― 一昨日昨日(12月22日)の記事(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_22.html)の補足を、書きます。―
(01)
「レ点」が無くて、「一二点、上下点、甲乙点、天地点」だけが有っても、「返り点」は成立するため、「一レ、上レ、甲レ、天レ」を含め、「レ点」は、無いものとする。
(02)
「縦書き」であれば、「上から下へ読む」ことを、「順読」とし、
「横書き」であれば、「左から右へ読む」ことを、「順読」とする。
(03)
「順読」でないことを、「返読」とし、
「返読」でないことを、「順読」とする。
(04)
{1、2、3、4、5}を、「返り点」が付いてゐる 「任意の漢字」とし、
{A、B、C、D、E}を、「返り点」が付いてゐない「任意の漢字」とし、
{Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ、Ⅴ}を、「左から数へてN番目」の「任意の漢字」とする。
従って、
(02)~(04)により、
(05)
① ABC。
であれば、
① A=Ⅰ
① B=Ⅱ
① C=Ⅲ
であって、例へば、
① ABC=東京都。
がさうであるやうに、
① Ⅰ→Ⅱ→Ⅲ。
の「順」で、「順読」される。
従って、
(01)~(05)により、
(06)
② 21。
であれば、
② 2=Ⅰ
② 1=Ⅱ
であって、例へば、
② 21=読二書一=書を読む。
がさうであるやうに、
② Ⅱ→Ⅰ
の「順」で、「返読」される。
従って、
(01)~(06)により、
(07)
③ 21A。
であれば、
③ 2=Ⅰ
③ 1=Ⅱ
③ A=Ⅲ
であって、例へば、
③ 21A=読二書一者=書を読む者。
がさうであるやうに、
③ Ⅱ→Ⅰ→Ⅲ
の「順」で、「返読」される。
従って、
(01)~(07)により、
(08)
④ 4213。
であれば、
④ 4=Ⅰ
④ 2=Ⅱ
④ 1=Ⅲ
④ 3=Ⅳ
であって、例へば、
④ 4213=有四読二書一者三=書を読む者有り。
がさうであるやうに、
④ Ⅲ→Ⅱ→Ⅳ→Ⅰ
の「順」で「返読」される。
然るに、
(07)(08)により、
(09)
③ 2=Ⅰ=読を
③ 1=Ⅱ=書を
③ A=Ⅲ=者
であって、
④ 4=Ⅰ=有り
④ 2=Ⅱ=読む
④ 1=Ⅲ=書を
④ 3=Ⅳ=者
である。
従って、
(09)により、
(10)
③ A=Ⅲ=者
④ 3=Ⅳ=者
である。
然るに、
(04)(09)(10)により、
(11)
③ A=Ⅲ=者
④ 3=Ⅳ=者
である。といふことは、
④ 4=Ⅰ=有り
④ 2=Ⅱ=読む
④ 1=Ⅲ=書を
④ 3=Ⅳ=者
に於ける、
④ 3
といふ「数字」は、
④ 4
に「返る」ためにだけ「必要」である。
といふことを、示してゐる。
従って、
(11)により、
(12)
④ 4=Ⅰ=有り
④ 2=Ⅱ=読む
④ 1=Ⅲ=書を
④ 3=Ⅳ=者
の場合は、
④
4
2
↑ ↑
1
3
といふ風に、「上にだけ、二回、返ってゐる。」
従って、
(12)により、
(13)
④ 4=Ⅰ=有り
④ 2=Ⅱ=読む
④ 1=Ⅲ=書を
④ 3=Ⅳ=者
の場合は、
④
4
2 2
↑ ↓ ↑
1
3 3
といふ風に、「下から上へ返り、上から下に戻り、下から上へ返ってゐる。」
といふ、わけではない。
従って、
(12)(13)により、
(14)
④ 下=Ⅰ=有り
④ 二=Ⅱ=読む
④ 一=Ⅲ=書を
④ 上=Ⅳ=者
といふ風に、書き換へた場合も、
④
下
二
↑ ↑
一
上
といふ風に、「下から、上にだけ、二回、返ってゐる。」のであって、
④
下
二 二
↑ ↓ ↑
一
上 上
といふ風に、「下から上へ返り、上から下に戻り、下から上へ返ってゐる。」
