2017年7月31日月曜日

「矣(完了)」について。

(01)
・焉 ① 文末にあって、断定強調の意を表す。② 話言葉では、語調を強める。
全国高等学校国語教育研究連合会、新明説漢文、2007年、29頁)
(02)
(ウ)終尾詞の「・焉」
これらの文字が句末におかれる場合、訓読では読まないことが多い。一般に断定確認の意を示し、語調を強めるはたらきをする。
(旺文社、漢文の基礎、1973年、25頁)
従って、
(01)(02)により、
(03)
・焉」の「」は、「完了」の「意味」を、表さない
然るに、
(04)
焉には継続・進行を表わす作用がある。これは完了を表わすのと対照的である。
(布施郁三、中国古典に於ける矣・焉の解釈、第二版、昭和57年、13頁)
(05)
・・・句末に位置して一定の語気を表す。
完了の語気を表す。
〔例〕法 已 定 矣(法 已に定まる)〈法令がすでに定まった。〉(『商君書』靳令篇)
(明治書院、漢文訓読入門、2011年、29頁)
(04)(05)により、
(06)
」は、「完了」の「意味」を、表す。
従って、
(01)~(06)により、
(07)
」は、「完了」の「意味」を表すものの、「高校生用の、参考書」等に於いては、
」が、「完了」の「意味」を表す。といふ風には、必ずしも、書かれてはゐない
然るに、
(08)
① 母曰、今蛇安在。曰、吾聞、見兩頭蛇者死。吾恐他人又見、
① 母曰く、今蛇安くに在りやと。曰く、吾聞く、兩頭の蛇を見る者は死すと。吾他人の又見んことを恐れて、已に之を埋めたり
① 母が言った。今、蛇は何処にゐますか。(孫叔傲は)言った。両頭の蛇を見た者は死ぬと聞いてゐます。(そのため)私は、私以外にも、他の人が、その両頭の蛇を見ることを心配して、已に、埋めてしまいました(蒙求)。
に於いて、
① 已埋(已に埋めたり)。
は、明らかに、「完了」である。
cf.
たり 完了・存続の意味をもち、ラ変型の活用で、活用語の連用形に、つく。
未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形 活用の型
たら  たり  たり  たる  たれ  たれ  ラ変型
然るに、
(09)
② 楚人有渉江者。其劍自舟中墜於水。遽契其舟曰、是吾劍之所從墜也。舟止。從其所契者、入水求之。舟。而劍不行。求劍若此、不亦惑乎。
② 楚人に江を渉る者もの有り。其の剣、舟自り水に墜つ。遽かに其の舟に契みて曰く、是吾が剣の從うりて墜ちし所ところなり、と。舟止まる。其の契みし所の者從り、水に入て之を求む。舟は已に行け。而るに剣は行か不。剣を求むること此くの若きは、亦惑ひならず乎。
② 楚の国の人が長江を渡っていた。其の人の剣が舟から水中に墜ちた。すぐにその舟を刻んでこういった。ここが私の剣の墜ちたところだと。舟が止まった。舟に付けた刻みの場所から水に入って剣を捜し求めた。舟は已に動いているが、剣は動いていない。それなのに。剣を求めるのに、このようにするとしたら、的外れであると、言はざるを得ない(呂氏春秋)。
② 舟已行(舟已に行け)。
は、明らかに、「完了」である。
cf.
完了・存続の意味をもち、ラ変型の活用で、サ変動詞の未然形、四段動詞の命令形につく。
未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形 活用の型
        る         ラ変型
(10)
③ 今而得厚禄、欲以養親、親不在矣。
③ 今にして厚禄を得て、以て親養はんと欲すれども、親は在さず。
③ 今になって、ようやく高給をもらえるようになったものの、親孝行をしたいと思っても、両親は已に、他界してしまった(小學)。
に於いて、
③ 親不在矣(両親は他界してしまった)。
は、明らかに、「完了」である。
(11)
④ 少而進曰、噫、余之手模也。亡之且二十年。<br><br>
④ 少くして進んで曰く、噫、余之手模なり。之を亡いて且に二十年にならんとす。
④ しばらくして進み出て言った。ああ、自分がこの手で写したものです。これらを失くしてから、もうすぐ二十年になります(画記)。
④ Almost 20 years have passed since I lost them.
に於いて、
④ 亡之且二十年矣(Almost 20 years have passed since I lost them)。
は、明らかに、「完了」である。
(12)
⑤ 爾来二十有一年
⑤ 爾来二十有一年なり。
⑤ 私が先帝にお仕えしてから二十一年が経過いたしました(出師表)。
⑤〔要旨〕無位無官の私を先帝は三度も訪問して天下の大事を相談されたので、私は感激して先帝のおんために働くことを約束した。その間、重大な時局に直面することはあったけれど、二十一年の月日が経過した
に於いて、
⑤ 二十有一年矣(21 years have passed)。
は、明らかに、「完了」である。
従って、
(01)(05)(08)~(12)により、
(13)
① 已埋矣。
② 舟已行矣。
③ 親不在矣。
④ 亡之且二十年矣。
⑤ 爾来二十有一年矣。
等に於ける「」は、「完了」を表してゐるものの、「高校」では、そのやうには、習はない
(14)
⑥ 君家之酒酸
に於ける「」が、
② 話言葉では、語調を強める(全国高等学校国語教育研究連合会、新明説漢文、2007年、29頁)。
といふ「意味」であったとする。
然るに、
(15)
⑥ 君家之酒酸
に於ける「」が、「語調」を強めてゐるのであれば、
⑥ 君家之酒酸矣。
といふ「言ひ方」は、
⑥ あなたが売ってゐる酒は、酸っぱいではないか。こんな酒は売るんじゃない。
といふ、「クレーム」であることが、「想定」される。
然るに、
(16)
竊語曰、君家之酒酸。盍減値而急售。主人聞之而啞然也。
竊かに語りて曰く、君の家之酒酸し。盍ぞ値を減じて急ぎ售らざると。主人之を聞きて啞然たり。
そっと主人に話すには、「あなたの家の酒はすっぱくなっている。とうして値下げして、急いでうらないのですか。」と、主人はこれを聞いて、あきれて物も言えなかった。
(小林信明、重要漢文単語文例精解―入試文例数1000、1968年、1頁)
然るに、
(17)
ks_kuzumaさん2014/2/2512:04:51
日本酒を空気中に長期間保存したら、酸っぱい味がしました。どのような化学変化が起こりましたか。
反応式も含めて教えてください。
補足
反応式はどうなるんですか?
ベストアンサーに選ばれた回答
tetora109takeakiさん 編集あり2014/2/2512:45:05
酢酸菌による酢酸発酵(エチルアルコールを酸化して酢酸にする)
酢酸発酵
http://kotobank.jp/word/%E9%85%A2%E9%85%B8%E7%99%BA%E9%85%B5
CH3CH2+O2→CH3COOH-H2O
(エチルアルコール+酸素→酢酸+水)
従って、
(05)(16)(17)により、
(18)
⑥ 君家之酒酸
といふ「漢文」は、
⑥ あなたの家の酒は、已に、すっぱくなってゐる
といふ、「完了」であると、すべきである。
従って、
(15)(19)により、
(19)
⑥ 君家之酒酸矣。
に於ける「矣」は、
⑥「語調」を強めてゐるのではなく、
⑥「完了」の「意味」を、表してゐる。
従って、
(13)(19)により、
(20)
① 已埋矣。
② 舟已行矣。
③ 親不在矣。
④ 亡之且二十年矣。
⑤ 爾来二十有一年矣。
⑥ 君家之酒酸矣。
に於ける「」は、「完了」を表してゐるものの、「高校」では、そのやうには、習はない。
然るに、
(21)
 句法と語彙を一緒に学ぶ 必携 新明説漢文
 編著    全国高等学校国語教育研究連合会
 本体価格  540円
 判型    A5判
 ページ数  256ページ
 刷色    2色
 別冊解答書 あり(高校の先生からの注文のみ
従って、
(20)(21)により、
(22)
「別冊解答書(高校の先生からの注文のみ)」の中には、
① 已埋矣。
② 舟已行矣。
③ 親不在矣。
④ 亡之且二十年矣。
⑤ 爾来二十有一年矣。
⑥ 君家之酒酸矣。
等に於ける「」は、「完了」を表してゐる。といふ風に、「書かれてゐる」のかも、知れない。
平成29年07月31日、毛利太。

