2023年4月14日金曜日

「象は鼻が長い」の「(2通リの)述語論理式」。

(01)
1   (1) ∀x{象x→~∃z(~鼻zx&長z)} A
 2  (2) ∀x{兎x→ ∃z(~鼻zx&長z)} A
  3 (3) ∃x(象x&兎x)           A
1   (4)    象a→~∃z(~鼻za&長z)  1UE
 2  (5)    兎a→ ∃z(~鼻za&長z)  2UE
   6(6)    象a&兎a            A
   6(7)    象a               6&E
   6(8)       兎a            6&E
1  6(9)       ~∃z(~鼻za&長z)  47MPP
 2 6(ア)        ∃z(~鼻za&長z)  58MPP
12 6(イ)       ~∃z(~鼻za&長z)&
               ∃z(~鼻za&長z)  9ア&I
123 (ウ)       ~∃z(~鼻za&長z)&
               ∃z(~鼻za&長z)  36イEE
12  (エ)~∃x(象x&兎x)           3ウRAA
12  (オ)∀x~(象x&兎x)           エ量化子の関係
12  (カ)  ~(象a&兎a)           オUE
12  (キ)  ~象a∨~兎a            カ、ド・モルガンの法則
12  (ク)   象a→~兎a            キ含意の定義
12  (ケ)∀x(象x→~兎x)           クUI
従って、
(01)により、
(02)
① ∀x{象x→~∃z(~鼻zx&長z)}。然るに、
② ∀x{兎x→ ∃z(~鼻zx&長z)}。従って、
③ ∀x(象x→~兎x)。
といふ「演繹推理」、すなはち、
① すべてのxについて{xが象であるならば、あるzが(xの鼻でなくて、長い)といふことはない}。然るに、
② すべてのxについて{xが兎であるならば、あるzは(xの鼻でなくて、長い)}。従って、
③ すべてのxについて(xが象であるならば、xは兎ではない)。
といふ「演繹推理」は、「妥当」である。
然るに、
(03)
「演繹推理」は、「前提」に含まれる「もの」だけを「導出」するため、
「演繹推理」は、「前提」を「追加」しても「結論」は「不変」である。
然るに、
(02)(03)により、
(04)
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∃z(~鼻zx&長z)}。然るに、
② ∀x{兎x→∃z(耳zx&~鼻zx&長z)}。従って、
③ ∀x(象x→~兎x)。
といふ「演繹推理」は「妥当」である。
然るに、
(05)
1    (1) ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∃z(~鼻zx&長z)} A
 2   (2) ∀x{兎x→∃z(耳zx&~鼻zx&長z)}         A
  3  (3) ∃x(象x&兎x)                      A
1    (4)    象a→∃y(鼻ya&長y)&~∃z(~鼻za&長z)  1UE
 2   (5)    兎a→∃z(耳za&~鼻za&長z)          2UE
   6 (6)    象a&兎a                       A
   6 (7)    象a                          6&E
   6 (8)       兎a                       6&E
1  6 (9)       ∃y(鼻ya&長y)&~∃z(~鼻za&長z)  47MPP
1  6 (ア)                  ~∃z(~鼻za&長z)  9&E
 2 6 (イ)       ∃z(耳za&~鼻za&長z)          58MPP
    ウ(ウ)          耳ba&~鼻ba&長b           A
    ウ(エ)              ~鼻ba&長b           ウ&E
    ウ(オ)           ∃z(~鼻za&長z)          エEI
 2 6 (カ)           ∃z(~鼻za&長z)          イウオEE
12 6 (キ)      ∃z(~鼻za&長z)&~∃z(~鼻za&長z)  アカ&I
123  (ク)      ∃z(~鼻za&長z)&~∃z(~鼻za&長z)  36キEE
12   (ケ)~∃x(象x&兎x)                      3クRAA
12   (コ)∀x~(象x&兎x)                      ケ量化子の関係
12   (サ)  ~(象a&兎a)                      コUE
12   (シ)  ~象a∨~兎a                       サ、ド・モルガンの法則
12   (ス)   象a→~兎a                       シ含意の定義
12   (セ)∀x(象x→~兎x)                      スUI
従って、
(04)(05)により、
(06)
果たして、
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∃z(~鼻zx&長z)}。然るに、
② ∀x{兎x→∃z(耳zx&~鼻zx&長z)}。従って、
③ ∀x(象x→~兎x)。
といふ「演繹推理」、すなはち、
① すべてのxについて{xが象であるならば、あるyは(xの鼻であって、長く)、あるzが(xの鼻でなくて、長い)といふことはない}。然るに、
② すべてのxについて{xが兎であるならば、あるzは(xの耳であって、鼻ではなくて、長い)}。従って、
③ すべてのxについて(xが象であるならば、xは兎ではない)。
といふ「演繹推理」は「妥当」である。
然るに、
(07)
(ⅰ)
1 (1)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∃z(~鼻zx&長z)} A
1 (2)   象a→∃y(鼻ya&長y)&~∃z(~鼻za&長z)  1UE
 3(3)   象a                          A
13(4)      ∃y(鼻ya&長y)&~∃z(~鼻za&長z)  23MPP
13(5)      ∃y(鼻ya&長y)               4&E
13(6)                 ~∃z(~鼻za&長z)  4&E
13(7)                 ∀z~(~鼻za&長z)  6量化子の関係
13(8)                   ~(~鼻ba&長b)  7UE
12(9)                   ~~鼻ba∨~長b   8ド・モルガンの法則
12(ア)                    ~鼻ba→~長b   9含意の定義
12(イ)                 ∀z(~鼻za→~長z)  アUI
12(ウ)      ∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)  5イ&I
1 (エ)   象a→∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)  2ウCP
1 (オ)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)} エUI
(ⅱ)
