―「先程の記事(令和02年07月06日)の記事」を書き直します。―
(01)
パースの法則
排中律や二重否定の除去と等価な命題のひとつで、変なものとして、パースの法則があります。
任意の命題P, Qについて、
((P→Q)→P)→P
が成り立つ
『「PならばQ」ならばP』ならばP
なんか、パズルのような命題ですね(@gyu-don 2019年12月11日に更新)。
然るに、
(02)
(ⅰ)P→Q├ ~P∨Q
1 (1) P→ Q A
2(2) P&~Q A
2(3) P 2&E
2(4) ~Q 2&E
12(5) Q 13MPP
12(6) ~Q&Q 45&I
1 (7) ~P 36RAA
1 (8) ~P∨Q 8∨I
(ⅱ)~P∨Q├ P→Q
1 (1) ~P∨ Q A
2 (2) P&~Q A
3 (3) ~P A
2 (4) P 2&E
23 (5) ~P&P 34&
3 (6)~(P&~Q) 25RAA
7 (7) Q A
2 (8) ~Q 2&E
2 7 (9) Q&~Q 78&I
7 (ア)~(P&~Q) 27RAA
1 (イ)~(P&~Q) 1367ア∨
ウ (ウ) P A
エ(エ) ~Q A
ウエ(オ) P&~Q ウエ&I
1 ウ (カ) ~~Q エオRAA
1 ウ (キ) Q カDN
1 (ク) P→ Q ウキCP
従って、
(02)により、
(03)
① P→Q
② ~P∨Q
に於いて、
①=② であって、「この等式」を、「含意の定義」といふ。
(04)
(ⅰ)
1 (1)~(P∨Q) A
2 (2) P A
2 (3) P∨Q 2∨I
12 (4)~(P∨Q)&
(P∨Q) 13&I
1 (5) ~P 24RAA
6(6) Q A
6(7) P∨Q 6∨I
1 6(8)~(P∨Q)&
(P∨Q) 16&I
1 (9) ~Q 68RAA
1 (ア)~P&~Q 59&I
(ⅱ)
1 (1) ~P&~Q A
2 (2) P∨ Q A
1 (3) ~P 1&E
4 (4) P A
1 4 (5) ~P& P 34&I
4 (6)~(~P&~Q) 15RAA
1 (7) ~Q 1&E
8(8) Q A
1 8(9) ~Q&Q 78&I
8(ア)~(~P&~Q) 19RAA
2 (イ)~(~P&~Q) 2468ア∨E
12 (ウ) (~P&~Q)&
~(~P&~Q) 1イ&I
1 (エ)~( P∨ Q) 2ウRAA
従って、
(04)により、
(05)
① ~(P∨ Q)
② ~P&~Q
に於いて、
①=② であって、「この等式」を、「ド・モルガンの法則」といふ。
(06)
(ⅰ)
1 (1) P&(Q∨R) A
1 (2) P 1&E
1 (3) Q∨R 1&E
4 (4) Q A
14 (5) P&Q 24&I
14 (6)(P&Q)∨(P&R) 5∨I
7(7) R A
1 7(8) P&R 27&I
1 7(9)(P&Q)∨(P&R) 8∨I
1 (ア)(P&Q)∨(P&R) 34679∨E
(ⅱ)
1 (1)(P&Q)∨(P&R) A
2 (2)(P&Q) A
2 (3) P 2&E
2 (4) Q 2&E
2 (5) Q∨R 4∨I
2 (6) P&(Q∨R) 35&I
7(7) (P&R) A
7(8) P 7&E
7(9) R 7&E
7(ア) Q∨R 9∨I
7(イ) P&(Q∨R) 8ア&I
1 (ウ) P&(Q∨R) 1267イVE
従って、
(06)により、
(07)
① P&(Q∨R)
②(P&Q)∨(P&R)
に於いて、
①=② であって、「この等式」を、「分配法則」といふ。
(08)
(ⅰ)
1(1)P&P 1
1(2) P 1&E
(3)P&P→P 12CP
(ⅱ)
1(1)P 1
1(2)P&P 11&I
1(3)P→P&P 12CP
(ⅲ)
1 (1)P∨P A
2 (2)P A
3(3) P A
1 (4) P 12233∨E
(5)P∨P→P 14CP
(ⅳ)
1(1)P A
1(2)P∨P 1∨I
(3)P→P∨P 12CP
従って、
(08)により、
(09)
① P&P→P
② P→P&P
③ P∨P→P
④ P→P∨P
に於いて、
①=② であり、
