2017年10月26日木曜日

「明日が晴れならば」の「~が」。

(01)
 1  (1)P→Q     A
  2 (2)P&~Q    A
  2 (3)P       2&E
 12 (4)Q       23MPP 
  2 (5)  ~Q    2&E
 12 (6)Q&~Q    45&I
 1  (7)~(P&~Q) 26RAA
(02)
 1  (1)~(P&~Q)        A
  2 (2)P              A
   3(3)~Q             A
  23(4)P&~Q           34&I
 123(5)~(P&~Q)&(P&~Q) 14&I
 12 (6)~~Q            35RAA
 12 (7)  Q            6DN
 1  (8)P→Q            27CP
従って、
(01)(02)により、
(03)
①   P→ Q
② ~(P&~Q)
に於いて、
①=② である。
従って、
(03)により、
(04)
① PならばQである。
② PであってQない。といふことはない。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(05)
② PであってQでない。といふことはない。
といふ「命題」は、
② PであってQでない。
ならば、その時に限って、「偽(ウソ)」になる。
従って、
(04)(05)により、
(06)
① PならばQである。
といふ「命題」
① PであってQでない。
ならば、その時に限って、「偽(ウソ)」になる。
従って、
(06)により、
(07)
① PならばQである。
といふ「命題」は、
① Pでない
といふ「場合」に関しては、「何も言ってゐない」。
然るに、
(08)
① P=明日は晴れである。
① Q=釣りに行く。
とする。
然るに、
(09)
今日は、「平成29年10月26日」であるが故に、
明日は、「平成29年10月27日」である。
従って、
(07)(08)(09)により、
(10)
① 明日晴れならば、釣りに行く。
といふ「命題」は、
①{27日}以外の、
③{28日、29日、30日、31日、1日}等に関しては、「何も言ってゐない」。
従って、
(10)により、
(11)
① 明日晴れならば、釣りに行く。
といふ「命題」は、
①(27日以外ではない所の)明日晴れならば、釣りに行く。
といふ、「意味」になる。
cf.
排他的命題(exclusive proposition)。
従って、
(11)により、
(12)
① 明日晴れならば、釣りに行く。
といふ「命題」は、
①(なら)明日が晴れならば、釣りに行く。
といふ、「意味」になる。
然るに、
(13)
 あのチャップリン大往生。
のような場合、「あの」がついている以上、未知とはいえないという議論も有りうるが、むしろ既知のものを未知扱いすることによって、驚異を表す表現なのである。
(大野晋、日本語の文法を考える、1978年、41頁)
然るに、
(14)
あのチャップリン大往生。
の場合は、
③(なら)あのチャップリン大往生。
といふ「意味」である。
従って、
(12)(14)により、
(15)
① 明日晴れならば、釣りに行く。
③ あのチャップリン大往生。
であれば、
①(なら)明日晴れならば、釣りに行く。
③(なら)あのチャップリン大往生。
といふ「意味」である。
然るに、
(16)
①(なら)明日晴れならば、釣りに行く。
③(なら)あのチャップリン大往生。
に対して、
①(なら)明日晴れならば、釣りに行く。
③(なら)あのチャップリン大往生。
といふ「日本語」は、ない
従って、
(15)(16)により、
(17)
① 明日晴れならば、
③ あのチャップリン
に於ける、
① ~が
③ ~が
は、二つとも、
①(なら
③(なら
といふ「意味」を、「言外」に「表してゐる」と、すべきである。
平成29年10月26日、毛利太。
―「関連記事」―
AはBである=AならばBである(https://kannbunn.blogspot.com/2017/10/blog-post_25.html)。

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