2017年7月29日土曜日

日本人にとっての漢作文。

(01)
漢文の返り点は誰がつけているの?
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mount11030704さん2017/7/2419:13:53
漢文の返り点は誰がつけているの?
(02)
logosautou(毛利太)さん2017/7/2909:21:36
以下の画像をお読み下さい。

従って、
(03)
最初に、頭の中で、例へば、
① 能く漢文を訓読する者に非ざるよりは、返り点を漢文に付くるべからざるなり。
といふ「漢文訓読体」の「日本語」を思ひ浮かべ、その「日本語」を「漢文の語序」に従って、
② 自非能訓読漢文者則不可付返点於漢文也。<br><br>
といふ風に、「復文」し、その上で、「必要」であれば、
③ 自能訓読漢文則不返点於漢文也。
④ 自[非〔能訓‐読(漢文)者]則不[可〔付(返点於漢文)〕]也。
といふ風に、「返り点(括弧)」を、付けることになる。
然るに、
(04)
実際に漢詩・漢文を自分で書いてみればわかることだが、日本人が音読直読だけで純正漢文を書くことは、なかなかに難しい(そもそも漢文の音読直読ができる現代中国人でも、純正漢文が書ける者は少ない)(加藤徹 他、「訓読」論、2008年、265頁)。
従って、
(03)(04)により、
(05)
日本人が漢文を書く場合、漢文直訳体の日本語である漢文訓読は、有力な道具となり得る(勉誠出版、「訓読」論、2008年、265頁)。
然るに、
(06)
返り点・送り仮名をつけて訓読みすることが「日本人として徹底的にわかることを意味する」というところに私は大きな衝撃を受けた。それに対して韓国でそのまま外国語として音読みし、翻訳して意味を理解する道をとった(呉善花、漢字廃止で韓国に何が起きたか、2008年、89・90頁)。
従って、
(05)(06)により、
(07)
少数の天才的なひとたちあるいは秀才たちは、返り点・送り仮名をつけなくとも正確な漢文の理解に至るであろう。李氏朝鮮の儒学のレベルの高さはそういう少数の秀才や天才に負うものである。・・・・・・しかし大多数のコリア人にとって、シナの古典は近づき難い高峰であった
(渡辺昇一、『英文法を撫でる』PHP新書、頁は不明)。
従って、
(08)
日本のような漢文訓読法がなかった朝鮮では、純正漢文を読めたのは上流知識人に限られた。読書層は日本にくらべると薄く、朝鮮の対日認識は限定的なものにとどまった。極論すれば、漢文訓読法をもてなかったことが、朝鮮が近代において日本に圧倒されるようになった遠因の一つとなった(加藤徹、漢文の素養、2006年、199頁)。
従って、
(09)
「結論」として、
もし、江戸時代の日本人が、漢文を読めなかったら。もし、日本でも科挙の受験勉強のような詰め込み式漢文教育が行われていたら。たぶん日本の近代化への歩みは、ずっと困難なものになっていたことでしょう(加藤徹・北方謙三、NHK知るを楽しむ 歴史に好奇心、2008年、60頁)。といふ、ことになる。
(10)
「情報」にアクセスする「手段」としての、
純正漢文」を読めたのが、一方では、上流知識人に限られてゐたのに対して、
純正漢文」を読めたのが、一方では、上流知識人に限られてゐなかったことが、「決定的」であったとするのが、加藤先生の、見識である。
平成29年07月29日、毛利太。

2017年7月24日月曜日

「返り点」の問題。

(01)
〔問題〕数字の順序で読めるように返り点を付けよ。
ただし、⑦については、必要に応じて、ハイフンを用いてもよいものとする。
加へて、⑦については、必要に応じて、天地・点と甲乙・点の順序を変えてもよいものとする。
① 3 1 2
② 4 1 3 2
③ 5 1 4 2 3
④ 6 1 4 2 3 5
⑤ 7 3 1 2 6 4 5
⑥ 9 5 3 1 2 4 8 6 7
⑦ 1 68 2 67 3 6 4 5 41 7 9 10 11 8 12 15 13 14 16 19 17 18 28 22 20 21 24 23 26 25 27 30 29 36 32 33 31 34 35 38 37 39 40 43 42 44 66 46 45 49 48 47 50 55 51 54 52 53 65 58 59 56 57 60 63 61 62 64
(02)
〔答え〕

然るに、
(03)
国語の漢文の勉強をしてたんですが、 イマイチわかりません。(´・-・`) 誰か教えて...
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ha20140603さん2014/11/321:01:44
国語の漢文の勉強をしてたんですが、
イマイチわかりません。(´・-・`)
誰か教えてくれる人いませんか?
次の番号通りに読めるように返り点を付けなさい。
1④①②③⑤
2⑤③①②④
3⑤①④②③
4⑤①④③②
質問者 ha20140603さん 2014/11/0321:49:10
1 ②に一レ点、⑤に二点
2 ⑤に三点、  ③に一レ点、②に二点
3 ⑤に三点、  ②に二点、 ③に一点
4 ⑤に三点、  ②に二点、 ③に一レ点
となりますか?
然るに、
(04)
質問者 ha20140603さん 2014/11/0321:49:10
1 ②に一レ点、⑤に二点
2 ⑤に三点、  ③に一レ点、②に二点
3 ⑤に三点、  ②に二点、 ③に一点
4 ⑤に三点、  ②に二点、 ③に一レ点
となりますか?
に関しては、「全問不正解」である。
従って、
(05)
そのやうな、ha20140603さんに対して、
⑦ 1 68 2 67 3 6 4 5 41 7 9 10 11 8 12 15 13 14 16 19 17 18 28 22 20 21 24 23 26 25 27 30 29 36 32 33 31 34 35 38 37 39 40 43 42 44 66 46 45 49 48 47 50 55 51 54 52 53 65 58 59 56 57 60 63 61 62 64
に対して、「返り点」を付けよ。といふ「問題」が出されたとしたら、おそらく、ha20140603さんは、「絶句」したと、思はれる。
然るに、
(06)
70年代に、受験生であった私の場合は、
次の番号通りに読めるように返り点を付けなさい。
1④①②③⑤
2⑤③①②④
3⑤①④②③
4⑤①④③②
のやうな「問題」を、少なくとも、「真面目やった」といふ、記憶が無い。
従って、
(07)
「次の番号通りに読めるように返り点を付けなさい。」といった類の「問題」などは、一切やらなくとも、「実際の漢文」を読んでゐる内に、「返り点の決まり」は、自ずから、身に付くものと、思はれる。
(08)
⑦ 1 68 2 67 3 6 4 5 41 7 9 10 11 8 12 15 13 14 16 19 17 18 28 22 20 21 24 23 26 25 27 30 29 36 32 33 31 34 35 38 37 39 40 43 42 44 66 46 45 49 48 47 50 55 51 54 52 53 65 58 59 56 57 60 63 61 62 64。
に対する「括弧」は、
⑦ 1 68〈2 67{3 6(4 5)41[7 9‐10‐11(8)12 15(13 14)16 19(17 18)28〔22(20 21)24(23)26(25)27〕 30(29)36〔32‐33(31)34 35〕38(37)39 40] 43(42)44 66[46(45)49〔48(47)〕50 55〔51 54(52 53)〕65〔58‐59 (56 57)60 63(61 62)64〕]}〉。
である。
(09)
少なくとも、私にとっては、「括弧」の方が、「返り点」よりも、「分り易く、簡単」である。
平成29年07月24日、毛利太。

