 二 天 地 人
といふ「それ」を、「からへ読む」場合と「同じ順番」になるやうに、「読」される。
然るに、
(11)
然るに、
① 人{丙[下〔二(一)中(上)〕乙(甲)]二(一)地(天)}。
に於いて、
① 地( )⇒( )地
① 人{ }⇒{ }人
① 乙( )⇒( )乙
① 丙[ ]⇒[ ]丙
① 中( )⇒( )中
① 下〔 〕⇒〔 〕下
① 二( )⇒( )二
① 二( )⇒( )二
といふ「移動」を行ふと、
① 人{丙[下〔二(一)中(上)〕乙(甲)]二(一)地(天)}⇒
① {[〔(一)二(上)中〕下(甲)乙]丙(一)二(天)地}人=
① 一 二 上 中 下 甲 乙 丙 一 二 天 地 人。
従って、
(08)~(11)により、
(12)
例へば、
① 人 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 二 一 地 天
⑫ 地 乙 二 レ   一レ  甲レ  レ   天レ
といふ「返り点」が表す「順番」は、
① { [ 〔 ( )( ) 〕( ) ]( )( ) }
⑫ { [ 〔 ( )( ) 〕( ) ]( )( ) }
といふ「括 弧」が表す「順番」に等しい。
然るに、
(13)
  ①
人=使
  籍
  誠
丙=不
下=以
二=畜
  妻
一=子
中=憂
  飢
上=寒
乙=乱
  良
甲=心
二=有
  銭
一=財
  以
地=済
  医
天=薬
に於いて、
「地」を「天」の下に「移動」し、
「人」を「地」の下に「移動」し、
「乙」を「甲」の下に「移動」し、
「丙」を「乙」の下に「移動」し、
「中」を「上」の下に「移動」し、
「下」を「中」の下に「移動」し、
「二」を「一」の下に「移動」し、
「二」を「一」の下に「移動」するならば、
  ①
  籍をして、
  誠に
  妻
一=子を
二=畜ひ
  飢
上=寒を
中=憂ふるを
下=以て
  良
甲=心を
乙=乱さ
丙=不
  銭
一=財
二=有りて
  以て
  医
天=薬を
地=済さ
人=使しむ。
従って、
(12)(13)より、
(14)
① 使籍誠不以畜妻子憂飢寒乱良心有銭財以済医薬。
の「訓読」が、
① 籍をして誠に妻子を畜ひ飢寒を憂ふるを以て良心を乱さ不銭財有りて以て医薬を済さ使む。
であるならば、「返り点」は、
① 人 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 二 一 地
である。
然るに、
(15)
  ②
  籍
  誠
丙=不
=使
下=以
二=畜
  妻
一=子
中=憂
  飢
上=寒
乙=乱
  良
甲=心
二=有
  銭
一=財
  以
地=済
  医
天=薬
に於いて、
「地」を「天」の下に「移動」し、
「人」を「地」の下に「移動」し、
「乙」を「甲」の下に「移動」し、
「丙」を「乙」の下に「移動」し、
「中」を「上」の下に「移動」し、
「下」を「中」の下に「移動」し、
「二」を「一」の下に「移動」し、
「二」を「一」の下に「移動」するならば、
  ②
  籍をして、
  誠に
  妻
一=子を
二=畜ひ
  飢
上=寒を
中=憂ふるを
下=以て
  良
甲=心を
乙=乱さ
丙=不
  銭
一=財
二=有りて
  以て
  医
天=薬を
地=済さ
=使しむ。
である。
然るに、
(16)
  ②
  籍
  誠
丙=不
下=以
二=畜
=使
  妻
一=子
中=憂
  飢
上=寒
乙=乱
  良
甲=心
二=有
  銭
一=財
  以
地=済
  医
天=薬
であれば、
② 丙 下 二  一 中 上 乙 甲 二 一 地 天
であるため、
(b) 一 二 三 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
(c) 上 中 下
(d) 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
天 地 人
ではなく、
(b) 一 二 三 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
天 地 人
(c) 上 中 下
(d) 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
である。
従って、
(05)(15)(16)により、
(17)
実際には、
 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 二 一 地 天
といふ「返り点」に対して、
② 丙 下 二  一 中 上 乙 甲 二 一 地 天
といふ「それ」は、「返り点」ではない
然るに、
(18)
① 人{丙[下〔二(一)中(上)〕乙(甲)]二(一)地(天)}
であるならば、
② 丙〔下〔二(人一)中(上)〕乙(甲)〕二(一)地(天)}
でなければ、ならない。
然るに、
(19)
丙〔下〔二
は、「括弧」ではない
従って、
(17)(18)(19)により、
(20)
① 人{丙[下〔二(一)中(上)〕乙(甲)]二(一)地(天)}
であれば、「返り点・括弧」であるが、
② 丙〔下〔二(人{一)中(上)〕乙(甲)〕二(一)地(天)}
であれば、「返り点・括弧」ではない
従って、
(05)(12)(16)(20)により、
(21)
「返り点」には、
(b) 一 二 三 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
(c) 上 中 下
(d) 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
(e) 天 地 人
に於いて、
(b) を挟んで「返る」ときには、(c)を用ゐる。
(c) を挟んで「返る」ときには、(d)を用ゐる。
(d) を挟んで「返る」ときには、(e)を用ゐる。
といふ『ルール(条件)』があるからこそ、
例へば、
① 人 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 二 一 地 天
⑫ 地 乙 二 レ   一レ  甲レ  レ   天レ
といふ「返り点」が表す「順番」は、
① { [ 〔 ( )( ) 〕( ) ]( )( ) }
⑫ { [ 〔 ( )( ) 〕( ) ]( )( ) }
といふ「括 弧」が表す「順番」に等しい。
といふ、ことになる。
従って、
(03)(21)により、
(22)
① 人 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 二 一 地 天
⑫ 地 乙 二 レ   一レ  甲レ  レ   天レ
といふ「返り点」が表す「順番」を、
① { [ 〔 ( )( ) 〕( ) ]( )( ) }
⑫ { [ 〔 ( )( ) 〕( ) ]( )( ) }
といふ「括 弧」が表すことが可能な『理由』は、
(a) レ
(b) 一 二 三 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
(c) 上 中 下
(d) 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
(e) 天 地 人
に於いて、
(a) レ
の場合は、
(b) 一 二 三 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
(c) 上 中 下
(d) 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
(e) 天 地 人
に、「置き換へることが、出来尚且つ
(b) を挟んで「返る」ときには、(c)を用ゐる。
(c) を挟んで「返る」ときには、(d)を用ゐる。
(d) を挟んで「返る」ときには、(e)を用ゐる。
といふ『ルール(条件)』あるからである
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「括弧」と「返り点」(H29年2月9日)〔http://kannbunn.blogspot.com/2017/02/blog-post_9.html〕。
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