といふ、わけではない。
然るに、
(15)
実際には、「有り得ない」ものの、
④ 下=Ⅰ=有り
④ 二=Ⅱ=読む
④ 一=Ⅲ=書を
④ 上=Ⅳ=者
に対して、
⑤ 下=Ⅰ=有り
⑤ 二=Ⅱ=読む
⑤ 上=Ⅲ=者
⑤ 一=Ⅳ=書を
といふ「それ」を、「仮定」する。
従って、
(15)により、
(16)
実際には、「有り得ない」ものの、
⑤ 4=Ⅰ=有り
⑤ 2=Ⅱ=読む
⑤ 3=Ⅲ=者
⑤ 1=Ⅳ=書を
といふ「それ」を、「仮定」する。
然るに、
(07)(08)により、
(17)
⑤ 4=Ⅰ=有り
⑤ 2=Ⅱ=読む
⑤ 3=Ⅲ=者
⑤ 1=Ⅳ=書を
ではなく、
④ 4=Ⅰ=有り
④ 2=Ⅱ=読む
④ 1=Ⅲ=書を
④ 3=Ⅳ=者
から、
④ 4=Ⅰ=有り
を除くならば、
④ 2=Ⅱ=読む
④ 1=Ⅲ=書を
④ A=Ⅳ=者
であるため、
④ 21A==読二書一者=書を読む者。
である。
然るに、
(18)
⑤ 4=Ⅰ=有り
⑤ 2=Ⅱ=読む
⑤ 3=Ⅲ=者
⑤ 1=Ⅳ=書を
から、
⑤ 4=Ⅰ=有り
を除いた際、
⑤ 2=Ⅱ=読む
⑤ 3=Ⅲ=者
⑤ 1=Ⅳ=書を
ではなく、
⑤ 2=Ⅱ=読む
⑤ A=Ⅲ=者
⑤ 1=Ⅳ=書を
であるとするならば、この場合は、
⑤ 2A1=読二者三書一=者書を読む。
であって、
⑤ 231=読二者三書一=書を読む者。
とは、ならない。
従って、
(17)(18)により、
(19)
④ 4=Ⅰ=有り
④ 2=Ⅱ=読む
④ 1=Ⅲ=書を
④ 3=Ⅳ=者
から、
④ 4=Ⅰ=有り
を除くならば、
④ 21A=読二書一者=書を読む者。
であって、
⑤ 4=Ⅰ=有り
⑤ 2=Ⅱ=読む
⑤ 3=Ⅲ=者
⑤ 1=Ⅳ=書を
から、
⑤ 4=Ⅰ=有り
を除くならば、
⑤ 2A1=読二者三書一=者書を読む。
である。
従って、
(19)により、
(20)
それでも尚、
⑤ 231=読二者三書一=書を読む者。
である。とするならば、
⑤ 4=Ⅰ=有り
⑤ 2=Ⅱ=読む
⑤ 3=Ⅲ=者
⑤ 1=Ⅳ=書を
から、
⑤ 4=Ⅰ=有り
を除いた場合は、
⑤ 2=Ⅱ=読む
⑤ A=Ⅲ=者
⑤ 1=Ⅳ=書を
ではなく、
⑤ 2=Ⅱ=読む
⑤ 3=Ⅲ=者
⑤ 1=Ⅳ=書を
ではなければ、ならない。
然るに、
(21)
⑤ 2=Ⅱ=読む
⑤ 3=Ⅲ=者
⑤ 1=Ⅳ=書を
に対して、
⑤ 4=Ⅰ=有り
を加へるならば、
⑤ 4231=有四読二者三書一=書を読む者有り。
である。
然るに、
(21)により、
(22)
⑤ 2=Ⅱ=読む
⑤ 3=Ⅲ=者
⑤ 1=Ⅳ=書を
に対して、
⑤ 4=Ⅰ=有り
を加へた「結果」が、
⑤ 4231=有四読二者三書一=書を読む者有り。
である。といふのであれば、この場合は、
⑤
4
2 2
↑ ↓ ↑
3 3
1
といふ風に、「下から上へ返り、上から下に戻り、下から上へ返ってゐる。」
従って、
(22)により、
(23)
⑤ 4=Ⅰ=有り
⑤ 2=Ⅱ=読む
⑤ 3=Ⅲ=者
⑤ 1=Ⅳ=書を
に於ける、
⑤ 4231
といふ「それ」を、
⑤ 下二上一
とするならば、
⑤ 下=Ⅰ=有り
⑤ 二=Ⅱ=読む
⑤ 上=Ⅲ=者
⑤ 一=Ⅳ=書を
といふ「それ」は、
⑤
下
二 二
↑ ↓ ↑
上 上
一
といふ風に、「下から上へ返り、上から下に戻り、下から上へ返ってゐる。」
従って、
(14)(23)により、
(24)
④ 下=Ⅰ=有り
④ 二=Ⅱ=読む
④ 一=Ⅲ=書を
④ 上=Ⅳ=者
といふ「返り点」が、
④
下
二
↑ ↑
一
上
といふ風に、「下から、上にだけ、二回、返ってゐる。」のに対して、
⑤ 下=Ⅰ=有り
⑤ 二=Ⅱ=読む
⑤ 上=Ⅲ=者
⑤ 一=Ⅳ=書を
といふ「それ」は、
⑤
下
二 二
↑ ↓ ↑
