(01)
① 生徒不〔如(教師)〕⇒
① 生徒〔(教師)如〕不=
① 生徒は〔(教師に)如か〕不=
① 生徒は、教師に及ばない。
といふことは、「普通」は、「正しい」。
然るに、
(02)
② 無[教師不〔如(生徒)〕]⇒
② [教師〔(生徒)如〕不]無=
② [教師として〔(生徒に)如か〕不るは]無し=
② 教師であるならば、全員が、生徒よりも劣ることはない。
とは、言へない。
然るに、
(03)
例へば、「日本の中学の英語教師の英語の発音」は、「帰国子女の英語の発音」に、及ばない。
従って、
(01)(02)(03)により、
(04)
① 生徒不〔如(教師)〕。
といふ「命題①」に対して、「必ず」を加へた、
③ 生徒必不〔如(教師)〕⇒
③ 生徒必〔(教師)如〕不=
③ 生徒は必ず〔(教師に)如か〕不=
③ 生徒は、必ず、教師に及ばない。
といふ「命題③」は、「偽(0)」である。
従って、
(04)により、
(05)
③ 生徒必不〔如(教師)〕。
といふ「命題③」の「否定」、すなはち、
④ 生徒不[必不〔如(教師)〕]⇒
④ 生徒[必〔(教師)如〕不]不=
④ 生徒は[必ずしも〔(教師に)如か〕不んばあら]不=
④ 生徒は必ずしも、先生に及ばないとは、限らない。
といふ「命題④」は、「真(1)」である。
然るに、
(06)
明治以前の日本人は、漢文を読むことで論理的な考え方を身に付けました。漢文は論理的な構文をたくさん含んでいるからです(山下正男、論理的に考えること、1985年、はじめに)とあるやうに、以上の「考え方」は、「論理的」に、「正しい」。
従って、
(04)(05)(06)により、
(07)
「日本の英語教師の英語の発音」は「帰国子女の英語の発音」に及ばない。
といふことを以て、
③ 必不如教師=偽(0)。
④ 不必不如教師=真(1)。
である。
然るに、
(08)
任意の表述の否定は、その表述を’~( )’といふ空所入れて書くことにしよう;しかし、丸括弧はそのその内部の表術が連言でないかぎり削除しよう(W.O.クワイン著、杖下隆英 訳、現代論理学入門、1972年、15頁)。
従って、
(07)(08)により、
(09)
③ 必不如教師=偽(0)。
④ 不必不如教師=真(1)。
といふ「命題(漢文)」は、
③ 必~(如教師) =偽(0)。
④ ~(必~(如教師))=真(1)。
といふ、ことになる。
然るに、
(10)
「ロジック」といふ言葉は、は「ロゴス(言葉)」から来てゐるのであって、それ故、「アイキャント、ゲット、ノー、サティスファクション。」等の言ひ方は、やはり、「非ロジカル」であるとしか、私には、思へない。
従って、
(09)(10)により、
(11)
「漢文訓読」の問題(issue)だけではなく、「LOGIC」の問題(issue)としても、「括弧」は有りす!。
平成26年11月10日、毛利太。
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