③=④ であり、「これらの等式」を、「冪等律」といふ。
然るに、
(10)
「結合法則」と、
「交換法則」は、
「命題論理」に於いても、「正しい」。
然るに、
(11)
(ⅰ)
1 (1) ((P→Q)→P)→P A
1 (2) ((~P∨Q)→P)→P 1含意の定義
1 (3) (~(~P∨Q)∨P)→P 2含意の定義
1 (4)~(~(~P∨Q)∨P)∨P 3含意の定義
5 (5)~(~(~P∨Q)∨P) A
5 (6)~~(~P∨Q)&~P 5ド・モルガンの法則
5 (7) (~P∨Q)&~P 6DN
5 (8) ~P&(~P∨Q) 7交換法則
5 (9)(~P&~P)∨(~P∨Q) 8分配法則
5 (ア) ~P ∨(~P∨Q) 9冪等律
5 (イ) (~P∨(~P∨Q))∨P ア∨I
ウ(エ) P A
ウ(オ) (~P∨(~P∨Q))∨P エ∨I
1 (カ) (~P∨(~P∨Q))∨P 45イウオ∨E
1 (キ) P∨(~P∨(~P∨Q)) カ交換法則
1 (ク) P∨(~P∨~P)∨Q 1結合法則
1 (ケ) P∨(~P)∨Q ク冪等律
1 (コ)(P∨~P)∨Q ケ結合法則
(ⅱ)
1 (1)(P∨~P)∨Q A
1 (2) P∨(~P)∨Q 1結合法則
1 (3) P∨(~P∨~P)∨Q 2冪等律
1 (4)(P∨~P)∨(~P∨Q) A
1 (5) P∨(~P∨(~P∨Q)) 1結合法則
1 (6)(~P∨(~P∨Q))∨P 2交換法則
7 (7) ~P∨(~P∨Q) A
8 (8) ~P A
8 (9) ~P&~P 8冪等律
8 (ア)(~P&~P)∨(~P∨Q) 9∨I
イ (イ) (~P∨Q) A
イ (ウ)(~P&~P)∨(~P∨Q) イ∨I
7 (エ)(~P&~P)∨(~P∨Q) 78アイウ∨E
7 (オ) ~P&(~P∨Q) エ分配法則
7 (カ) (~P∨Q)&~P オ交換法則
7 (キ) ~~(~P∨Q)&~P カDN
7 (ク) ~(~(~P∨Q)∨~~P) キ、ド・モルガンの法則
7 (ケ) ~(~(~P∨Q)∨P) クDN
7 (コ) ~(~(~P∨Q)∨P)∨P ケ∨I
サ(サ) P A
サ(シ) ~(~(~P∨Q)∨P)∨P サ∨I
1 (ス) ~(~(~P∨Q)∨P)∨P 67コサシ∨E
1 (セ) (~(~P∨Q)∨P)→P ス含意の定義
1 (ソ) ((~P∨Q)→P)→P セ含意の定義
1 (タ) ((P→Q)→P)→P ソ含意の定義
従って、
(11)により、
(12)
①((P→Q)→P)→P
②(P∨~P)∨Q
に於いて、
①=② である。
然るに、
(13)
②(P∨~P)∨Q
に於いて、
②(P∨~P)
は、「排中律」である。
従って、
(01)(12)により、
(14)
① パースの法則
②(排中律)∨Q
に於いて、
①=② である。
然るに、
(15)
1 (1) P&~P A
(2) ~(P&~P) 11RAA
3 (3) ~(P∨~P) A
4 (4) P A
4 (5) P∨~P 4∨I
34 (6) ~(P∨~P)&
(P∨~P) 35&I
3 (7) ~P 46RAA
8(8) ~P A
8(9) P∨~P 8∨I
3 8(ア) ~(P∨~P)&
(P∨~P) 39&I
3 (イ) ~~P 8アRAA
3 (ウ) P イDN
3 (オ) P&~P 7ウ&I
3 (カ) ~(P&~P)&
(P&~P) 2オ&I
(キ)~~(P∨~P) 3カRAA
(ク) (P∨~P) キDN
従って、
(15)により、
(16)
① ~(P&~P)は「矛盾律」であって、「恒真式(トートロジー)」である。
② (P∨~P)は「排中律」であって、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(17)
②(恒真式)∨Q
は、「全体としても、恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(12)(14)(17)により、
(18)
① パースの法則
②(排中律)∨Q
に於いて、すなはち、
①((P→Q)→P)→P
②(P∨~P)∨Q
に於いて、