1 (1)∀x{象x→∃y(鼻yb&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)} A
1 (2)   象a→∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)  1UE
 3(3)   象a                          A
13(4)      ∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)  23MPP
13(5)      ∃y(鼻ya&長y)               4&E
13(6)                 ∀z(~鼻za→~長z)  4&E
13(7)                    ~鼻ba→~長b   6UE
13(8)                     鼻ba∨~長b   7含意の定義
13(9)                  ~(~鼻ba& 長b)  8ド・モルガンの法則
13(ア)                ∀z~(~鼻za& 長z)  9UI
13(イ)                ~∃z(~鼻za& 長z)  ア量化子の関係
13(ウ)      ∃y(鼻ya&長y)&~∃z(~鼻za&長z)  5イ&I
1 (エ)   象a→∃y(鼻yx&長y)&~∃z(~鼻zx&長z)  3ウCP
1 (オ)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∃z(~鼻zx&長z)} エUI
従って、
(07)により、
(08)
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∃z(~鼻zx&長z)}
② ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}
に於いて、
①=② である。
従って、
(06)(07)(08)により、
(09)
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。然るに、
② ∀x{兎x→∃z(耳zx&~鼻zx&長z)}。従って、
③ ∀x(象x→~兎x)。
といふ「演繹推理」は「妥当」である。
然るに、
(10)
1      (1) ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)} A
 2     (2) ∀x{兎x→∃z(耳zx&~鼻zx&長z)}         A
  3    (3) ∃x(象x&兎x)                      A
1      (4)    象a→∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)  1UE
 2     (5)    兎a→∃z(耳za&~鼻za&長z)          2UE
   6   (6)    象a&兎a                       A
   6   (7)    象a                          6&E
   6   (8)       兎a                       6&E
1  6   (9)                  ∀z(~鼻za→~長z)  47MPP
1  6   (ア)                     ~鼻ba→~長b   9UI
 2 6   (イ)       ∃z(耳za&~鼻za&長z)          58MPP
    ウ  (ウ)          耳ba&~鼻ba&長b           A
    ウ  (エ)              ~鼻ba              ウ&E
    ウ  (オ)                   長b           ウ&E
1  6ウ  (カ)                          ~長b   アエMPP
1  6ウ  (キ)                   長b&~長b       オカ&I
12 6   (ク)                   長b&~長b       イウキEE
123    (ケ)                   長b&~長b       36クEE
12     (コ)~∃x(象x&兎x)                      3ケRAA
12     (サ)∀x~(象x&兎x)                      コ量化子の関係
12     (シ)  ~(象a&兎a)                      サUE
     ス (ス)    象a                          A
      セ(セ)       兎a                       A
     スセ(ソ)    象a&兎a                       スセ&I
12   スセ(タ)  ~(象a&兎a)&(象a&兎a)              シソ&I
12   ス (チ)      ~兎a                       セタRAA
12     (ツ)   象a→~兎a                       スチCP
12     (テ)∀x(象x→~兎x)                      ツUI
従って、
(09)(10)により、
(11)
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。然るに、
② ∀x{兎x→∃z(耳zx&~鼻zx&長z)}。従って、
③ ∀x(象x→~兎x)。
といふ「演繹推理」、すなはち、
① すべてのxについて{xが象であるならば、あるyは(xの鼻であって、長く)、すべてのzについて(zがxの鼻でないならば、zは長くない)}。然るに、
② すべてのxについて{xが兎であるならば、あるzは(xの耳であって、鼻ではなく、長い)}。従って、
③ すべてのxについて(xが象であるならば、xは兎ではない)。
といふ「演繹推理」は「妥当」である。
従って、
(01)~(11)により、
(12)
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)}。然るに、
② ∀x{兎x→∃z(耳zx&長z)}。従って、
③ ∀x(象x→~兎x)。
といふ「推論」、すなはち、
① すべてのxについて{xが象であるならば、あるyは(xの鼻であって、長い)}。然るに、
② すべてのxについて{xが兎であるならば、あるzは(xの耳であって、長い)}。従って、
③ すべてのxについて(xが象であるならば、xは兎ではない)。
といふ「推論」は、「妥当」ではない
然るに、
(13)
① 象は鼻が長い。然るに、
② 兎は耳が長い。従って、
③ 象は兎ではない。
といふ「演繹推理」は「妥当」である。
従って、
(11)(12)(13)により、
(14)
① 象は鼻が長い。
といふ「日本語」は、
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)}。
といふ「意味」ではなく、
② ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∃z(~鼻zx&長z)}。
③ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
といふ「意味」である。
令和5年4月14日、毛利太。

