2021年4月6日火曜日

「移出律と移入律」と「ルカジェヴィッツの公理(Ⅰ)」。

(01)
―「含意の定義」の証明。―
(ⅰ)
1  (1)    P→Q  A
 2 (2) ~(~P∨Q) A
  3(3)   ~P    A
  3(4)   ~P∨Q  3∨I
 23(5) ~(~P∨Q)&
        (~P∨Q) 24&I
 2 (6)  ~~P    35RAA
 2 (7)    P    6DN
12 (8)      Q  17MPP
12 (9)   ~P∨Q  8∨I
12 (ア) ~(~P∨Q)&
        (~P∨Q) 29&I
1  (イ)~~(~P∨Q) 2アRAA
1  (ウ)   ~P∨Q  イDN
(ⅱ)
1     (1) ~P∨ Q   A
 2    (2)  P&~Q   A
  3   (3) ~P      A
 2    (4)  P      2&E
 23   (5) ~P&P    34&I
  3   (6)~(P&~Q)  25RAA
   7  (7)     Q   A
 2    (8)    ~Q   2&E
 2 7  (9)  Q&~Q   78&I
   7  (ア)~(P&~Q)  29RAA
1     (イ)~(P&~Q)  1367ア∨E
    ウ (ウ)  P      A
     エ(エ)    ~Q   A
    ウエ(オ)  P&~Q   ウエ&I
1   ウエ(カ)~(P&~Q)&
          (P&~Q)  イオ&I
1   ウ (キ)   ~~Q   エカRAA
1   ウ (ク)     Q   キDN
1     (ケ)  P→ Q   ウクCP
従って、
(01)により、
(02)
①  P→Q≡Pならば、Qである。
② ~P∨Q≡Pでないか、または、Qである。
に於いて、
①=② である(含意の定義)。
(03)
―「ド・モルガンの法則」の証明。―
(ⅰ)
1   (1) ~( P& Q)  A
 2  (2) ~(~P∨~Q)  A
  3 (3)   ~P      A
  3 (4)   ~P∨~Q   3∨I
 23 (5) ~(~P∨~Q)&
         (~P∨~Q)  24&I
 2  (6)  ~~P      35RAA
 2  (7)    P      6DN
   8(8)      ~Q   A
   8(9)   ~P∨~Q   8∨I
 2 8(ア) ~(~P∨~Q)&
          ~P∨~Q   29&I
 2  (イ)     ~~Q   8アRAA
 2  (ウ)       Q   イDN
 2  (エ)    P& Q   7ウ&I
12  (オ) ~( P& Q)&
         ( P& Q)  1エ&I
1   (カ)~~(~P∨~Q)  2オRAA
1   (キ)   ~P∨~Q   カDN
(ⅱ)
1   (1)   ~P∨~Q   A
 2  (2)    P& Q   A
  3 (3)   ~P      A
 2  (4)    P      2&E
 23 (5)   ~P&P    34&I
  3 (6)  ~(P& Q)  25RAA
   7(7)      ~Q   A
 2  (8)       Q   2&E
 2 7(9)    ~Q&Q   78&I
   7(ア)  ~(P& Q)  29RAA
1   (イ)  ~(P& Q)  1367ア∨E
(03)により、
(04)
① ~(P& Q)≡(Pであって、その上、Qである)といふことはない。
②  ~P∨~Q ≡ Pでないか、または、Qでない。
に於いて、
①=② である(ド・モルガンの法則)。
従って、
(04)により、
(05)
「二重否定律(DN)」により、
①    P&  Q ≡ Pであって、その上、Qである。
② ~(~P∨~Q)≡(Pでないか、または、Qでない。)といふことはない。
に於いて、
①=② である(ド・モルガンの法則)。
然るに、
(06)
(ⅰ)
1(1)~{ (P&Q)→ R} A
1(2)~{~(P&Q)∨ R} 1含意の定義
1(3)   (P&Q)&~R  2ド・モルガンの法則
(ⅲ)
1(1)   (P&Q)&~R  A
1(2)~{~(P&Q)∨ R} 1ド・モルガンの法則
1(3)~{ (P&Q)→ R} 2含意の定義
(07)
(ⅱ)
1(1)~{ (P&Q&R)→ S} 
1(2)~{~(P&Q&R)∨ S} 1含意の定義
1(3)   (P&Q&R)&~S  2ド・モルガンの法則
(ⅳ)
1(1)   (P&Q&R)&~S  A
1(2)~{~(P&Q&R)∨ S} 1ド・モルガンの法則
1(3)~{ (P&Q&R)→ S} 2含意の定義
従って、
(06)(07)により、
(08)
①(P&Q)→R
②(P&Q&R)→S
の「否定」は、それぞれ、
③(P&Q)&~R
④(P&Q&R)&~S
である。
従って、
(08)により、
(09)
R=P
S=P
といふ「代入(Substitution)」を行ふと、
①(P&Q)→P
②(P&Q&R)→P
の「否定」は、それぞれ、
③(P&Q)&~P
④(P&Q&R)&~P
である。
従って、
(09)により、
(10)
「交換法則・結合法則」により、
①(P&Q)→P
②(P&Q&R)→P
の「否定」は、それぞれ、
③(P&~P)&Q
④(P&~P)&Q&R
である。
従って、
(10)により、
(11)
①(P&Q)→P
②(P&Q&R)→P
の「否定」は、それぞれ、
③(矛盾)&Q