①=② であって、尚且つ、「両辺」は、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(19)
① パースの法則
②(排中律)∨Q
に於いて、
①=② である。
といふことは、「パースの法則は、(排中律)を含んでゐる。」といふことに、他ならない。
然るに、
(20)
②(排中律)∨Q
は、「Qの真偽」に拘らず、「恒真式(トートロジー)」であるからこそ、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(21)
(ⅰ)
1 (1) (P→Q)→P A
2 (2) ~P∨Q A
2 (3) P→Q 2含意の定義
12 (4) P 13MPP
1 (5) (~P∨Q)→P 24CP
1 (6)~(~P∨Q)∨P 5含意の定義
7 (7)~(~P∨Q) A
7 (8) P&~Q 7ド・モルガンの法則
7 (9) P 8&E
ア(ア) P A
1 (イ) P 679アア∨E
(ウ)((P→Q)→P)→P 1イCP
(ⅱ)
1 (1) (P→~Q)→P A
2 (2) ~P∨~Q A
2 (3) P→~Q 2含意の定義
12 (4) P 13MPP
1 (5) (~P∨~Q)→P 24CP
1 (6)~(~P∨~Q)∨P 5含意の定義
7 (7)~(~P∨~Q) A
7 (8) P&~~Q 7ド・モルガンの法則
7 (9) P 8&E
ア(ア) P A
1 (イ) P 679アア∨E
(ウ)((P→~Q)→P)→P 1イCP
従って、
(21)により、
(22)
①((P→ Q)→P)→P
②((P→~Q)→P)→P
といふ「命題」、すなはち、
①((PならばQである)ならばP)ならばPである。
②((PならばQでない)ならばP)ならばPである。
といふ「命題」は、両方とも、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(23)
①((PならばQである)ならばP)ならばPである。
②((PならばQでない)ならばP)ならばPである。
といふ「命題」の、両方とも、「恒真式(トートロジー)」である。
といふことは、
①((Pならば、Qであらうと、Qでなからうと)Pなので)Pである。
といふことに、他ならない。
従って、
(18)(20)(23)により、
(24)
①((P→Q)→P)→P
①((PならばQ)ならばP)ならばPである。
といふ「パースの法則」は、
①((Pならば、Qであらうと、Qでなからうと)Pなので)Pである。
といふ「当り前」のことを、述べてゐるに過ぎない。
然るに、
(25)
②(排中律)∨Q
③(排中律)
に於いて、
②=③ である。
従って、
(18)(25)により、
(26)
①((P→Q)→P)→P
②(P∨~P)∨Q
③(P∨~P)
に於いて、すなはち、
① パースの法則
②(排中律)∨Q
③(排中律)
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(27)
(ⅲ)
1(1)P∨~P A
1(2)~P∨P 1交換法則
1(3) P→P 2含意の定義
(ⅳ)
1(1) P→P A
1(2)~P∨P 1含意の定義
従って、
(27)により、
(28)
③ P∨~P
④ P→ P
に於いて、すなはち、
③ 排中律
④ 同一律
に於いて、
③=④ である。
従って、
(26)(27)(28)により、
(29)
①((P→Q)→P)→P
②(P∨~P)∨Q
③(P∨~P)
④(P→ P)
に於いて、すなはち、
① パースの法則
②(排中律)∨Q
③(排中律)
④(同一律)
に於いて、
①=②=③=④ である。
従って、
(01)(24)(29)により、
(30)
排中律と等価な命題のひとつで、変なものとして、パースの法則があります。
といふのであれば、
同一律と等価な命題のひとつで、変ではないものとして、パースの法則があります。
といふ、ことになる。
令和02年07月06日、毛利太。
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