(01)
①(土曜なので、休日である。)
といふことは、
② 土曜ならば、休日である。(土曜である。故に、休日である。)
といふことに、他ならない。
従って、
(01)により、
(02)
①(PなのでQである。)
といふことは、
② PならばQである。(Pである。故に、Qである。)
といふことに、他ならない。
従って、
(02)により、
(03)
「記号」で書くと、
① P├ Q
といふことは、
② P→Q,P├ Q
に於ける、
② P→Q
が「省略」されてゐる。
といふことに、他ならない。
従って、
(03)により、
(04)
① P&Q├ Q
といふことは、
② P&Q→Q,P&Q├ Q
に於ける、
② P&Q→Q
が「省略」されてゐる。
といふことに、他ならない。
然るに、
(05)
1(1)P&Q A
1(2) Q 1&E
といふ「計算」は、
(3)P&Q→Q 12CP
といふ「行」を、加へることが出来る。
従って、
(04)(05)により、
(06)
1(1)P&Q A
1(2) Q 1&E
(3)P&Q→Q 12CP
に於ける、
(3)P&Q→Q 12CP
といふ「行」は、「真」であって、この場合は、特に、「恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(06)により、
(07)
1(1)P A
(2)P→P 11CP
に於ける、
(2)P→P 11CP
といふ行は、「真」であるものの、これこそ、「恒真式(同一律)」そのものである。
従って、、
(06)(07)により、
(08)
① P→P(同一律)
② P&Q→Q(連言除去)
は、2つとも、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(09)
(ⅰ)
1(1)P A
(2)P→P 11CP
(ⅱ)
1(1)P&Q A
1(2)P 1&E
(3)P&Q→P 12CP
(ⅲ)
1(1) (P→Q)&P A
1(2) P→Q 1&E
1(3) P 1&E
1(4) Q 23MPP
(5)((P→Q)&P)→Q 14CP
(ⅳ)
1 (1) (P→Q)→P A
2 (2) ~P∨Q A
2 (3) P→Q 3含意の定義
12 (4) P 13MPP
1 (5) (~P∨Q)→P 24CP
1 (6)~(~P∨Q)∨P 5含意の定義
1 (7) (P&~Q)∨P 6ド・モルガンの法則
8 (8) (P&~Q) A
8 (9) P 8&E
ア(ア) P A
1 (イ) P 789アア
(ウ)((P→Q)→P)→P 1イCP
従って、
(08)(09)により、
(10)
① P→P(同一律)
② P&Q→Q(連言除去)
③((P→Q)&P)→Q(肯定肯定式)
④((P→Q)→P)→P(パースの法則)
は、4つとも、「恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(09)(10)により、
(11)
① P→P(同一律)
② P&Q→Q(連言除去)
③((P→Q)&P)→Q(肯定肯定式)
④((P→Q)→P)→P(パースの法則)
は、4つとも、「恒真式(トートロジー)」である。が、
これらが、さうであるやうに、
「Aから、Bが、導出される」のであれば、
「A→B(AならばBである。)」は、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(12)
⑤ ~(P&~P)
⑤(Pであって、Pでない)といふことはない。
といふ「命題」、すなはち、「矛盾律」も、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(13)
⑤ ~(P&~P)
⑤(Pであって、Pでない)といふことはない。
の「否定」は、「二重否定律(DN)」により、
⑤(P&~P)
⑤(Pであって、Pでない。)
である。
従って、
(12)(13)により、
(14)
「Aを否定すると、矛盾が生じる」のであれば、
「A(Aである。)」は、「恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(11)~(14)により、
(15)
① P→P(同一律)
② P&Q→Q(連言除去)
③((P→Q)&P)→Q(肯定肯定式)
④((P→Q)→P)→P(パースの法則)
は、4つとも、「恒真式(トートロジー)」である。が故に、それらの「否定」である、
① ~(P→P)
② ~(P&Q→Q)
③ ~(((P→Q)&P)→Q)
④ ~(((P→Q)→P)→P)
は、4つとも、「矛盾(Contradiction)」でなければ、ならない。
然るに、
(16)
(ⅰ)
1(1)~( P→P) A
1(2)~(~P∨P) 1含意の定義
1(3) P&~P 2ド・モルガンの法則
(ⅱ)
1(1) ~(P&Q → Q) A
1(2)~(~(P&Q)∨ Q) 1含意の定義
1(3) (P&Q)&~Q 2ド・モルガンの法則
1(4) P&(Q&~Q) 3結合法則
1(5) Q&~Q 4&E
(ⅲ)
1(1) ~(((P→Q)&P)→ Q) A
1(2)~(~((P→Q)&P)∨ Q) 1含意の定義
1(3) ((P→Q)&P)&~Q 2ド・モルガンの法則
1(4) (P→Q)&P 3&E
1(5) P→Q 4&E
1(6) P 4&E
1(7) Q 56MPP
1(8) ~Q 3&E
1(9) Q&~Q 78&I
(ⅳ)
1 (1)~( ( ( P→Q)→P)→ P) A
1 (2)~(~( ( P→Q)→P)∨ P) 1含意の定義
1 (3)~(~(~( P→Q)∨P)∨ P) 1含意の定義
1 (4)~(~(~(~P∨Q)∨P)∨ P) 1含意の定義
1 (5) ( (~(~P∨Q)∨P)&~P) 4ド・モルガンの法則
1 (6) ( ( (P&~Q)∨P)&~P) 5ド・モルガンの法則
1 (7) (P&~Q)∨P 6&E
8 (8) P&~Q A
8 (9) P 8&E
1 (ア) ~P 6&E
18 (イ) P&~P 9ア&I
9(ウ) P A
1 9(エ) P&~P アウ&I
1 (オ) P&~P 78イ9エ∨E
従って、
(15)(16)により、
(17)
果たして、
① ~(P→P)
② ~(P&Q→Q)
③ ~(((P→Q)&P)→Q)
④ ~(((P→Q)→P)→P)
は、4つとも、「矛盾」である。
従って、
(01)~(17)により、
(18)
「結論」として、
(ⅰ)「Aから、Bが、導出される」のであれば、「A→B(AならばBである。)」は、「恒真式(トートロジー)」である。
(ⅱ)「Aを否定すると、矛盾が生じる」のであれば、「A(Aである。)」は、 「恒真式(トートロジー)」である。
といふことになって、この「2つ」が、「恒真式(トートロジー)の定義」である。
然るに、
(19)
goo辞書
トートロジー【tautology】 の解説
1 同語反復。
2 命題論理で、要素となる命題の真偽がいかなるものであっても、常に真となるような論理式。恒真式。
ウィキペディア
トートロジー(英語:tautology, ギリシャ語:ταυτολογία, 語源はギリシャ語で「同じ」を意味するταυτοから)とは、ある事柄を述べるのに、同義語[1]または類語[2]または同語[3]を反復させる修辞技法のこと。同義語反復、類語反復、同語反復等と訳される。関連した概念に冗語があり、しばしば同じ意味で使われることもある。また、撞着語法はトートロジーの反対の技法である。
従って、
(18)(19)により、
(20)
(ⅰ)「Aから、Bが、導出される」のであれば、「A→B(AならばBである。)」は、「恒真式(トートロジー)」である。
(ⅱ)「Aを否定すると、矛盾が生じる」のであれば、「A(Aである。)」は、 「恒真式(トートロジー)」である。
といふ「定義」は、「一般的」ではないため、「goo辞書」等には載ってゐないし、恐らくは、「論理学の教科書」にも、このやうに、「ハッキリ」とは、書かれてゐない。
令和03年04月03日、毛利太。
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