2021年4月3日土曜日

「恒真式(トートロジー)」の「2つの定義」について。

(01)
①(土曜なので、休日である。)
といふことは、
② 土曜ならば、休日である。(土曜である。故に、休日である。)
といふことに、他ならない。
従って、
(01)により、
(02)
①(PなのでQである。)
といふことは、
② PならばQである。(Pである。故に、Qである。)
といふことに、他ならない。
従って、
(02)により、
(03)
「記号」で書くと、
①     P├ Q
といふことは、
② P→Q,P├ Q
に於ける、
② P→Q
が「省略」されてゐる。
といふことに、他ならない。
従って、
(03)により、
(04)
①       P&Q├ Q
といふことは、
② P&Q→Q,P&Q├ Q
に於ける、
② P&Q→Q
が「省略」されてゐる。
といふことに、他ならない。
然るに、
(05)
1(1)P&Q A
1(2)  Q 1&E
といふ「計算」は、
 (3)P&Q→Q 12CP
といふ「行」を、加へることが出来る
従って、
(04)(05)により、
(06)
1(1)P&Q   A
1(2)  Q   1&E
 (3)P&Q→Q 12CP
に於ける、
 (3)P&Q→Q 12CP
といふ「行」は、「」であって、この場合は、特に、「恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(06)により、
(07)
1(1)P   A
 (2)P→P 11CP
に於ける、
 (2)P→P 11CP
といふ行は、「」であるものの、これこそ、「恒真式(同一律)」そのものである。
従って、、
(06)(07)により、
(08)
① P→P(同一律)
② P&Q→Q(連言除去)
は、2つとも、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(09)
(ⅰ)
1(1)P   A
 (2)P→P 11CP
(ⅱ)
1(1)P&Q   A
1(2)P     1&E
 (3)P&Q→P 12CP
(ⅲ)
1(1) (P→Q)&P    A
1(2)  P→Q       1&E
1(3)  P         1&E
1(4)    Q       23MPP
 (5)((P→Q)&P)→Q 14CP
(ⅳ)
1   (1) (P→Q)→P    A
 2  (2) ~P∨Q       A
 2  (3)  P→Q       3含意の定義
12  (4)        P   13MPP
1   (5) (~P∨Q)→P   24CP
1   (6)~(~P∨Q)∨P   5含意の定義
1   (7) (P&~Q)∨P   6ド・モルガンの法則
  8 (8) (P&~Q)     A
  8 (9)  P         8&E
   ア(ア)        P   A
1   (イ)  P         789アア
    (ウ)((P→Q)→P)→P 1イCP
従って、
(08)(09)により、
(10)
① P→P(同一律)
② P&Q→Q(連言除去)
③((P→Q)&P)→Q(肯定肯定式)
④((P→Q)→P)→P(パースの法則)
は、4つとも、「恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(09)(10)により、
(11)
① P→P(同一律)
② P&Q→Q(連言除去)
③((P→Q)&P)→Q(肯定肯定式)
④((P→Q)→P)→P(パースの法則)
は、4つとも、「恒真式(トートロジー)」である。が、
これらが、さうであるやうに、
から、が、導出される」のであれば、
A→B(AならばBである。)」は、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(12)
⑤ ~(P&~P)
⑤(Pであって、Pでない)といふことはない。
といふ「命題」、すなはち、「矛盾律」も、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(13)
⑤ ~(P&~P)
⑤(Pであって、Pでない)といふことはない
の「否定」は、「二重否定律(DN)」により、
⑤(P&~P)
⑤(Pであって、Pでない。)
である。
従って、
(12)(13)により、
(14)
「Aを否定すると、矛盾が生じる」のであれば、
「A(Aである。)」は、「恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(11)~(14)により、