2017年7月23日日曜日

下 二 一 上 ={( )}

(01)
① 有漢文漢字者上一=漢文を読む者有り。
② 有漢文漢字=漢文を読み漢字を学ぶ者有り。
然るに、
(02)
① 有{読(漢文)者}。
に於いて、
① 有{ }⇒{ }有
① 読( )⇒( )読
といふ「移動」を行ふと、
① 有{読(漢文)者}⇒
① {(漢文)読者}有=
① {(漢文を)読む者}有り。
(03)
② 有{読(漢文)学(漢字)者}。
に於いて、
② 有{ }⇒{ }有
② 読( )⇒( )読
② 読( )⇒( )読
といふ「移動」を行ふと、
② 有{読(漢文)学(漢字)者}⇒
② {(漢文)読(漢字)学者}有=
② {(漢文を)読み(漢字)を学ぶ者}有り。
従って、
(01)(02)(03)により、
(04)
(3)上中下点(上・下、上・中・下)
レ点・一二点だけで示しきれない場合。必ず一二点をまたいで返る場合に用いる(数学の式における( )が一二点で、{ }が上中下点に相当するものと考えるとわかりやすい)。
(原田種成、私の漢文講義、1995年、43頁)
然るに、
(05)
② 有{読(漢文)学(漢字)者}。
に対して、例へば、
③ 如{揮(快刀)断(乱麻)}=快刀を揮って乱麻を断つが如し。
の場合は、
③ 如快刀乱麻
ではなく、
③ 如快刀乱麻
である。
従って、
(03)(04)(05)により、
(06)
② {( )( )}
③ {( )( )}
といふ「一種類の、括弧」は、少なくとも、
② 下 二 一 二 一 上
③ 下 二 一 中 上
といふ「二通りの、返り点」に、相当する。
然るに、
(07)
字下げ(インデント、indentation)とは、文章を書く際に行頭の位置を周りの文章よりも下げることである。― 中略 ―、プログラミングでは、字下げはプログラムの構造をわかりやすくするために使われる(ウィキペディア)。
とのことであり、それ故、
  三 二 一
四       三 二 一
は、「(構造をわかりやすくするための、)インデント」の一種である。
然るに、
(08)

従って、
(07)(08)により、
(09)
平安朝の数字を用いた返り点は、現在とは違っていて(前野直彬、漢文入門、2015年、152頁改)、平安朝の数字を用いた返り点は、「インデントを伴ふ、数字」である。
従って、
(08)(09)により、
(10)
一二点は無限にあるから、どんなに複雑な構文が出現しても対応できる。実際、一二点しか施していないものも過去にはあった(はてなブログ:固窮庵日乗)。
といふ「説明」は、「インデント」への「言及」がないが故に、おそらくは、マチガイである。
然るに、
(11)

に於いて、
⑤ 如
のやうな「返り点」だけが、無かったといふこととは、
⑤ 如
のやうな「返り点」が、「一番読みにくい」からに、違ひない。
然るに、
(12)
① 三 一 二。
② 四 一 三 二。
③ 五 一 四 二 三。
④ 六 一 四 二 三 五。
⑤ 七 三 一 二 六 四 五。
⑥ 九 五 三 一 二 四 八 六 七。
といふ「漢数字」は、
① 3 1 2。
② 4 1 3 2。
③ 5 1 4 2 3。
④ 6 1 4 2 3 5。
⑤ 7 3 1 2 6 4 5。
⑥ 9 5 3 1 2 4 8 6 7。
といふ「算用数字」に、「等しい」。
(12)により、
(13)
高校生が、苦手とする、
① 3 1 2。
② 4 1 3 2。
③ 5 1 4 2 3。
④ 6 1 4 2 3 5。
⑤ 7 3 1 2 6 4 5。
⑥ 9 5 3 1 2 4 8 6 7。
に対して、「番号」の通りになるように「返り点」をつけなさい。
といふ「問題」は、
① 三 一 二。
② 四 一 三 二。
③ 五 一 四 二 三。
④ 六 一 四 二 三 五。
⑤ 七 三 一 二 六 四 五。
⑥ 九 五 三 一 二 四 八 六 七。
といふ「一番読みにくい、一二点だけから成る、返り点」に対して、
① 二 一
② 二 一レ
③ 三 二 一
④ 下 二 一 上
⑤ 下 二 一 中 上
⑥ 丙 下 二 一 上 乙 甲
といふ「現行の返り点」を付けることを、求めてゐることに、「等しい」。
然るに、
(14)
① 3 1 2。
② 4 1 3 2。
③ 5 1 4 2 3。
④ 6 1 4 2 3 5。
⑤ 7 3 1 2 6 4 5。
⑥ 9 5 3 1 2 4 8 6 7。
に対して、「番号」の通りになるように「返り点」をつけなさい。
といふ「問題」の「答へ」は、
① 2 # 1。
② 3 # 2 1。
③ 3 # 2 # 1。
④ 4 # 2 # 1 3。
⑤ 5 2 # 1 4 # 3。
⑥ 7 4 2 # 1 3 6 # 5。
に対して、「番号」の通りになるように「返り点」をつけなさい。
といふ「問題」に「等しい」。
然るに、
(15)
① 2 # 1。
③ 3 # 2 # 1。
であれば、
① 二 # 一。
③ 三 # 二 # 一。
であることは、「当たり前」であるし、
⑤ 5 2 # 1 4 # 3。
に対して「返り点」を付ける方が、
⑥ 9 5 3 1 2 4 8 6 7。
に対して「返り点」を付けるよりも、「簡単」である。
従って、
(12)~(15)により、
(16)
① 3 1 2。
② 4 1 3 2。
③ 5 1 4 2 3。
④ 6 1 4 2 3 5。
⑤ 7 3 1 2 6 4 5。
⑥ 9 5 3 1 2 4 8 6 7。
に対して、「番号」の通りになるように「返り点」をつけなさい。
といふ「問題」は、
① 2 # 1。
② 3 # 2 1。
③ 3 # 2 # 1。
④ 4 # 2 # 1 3。
⑤ 5 2 # 1 4 # 3。
⑥ 7 4 2 # 1 3 6 # 5。
に対して、「番号」の通りになるように「返り点」をつけなさい。
といふ「問題」を、「ワザワザ、難しくしてゐる、迷惑な問題である。」とべきである。
然るに、
(17)
70年代に、受験生であった、私は、
① 3 1 2。
② 4 1 3 2。
③ 5 1 4 2 3。
④ 6 1 4 2 3 5。
⑤ 7 3 1 2 6 4 5。
⑥ 9 5 3 1 2 4 8 6 7。
に対して、「番号」の通りになるように「返り点」をつけなさい。
といふ「問題」を、行なった「記憶」が、無い。
しかしながら、
(18)
① 聞 鳥 啼。
② 聞 鳥 啼 樹。
③ 聞 鳥 啼 梅 樹。
④ 聞 鳥 啼 梅 樹 声。
⑤ 如 揮 快 刀 断 乱 麻。
⑥ 求 以 解 英 文 法 解 漢 文。
といふ「漢文」であれば、それらに付く「返り点」が、
① 二 一
② 二 一レ
③ 三 二 一
④ 下 二 一 上
⑤ 下 二 一 中 上
⑥ 丙 下 二 一 上 乙 甲
である。といふことは、「いつの間にか、知って」ゐた。
従って、
(19)
① 3 1 2。
② 4 1 3 2。
③ 5 1 4 2 3。
④ 6 1 4 2 3 5。
⑤ 7 3 1 2 6 4 5。
⑥ 9 5 3 1 2 4 8 6 7。
といふ、「そのやうな、問題」は、「一切、行ふ必要」は無い。
平成29年07月23日、毛利太。