2023年4月13日木曜日

「象は鼻が長い」の「述語論理」の「説明」(其のX)。

(01)
1      (1) ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)} A
 2     (2) ∀x{兎x→∃z(耳zx&~鼻zx&長z)}         A
  3    (3) ∃x(象x&兎x)                      A
1      (4)    象a→∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)  1UE
 2     (5)    兎a→∃z(耳za&~鼻za&長z)          2UE
   6   (6)    象a&兎a                       A
   6   (7)    象a                          6&E
   6   (8)       兎a                       6&E
1  6   (9)                  ∀z(~鼻za→~長z)  47MPP
1  6   (ア)                     ~鼻ba→~長b   9UI
 2 6   (イ)       ∃z(耳za&~鼻za&長z)          58MPP
    ウ  (ウ)          耳ba&~鼻ba&長b           A
    ウ  (エ)              ~鼻ba              ウ&E
    ウ  (オ)                   長b           ウ&E
1  6ウ  (カ)                          ~長b   アエMPP
1  6ウ  (キ)                   長b&~長b       オカ&I
12 6   (ク)                   長b&~長b       イウキEE
123    (ケ)                   長b&~長b       36クEE
12     (コ)~∃x(象x&兎x)                      3ケRAA
12     (サ)∀x~(象x&兎x)                      コ量化子の関係
12     (シ)  ~(象a&兎a)                      サUE
     ス (ス)    象a                          A
      セ(セ)       兎a                       A
     スセ(ソ)    象a&兎a                       スセ&I
12   スセ(タ)  ~(象a&兎a)&(象a&兎a)              シソ&I
12   ス (チ)      ~兎a                       セタRAA
12     (ツ)   象a→~兎a                       スチCP
12     (テ)∀x(象x→~兎x)                      ツUI
従って、
(01)により、
(02)
(ⅰ)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。然るに、
(ⅱ)∀x{兎x→∃z(耳zx&~鼻zx&長z)}。従って、
(ⅲ)∀x(象x→~兎x)。
といふ「推論」、すなはち、
(ⅰ)すべてのxについて{xが象であるならば、あるyは(xの鼻であって、長く)、すべてのzについて(zがxの鼻でないならば、zは長くない)}。然るに、
(ⅱ)すべてのxについて{xが兎であるならば、あるzは(xの耳であって、鼻ではなく、長い)}。従って、
(ⅲ)すべてのxについて(xが象であるならば、xは兎ではない)。
といふ「推論」、すなはち、
(ⅰ)象は鼻は長く、鼻以外は長くない。然るに、
(ⅱ)兎の耳は鼻ではないが長い。従って、
(ⅲ)兎は象ではない。
といふ「推論」は「妥当」である。
然るに、
(03)
(ⅰ)象は鼻が長い。然るに、
(ⅱ)兎の耳は鼻ではないが長い。従って、
(ⅲ)兎は象ではない。
といふ「推論」は「妥当」である。
従って、
(01)(02)(03)により、
(04)
① 象は鼻長い。
② 象は鼻は長く、鼻以外は長くない
③ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
④ すべてのxについて{xが象であるならば、あるyは(xの鼻であって、長く)、すべてのzについて(zがxの鼻でないならば、zは長くない)}。
に於いて、
①=②=③=④ である。
然るに、
(05)
① 象は鼻長く、
② 兎は耳長く、
③ 馬は顔長い。
従って、
(05)により、
(06)
(象、兎、馬}であれば、
① 象が鼻が長く(、象以外の鼻は長くない)。
② 兎が耳が長く(、兎以外の鼻は長くない)。
③ 馬が顔が長く(、馬以外の顔は長くない)。
従って、
(04)(05)(06)により、
(07)
① ABである。
② AはBであり、A以外はBでない
に於いて、
①=② である。
然るに、
(08)
② A以外はBでない
はAである。
に於いて、
②=③ は「対偶(contraposition)」である。
従って、
(07)(08)により、
(09)
① ABである。
② AはBであり、A以外はBでない
③ AはBであり、はAである。
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(09)により、
(10)
① AはBである。
と言はずに、敢へて、
① ABである。
と言ふのであれば、
はAである。
といふ、ことになる。
従って、
(10)により、
(11)
③ 私は大野です。
と言はずに、敢へて、
① 私大野です。
と言ふのであれば、
大野は私です。
といふ、ことになる。
然るに、
(12)
(3) 未知既知
この組み合わせは次のような場合に現われる。
 私大野です。
これは、「大野さんどちらですか」というような問いに対する答えとして使われる。つまり文脈において、「大野」なる人物はすでに登場していて既知である。ところが、それが実際にどの人物なのか、その帰属する先が未知である。その未知の対象を「私」と表現して、それをガで承けた。それゆえこの形は
 大野は私です。
に置きかえてもほぼ同じ意味を表わすといえる(大野晋、日本語の文法を考える、1978年、34頁)。
従って、
(11)(12)により、
(13)
① 私大野です(私以外は大野ではない)。
大野は私です(私以外は大野ではない)。
といふことと、「既知未知」とは、「関係」が無い
令和5年4月13日、毛利太。

