―「先程(令和03年11月22日)の記事」を書き直します。―
(01)
(a)
1 (1)∀x∀y(~Fx&~Fy&x=y) A
1 (2) ∀y(~Fa&~Fy&a=y 1UE
1 (3) ~Fa&~Fb&a=b 2UE
1 (4) ~Fa 3&E
1 (5) ~Fa∨~Fb 4∨I
1 (6) (~Fa∨~Fb)∨a=b 5∨I
7 (7) (~Fa∨~Fb) A
7 (8) ~(Fa& Fb) 7ド・モルガンの法則
7 (9) ~(Fa& Fb)∨a=b 8∨I
ア(ア) a=b A
ア(イ) ~(Fa& Fb)∨a=b ア∨I
1 (ウ) ~(Fa& Fb)∨a=b 179アイ∨E
1 (エ) Fa& Fb →a=b ウ含意の定義
1 (オ) ∀y(Fa& Fy →a=y) エUI
1 (カ) ∀x∀y(Fx& Fy →x=y) オUI
従って、
(01)により、
(02)
① ∀x∀y(~Fx&~Fy&x=y)
② ∀x∀y( Fx& Fy→x=y)
に於いて、
①ならば、②である。
然るに、
(03)
(b)
1 (1)∀x∀y(~Fx&~Fy&x=y) A
1 (2) ∀y(~Fa&~Fy&a=y) 1UE
1 (3) ~Fa&~Fb&a=b 2UE
1 (4) ~Fa&~Fa 33=E
1 (5) ~Fa 4&E
1 (6) ∀x(~Fx) 5UI
7 (7) ∃x( Fx) A
1 (8) ~Fa 6UE
9(9) Fa A
1 9(ア) ~Fa&Fa 89&I
17 (イ) ~Fa&Fa 79ア&I
1 (ウ) ~∃x( Fx) 7イRAA
従って、
(03)により、
(04)
① ∀x∀y(~Fx&~Fy&x=y)
③ ~∃x( Fx)
に於いて、
①ならば、③である。
従って、
(04)により、
(05)
① ∀x∀y(~Fx&~Fy&x=y)
③ Fであるxは、存在しない。
に於いて、
①ならば、③である。
従って、
(02)(05)により、
(06)
① ∀x∀y(~Fx&~Fy&x=y)
② ∀x∀y( Fx& Fy→x=y)
③ Fであるxは、存在しない。
に於いて、
①ならば、②であって、
①ならば、③である。
従って、
(06)により、
(07)
① ∀x∀y(Fx&Fy→x=y)
③ Fであるxは、存在しない。
に於いて、
①と③は、「同時に真(本当)」であることが、「可能」である。
然るに、
(08)
1 (1)∀x∀y(Fx&Fy→x=y) A
1 (2) ∀y(Fa&Fy→a=y) 1UE
1 (3) Fa&Fb→a=b 2UE
4(4)∀x∀y(Fx&Fy) A
4(5) ∀y(Fa&Fy) 4UE
4(6) Fa&Fb 5UE
14(7) a=b 36MPP
14(8) ∀y(a=y) 7UI
14(9) ∀x∀y(x=y) 8UI
従って、
(08)により、
(09)
① ∀x∀y(Fx&Fy→x=y)&∀x∀y(Fx&Fy)
② ∀x∀y(x=y)
に於いて、
①ならば、②である。
然るに、
(10)
1 (1) ∀x∀y(Fx&Fy→x=y) A
1 (2) ∀y(Fa&Fy→a=y) 1UE
1 (3) Fa&Fb→a=b 2UE
4(4)∀x∀y~(Fx&Fy) A
4(5) ∀y~(Fa&Fy) 4UE
4(6) ~(Fa&Fb) 5UE
14(7) a≠b 36??
14(8) ∃y(a≠y) 7EI
14(9) ∃x∃y(x≠y) 8EI
といふ「計算」は、「デタラメ(前件否定の誤謬)」である。
従って、
(06)(10)により、
(11)
① ∀x∀y(Fx&Fy→x=y)
② ∀x∀y(x=y)
③ ∃x∃y(x≠y)
に於いて、
①であるならば、 ②であり得ても、
①であるとしても、③ではない。
然るに、
(12)
② ∀x∀y(x=y)
であるならば、すなはち、
② すべてのxとyについて(xとyは同一である)。
であるならば、
②「個体変数(individual variable)」である所の、x(y)は「一つ」しか存在しない。
cf.
「すべての自然数が、2に等しい」とするならば、「自然数は、2といふ、唯一の数である」。
といふことになり、このことは「事実」ではないが、「論理的には、正しい」。
従って、
(09)~(12)により、
(13)
① ∀x∀y(Fx&Fy→x=y)
②「個体変数(individual variable)」である所の、x(y)は「一つ」しか存在しない。
に於いて、
①と②は、「同時に真(本当)」であることが、「可能」である。
従って、
(07)(13)により、
(14)
① ∀x∀y(Fx&Fy→x=y)
②「個体変数(individual variable)」である所の、x(y)は「一つ」しか存在しない。
③ Fであるxは、存在しない。
に於いて、
①と②は、「同時に真(本当)」であることが、「可能」である。
①と③も、「同時に真(本当)」であることが、「可能」である。
従って、
(14)により、
(15)
① ∀x∀y(Fx&Fy→x=y)
① すべてのxとyについて(xがFであってyもFならば、xとyは、同一の個体である)。
といふ「論理式」は、
① Fを持つものが存在しないことも、またFをもつ1つのものが存在することを許すが、Fをもつものが、2つ以上存在ることを、許さない。
従って、
(15)により、
(16)
(15)∀x∀y(Fx&Fy→x=y)
― 対象xおよびyをとるとする。するとそれらのいずれもFをもつならば、それらは同一である。この式は、Fを持つものが存在しないことも、またFをもつ1つのものが存在することを許す。しかし1つより多いものが存在するらば、それは明らかに偽となる。故に(15)は、多くとも1つのものがFをもつということを、主張するのである。
(E.J.レモン 著、竹尾治一郎・浅野楢英 翻訳、1973年、211頁)
令和03年11月22日、毛利太。
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