上 上
一
といふ風に、「下から上へ返り、上から下に戻り、下から上へ返ってゐる。」
然るに、
(25)
「返り点」とは、「縦書き」であれば、飽く迄も、「下から上へ、返る点」であるため、
「返り点」とは、「横書き」であれば、飽く迄も、「右から左へ、返る点」である。
従って、
(25)により、
(26)
「縦書き」であれば、「上から下へ、戻る点」は、「返り点」ではなく、「返り点・モドキ」である。
「横書き」であれば、「左から右へ、戻る点」は、「返り点」ではなく、「返り点・モドキ」である。
従って、
(24)(26)により、
(27)
④ 下=Ⅰ=有り
④ 二=Ⅱ=読む
④ 一=Ⅲ=書を
④ 上=Ⅳ=者
に於ける、
④
下
二
↑ ↑
一
上
は、「返り点」であるが、
⑤ 下=Ⅰ=有り
⑤ 二=Ⅱ=読む
⑤ 上=Ⅲ=者
⑤ 一=Ⅳ=書を
に於ける、
⑤
下
二 二
↑ ↓ ↑
上 上
一
は、「返り点」ではなく、「返り点・モドキ」である。
然るに、
(28)
(3)上中下点(上・下、上・中・下)
レ点・一二点だけで示しきれない場合。必ず一二点をまたいで返る場合に用いる(数学の式における( )が一二点で、{ }が上中下点に相当するものと考えるとわかりやすい)。
(原田種成、私の漢文講義、1995年、43頁)
従って、
(27)(28)により、
(29)
④ 下 二 一 上
ではないが故に、
⑤ 下 二 上 一
は、固より、「返り点」ではなく、「返り点・モドキ」である。
然るに、
(30)
従って、
(29)(30)により、
(31)
⑤ 只‐管要下 纏二 擾上 我一=ヒタスラ、我ガヤッカイニナル。
といふ、「中国語(白話文)訓読」に付く、
⑤ 下 二 上 一
といふ「それ」は、「返り点」ではなく、「返り点・モドキ」である。
然るに、
(32)
⑥ 二 四 一 三
は、
⑥ 二 四 一 三
といふ「返り点」が付いてゐる「単語」とする。
然るに、
(33)
⑥ 二(四〔一)三〕?
に於いて、
⑥ 二( )⇒( )二
⑥ 四〔 〕⇒〔 〕四
といふ「移動」を行ふと、
⑥ 二(四〔一)三〕⇒
⑥ (〔一)二 三〕四=
⑥ 一 二 三 四?
といふ「並び替へ(ソート)」が、成立し、尚且つ、
⑥ What(are〔you)doing〕?
に於いて、
⑥ What( )⇒( )What
⑥ are〔 〕⇒〔 〕are
といふ「移動」を行ふと、
⑥ What(are〔you)doing〕? ⇒
⑥ (〔you)What doing〕are?=
⑥ (〔あなたは)何をして〕ゐる か。
といふ「並び替へ(ソート)」が、成立する。
cf.
⑥ (〔 )〕は、「括弧」ではなく、「括弧・モドキ」である。
⑥ are=be動詞=(exist=ゐる)。?=か。
然るに、
(34)
⑥ 二 四 一 三
であれば、
⑥ 二 → → 三
に於いて、
⑥ 左 から 右 へ、戻ってゐる。
従って、
従って、
(26)(32)(33)(34)により、
(35)
⑥ What二 are四 you一 doing三 ?=あなたは何をしてゐるか。
に付いてゐる、
⑥ 二 四 一 三
といふ「それ」は、「返り点」ではなく、「返り点・モドキ」である。
(36)
⑦ 一 四 三 二
は、
⑦ 一 四 三 二
といふ「返り点」が付いてゐる「単語」とする。
然るに、
(37)
⑦ 一(四[三〔 )二〕]?
に於いて、
⑦ 一( )⇒( )一
⑦ 四[ ]⇒[ ]四
⑦ 三〔 〕⇒〔 〕三
といふ「移動」を行ふと、
⑦ 一(四[三〔 )二〕]?⇒
⑦ ([〔 )一二〕三]四?=
⑦ 一 二 三 四?
といふ「並び替へ(ソート)」が、成立し、尚且つ、
⑦ Where(did[you come〔 )from〕]?