2023年4月10日月曜日

「相乗平均≦相加平均」の「述語論理」。

(01)
数学の命題は、大抵の場合、定数を表す記号と関数を表す記号と述語記号を定めて、
変数および論理記号を用いて書き表すことができる。
例えば、「正の実数の相乗平均は相加平均以下である」は、
∀x∀y{(0<x∧0<y)⊃√x・y≦(x+y)}
と書ける(上江洲忠弘、述語論理入門、2007年、14頁)
然るに、
(02)
(ⅰ)
1  (1)~∀x∀y{(0<x∧0<y)⊃√x・y≦(x+y)} A
1  (2)∃x~∀y{(0<x∧0<y)⊃√x・y≦(x+y)} 1量化子の関係
1  (3)∃x∃y~{(0<x∧0<y)⊃√x・y≦(x+y)} 2量化子の関係
 4 (4)  ∃y~{(0<a∧0<y)⊃√a・y≦(a+y)} A
  5(5)    ~{(0<a∧0<b)⊃√a・b≦(a+b)} A
  5(6)   ~{~(0<a∧0<b)∨√a・b≦(a+b)} 5含意の定義
  5(7)    (0<a∧0<b)∧~{√a・b≦(a+b)  6ド・モルガンの法則
  5(8)    (0<a∧0<b)               7∧E
  5(9)              ~{√a・b≦(a+b)  7∧E
  5(ア)                √a・b>(a+b)  9DN
  5(イ)      (0<a∧0<b)∧√a・b>(a+b)  8ア∧I
  5(ウ)   ∃y{(0<a∧0<y)∧√a・y>(a+y)} イEI
 4 (エ)   ∃y{(0<a∧0<y)∧√a・y>(a+y)} 45ウEE
 4 (オ) ∃x∃y{(0<x∧0<y)∧√x・y>(x+y)} エEI
1  (カ) ∃x∃y{(0<x∧0<y)∧√x・y>(x+y)} 14オEE
(ⅱ)
1  (1) ∃x∃y{(0<x∧0<y)∧√x・y>(x+y)} A
 2 (2)   ∃y{(0<a∧0<y)∧√a・y>(a+y)} A
  3(3)      (0<a∧0<b)∧√a・b>(a+b)  A
  3(4)      (0<a∧0<b)             3∧E
  3(5)                √a・b>(a+b)  3∧E
  3(6)              ~{√a・b≦(a+b)} 5DN
  3(7)    (0<a∧0<b)&~{√a・b≦(a+b)} 46∧I
  3(8)   ~{~(0<a∧0<b)∨√a・b≦(a+b)} 7ド・モルガンの法則
  3(9)    ~{(0<a∧0<b)⊃√a・b≦(a+b)} 8含意の定義
  3(ア)  ∃y~{(0<a∧0<y)⊃√a・y≦(a+y)} 9EI
 2 (イ)  ∃y~{(0<a∧0<y)⊃√a・y≦(a+y)} 23アEE
 2 (ウ)∃x∃y~{(0<x∧0<y)⊃√x・y≦(x+y)} イEI
1  (エ)∃x∃y~{(0<x∧0<y)⊃√x・y≦(x+y)} 12ウEE
1  (オ)∃x~∀y{(0<x∧0<y)⊃√x・y≦(x+y)} エ量化子の関係
1  (カ)~∀x∀y{(0<x∧0<y)⊃√x・y≦(x+y)} オ量化子の関係
従って、
(02)により、
(03)
① ~∀x∀y{(0<x∧0<y)⊃√x・y≦(x+y)}
②  ∃x∃y{(0<x∧0<y)∧√x・y>(x+y)}
に於いて、
①=② である。
従って、
(03)により、
(04)
① ~~∀x∀y{(0<x∧0<y)⊃√x・y≦(x+y)}
②  ~∃x∃y{(0<x∧0<y)∧√x・y>(x+y)}
に於いて、
①=② である。
従って、
(04)により、
(05)
「二重否定律」により、
①  ∀x∀y{(0<x∧0<y)⊃√x・y≦(x+y)}
② ~∃x∃y{(0<x∧0<y)∧√x・y>(x+y)}
に於いて、
①=② である。
従って、
(01)(05)により、
(06)
①「正の実数の相乗平均は相加平均以下である。」
② ~∃x∃y{(0<x∧0<y)∧√x・y>(x+y)}
に於いて、
①=② である。
従って、
(06)により、
(07)
①「正の実数の相乗平均は相加平均以下である。」
②「正の実数の相乗平均が相加平均以下よりも大きい」といふことは無い。
に於いて、
①=② ある。
令和5年4月10日、毛利太。

2023年4月9日日曜日

~∃x∃y(x≠y&Px&Py)≡ ∀x∀y(Px&Py→x=y)