2017年7月21日金曜日

「漢文の、補足構造」と「返り点・括弧」。

(01)
( )は、『括弧』である。
(02)
{ }の中には、1個以上の[ ]が、無ければ、ならない。
[ ]の中には、1個以上の〔 〕が、無ければ、ならない。
〔 〕の中には、1個以上の( )が、無ければ、ならない。
(03)
( )は、〔 〕と[ ]と{ }の中に入ることが出来、
〔 〕は、    [ ]と{ }の中に入ることが出来、
[ ]は、        { }の中に入ることが出来る。
(04)
(01)~(03)を「満たす」ならば、『括弧』である。
従って、
(04)により、
(05)
①    ( )
②   〔( )〕
③  [〔( )〕]
④ {[〔( )〕( )]}
等は、『括弧』である。
(06)
1=1
2=2
3=3
4=4
5=5
6=6
7=7
8=8
9=9
A=10
B=11
C=12
D=13
E=14
F=15
は、「16進数(Hexadecimal)」である。
従って、
(07)
④ 1 E 2 C 8 6 3 4 5 7 B 9 A D F。
は、「15個の、16進数数」である。
然るに、
(08)
④ 1 E 2 C 8 6 3 4 5 7 B 9 A D F。
に於いて、
1=囗
E=囗囗囗囗囗囗囗囗囗囗囗囗囗囗
2=囗囗
C=囗囗囗囗囗囗囗囗囗囗囗囗
8=囗囗囗囗囗囗囗囗
6=囗囗囗囗囗囗
3=囗囗囗
4=囗囗囗囗
5=囗囗囗囗囗
7=囗囗囗囗囗囗囗
B=囗囗囗囗囗囗囗囗囗囗囗
9=囗囗囗囗囗囗囗囗囗
A=囗囗囗囗囗囗囗囗囗囗
D=囗囗囗囗囗囗囗囗囗囗囗囗囗
F=囗囗囗囗囗囗囗囗囗囗囗囗囗囗囗
従って、
(08)により、
(09)
④ 1 E{2 C 8 6 3 4 5 7 B 9 A D}F。
に於いて、
④ 1 より、「小さな数」は無い。
(10)
{2 C 8 6 3 4 5 7 B 9 A
に於いて、
の間に、 より、「きな数」は無い。
(11)
④ 2 C[8 6 3 4 5 7 B 9 A]
に於いて、
④ 2 より、「さな数」は無い。
(12)
[8 6 3 4 5 7 B 9
に於いて、
の間に、 より、「きな数」は無い。
(13)
〔6 3 4 5
に於いて、
の間に、 より、「きな数」は無い。
(14)
(34
に於いて、
の間に、 より、「きな数」は無い。
(15)
④ (345)
に於いて、
④ (3<4<5)
である。
(16)
(9
に於いて、
の間に、 より、「きな数」は無い。
(17)
④ (9A)
④ (9<A)
である。
(18)
④ D}E。
に於いて、
④ D より、「小さな数」は無い。
然るに、
(19)
④ # は、
④ 1 E 2 C 8 6 3 4 5 7 B 9 A D F。
の中の「一個の、任意の16進数」であるとする。
従って、
(06)~(19)により、
(20)
④ 1 E 2 C 8 6 3 4 5 7 B 9 A D F。
に於いて、
④ #の「右(下)側」にあって、#よりも「小さな#」があれば、それらを、『括弧』で「括る」ならば、「結果」として、
④ 1E{2C[8〔6(345)7〕B(9A)]D}F。
といふ『括弧』を、得ることになる。
従って、
(20)により、
(21)
④ 1E{2C[8〔6(345)7〕B(9A)]D}F。
といふ『括弧』は、
④ 1 E 2 C 8 6 3 4 5 7 B 9 A D F。
といふ「異なる、15個の、16進数数」の、「左右に於ける、大小関係」を表してゐる。
従って、
(20)(21)により、
(22)
④ 1E{2C[8〔6(345)7〕B(9A)]D}F。
に於いて、
④ E{ }⇒{ }E
④ C[ ]⇒[ ]C
④ 8〔 〕⇒〔 〕8
④ 6( )⇒( )6
④ B( )⇒( )B
といふ「移動」を行ふと、「左右に於ける、大小関係」は、「逆転」し、それ故、
④ 1E{2C[8〔6(345)7〕B(9A)]D}F⇒
④ 1{2[〔(345)67〕8(9A)B]CD}EF=
④ 1<2<3<4<5<6<7<8<9<A<B<C<D<E<F。
といふ「並び替へ(ソート)」が、成立する。
然るに、
(23)
④ 1十四C8十一十三十五
従って、
(23)により、
(24)
④ 1 E 2 C 8 6 3 4 5 7 B 9 A D F。
といふ「数列」は、「それ自身」が「返り点」を兼ねてゐる、「文字」であると、見做すことが出来る。
従って、
(22)(24)により、
(25)
④ 我 非 必 求 以 解 中 国 語 法 解 漢 文 者 也=
④ 我非{必求[以〔解(中国語)法〕解(漢文)]者}也=
④ 1E{2C[8〔6(345)7〕B(9A)]D}F。
に於いて、
④ E{ }⇒{ }E
④ C[ ]⇒[ ]C
④ 8〔 〕⇒〔 〕8
④ 6( )⇒( )6
④ B( )⇒( )B
といふ「移動」を行ふと、
④ 1{2[〔(345)67〕8B(9A)]CD}EF=
④ 我{必[〔(中国語)解法〕以(漢文)解]求者}非也=
④ 我は{必ずしも[〔(中国語を)解する法を〕以て(漢文を)解せんことを]求むる者に}非ざるなり。
といふ「漢文訓読」が、成立する。
従って、
(25)により、
(26)
④ 我 非 必 求 以 解 中 国 語 法 解 漢 文 者 也。
といふ「漢文」に対して、
④ 我非{必求[以〔解(中国語)法〕解(漢文)]者}也。
といふ『括弧』を与へることは、
④ 我 非 必 求 以 解 中 国 語 法 解 漢 文 者 也。
といふ「漢文」に対して、
④ 1 E 2 C 8 6 3 4 5 7 B 9 A D F。
といふ「順番」を与へることに、「等しい」。
然るに、
(27)
④ 我非{必求[以〔解(中国語)法〕解(漢文)]者}也。
④ 1E{2C[8〔6(345)7〕B(9A)]D}F。
④ #地{#丙[下〔二(##一)上〕乙(#甲)]天}#。
に於いて、
④  地  丙 下 二   一 上 乙  甲  天
は、「返り点」である。
従って、
(27)により、
(28)
④ 我 非 必 求 以 解 中 国 語 法 解 漢 文 者 也。
といふ「漢文」に対して、
④ 1 E 2 C 8 6 3 4 5 7 B 9 A D F。
といふ「順番」を与へることは、
④ 我 非 必 求 以 解 中 国 語 法 解 漢 文 者 也。
といふ「漢文」に対して、
④   地  丙 下 二     一 上 乙  甲 天
といふ「返り点」を与へることに、「等しい」。
従って、
(26)(28)により、
(29)
④ 我 非 必 求 以 解 中 国 語 法 解 漢 文 者 也。
といふ「漢文」に対して、
④   地  丙 下 二     一 上 乙  甲 天
といふ「返り点」を与へるこは、
④ 我 非 必 求 以 解 中 国 語 法 解 漢 文 者 也。
といふ「漢文」に対して、
④ 我非{必求[以〔解(中国語)法〕解(漢文)]者}也。
といふ『括弧』を与へることに、「等しい」。
然るに、
(30)
漢語における語順は、国語と大きく違っているところがある。すなわち、その補足構造における語順は、国語とは全く反対である。しかし、訓読は、国語の語順に置きかえて読むことが、その大きな原則となっている。それでその補足構造によっている文も、返り点によって、国語としての語順が示されている(鈴木直治、中国語と漢文、1975年、296頁)。
従って、
(29)(30)により、
(31)
④ 我 非 必 求 以 解 中 国 語 法 解 漢 文 者 也=
④ 我非{必求[以〔解(中国語)法〕解(漢文)]者}也=
④ 1E{2C[8〔6(345)7〕B(9A)]D}F⇒
④ 1{2[〔(345)67〕8B(9A)]CD}EF=
④ 我{必[〔(中国語)解法〕以(漢文)解]求者}非也=
④ 我は{必ずしも[〔(中国語を)解する法を〕以て(漢文を)解せんことを]求むる者に}非ざるなり。
といふ「漢文訓読」に於ける、『括弧』は、
④ 我 非 必 求 以 解 中 国 語 法 解 漢 文 者 也。
といふ「漢文」の、「補足構造」を表してゐる。
然るに、
(32)
我 非 生 而 知 之 (金谷治 訳注、論語、1963年)。
非 必 怪 奇 偉 麗 者 也(天野成之、漢文基本語辞典、1999年)。
⑦ 求 以 解 英 文 法 解 漢 文(赤塚忠・遠藤哲夫、漢文の基礎、1973年)。
従って、
(32)により、
(33)
我 非 必 怪 奇 偉 麗 者 也
我 非 必 求 以 解 中 国 語 法 解 漢 文
といふ「作例」は、「漢文として、正しい」。
然るに、
(34)
仮に、
我 非 必 求 以 解 中 国 語 法 解 漢 文 者 也
といふ「作例」が、万が一、「マチガイ」であったとしても、いづれにせよ、
⑤ 我 非 生 而 知 之 者。
といふ「論語」は、「漢文として、正しい」。
然るに、
(35)
【非】①(動)・・・にあらず。・・・ではない。・・・ということはない。:後にくる名詞やクローズを打ち消すことば。
(学研 漢和大辞典、1978年、1457頁)
従って、
(34)(35)により、
(36)
⑤ 我 非 生 而 知 之 者。
といふ「漢文」は、
⑤ I am not 生 而 知 之 者。
⑤ I am not a person who knows this naturally.
といふ「意味」である。
従って、
(37)
⑤ 我 非 生 而 知 之 者。
といふ「漢文」は、
⑤ 私は〔a person who knows this naturally〕ではない。
といふ、「意味」である。
然るに、
(38)
⑤ 生 而=生まれながらにして
であるため、
⑤ 生 而=naturally
である。
然るに、
(39)
⑤ 生 而=naturally
は、「修飾語(副詞)」であるため、
⑤ 生 而=naturally
は、「補足構造」には、与らない。
然るに、
(40)
⑤ 知 之=knows this
であるため、
⑤ 知 之=knows this
には、「補足構造」が、有ることになる。
然るに、
(41)
⑤ 知(之)=knows(this)
といふ「補足構造」が有るとする。
従って、
(37)(41)により、
(42)
⑤ 我 非 生 而 知 之 者。
といふ「漢文」には、
⑤ 我 非〔生 而 知(之)者〕。
といふ「補足構造」が有る。
然るに、
(30)により、
(43)
漢文の補足構造」に於ける「語順」は、「国語の補足構造」の「語順」と、「反対」である。
従って、
(41)(42)(43)により、
(44)
⑤ 我 非 生 而 知 之 者=
⑤ 我 非〔生 而 知(之)者〕=
⑤ 1 7〔2 3 5(4)6〕。
に於いて、
⑤ 7〔 〕⇒〔 〕7
⑤ 5( )⇒( )5
といふ「移動」を行ふと、
⑤ 1 〔2 3 (4)56〕7=
⑤ 我 〔生 而 (之)知者〕非=
⑤ 我は〔生まれながらにして(之を)知る者に〕非ず。
といふ「漢文訓読」が、成立する。
平成29年07月21日、毛利太。