に於いて、
⑦ Where( )⇒( )Where
⑦ did[ ]⇒[ ]did
⑦ come〔 〕⇒〔 〕come
といふ「移動」を行ふと、
⑦ Where(did[you come〔 )from〕]?⇒
⑦ ([you〔 )Where from〕come]did?=
⑦ ([あなたは〔 )何処から〕来まし]た か。
といふ「並び替へ(ソート)」が、成立する。
cf.
⑦ ([〔 )〕]は、「括弧」ではなく、「括弧・モドキ」である。
然るに、
(38)
⑦ 一 四 三 二
であれば、
⑦ 一 → → 二
に於いて、
⑦ 左 から 右 へ、戻ってゐる。
従って、
(26)(36)(37)(38)により、
(39)
⑦ Where一 did四 you come三 from二?=あなたはどから来ました か。
に付いてゐる、
⑦ 一 四 三 二
といふ「それ」は、「返り点」ではなく、「返り点・モドキ」である。
従って、
(35)(39)により、
(40)
⑥ What are you doing?
⑦ Where did you come from?
のやうな「Wh疑問文」に対しては、「返り点」を付けることが、出来ない。
然るに、
(41)
⑥ What are you doing?
⑦ Where did you come from?
のやうな「Wh移動(生成文法)」のやうな「語順」は、むしろ、「異常」なのであって、どうにか、「返り点」を付け得るのが、「英語」である。
例へば、
(42)
⑧ You must study English much harder to become a googler like your father in the future.
を、「グーグル翻訳」すると、
⑧ 将来あなたの父親のようなgooglerになるためには、英語をもっと勉強する必要があります。
といふ「日本語」が、「出力」されて、何故か、
⑧ あなたは将来あなたの父親のようなgooglerになるためには、英語をもっと勉強する必要があります。
とは、ならない。
然るに、
(43)
⑧ must study English much harder to become a googler like your father in the future.
ではなく、
⑧ You must study English much harder to become a googler like your father in the future.
ではないため、
⑧ 将来あなたの父親のようなgooglerになるためには、英語をもっと勉強する必要があります。
ではなく、
⑧ あなたは将来あなたの父親のようなgooglerになるためには、英語をもっと勉強する必要があります。
でなければ、ならない。
従って、
(43)により、
(44)
⑧ You must study English much harder to become a googler like your father in the future.
に対して、
⑧ I am thiking that
を加へるならば、
⑧ あなたは将来あなたの父親のようなgooglerになるためには、英語をもっと勉強する必要があります。といふ風に、私は思っています。
といふ「意味」に、なるはずである。
然るに、
(45)
⑧ I am thiking that you must study English much harder to become a googler like your father in the future=
⑧ I am{thiking[that〔you must(study【English『much‐harder「to《become〈a‐googler{like[your‐father〔in(the‐future)〕]}〉》」』】)〕]}⇒
⑧ I {[〔you (【『「《〈{[〔(the‐future)in〕your‐father]like}a‐googler〉become》to」much‐harder』English】study)must〕that]thiking}am=
⑧ 私は{[〔あなたが(【『「《〈{[〔(将来)に於いて〕あなたの父親の]ような}グーグルの社員に〉なる》ために」もっと一生懸命』英語を】勉強)しなければならない〕といふ風に]思って}います。
といふ、「英文訓読」が、成立する。
cf.
⑧ I am thiking that you must study English much harder(for you)to become a googler like your father in the future.
⑧ 私は、あなたが、将来において、あなたの父親のようなグーグルの社員になるために、(あなたには、)もっと一生懸命、英語を勉強して欲しい。といふ風に思っています。
然るに、
(46)
⑧ 十四 十三 十二 十一 十 九 八 七 六 五 四 三 二 一
に対して、「括弧」を加へるならば、
⑧ 十四{十三[十二〔十一(十【九『八「七《六〈五{四[三〔二(一)〕]}〉》」』】)〕]}
である。
(46)により、
(47)
⑧ I am thiking that you must study English much harder to become a googler like your father in the future⇒
⑧ 私は、あなたが、将来に於いて、あなたの父親のようなグーグルの社員になるために、(あなたは、)もっと一生懸命、英語を勉強しなければならない。といふ風に思っています。
といふ「英文訓読」に付く「返り点」と「括弧」は、
⑧ 十四 十三 十二 十一 十 九 八 七 六 五 四 三 二 一
⑧ {[〔(【『「《〈{[〔( )〕]}〉》」』】)〕]}
である。
然るに、
(48)
「漢文訓読」であれば、「極端に多い場合」であっても、
⑧ 六 五 四 三 二 一
⑧ 〈{[〔( )〕]}〉
に、過ぎない。
平成29年12月24日、毛利太。
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