(01)
① ∃x∃y(x≠y&Px&Py)
といふ「論理式」は、
① 性質Pを持つものが「少なくとも2個有る」。
といふ「命題」に「等しい」。
然るに、
(02)
① 少なくとも、2個有る。
といふことは、
① 2個以上有る。
といふことである。
従って、
(01)(02)により、
(03)
①  ∃x∃y(x≠y&Px&Py)
の「否定」である、
② ~∃x∃y(x≠y&Px&Py)
といふ「論理式」は、
② 性質Pを持つものが「0個か1個しか無い」。
といふ「命題」に「等しい」。
然るに、
(04)
(ⅱ)
1(1)~∃x∃y(x≠y&Px&Py) A
1(2)∀x~∃y(x≠y&Px&Py) 1量化子の関係
1(3)∀x∀y~(x≠y&Px&Py) 2量化子の関係
1(4)  ∀y~(a≠y&Pa&Py) 3UE
1(5)    ~(a≠b&Pa&Pb) 4UE
1(6)    a=b∨~Pa∨~Pb  5ド・モルガンの法則
1(7)   a=b∨(~Pa∨~Pb) 6結合法則
1(8)  (~Pa∨~Pb)∨a=b  7交換法則
1(9)   ~(Pa&Pb)∨a=b  8ド・モルガンの法則
1(ア)     Pa&Pb →a=b  9含意の定義
1(イ)  ∀y(Pa&Py →a=y) アUI
1(ウ)∀x∀y(Px&Py →x=y) イUI
(ⅲ)
1(1)∀x∀y(Px&Py →x=y) A
1(2)  ∀y(Pa&Py →a=y) 1UE
1(3)     Pa&Pb →a=b  2UE
1(4)   ~(Pa&Pb)∨a=b  3含意の定義
1(5)  (~Pa∨~Pb)∨a=b  4ド・モルガンの法則
1(6)   a=b∨(~Pa∨~Pb) 5交換法則
1(7)    a=b∨~Pa∨~Pb  6結合法則
1(8)    ~(a≠b&Pa&Pb) 7ド・モルガンの法則
1(9)  ∀y~(a≠y&Pa&Py) 8UI
1(ア)∀x∀y~(x≠y&Px&Py) 9UI
1(イ)∀x~∃y(x≠y&Px&Py) 1量化子の関係
1(ウ)~∃x∃y(x≠y&Px&Py) イ量化子の関係
従って、
(04)により、
(05)
① ~∃x∃y(x≠y&Px&Py)
②  ∀x∀y(Px&Py→x=y)
に於いて、すなはち、
① ~∃x∃y(x≠y&Px&Py)
② いかなるxとyであっても(xがPでyもPであるならば、xとyは「等しい」)。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(06)
② ∀x∀y(Px&Py→x=y)⇔
② いかなるxとyであっても(xがPでyもPであるならば、xとyは「等しい」)。
の場合は、「仮言命題」であるため、
②(xがPでyもPである)
といふ「前提」が「偽」であるとしても「真」である。
従って、
(03)(05)(06)により、
(07)
① ∃x∃y(x≠y&Px&Py)
の「否定」である所の、
② ∀x∀y(Px&Py→x=y)⇔
② いかなるxとyであっても(xがPでyもPであるならば、xとyは「等しい」)。
といふ「命題」は、
② 性質Pを持つものが「0個か1個しか無い」。
といふ場合に於いて、「真」になる。
令和5年4月9日、毛利太。

「天下英雄唯君与我。」の「述語論理」。

(01)
{変数xの変域}={a,b,c} であるとする。
然るに、
(01)により、
(02)
② ∃x∃y(Px&Py)⇔
②{(Pa&Pa)∨(Pa&Pb)∨(Pa&Pc)}∨{(Pb&Pa)∨(Pb&Pb)∨(Pb&Pc)}∨{(Pc&Pa)∨(Pc&Pb)∨(Pc&Pc)}
然るに、
(03)
①   Pa⇔Pa&Pa
②{(Pa&Pa)∨(Pa&Pb)∨(Pa&Pc)}∨{(Pb&Pa)∨(Pb&Pb)∨(Pb&Pc)}∨{(Pc&Pa)∨(Pc&Pb)∨(Pc&Pc)}
に於いて、
① ならば、② である。
従って、
(02)(03)により、
(04)
① Pa
② ∃x∃y(Px&Py)