2017年7月20日木曜日

「返り点・括弧」は、「下には戻らない」。

(01)
( )は、『括弧』である。
(02)
{ }の中には、1個以上の[ ]が、無ければ、ならない。
[ ]の中には、1個以上の〔 〕が、無ければ、ならない。
〔 〕の中には、1個以上の( )が、無ければ、ならない。
(03)
( )は、〔 〕と[ ]と{ }の中に入ることが出来、
〔 〕は、    [ ]と{ }の中に入ることが出来、
[ ]は、        { }の中に入ることが出来る。
(04)
(01)~(03)を「満たす」ならば、『括弧』である。
従って、
(04)により、
(05)
①    ( )
②   〔( )〕
③  [〔( )〕]
④ {[〔( )〕]( )}
等は、『括弧』である。
従って、
(06)
④ 我非{必求[以〔解(中国語)法〕解(漢文)]者}也=
④ 1E{2D[8〔6(345)7〕B(9A)]C}F。
は、『括弧』である。
然るに、
(07)
④ 我非{必求[以〔解(中国語)法〕解(漢文)]者}也=
④ 1E{2C[8〔6(345)7〕B(9A)]D}F。
に於いて、
④ E{ }⇒{ }E
④ C[ ]⇒[ ]C
④ 8〔 〕⇒〔 〕8
④ 6( )⇒( )6
④ B( )⇒( )B
といふ「移動」を行ふと、
④ 1{2[〔(345)67〕8B(9A)]CD}EF。
④ 我は{必ずしも[〔(中国語を)解する法を〕以て(漢文を)解せんことを]求むる者に}非ざるなり。
といふ「漢文訓読」が、成立する。
従って、
(08)
④ 我 非 必 求 以 解 中 国 語 法 解 漢 文 者 也。
といふ「漢文」に対して、
④ 1 E 2 D 8 6 3 4 5 7 B 9 A C F。
といふ「順番(16進数)」を与へることは、
④ 我 非 必 求 以 解 中 国 語 法 解 漢 文 者 也。
といふ「漢文」に対して、
④ 我非{必求[以〔解(中国語)法〕解(漢文)]者}也。
といふ『括弧』を与へることに、「等しい」。
然るに、
(09)
④ 1E{2C[8〔6(345)7〕B(9A)]D}F。
④ #E{#C[8〔6(##5)7〕B(#A)]D}#。
に於いて、
④ # には、「返り点」は、付かない。
従って、
(10)
④ 我非{必求[以〔解(中国語)法〕解(漢文)]者}也。
④ 1E{2C[8〔6(345)7〕B(9A)]D}F。
④ #E{#C[8〔6(##5)7〕B(#A)]D}#。
④ #地{#丙[下〔二(##一)上〕乙(#甲)]天}#。
である。
従って、
(10)により、
(11)
④ 地=E=14
④ 丙=C=12
④ 下  = 8
④ 二  = 6
④ 一  = 5
④ 上  = 7
④ 乙=B=11
④ 甲 A=10
④ 天=D=13
である。
然るに、
(11)により、
(12)
④ 二=6
④ 一=5
であるため、「上に、返ってゐる」。
④ 下=8
④ 上=7
であるため、「上に、返ってゐる」。
④ 丙=12
④ 乙=11
④ 甲=10
であるため、「上に、返ってゐる」。
④ 地=14
④ 天=13
であるため、「上に、返ってゐる」。
然るに、
(13)
④ 我非{必求[以〔解(中国語)法〕解(漢文)]者}也。
ではなく、
⑤ 我非{必求[以〔解(語)法〕解(文)]者}也。
であるならば、『括弧』は、そのままで、
⑤ 我非{必求[以〔解(語)法〕解(文)]者}也。
⑤ 1B{29[6〔4(3)5〕8(7)]A}C。
⑤ #B{#9[6〔4(3)5〕8(7)]A}#。
⑤ #乙{#下[二〔レ(3)一〕上レ(7)]甲}#。
である。
cf.

