2021年11月11日木曜日

「ある恒真式(名前はまだ無い)」。

(01)
(ⅰ)
1  (1) P&(Q∨R)    A
1  (2) P          1&E
1  (3)    Q∨R     A
 4 (4)    Q       A
14 (5) P&Q        23&I
14 (6)(P&Q)∨(P&R) 5∨I
  7(7)      R     A
1 7(8)       P&R  27&I
1 7(9)(P&Q)∨(P&R) 8∨I
1  (ア)(P&Q)∨(P&R) 14679∨E
(ⅱ)
  1  (1)(P&Q)∨(P&R) A
 2 (2) P&Q        A
 2 (3) P          2&E
 2 (4)   Q        2&E
 2 (5)   Q∨R      4∨I
 2 (6)P&(Q∨R)     35&I
  7(7)       P&R  A
  7(8)       P    7&E
  7(9)         R  7&E
  7(ア)       Q∨R  9∨I
  7(イ)    P&(Q∨R) 8ア&I
1  (ウ)P&(Q∨R)     1267イ∨E
従って、
(01)により、
(02)
① P&(Q∨R)
②(P&Q)∨(P&R)
に於いて、
①=② である(分配の法則)。
従って、
(02)により、
(03)
① P&(Q∨R)
②(P&Q)∨(P&R)
に於いて、
① P=Q
② P=Q
といふ「代入(Substitution)」を行ふと、
① P&(P∨R)
②(P&P)∨(P&R)
に於いて、
①=② である(分配の法則)。
然るに、
(04)
(ⅱ)
1  (1)(P&P)∨(P&R) A
 2 (2) P&P        A
 2 (3) P          2冪等律
 2 (4) P∨(P&R)    3∨I
  5(5)       P&R  A
  5(6)    P∨(P&R) 5∨I
1  (7) P∨(P&R)    12456∨E
(ⅲ)
1  (1) P∨(P&R)    A
 2 (2) P          A
 2 (3) P&P        2冪等律
 2 (4)(P&P)∨(P&R) 3∨I
  5(5)    P&R     A
  5(6)    P       5&E
  5(7)    P&P     6冪等律
  5(8)(P&P)∨(P&R) 7∨I
1  (9)(P&P)∨(P&R) 12458∨E
従って、
(04)により、
(05)
②(P&P)∨(P&R)
③ P∨(P&R)
に於いて、
②=③ である。
従って、
(03)(04)(05)により、
(06)
① P&(P∨R)
②(P&P)∨(P&R)
③ P∨(P&R)
に於いて、
①=② である(分配の法則)。
②=③ である(冪等律)。
従って、
(06)により、
(07)
① P&(P∨R)
②(P&P)∨(P&R)
③ P∨(P&R)
に於いて、
①=②=③ である(分配の法則・冪等律)。
然るに、
(08)
(ⅰ)
1  (1)P&(P∨R) A
1  (2)P       1&E
1  (3)   P∨R  A
 4 (4)   P    A
 4 (5)P∨(P&R) 4∨I
  6(6)     R  A
1 6(7)   P&R  26&I
1 6(8)P∨(P&R) 7∨I
1  (9)P∨(P&R) 34568∨E
(ⅱ)
1  (1)P∨(P&R) A
 2 (2)P       A
 2 (3)P∨R      2∨I
 2 (4)P&(P∨R) 23&I
  5(5)   P&R  A
  5(6)   P    5&E
  5(7)   P∨R  6∨I
  5(8)P&(P∨R) 67&I
1  (9)P&(P∨R) 12458∨E
従って、
(08)により、
(09)
「分配法則・冪等律」によらずとも、いづれにせよ、
① P&(P∨R)
② P∨(P&R)
に於いて、すなはち、
① Pであって(Pであるか、または、Rである)。
② Pであるか、または(Pであって、Rである)。
に於いて、
①=② である。
従って、
(09)により、
(10)
P&(P∨R)⇔ P∨(P&R)
であって、尚且つ、「&と∨」が「逆」になる所の、
P&(P∨R)⇔ P∨(P&R)
といふ「等式(恒真式)」には、いかにも、それらしい「名前」が付いてゐさうであるが、ネットで調べる限り、
P&(P∨R)⇔ P∨(P&R)
といふ「等式(恒真式)」に、「分配法則・冪等律」のやうな「名前」は、特に、無い。
令和03年11月11日、毛利太。

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