(01)
(ⅰ)
1 (1) P A
2(2)(P→Q) A
12(3) Q 12MPP
(ⅱ)
1 (1) P A
2(2) P→Q A
12(3) Q 12MPP
1 (4)(P→Q)→Q 23CP
(ⅲ)
1 (1) P A
2(2)(P→Q) A
12(3) Q 12MPP
2(4) P→Q 13CP
従って、
(01)により、
(02)
① P,(P→Q├ Q
② P├(P→Q)→Q
③(P→Q)├ P→Q
といふ「連式」は、「妥当」である。
然るに、
(03)
断定記号(assertion-sign)とよばれる記号,
├
を導入する。これは「故に」(therefore)と読むのが便利であろう。
(E.J.レモン著、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、論理学初歩、1973年、16頁)
従って、
(02)(03)により、
(04)
① P,(P→Q)├ Q
② P├(P→Q)→ Q
③(P→Q)├ P→ Q
といふ「連式」、すなはち、
① Pであって(PならばQである)が故に、Qである。
② Pなので、(PならばQである)ならば、Qである。
③(PならばQ)なので、Pならば、Qである。
といふ「連式」は、「妥当」である。
然るに、
(04)により、
(05)
A= P
B=(P→Q)
C= Q
とすると、
① A,B├ C
② A├ B→C
③ B├ A→C
といふ「連式」は、「妥当」である。
然るに、
(06)
① A,B├ C
② A├ B→C
③ B├ A→C
といふ「連式」は、
① 二つの条件 AとBが、揃ってゐれば、 そのまま、 Cであるが、
② 先に、条件 Aだけがある場合は、更に、Bが加はれば、その時点でCである。
③ 先に、条件 Bだけがある場合は、更に、Aが加はれば、その時点でCである。
といふ「意味」である。
然るに、
(07)
① 二つの条件 AとBが、揃ってゐれば、 そのまま、 Cであるが、
② 先に、条件 Aだけがある場合は、更に、Bが加はれば、その時点でCである。
③ 先に、条件 Bだけがある場合は、更に、Aが加はれば、その時点でCである。
といふことは、「当然」である。
然るに、
(08)
(ⅳ)
1 (1) P A
2 (2)(~(Q→R)→~P) A
3(3) ~R A
1 (4) ~~P 1DN
12 (5)~~(Q→R) 24MTT
12 (6) Q→R 5DN
123(7) ~Q 36MTT
(ⅴ)
1 (1) P A
2 (2)(~(Q→R)→~P) A
3(3) ~R A
1 (4) ~~P 1DN
12 (5)~~(Q→R) 24MTT
12 (6) Q→R 5DN
123(7) ~Q 36CP
12 (8) ~R→~Q 37CP
(ⅵ)
1 (1) P A
2 (2)(~(Q→R)→~P) A
3(3) ~R A
1 (4) ~~P 1DN
12 (5)~~(Q→R) 24MTT
12 (6) Q→R 5DN
123(7) ~Q 36CP
12 (8) ~R→~Q 37CP
1 (9)(~(Q→R)→~P)→(~R→~Q) 28CP
従って、
(08)により、
(09)
④ P,(~(Q→R)→~P),~R├ ~Q
⑤ P,(~(Q→R)→~P)├ ~R→~Q
⑥ P├(~(Q→R)→~P)→(~R→~Q)
といふ「連式」は、「妥当」である。
従って、
(09)により、
(10)
A=P
B=(~(Q→R)→~P)
C=~R
D=~Q
とすると、
④ A,B,C├ D
⑤ A,B├(C→D)
⑥ A├B→(C→D)
といふ「連式」は、「妥当」である。
然るに、
(11)
④ A,B,C├ D
⑤ A,B├(C→D)
⑥ A├B→(C→D)
といふ「連式」は、
④ 三つの条件 AとBとCが、揃ってゐれば、 そのまま、 Dであるが、
② 先に、条件 AとBだけがある場合は、更に、Cが加はれば、その時点でDである。
③ 先に、条件 Aだけ がある場合は、更に、Bが加はり、更にCが加はれば、その時点でDである。
といふ「意味」である。
然るに、
(12)
④ 三つの条件 AとBとCが、揃ってゐれば、 そのまま、 Dであるが、
② 先に、条件 AとBだけがある場合は、更に、Cが加へれば、その時点でDである。
③ 先に、条件 Aだけ がある場合は、更に、Bが加はり、更にCが加はれば、その時点でDである。
といふことは、「当然」である。
従って、
(05)(06)(07)
(10)(11)(12)により、
(13)
① A,B├ C
② A├ B→C
③ B├ A→C
④ A,B,C├ D
⑤ A,B├(C→D)
⑥ A├B→(C→D)
といふ「推論」は、当然、「妥当」である。
然るに、
(14)
従って、
(13)(14)により、
(15)
「帰納法」を用ひなくとも、『演繹定理』は、当然、「正しい」。
令和04年06月09日、毛利太。
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