に於いて、
① ならば、② である。
従って、
(01)(04)により、
(05)
①{a,b,c}の中の、{a}だけが、{Pa}であるとしても、
② ∃x∃y(Px&Py) である。
従って、
(05)により、
(06)
② ∃x∃y(Px&Py)
③ 性質Pを持つものが、少なくとも、二つ有る。
に於いて、
② であるとしても、
③ であるとは、限らない。
然るに、
(07)
② ∃x∃y(Px&Py)
ではなく、
③ ∃x∃y(x≠y&Px&Py)
であるならば、
②{(Pa&Pa)∨(Pa&Pb)∨(Pa&Pc)}∨{(Pb&Pa)∨(Pb&Pb)∨(Pb&Pc)}∨{(Pc&Pa)∨(Pc&Pb)∨(Pc&Pc)}
ではなく、
③{(Pa&Pb)∨(Pa&Pc)}∨{(Pb&Pa)∨(Pb&Pc)}∨{(Pc&Pa)∨(Pc&Pb)}
である。
然るに、
(08)
③{(Pa&Pb)∨(Pa&Pc)}∨{(Pb&Pa)∨(Pb&Pc)}∨{(Pc&Pa)∨(Pc&Pb)}
であるならば、
③ 性質Pを持つものが、少なくとも、二つ有る。
従って、
(07)(08)により、
(09)
③ ∃x∃y(x≠y&Px&Py)
といふ「命題」は、
③ 性質Pを持つものが、少なくとも、二つ有る。
といふ「命題」に「等しい」。
然るに、
(10)
(ⅳ)
1 (1)∀z(Pz→  z=x∨z=y) A
1 (2)   Pa→  a=x∨a=y  A
 3(3)        a≠x&a≠y  A
 3(4)      ~(a=x∨a=y) 3ド・モルガンの法則
13(5)  ~Pa            24MTT
1 (6)   a≠x&a≠y→~Pa   35CP
1 (7)∀z(z≠x&z≠y→~Pz)  6UI
(ⅴ)
1 (1)∀z(z≠x&z≠y→~Pz)  A
1 (2)   a≠x&a≠y→~Pa   1UE
 3(3)            Pa   A
 3(4)          ~~Pa   3DN
13(5) ~(a=x∨a=y)      14MTT
13(6)   a≠x&a≠y       5ド・モルガンの法則
1 (7)   Pa→ a=x∨a=y   36CP
1 (8)∀z(Pz→  z=x∨z=y) 7UI
従って、
(11)
④ ∀z(Pz→ z=x∨z=y)
⑤ ∀z(z≠x&z≠y→~Pz)
に於いて、すなはち、
④ すべてのzについて(zがPであるならば、zはxであるか、または、zはyである)。
⑤ すべてのzについて(zがxではなく、  zがyでもないならば、zはPではない)。
に於いて、
④=⑤ である。
従って、
(09)(10)(11)により、
(12)
④ ∃x∃y{x≠y&Px&Py&∀z(Pz→z=x∨z=y)}
といふ「命題」は、
④ 性質Pを持つものが、少なくとも、二つ有るが、その二つ以外にはない
といふ「命題」、すなはち、
④ 性質Pを持つものが、ちょうど二つだけある。
といふ「命題」に、「等しい」。
従って、
(01)~(12)により、
(13)
例題1.5. 「性質Pを持つものが、二つだけある。」という主張を記号を用いて表せ。
[別解] ∃x∃y{x≠y&Px&Py&∀z(Pz→z=x∨z=y)}
(上江洲忠弘、述語論理入門、2007年、9頁)
に於ける、[別解]は、「正しい」。
従って、
(13)により、
(14)
⑤ ∃x∃y{x≠y&君x&我y&天下英雄x&天下英雄y&∀z(天下英雄z→z=x∨z=y)}
といふ「命題」は、
⑤ あるxは君であり、あるyは我であり、xは天下の英雄であり、yは天下の英雄であり、天下の英雄は、他にはゐない
といふ「命題」に、「等しい」。
従って、
(14)により、
(15)
⑤ 天下英雄唯君与我(天下の英雄は、君と我のみ)。
といふ「漢文」は、
⑤ ∃x∃y{x≠y&君x&我y&天下英雄x&天下英雄y&∀z(天下英雄z→z=x∨z=y)}
といふ「述語論理式」に、「等しい」。
令和5年4月9日、毛利太。