(15)
① P→P(同一律)
② P&Q→Q(連言除去)
③((P→Q)&P)→Q(肯定肯定式)
④((P→Q)→P)→P(パースの法則)
は、4つとも、「恒真式(トートロジー)」である。が故に、それらの「否定」である、
①   ~(P→P)
②   ~(P&Q→Q)
③ ~(((P→Q)&P)→Q)
④ ~(((P→Q)→P)→P)
は、4つとも、「矛盾(Contradiction)」でなければ、ならない。
然るに、
(16)
(ⅰ)
1(1)~( P→P) A
1(2)~(~P∨P) 1含意の定義
1(3)  P&~P  2ド・モルガンの法則
(ⅱ)
1(1)  ~(P&Q → Q) A
1(2)~(~(P&Q)∨ Q) 1含意の定義
1(3)   (P&Q)&~Q  2ド・モルガンの法則
1(4)    P&(Q&~Q) 3結合法則
1(5)       Q&~Q  4&E
(ⅲ)
1(1) ~(((P→Q)&P)→ Q) A
1(2)~(~((P→Q)&P)∨ Q) 1含意の定義
1(3)   ((P→Q)&P)&~Q  2ド・モルガンの法則
1(4)    (P→Q)&P      3&E
1(5)     P→Q         4&E
1(6)          P      4&E
1(7)       Q         56MPP
1(8)             ~Q  3&E
1(9)       Q&~Q      78&I
(ⅳ)
1  (1)~( ( ( P→Q)→P)→ P) A
1  (2)~(~( ( P→Q)→P)∨ P) 1含意の定義
1  (3)~(~(~( P→Q)∨P)∨ P) 1含意の定義
1  (4)~(~(~(~P∨Q)∨P)∨ P) 1含意の定義
1  (5) ( (~(~P∨Q)∨P)&~P) 4ド・モルガンの法則
1  (6) ( ( (P&~Q)∨P)&~P) 5ド・モルガンの法則
1  (7)     (P&~Q)∨P      6&E
 8 (8)      P&~Q         A
 8 (9)      P            8&E
1  (ア)               ~P  6&E
18 (イ)      P&~P         9ア&I
  9(ウ)            P      A
1 9(エ)            P&~P   アウ&I
1  (オ)      P&~P         78イ9エ∨E
従って、
(15)(16)により、
(17)
果たして、
①   ~(P→P)
②   ~(P&Q→Q)
③ ~(((P→Q)&P)→Q)
④ ~(((P→Q)→P)→P)
は、4つとも、「矛盾」である。
従って、
(01)~(17)により、
(18)
「結論」として、
(ⅰ)「Aから、Bが、導出される」のであれば、「A→B(AならばBである。)」は、「恒真式(トートロジー)」である。
(ⅱ)「Aを否定すると、矛盾が生じる」のであれば、「A(Aである。)」は、    「恒真式(トートロジー)」である。
といふことになって、この「2つ」が、「恒真式(トートロジー)の定義」である。
然るに、
(19)
goo辞書
トートロジー【tautology】 の解説
1 同語反復。
2 命題論理で、要素となる命題の真偽がいかなるものであっても、常に真となるような論理式。恒真式。
ウィキペディア
トートロジー(英語:tautology, ギリシャ語:ταυτολογία, 語源はギリシャ語で「同じ」を意味するταυτοから)とは、ある事柄を述べるのに、同義語[1]または類語[2]または同語[3]を反復させる修辞技法のこと。同義語反復、類語反復、同語反復等と訳される。関連した概念に冗語があり、しばしば同じ意味で使われることもある。また、撞着語法はトートロジーの反対の技法である。
従って、
(18)(19)により、
(20)
(ⅰ)「Aから、Bが、導出される」のであれば、「A→B(AならばBである。)」は、「恒真式(トートロジー)」である。
(ⅱ)「Aを否定すると、矛盾が生じる」のであれば、「A(Aである。)」は、    「恒真式(トートロジー)」である。
といふ「定義」は、「一般的」ではないため、「goo辞書」等には載ってゐないし、恐らくは、「論理学の教科書」にも、このやうに、「ハッキリ」とは、書かれてゐない。
令和03年04月03日、毛利太。

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