従って、
(13)により、
(14)
⑤ B=乙
⑤ 9=下
⑤ 6=二
⑤ 4=レ
⑤ 3
⑤ 5=一
⑤ 8=上レ
⑤ 7
⑤ A=甲
でAる。
然るに、
(14)により、
(15)
⑤ 4=レ
⑤ 3
であるため、「上に、返ってゐる」。
⑤ 6=二
⑤ 5=一
であるため、「上に、返ってゐる」。
⑤ 9=下
⑤ 8=上レ
⑤ 7
であるため、「上に、返ってゐる」。
⑤ B=乙
⑤ A=甲
であるため、「上に、返ってゐる」。
従って、
(10)(12)(13)(15)により、
(16)
④ 1地{2丙[下〔二(34一)上〕乙(9甲)]天}#。
⑤ #乙{#下[二〔レ(3)一〕上レ(7)]甲}#。
に於いて、
④ 地 丙 下 二 一 上 乙 甲 天
⑤ 乙 下 二 レ   一 上レ  甲
といふ「返り点」と、
④ { [ 〔 ( ) 〕 ]( ) }
⑤ { [ 〔 ( ) 〕 ]( ) }
といふ『括弧』は、「上にだけ、返ってゐる」。
然るに、
(17)
④ 下=8
④ 二=6
④ 一=5
④ 上=7
であれば、
④ 四=8
④ 二=6
④ 一=5
④ 三=7
であるため、
④ 二=6
④ 三=7
に於いて、「下へ返ってゐる」と、思はれるやも、知れない。
然るに、
(18)
④ 四=8
④ 二=6
④ 一=5
④ 三=7
ではなく、
④ #=4
④ 二=6
④ 一=5
④ #=7
であるならば、
④ #=4
④ #=7
に、「返り点」は、付いてゐない。
従って、
(09)(17)(18)により、
(19)
④ 四=8
④ 二=6
④ 一=5
④ 三=7
に於ける、
④ 三=7 は、飽く迄も、
その上に有る、
④ 四=7 へ、「返るための、返り点」であって、
④ 二=6 から
④ 三=7 へ、「戻るための、戻り点」ではない。
従って、
(16)(19)により、
(20)
「返り点」と『括弧』は、「上にだけ返り」、「下へは戻らない」。
平成29年07月20日、毛利太。

2017年7月19日水曜日

「一二・点」だけでは「読みにくい」。

(01)
( )は、『括弧』である。
〔 〕の中に、1個以上の( )が有るならば、『括弧』である。
[ ]の中に、1個以上の〔 〕が有るならば、『括弧』である。
{ }の中に、1個以上の[ ]が有るならば、『括弧』である。
〈 〉の中に、1個以上の{ }が有るならば、『括弧』である。
従って、
(01)により、
(02)
①  ( )
② 〔( )〕
は、『括弧』である。
従って、
(01)(02)により、
(03)
③ 〔 ①( )〕
すなはち、
③ 〔( )( )〕
は、『括弧』である。
従って、
(01)(03)により、
(04)
② 〔( ③ )( )〕
すなはち、
④ {[〔( )( )〕]( )}
は、『括弧』である。
従って、
(01)(04)により、
(05)
⑤ {[〔( )( )〕① ]①( )}
すなはち、
⑤ {[〔( )( )〕( )]( )( )}
は、『括弧』である。
従って、
(01)(05)により、
(06)
⑤ {[〔( )( )〕( )]⑤( )( )}
すなはち、
⑥ 〈[〔( )( )〕( )]{[〔( )( )〕( )]( )( )}( )( )〉
は、『括弧』である。
然るに、
(07)
⑥ 〈[〔( )( )〕( )]{[〔( )( )〕( )]( )( )}( )( )〉
が、『括弧』であるならば、
⑦ (((( )( ))( ))(((( )( ))( ))( )( ))( )( ))
も、「括弧」であると、する。
然るに、
(08)
⑧ (((( )( ))( ))(((( )(( ))( ))( )( ))( )( ))
⑨ (((( )( ))( ))(((( )( ))( ))( )( ))( ))( ))
の場合は、両方とも、「括弧」ではない
すなはち、
(09)
⑧ (( 
 ))
に於いて、
⑧ では、「括弧」が、「一つ不足する」。
⑨ では、「括弧」が、「一つ不足する」。
といふ「理由」と、「同じ理由」により、
⑧ (((( )( ))( ))(((( )(( ))( ))( )( ))( )( ))
⑨ (((( )( ))( ))(((( )( ))( ))( )( ))( ))( ))
に於いて、
⑧ は、「括弧」ではなく
⑨ も、「括弧」ではない
従って、
(10)
⑥ 〈[〔( )( )〕( )]{[〔( )( )〕( )]( )( )}( )( )〉
といふ、『括弧』の方が、例へば、
⑥    ( )( ) ( )    ( )( ) ( ) ( )( ) ( )( )
⑥ 〈[〔      〕   ]{[〔      〕   ]      }      〉
であることを、「把握」しやすい。が故に、
⑦ (((( )( ))( ))(((( )( ))( ))( )( ))( )( ))
といふ、「括弧」よりも、「読みやすい」。
従って、
(10)により、
(11)
② (( ))
③ (( )( ))
よりも、
② 〔( )〕
③ 〔( )( )〕
の方が、「読みやすい」。
然るに、
(12)
② 下〔二(一)上〕。
に於いて、
② 二( )⇒( )二
② 下〔 〕⇒〔 〕下
といふ「移動」を行ふと、
② 下〔二(一)上〕⇒
② 〔(一)二上〕下=
② 一 二 上 下。
といふ「並び替へ(ソート)」が、成立する。
然るに、
(13)
② 下(二(一)上)。
に於いて、
② 二( )⇒( )二
② 下( )⇒( )下
といふ「移動」を行ふ場合は、
② 下(二(一)上)⇒
② ((一)下上)二=
② 一 下 上 二。
であっても、「不可」ではない。
従って、
(12)(13)により、
(14)
② 下〔二(一)上〕。
であれば、
② 下〔二(一)上〕⇒
② 一 二 上 下。
といふ「一通り」であって、
② 下(二(一)上)。
であれば、
② 下(二(一)上)⇒
② 一  上 二。
② 下(二(一)上)⇒
② 一 二 上 
といふ「二通り」である。
然るに、
(15)