2023年4月7日金曜日

「ド・モルガンの法則」と「二畳庵主人」の「誤訳(藤文公章句上 五十一節)」について。

(01)
遂に出た!二畳庵主人『漢文法基礎』
まだ現物を見ていませんが、幻の書と言われた漢文の解説本が復刊されました。
2chの漢文参考書スレには必ずといっていいほど登場する本。
そして古本では必ず1万円以上する!!
というのも、いわゆる受験参考書だったために一般に流布せず、従って、国会図書館にも蔵書がなければ、地域や大学図書館などにもほぼ蔵書がないというものでした。扱いとしては図録と同じですね。でも、最近は図録は図書館でも見かけるようになりました。知る人ぞ知る、『漢文法基礎』です。久々に「買い」の本が出ましたよ。本は買わない宣言しちゃいましたが、今年はこの1冊だけ買って打ち止めにしようとすら思ってます。たぶんあまり数を刷っていないででしょうから、学術文庫版も早晩、品切れになるかと思われます。買うなら今です(古田島洋介、FC2ブログ、古代中国箚記)。
然るに、
(02)
豈以為非是、而不貴也。
この傍線部分をどう読むかが問題である。
― 中略、―
「以為」は、ふつうなら「もって・・・・・となす」と読み、要するに「おもう、おもえらく」と同じことだから、全体的にはさして重要なことばではない。
そこで代数でいこう。「是」をa、「貴」をbとする。「豈」はどうなるかというと、これは反語表現マイナスで表せる。すると、
① -(-a)+(-b)、
② -(-a-b) の二つが考えられる。
そこで括弧を解いてみよう。
① の場合、a-b となり、a・bにもとの意味を入れてみると「是、而不貴」である。訳してみると「(薄葬を)よろしいと考えるが、(薄葬を)尊重しない」というわけのわからないことになってしまって、アウト。
② の場合、-(-a-b)=a+b となるから「是、而貴」となる。訳してみると「(薄葬を)よろしいと考えて、尊重している」となって、墨家の立場をはっきりしめすことになる。
だからこの文章の場合、必ず②のように、「豈」(反語表現だから「不」は全体にかからねばならない。
(二畳庵主人、漢文法基礎、1984年10月、326・327頁)
従って、
(01)(02)により、
(03)
『(知る人ぞ知る)漢文法基礎』によると、
① 豈(非是而不貴)
②  ( 是而 貴)
に於いて、
①=② である。
然るに、
(02)により、
(04)
① 豈(非是而不貴)
に於いて、
豈=否定(~)
非=否定(~)
不=否定(~)
而=&
従って、
(03)(04)により、
(05)
『(知る人ぞ知る)漢文法基礎』によると、
① ~(~是&~貴)
②  ( 是& 貴)
に於いて、
①=② である。
然るに、
(06)
(ⅱ)
1   (1)   是& 貴   A
 2  (2)  ~是∨~貴   A
  3 (3)  ~是      A
1   (4)   是      1&E
1 3 (5)  ~是& 是   34&I
  3 (6) ~(是& 貴)  1RAA
   7(7)     ~貴   A
1   (8)      貴   1&E
1  7(9)   ~貴&貴   78&I
   7(ア) ~(是& 貴)  79RAA
 2  (イ) ~(是& 貴)  2367ア∨E
12  (ウ)  (是& 貴)&
        ~(是& 貴)  1イ&I
1   (エ)~(~是∨~貴)  2ウRAA
(ⅲ)
1   (1)~(~是∨~貴)  A
 2  (2) ~(是& 貴)  A
  3 (3)  ~是      A
  3 (4)  ~是∨~貴   3∨I
1 3 (5)~(~是∨~貴)&
        (~是∨~貴)  14&I
1   (6) ~~是      35RAA
1   (7)   是      6DN
   8(8)     ~貴   8
   8(9)  ~是∨~貴   8∨I
1  8(ア)~(~是∨~貴)&
        (~是∨~貴)  19&I
1   (イ)    ~~貴   8アRAA
1   (ウ)      貴   イDN
1   (エ)   是& 貴   7ウ&I
12  (オ) ~(是& 貴)&
         (是& 貴)  2エ&I
1   (カ)~~(是& 貴)  2オRAA
1   (キ)   是& 貴   カDN
従って、
(06)により、
(07)
②    是& 貴
③ ~(~是∨~貴)
に於いて、
②=③ は、「ド・モルガンの法則」である。
従って、
(05)(06)(07)により、
(08)
① ~(~是&~貴)
②  ( 是& 貴)
③ ~(~是∨~貴)
に於いて、
①=② は『(知る人ぞ知る)漢文法基礎』 であって、
②=③ は『(有名な)ド・モルガンの法則』である。
然るに、
(08)により、
(09)
① ~(~是&~貴)
②  ( 是& 貴)
③ ~(~是∨~貴)
に於いて、
①=② であって、
②=③ であるとすれば、
① ~(~是&~貴)
③ ~(~是∨~貴)
に於いて、
①=③ である。
然るに、
(10)
① ~(~是&~貴)
③ ~(~是∨~貴)
に於いて、
① は「言()の否定」であって、
③ は「言()の否定」である。
従って、
(10)により、
(11)
① ~(~是&~貴)
③ ~(~是∨~貴)
に於いて、
①=③ ではなく、
①≠③ である。
従って、
(09)(10)(11)により、
(12)
① ~(~是&~貴)
②  ( 是& 貴)
③ ~(~是∨~貴)
に於いて、
①≠③ であって、
③=② は、「ド・モルガンの法則」であるため、
①≠② である。
従って、
(02)~(12)により、
(13)
豈以為非是、而不貴也。
この傍線部分をどう読むかが問題である。
① -(-a)+(-b)、
② -(-a-b) の二つが考えられる。
② の場合、-(-a-b)=a+b となるから「是、而貴」となる。訳してみると「(薄葬を)よろしいと考えて、尊重している」となって、墨家の立場をはっきりしめすことになる。
といふ「解釈」は、「ド・モルガンの法則」からすると、『誤解』である。
然るに、
(14)
(ⅰ)
1  (1)~(~是&~貴)  A
 2 (2)     ~貴   A
  3(3)  ~是      A
 23(4)  ~是&~貴   23&I
123(5)~(~是&~貴)&
       (~是&~貴)  14&I
12 (6) ~~是      35RAA
12 (7)   是      6DN
1  (8)  ~貴→ 是   27CP
(ⅱ)
1  (1)  ~貴→ 是  A
 2 (2)  ~是&~貴  A
 2 (3)     ~貴  2&E
12 (4)      是  13MPP
 2 (5)  ~是     2&E
12 (6)  ~是& 是  45&I
1  (7)~(~是&~貴) 26RAA
従って、
(14)により、
(15)
① ~(~是&~貴)
②   ~貴→ 是
に於いて、
①=② は、「含意の定義」である。
従って、
(04)(15)により、
(16)
① 豈〔非(是)而不(貴)〕也。
② 不(貴)則為(是)也。
に於いて、すなはち、
① 豈に、是に非ずとして、貴ばざらんや。
② 貴ばずんば、則ち、是と為すなり。
に於いて、すなはち、
① どうして、正しくないとして、貴ばないことがあらうか。
② 貴ばないとしたら、正しいとしてゐるのである。
に於いて、
①=② であるが、これだけでは、「分けがわからない」。
然るに、
(17)
吾聞夷子墨者。墨之治喪也、以薄為其道也。夷子思以易天下。豈以為非是而不貴也。然而夷子葬其親厚。則是以所賤事親也=
吾聞夷子墨者。墨之治(喪)也、以(薄)為(其道)也。夷子思〔以易(天下)〕。豈以為〔非(是)〕而不(貴)也。然而夷子葬(其親)厚。則是以〔所(賤)〕事(親)也=
吾聞く、夷子は墨者なり。墨の喪を治むるや、薄きを以て其の道と為す。夷子は以て天下を易へんと思ふ。豈に以て是に非ずと為して貴ばざらんや。然り而して夷子は其の親を葬ること厚し、と。則ち是れ賤しむ所を以て親に事ふるなり。
(『孟子』巻第五藤文公章句上 五十一節)
従って、
(16)(17)により、
(18)
「薄葬」=「墨子の主義」
「厚葬」=「孟子の主義」
であるとして、
① どうして、正しくないとして、貴ばないことがあらうか。
②(墨子の主義を)貴ばないとしたら、(孟子の主義を)正しいとしてゐるのである。
に於いて、
①=② であるならば、「意味が分かる」。
令和5年4月8日、毛利太。

