2019年1月6日日曜日

「括弧」は「返り点」よりも簡単である。

(01)

従って、
(01)により、
(02)
① 如揮刀断麻。
② 如揮快刀断麻。
③ 如揮刀断乱麻。
④ 如揮快刀断乱麻。
⑤ 如揮刀断麻者。
⑥ 如揮快刀断麻者。
⑦ 如揮刀断乱麻者。
⑧ 如揮快刀断乱麻者。
といふ「漢文」に付く「返り点」は、上から順に、
① 二 レ 一レ
② 下 二 一 上レ
③ 三 レ 二 一
④ 下 二 一 中 上
⑤ 二 レ レ 一
⑥ 下 二 一
⑦ 下 レ 二 一 上
⑧ 下 二 一 二 一 上
である。
然るに、
(03)
① 如〔揮(刀)断(麻)〕。
に於いて、
① 揮( )⇒( )振
① 断( )⇒( )断
① 如〔 〕⇒〔 〕如
といふ「移動」を行ふと、
① 如〔振(刀)断(麻)〕⇒
① 〔(刀)振(麻)断〕如=
① 〔(刀を)揮って(麻を)断つが〕如し。
従って、
(03)により、
(04)
① 如〔揮(φ刀)断(φ麻)φ〕。
に於いて、
① 揮( )⇒( )振
① 断( )⇒( )断
① 如〔 〕⇒〔 〕如
といふ「移動」を行ふと、
① 如〔揮(φ刀)断(φ麻)φ〕⇒
① 〔(φ刀)揮(φ麻)断φ〕如=
① 〔(φ刀を)揮って(φ麻を)断つがφ〕如し。
然るに、
(05)
① 如〔揮(φ刀)断(φ麻)φ〕。
に於いて、
①      φ        φ    φ
は、「置き字」であるとする。
cf.
置き字(おきじ)とは、漢文を訓読する際に、助字の中で書き下し文に反映されず読まれない字(ウィキペディア)。
従って、
(04)(05)により、
(06)
① 如〔揮(φ刀)断(φ麻)φ〕。
に於いて、
① 揮( )⇒( )振
① 断( )⇒( )断
① 如〔 〕⇒〔 〕如
といふ「移動」を行ふと、
① 如〔揮(φ刀)断(φ麻)φ〕⇒
① 〔(φ刀)揮(φ麻)断φ〕如=
① 〔(φ刀を)揮って(φ麻を)断つがφ〕如し=
①       刀を 揮って  麻を 断つが  如し。
といふ「漢文訓読」が、成立する。
然るに、
(07)
⑧ 有〔揮(快刀)断(乱麻)者〕。
⑧ 有 快刀 乱麻
に於いて、
⑧  〔 (  ) (  ) 〕 といふ「 括弧 」は、
⑧  下 二  一   二  一 上  といふ「返り点」に、相当する。
従って、
(06)(07)により、
(08)
① 如〔揮(φ刀)断(φ麻)φ〕。
① 如 φ刀 φ麻 φ
に於いて、
①  〔 (  ) (  ) 〕 といふ「 括弧 」は、
①  下 二  一   二  一 上  といふ「返り点」に、相当する。
然るに、
(09)
① 如〔揮(φ刀)断(φ麻)φ〕。
に於いて、
①      φ        φ    φ
は、それぞれば、「省略できる」ものとする。
従って、
(08)(09)により、
(10)
① 如〔揮( 刀)断( 麻) 〕。
② 如〔揮(φ刀)断( 麻) 〕。
③ 如〔揮( 刀)断(φ麻) 〕。
④ 如〔揮(φ刀)断(φ麻) 〕。
⑤ 如〔揮( 刀)断( 麻)φ〕。
⑥ 如〔揮(φ刀)断( 麻)φ〕。
⑦ 如〔揮( 刀)断(φ麻)φ〕。
⑧ 如〔揮(φ刀)断(φ麻)φ〕。
に付く、
①  〔 (  ) (  ) 〕 といふ「 括弧 」は、
⑧  下 二  一   二  一 上  といふ「返り点」に、相当する。
然るに、
(11)
① 如〔揮(φ刀)断(φ麻)φ〕。
に於いて、
①      φ        φ    φ
は、「他の漢字」に、「置き換へ可能」である。とする。
従って、
(10)(11)により、
(12)
① 如〔揮( 刀)断( 麻) 〕。
② 如〔揮(快刀)断( 麻) 〕。
③ 如〔揮( 刀)断(乱麻) 〕。
④ 如〔揮(快刀)断(乱麻) 〕。
⑤ 有〔揮( 刀)断( 麻)者〕。
⑥ 有〔揮(快刀)断( 麻)者〕。
⑦ 如〔揮( 刀)断(乱麻)者〕。
⑧ 如〔揮(快刀)断(乱麻)者〕。
に付く、
①  〔 (  ) (  ) 〕 といふ「 括弧 」は、
⑧  下 二  一   二  一 上  といふ「返り点」に、相当する。
従って、
(01)(02)(12)により、
(13)
① 如揮刀断麻。
② 如揮快刀断麻。
③ 如揮刀断乱麻。
④ 如揮快刀断乱麻。
⑤ 如揮刀断麻者。
⑥ 如揮快刀断麻者。
⑦ 如揮刀断乱麻者。
⑧ 如揮快刀断乱麻者。
といふ「漢文」に付く、
① 二 レ  一レ
② 下 二  一  上レ
③ 三 レ  二  一
④ 下 二  一  中  上
⑤ 二 レ  レ  一
⑥ 下 二  一
⑦ 下 レ  二  一  上
⑧ 下 二  一  二  一 上
といふ「返り点」は、
⑧ 下 二  一  二  一 上
といふ「返り点」で、「置き換へ可能」であって、
⑧ 下 二  一   二  一 上
といふ「返り点」は、
①〔 (  ) (  ) 〕
といふ「 括弧 」に、「置き換へ可能」である。
然るに、
(14)
① 二 レ  一レ
② 下 二  一  上レ
③ 三 レ  二  一
④ 下 二  一  中  上
⑤ 二 レ  レ  一
⑥ 下 二  一
⑦ 下 レ  二  一  上
⑧ 下 二  一  二  一 上
といふ「8通りの返り点」より、
⑧ 下 二  一   二  一 上
といふ「1通りの返り点」の方が、「簡単」である。
従って、
(13)(14)により、
(15)
① 二 レ  一レ
② 下 二  一  上レ
③ 三 レ  二  一
④ 下 二  一  中  上
⑤ 二 レ  レ  一
⑥ 下 二  一
⑦ 下 レ  二  一  上
⑧ 下 二  一  二  一 上
といふ「8通りの返り点」より、
①〔 (  ) (  ) 〕
といふ「1通りの括弧」の方が、「簡単」である。
平成31年01月06日、毛利太。

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