従って、
(14)(15)により、
(16)
② 〔( )〕
といふ『括弧』は、
② 下 二 一 上
といふ「返り点」に相当し、
② (( ))
といふ「括弧」は、
② 二 二 一 一
といふ「 それ 」に相当する。
然るに、
(17)
③ 下〔二(一)中(上)〕。
に於いて、
③ 二( )⇒( )二
③ 中( )⇒( )中
③ 下〔 〕⇒〔 〕下
といふ「移動」を行ふと、
③ 下〔二(一)中(上)〕⇒
③ 一 二 上 中 下。
といふ「並び替へ(ソート)」が、成立する。
然るに、
(18)
③ 下(二(一)中(上))。
に於いて、
③ 二( )⇒( )二
③ 中( )⇒( )中
③ 下( )⇒( )下
といふ「移動」を行ふ場合は、
③ 下(二(一)中(上))⇒
③ ((一)二下(上)中)=
③ 一 二 下 上 中。
であっても、「不可」ではない。
従って、
(17)(18)により、
(19)
③ 下〔二(一)中(上)〕。
であれば、
③ 下〔二(一)中(上)〕⇒
③ 一 二 上 中 下。
といふ「一通り」であって、
③ 下(二(一)中(上))。
であれば、
③ 下〔二(一)中(上)〕⇒
③ 一 二  上 中。
③ 下〔二(一)中(上)〕⇒
③ 一 二 上 中 
といふ「二通り」である。
然るに、
(20)

従って、
(19)(20)により、
(21)
③ 〔( )( )〕
といふ『括弧』は、
③ 下 二 一 中 上
といふ「返り点」に相当し、
③ (( )( ))
といふ「括弧」は、
③ 三 二 一 二 一
といふ「 それ 」に相当する。
(22)
④ 下[中〔二(一)上〕]。
に於いて、
④ 下[ ]⇒[ ]下
④ 中( )⇒( )中
④ 下〔 〕⇒〔 〕下
といふ「移動」を行ふと、
④ 下[中〔二(一)上〕]⇒
④ [〔(一)二上〕中]下=
④ 一 二 上 中 下。
といふ「並び替へ(ソート)」が、成立する。
然るに、
(23)
④ 下(中(二(一)上))。
に於いて、
④ 下( )⇒( )下
④ 中( )⇒( )中
④ 二( )⇒( )二
といふ「移動」を行ふ場合は、
④ 下(中(二(一)上))⇒
④ (((一)下上)中)二=
④ 一  上 中 二。
であっても、「不可」ではない。
従って、
(16)(21)(23)により、
(24)
④ [〔( ) 〕]
といふ『括弧』は、
④ 下 中 二 一 上
といふ「返り点」に相当し、
④ ((( ) ))
といふ「括弧」は、
④ 三 二 二 一 一
従って、
(16)(21)(24)により、
(25)
② 〔( )〕
③ 〔( )( )〕
④ [〔( ) 〕]
といふ『括弧』は、それぞれ、
② 下 二 一 上
③ 下 二 一 中 上
④ 下 中 二 一 上
といふ「返り点」に相当し、
② (( ))
③ (( )( ))
④ ((( ) ))
といふ「括弧」は、それぞれ、
② 二 二 一 一
③ 三 二 一 二 一
④ 三 二 二 一 一
といふ「それ」に、相当し、尚且つ、「これら」は、「返り点」ではない
然るに、
(26)
② 下 二 一 上
③ 下 二 一 中 上
④ 下 中 二 一 上
等が、「返り点」である。といふことは、
(Ⅰ)一二・点
(Ⅱ)上下・点
に於いて、
(Ⅰ)を挟んで返る場合は、
(Ⅱ)を用ひる。
といふことに、他ならない。
然るに、
(27)
(Ⅱ)上下・点 と、
(Ⅲ)甲乙・点 の、「関係」は、
(Ⅰ)一二・点 と、
(Ⅱ)上下・点 の、「関係」に「等しく」、
(Ⅲ)甲乙・点 と、
(Ⅳ)天地・点 の、「関係」も、
(Ⅰ)一二・点 と、
(Ⅱ)上下・点 の、「関係」に「等しい」。
従って、
(26)(27)により、
(28)
(Ⅰ)一二・点
(Ⅱ)上下・点
(Ⅲ)甲乙・点
(Ⅳ)天地・点
に於いて、
(Ⅰ)を挟んで返る場合は、
(Ⅱ)を用ひ、
(Ⅱ)を挟んで返る場合は、
(Ⅲ)を用ひ、
(Ⅲ)を挟んで返る場合は、
(Ⅳ)を用る。
といふ『ルール』が有る。
然るに、
(29)
すべて一二点に変換すればいいのである。一二点は無限にあるから、どんなに複雑な構文が出現しても対応できる。実際、一二点しか施していないものも過去にはあった(はてなブログ:固窮庵日乗)。
従って、
(30)
(Ⅱ)上下・点
(Ⅲ)甲乙・点
(Ⅳ)天地・点
が無くて、
(Ⅰ)一二・点
でだけが有っても、例へば、
⑤ 人 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 二 一 地 天
といふ「返り点の順番」を、
⑤ 十三 八 五 二 一 四 三 七 六 十 九 十二 十一
といふ風に、表すことが、出来る。
然るに、
(31)
⑤ 人 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 二 一 地 天
であれば、
⑤ 二 ← 一
⑤ 下 ← 中 ← 上
⑤ 丙 ← 乙 ← 甲
⑤ 二 ← 一
⑤ 人 ← 地 ← 天
であるため、
(Ⅰ)一二・点
(Ⅱ)上下・点
(Ⅲ)甲乙・点
(Ⅳ)天地・点
であれば、その「全て」が、「下(右)から、上(左)へ、返ってゐる」。
従って、
(28)(31)により、
(32)
「一二・点」を挟んで返る場合は、
「上下・点」を用ひ、
「上下・点」を挟んで返る場合は、
「甲乙・点」を用ひ、
「甲乙・点」を挟んで返る場合は、
「天地・点」を用る。
といふ『ルール』を知ってゐる限り、「返り点」とは、全て、「下(右)から、上(左)へ、返る点」である。
然るに、
(33)
⑤ 十三 八 五 二 一 四 三 七 六 十 九 十二 十一
であれば、
⑤ 二 ← 一
⑤ 二 → 三
⑤ 五 ← 四 ← 三
⑤ 五 → 六
⑤ 八 ← 七 ← 六
⑤ 八 → 九
⑤ 十 ← 九
⑤ 十 → 十一
⑤ 十三 ← 十二 ← 十一
であるため、「下(右)から、上(左)へり、上(左)から下(右)へ、返る点」である。
然るに、
(34)
⑤ 二 ← 一
⑤ 下 ← 中 ← 上
⑤ 丙 ← 乙 ← 甲
⑤ 二 ← 一
⑤ 人 ← 地 ← 天
のやうな、「下(右)から、上(左)へ、返る点」の方が、
⑤ 二 ← 一
⑤ 二 → 三
⑤ 五 ← 四 ← 三
⑤ 五 → 六
⑤ 八 ← 七 ← 六
⑤ 八 → 九
⑤ 十 ← 九
⑤ 十 → 十一
⑤ 十三 ← 十二 ← 十一
のやうな、「下(右)から、上(左)へり、上(左)から下(右)へ、返る点」よりも、「読みやすい」ことは、言ふまでもない。
(35)
恰も、
⑤ {[〔( )( )〕( )]( )( )}
の方が、
⑤ (((( )( ))( ))( )( ))
よりも「読みやすい」やうに、
⑤ 人  丙 下 二 一 中 上 乙 甲 二 一 地  天
の方が、
⑤ 十三 八 五 二 一 四 三 七 六 十 九 十二 十一
よりも「読みやすい」。
cf.