2023年4月6日木曜日

不[有〔人而不(死)〕]≡~∃x(人x&~死x)

(01)
(ⅰ)
1  (1)~∃x(人x&~死x)  A
1  (2)∀x~(人x&~死x)  1量化子の関係
1  (3)  ~(人a&~死a)  1UE
 4 (4)    人a       A
  5(5)       ~死a   A
 45(6)    人a&~死a   45&I
145(7)  ~(人a&~死a)&
         (人a&~死a)
14 (8)      ~~死a   57RAA
14 (9)        死a   8DN
1  (ア)    人a→ 死a   49CP
1  (イ) ∀x(人x→ 死x)  アUI
(ⅱ)
1    (1) ∀x(人x→ 死x)  A
 2   (2) ∃x(人x&~死x)  A
  3  (3)    人a&~死a   A
   4 (4)    人a→ 死a   A
  3  (5)    人a       3&E
  34 (6)        死a   45MPP
  3  (7)       ~死a   3&E
  34 (8)    死a&~死a   67&I
  3  (9)  ~(人a→ 死a)  48RAA
  3  (ア)∃x~(人x→ 死x)  3EI
 2   (イ)∃x~(人x→ 死x)  23AEE
 2   (ウ)~∀x(人x→ 死x)  イ量化子の関係
12   (エ) ∀x(人x→ 死x)&
        ~∀x(人x→ 死x)  1ウ&I
1    (オ)~∃x(人x&~死x)  2エRAA
従って、
(01)により、
(02)
① ~∃x(人x&~死x)
②  ∀x(人x→ 死x)
に於いて、すなはち、
①(人であるxで、死なないxは)存在しない。
② すべてのxについて(xが人ならば、xは死ぬ)。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(03)
③ 不人而不一レ死=
③ 不[有〔人而不(死)〕]⇒
③ [〔人而(死)不〕有]不=
③ [〔人にして(死せ)不る〕有ら]不=
③ [〔人であって(死な)ない者は〕ゐ]ない。
従って、
(02)(03)により、
(04)
① ~∃x(人x&~死x)
②  ∀x(人x→ 死x)
③ 不[有〔人而不(死)〕]
に於いて、
①=②=③ である。
令和5年4月6日、毛利太。

2023年4月2日日曜日

「日本人以外はマスクをしていない。」の「述語論理」。

(01)
1     (1) ∀x{マスクx→(x=t)∨(x=h)} A
1     (2)    マスクa→(a=t)∨(a=h)  1UE
 3    (3)    日本人t&日本人h         A
  4   (4)    マスクa              A
1 4   (5)         (a=t)∨(a=h)  24MPP
   6  (6)          a=t         A
 3    (7)    日本人t              3&E
 3 6  (8)    日本人a              67=E
    9 (9)                a=h   A
 3    (ア)         日本人h         3&E
 3  9 (イ)         日本人a         9ア=E
134   (ウ)         日本人a         5689イ∨E
13    (エ)    マスクa→日本人a         4ウCP
     オ(オ)        ~日本人a         A
13   オ(カ)   ~マスクa              エオMTT
13    (キ)   ~日本人a→~マスクa        オカCP
13    (ク)∀x(~日本人x→~マスクx)       キUI
従って、
(02)
  t=太郎。
  h=花子。
マスク=マスクをする。
日本人=日本人である。
として、
① ∀x{マスクx→(x=t)∨(x=h)}。然るに、
② 日本人t&日本人h、従って、
③ ∀x(~日本人x→~マスクx)。
という「推論」、すなわち、
① すべてのxについて{xがマスクをしているならば(xは太郎か、xは花子である)}。然るに、
② 太郎は日本人であって、花子も日本人である。従って、
③ すべてのxについて(xが日本人でないならば、xはマスクをしていない)。
という「推論」は「妥当」である。
従って、
(01)(02)により、
(03)
① 誰かがマスクをしているとすれば、その誰かとは、太郎か花子である。然るに、
② 太郎は日本人であって、花子も日本人である。従って、
③ 日本人以外は、マスクをしていない。
という「推論」は、「日本語」としてだけでなく、「述語論理」としても、「妥当」である。
然るに、
(04)
「述語論理」ならぬ「命題論理」の場合は、
「命題の内部構造(Internal structure)」を扱うことが出来ないため、「命題論理」では、
① 誰かがマスクをしているとすれば、その誰かとは、太郎か花子である。然るに、
② 太郎は日本人であって、花子も日本人である。従って、
③ 日本人以外は、マスクをしていない。
というような「推論」の「妥当性」を「示す」ことは、出来ない。
(05)
「述語論理」は、「言語」と言うのに、「相応しい」が、
「命題論理」は、「言語」と言うには、「力不足」である。
令和5年4月2日、毛利太。