(01)
① AはBなり(AはBである)。
に於いて、
① A は、「主語」であって、
① B は、「述語」である。
然るに、
(02)
なら なり・に なり なる なれ なれ
未然 連用 終止 連体 已然 命令
は、「断定の助動詞」である。
従って、
(01)(02)により、
(03)
① AはBなり。
ではなく、
② AならばBなり。
の場合は、
② Aなら(未然形) は、「述語」であり、
② Bなり(終止形) も、「述語」である。
従って、
(03)により、
(04)
② AならばBである。
の場合は、
② 主語、主語。
がない。
従って、
(04)により、
(05)
② 中野区民ならば、東京都民である。
の場合は、
③(ある人が)中野区民ならば、(その人は)東京都民である。
といふ、「意味」である。
然るに、
(06)
③(ある人が)中野区民ならば、(その人は)東京都民である。
といふことは、要するに、
① 中野区民は、東京都民である。
といふ、ことである。
従って、
(05)(06)により、
(07)
① 中野区民は、東京都民である。
② 中野区民ならば、東京都民である。
③ ある人が中野区民ならば、その人は東京都民である。
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(08)
③ ある人が中野区民ならば、その人は東京都民である。
といふことが、常にさうである。
といふことは、
④ 全ての人に於いて、ある人が中野区民ならば、その人は東京都民である。
といふ、ことである。
然るに、
(09)
④「xの変域」を「人」として、
④ 区民(x)=xは中野区民である。
④ 都民(x)=xは東京都民である。
とする。
従って、
(09)により、
(10)
④ 全ての人に於いて、ある人が中野区民ならば、その人は東京都民である。
といふ「言ひ方」は、
④ ∀x{区民(x)→ 都民(x)}
といふ、「述語論理」に、「対応」する。
然るに、
(11)
1 (1) ∀x{区民(x)→ 都民(x)} A
2 (2) ∃x{区民(x)& ~都民(x)} A
3(3) 区民(a)& ~都民(a) A
3(4) ~~{区民(a)& ~都民(a)} 3DN
3(5) ~{~区民(a)∨~~都民(a)} 4ド・モルガンの法則
3(6) ~{~区民(a)∨ 都民(a)} 5DN
3(7) ~{ 区民(a)→ 都民(a)} 6含意の定義
1 (8) 区民(a)→ 都民(a) 1UE
1 3(9) ~{区民(a)→ 都民(a)}&
{区民(a)→ 都民(a)} 78&I
3(α)~∀x{区民(x)→ 都民(x)} 19RAA
2 (β)~∀x{区民(x)→ 都民(x)} 23αEE
12 (γ)~∀x{区民(x)→ 都民(x)}&
∀x{区民(x)→ 都民(x)} 1β&I
1 (δ)~∃x{区民(x)& ~都民(x)} 2γRAA
(12)
1 (1)~∃x{区民(x)& ~都民(x)} A
2 (2) ~{区民(a)→ 都民(a)} A
2 (3) ~{~区民(a)∨ 都民(a)} 2含意の定義。
2 (4) ~~区民(a)& ~都民(a) ド・モルガンの法則
2 (5) 区民(a)& ~都民(a) 4DN
2 (6) ∃x{区民(x)& ~都民(x)} 5EI
12 (7)~∃x{区民(x)& ~都民(x)}&
∃x{区民(x)& ~都民(x)} 16&I
1 (8) ~~{区民(a)→ 都民(a)} 27RAA
1 (9) {区民(a)→ 都民(a)} 8DN
1 (α) ∀x{区民(x)→ 都民(x)} 9UI
従って、
(11)(12)により、
(13)
④ ∀x{区民(x)→ 都民(x)}
⑤ ~∃x{区民(x)&~都民(x)}
に於いて、
④=⑤ である。
然るに、
(09)により、
(14)
⑤ ~∃x{区民(x)&~都民(x)}
といふ「述語論理」は、
⑤ 中野区民であって、東京都民でない人はゐない。
といふ「日本語」に相当する。
従って、
(07)~(14)により、
(15)
① 中野区民は、東京都民である。
② 中野区民ならば、東京都民である。
③ ある人が中野区民ならば、その人は東京都民である。
④ 全ての人に於いて、ある人が中野区民ならば、その人は東京都民である。
⑤ 中野区民であって、東京都民でない人はゐない。
に於いて、
①=②=③=④=⑤ である。
従って、
(15)により、
(16)
いづれにせよ、
① 中野区民は、 東京都民である。
② 中野区民ならば、東京都民である。
に於いて、
①=② である。
従って、
(16)により、
(17)
一般に、
① αはβである。
② αならばβである。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(18)
1 (1)α→β A
2 (2)α A
3(3)~β A
12 (4) β 12MPP
123(5)~β&β 34&I
1 3(6)~α 25RAA
1 (7)~β→~α 36CP
(19)
1 (1)~β→~α A
2 (2)~β A
3(3) α A
12 (4)~α 12MPP
123(5)α&~α 34&I
1 3(6)~~β 25RAA
1 3(7) β 6DN
1 (8)α→β 37CP
従って、
(17)(18)(19)により、
(20)
② αならば、 βである。: α→ β
③ βでないならば、αでない。:~β→~α
に於いて、
②=③ である。
然るに、
(21)
③ βでないならば、αでない。
④ β以外は、 αでない。
に於いて、
③=④ である。
従って、
(17)(21)により、
(22)
① αは βである。
② αならばβである。
③ βでないならば、αでない。
④ β以外は、 αでない。
に於いて、
①=②=③=④ である。
平成29年10月25日、毛利太。
―「関連記事」―
「が」と「強調形」と「排他的命題」と「WH移動(疑問文)」(https://kannbunn.blogspot.com/2017/10/blog-post_23.html)。
0 件のコメント:
コメントを投稿