④(矛盾)&Q&R
である。
然るに、
(12)
③(矛盾)&Q
④(矛盾)&Q&R
は、両方とも、「」である。
然るに、
(13)
否定」をした「結果」が「」である。
といふことは、
否定」をしなければ、 「」である。
といふことに、他ならない。
従って、
(11)(12)(13)により、
(14)
①(P&Q)→P
②(P&Q&R)→P
は、「」でなければ、ならない。
然るに、
(15)
①(P&Q)→P
②(P&Q&R)→P
といふことは、「日本語」で言ふと、
①(であってQである)ならばである。
②(であってQであってRである)ならばである。
といふことである。
然るに、
(16)
①(であってQである)ならばである。
②(であってQであってRである)ならばである。
は、明らかに、「」である。
然るに、
(17)
(ⅰ)
1  (1)(P&Q)→R A
 2 (2) P      A
  3(3)   Q    A
 23(4)(P&Q)   23&I
123(5)     R  14CP
12 (6)   Q→R  35CP
1  (7)P→(Q→R) 26CP
(ⅱ)
1  (1) P→(Q→R) A
 2 (2) P& Q    A
 2 (3) P       2&E
12 (4)    Q→R  13MPP
 2 (5)    Q    2&E
12 (6)      R  45MPP
1  (7)(P&Q)→R  26CP
(18)
(ⅲ)
1   (1)(P&Q&R)→S   A
 2  (2) P          A
  3 (3)   Q        A
   4(4)     R      A
 23 (5) P&Q        23&I
 234(6) P&Q&R      45&I
1234(7)        S   16CP
123 (8)      R→S   47CP
12  (9)   Q→(R→S)  38CP
1   (ア)P→(Q→(R→S)) 29CP
(ⅳ)
1   (1)P→(Q→(R→S)) A
 2  (2)P& Q& R     A
 2  (3)P           2&E
12  (4)   Q→(R→S)  13MPP
 2  (5)   Q        2&E
12  (6)      R→S   45MPP
 2  (7)      R     2&E
12  (8)        S   67MPP
1   (9)(P&Q&R)→S   28CP
従って、
(17)(18)により、
(19)
①(P&Q)→R
②  P→(Q→R)
③(P&Q&R)→S
④  P→(Q→(R→S))
に於いて、
①=② である(移出律移入律)。
③=④ である(移出律移入律)。
従って、
(19)により、
(20)
R=P
S=P
といふ「代入(Substitution)」を行ひ、「番号」を付け直すと、
①(P&Q)→P
②(P&Q&R)→P
③  P→(Q→P)
④  P→(Q→(R→P))
に於いて、
①=③ であって、
②=④ であって、尚且つ、因みに、
③ は、「ルカジェヴィッツの公理)」である。
従って、
(20)により、
(21)
①(であってQである)ならばである。
②(であってQであってRである)ならばである。
③  ならば(Qならばである)。
④  ならば(Qならば(Rならばである))。
に於いて、
①=③ であって、
②=④ である。
然るに、
(22)
(ⅲ)
1(1)P       A
1(2)  ~Q∨P  1∨I
1(3)   Q→P  2含意の定義
 (4)P→(Q→P) 13CP
(ⅳ)
1(1)P           A
1(2)     ~R∨P   1∨I
1(3) ~Q∨(~R∨P)  2∨I
1(4)  Q→(~R∨P)  3含意の定義
1(5)   Q→(R→P)  4含意の定義
 (6)P→(Q→(R→P)) 15CP
(ⅴ)
1(1)P               A
1(2)        ~S∨P    1∨I
1(3)    ~R∨(~S∨P)   2∨I
1(4)~Q∨(~R∨(~S∨P))  3∨I
1(5) Q→(~R∨(~S∨P))  4含意の定義
1(6)  Q→(R→(~S∨P))  5含意の定義
1(7)   Q→(R→(S→P))  6含意の定義
 (8)P→(Q→(R→(S→P))) 17CP
従って、
(21)(22)により、
(23)
「番号」を付け直すと、
①(であってQである)ならばである。
②(であってQであってRである)ならばである。
③(であってQであってRであってSである)ならばである。
④  ならば(Qならばである)。
⑤  ならば(Qならば(Rならばである))。
⑥ ならば(Qならば(Rならば(Sならばである)))。
に於いて、
①=④ であって、
②=⑤ であって、
③=④ である。
従って、
(24)
①(P& Q)→P≡(であってQである)ならば、である
とは言ふものの、
①(P&~Q)→P≡(であってQない)としてもである
従って、
(20)(24)により、
(25)
①(P&Q)→P
④  P→(Q→P)
に於いて、
①=④ である以上、
①(P&Q)→P ≡(であってQであるか、Qでない)ならば、である。
④  P→(Q→P)≡(ならば、QであらうとQでなからうと)、である。
といふ、ことになって、
④ は、「ルカジェヴィッツの公理)」である。
令和03年04月06日、毛利太。

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