(36)
つまり「快刀を揮って乱麻を断つが如し」と読むことになるが、それを返り点で表現したとき、
③ 如 快刀 乱麻
としたのでは、どちらの「二」が「三」に対応するのかわからない。そこで、
③ 如 快刀 乱麻
とする。とは、せずに、
③ 如 快刀 乱麻
とすることも、「可能」である。
然るに、
(37)
⑤ 人  丙 下 二 一 中 上 乙 甲 二 一 地  天
の方が、
⑤ 十三 八 五 二 一 四 三 七 六 十 九 十二 十一
よりも「読みやすい」のやうに、
③ 下 二 一 中 上
の方が、
③ 五 二 一 四 三
よりも「読みやすい」。
従って、
(38)
一二点は無限にあるから、どんなに複雑な構文が出現しても対応できる。実際、一二点しか施していないものも過去にはあった。
としても、
すべて一二点に変換すれば、「読みにくい」が故に、
すべて一二点に変換すれば、良い。
といふことには、ならない。
然るに、
(39)
(Ⅰ)一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・ ・ ・ ・ ・
(Ⅱ)上 中 下
(Ⅲ)甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸 
(Ⅳ)天 地 人
(Ⅴ)レ 一レ 上レ 甲レ 天レ
に於いて、
(Ⅴ)レ 一レ 上レ 甲レ 天レ
は、「不要」である。
但し、
(40)
(Ⅱ)上 中 下
(Ⅳ)天 地 人
では、「不足」する場合が有って、その場合は、
(Ⅴ)レ 一レ 上レ 甲レ 天レ
を用ゐれば、「不足」を「補ふこと」が出来る。といふ場合もあり、その「意味」では、
(Ⅴ)レ 一レ 上レ 甲レ 天レ
は、「不要」ではない。
然るに、
(41)
(Ⅱ)上 中 下 松 竹 梅
(Ⅳ)天 地 人 宇 宙
くらひの「個数」が有れば、「事実」上、
(Ⅴ)レ 一レ 上レ 甲レ 天レ
は、「不要」である。
平成29年07月19日、毛利太。

2017年7月17日月曜日

The method of traditional translation of classical Chinese into Japanese is based on RECURSION.

(01)
( )is which I call KAKKO.
If〔 〕has one or more than two ( )in it then I call it KAKKO.
If[ ]has one or more than two 〔 〕in it then I call it KAKKO.
If{ }has one or more than two [ ]in it then I call it KAKKO.
If〈 〉has one or more than two { }in it then I call it KAKKO.
By(01), therefore
(02)
①  ( ) is KAKKO.
② 〔( )〕is KAKKO.
By(01)(02), therefore
(03)
③ 〔 ①( )〕that is
③ 〔( )( )〕has to be KAKKO.
cf.
代入(substitution)、置換(replacement)。
By(01)(03),therefore
(04)
② 〔( ③ )( )〕that is
④ {[〔( )( )〕]( )}is KAKKO.
By(01)(04),therefore
(05)
② 〔( ③ )( )〕that is
④ {[〔( )( )〕]( )}is KAKKO.
By(01)(05),therefore
(06)
⑤ {[〔( )( )〕① ]①( )}that is
⑤ {[〔( )( )〕( )]( )( )}is KAKKO.
By(01)(06),therefore
(07)
⑥ which is removed tow ①s from ④ is KAKKO,too.
By(01)(07),therefore
(08)
⑥  {[〔( )〕( )]} is KAKKO.
⑦ 〈{[〔( )〕( )]}〉is KAKKO.
By(01)~(08),therefore
(09)
①     ( )
②    〔( )〕
③    〔( )( )〕
④  {[〔( )( )〕]( )}
⑤  {[〔( )( )〕( )]( )( )}
⑥  {[〔( )〕( )]}
⑦ 〈{[〔( )〕( )]}〉
are all KAKKO.
By(01)(09),therefore
(10)
⑧ 〈{[〔( )( )〕( )]( )( )}〔( )( )〕{[〔( )〕( )]}〉
⑨ 〈{[〔( )( )〕( )]( )( )}〔( )( )〕{[〔( )〕〔( )( )〕( )]〔( )〕}〔( )( )〕( )〉
are also KAKKO.
By(09)(10), therefore
(11)
The number of KAKKO may be as many as the number of natural numbers.
cf.

非加算集合(non-countable set)。
Anyway, by(08), therefore
(12)
⑤ 使{籍誠不[以〔畜(妻子)憂(飢寒)〕乱(心)]有(財銭)以済(医薬)}。
⑦ 我非〈必不{常求[以〔解(中国語)法〕解(漢文)]}者〉也。
are KAKKO.
By the way
(13)
Such properties like Russian nesting dolls are called recursion in computer science, linguistics, psychology, philosophy and so on. At the moment, this issue has become a fierce controversy that involves linguistics, language philosophy, anthropology, and even psychology in discussing the importance of Pedahan grammar in understanding humans and languages ing.(Daniel L. Everett, Pedahan, Culture and the worldview that exceeds "language instinct", p. 317):Google Translation.
By(12)(13), therefore
(14)
⑤ 使{籍誠不[以〔畜(妻子)憂(飢寒)〕乱(心)]有(財銭)以済(医薬)}。has a nested structure, that is to say,
⑤ 使{籍誠不[以〔畜(妻子)憂(飢寒)〕乱(心)]有(財銭)以済(医薬)}。is a kind of RECURSION.
(15)
⑦ 我非〈必不{常求[以〔解(中国語)法〕解(漢文)]}者〉也。has a nested structure, that is to say,
⑦ 我非〈必不{常求[以〔解(中国語)法〕解(漢文)]}者〉也。is a kind of RECURSION.
However
(16)
⑤ 使{籍誠不[以〔畜(妻子)憂(飢寒)〕乱(心)]有(財銭)以済(医薬)}。
に於いて。
⑤ 使{ }⇒{ }使
⑤ 不[ ]⇒[ ]不
⑤ 以〔 〕⇒〔 〕以
⑤ 畜( )⇒( )畜
⑤ 憂( )⇒( )憂
⑤ 乱( )⇒( )乱
⑤ 有( )⇒( )有
⑤ 済( )⇒( )済
といふ「移動(movement)」を行ふと、
⑤ 使{籍誠不[以〔畜(妻子)憂(飢寒)〕乱(心)]有(財銭)以済(医薬)}⇒
⑤ {籍誠[〔(妻子)畜(飢寒)憂〕以(心)乱]不(財銭)有以(医薬)済}使=
⑤ {籍誠をして[〔(妻子を)畜ひ(飢寒を)憂ふるを〕以て(心を)乱さ]不(財銭)有りて以て(医薬を)済さ}使む。
といふ、「漢文訓読(traditional translation of classical Chinese into Japanese)」が、成立する(is to be made)

(17)
⑦ 我非〈必不{常求[以〔解(中国語)法〕解(漢文)]}者〉也。
に於いて、
⑦ 非〈 〉⇒〈 〉非
⑦ 不{ }⇒{ }不
⑦ 求[ ]⇒[ ]求
⑦ 以〔 〕⇒〔 〕以
⑦ 解( )⇒( )解
⑦ 解( )⇒( )解
といふ「移動(movement)」を行ふと、
⑦ 我非〈必不{常求[以〔解(中国語)法〕解(漢文)]}者〉也⇒
⑦ 我〈必{常[〔(中国語)解法〕以(漢文)解]求}不者〉非也=
⑦ 我は〈必ずしも{常には[〔(中国語を)解する法を〕以て(漢文を)解せんことを]求め}不る者に〉非ざるなり。
といふ、「漢文訓読(traditional translation of classical Chinese into Japanese)」が、成立する(is to be made)

By(13)~(17), therefore
(18)
Without resursions like
⑤ 使{籍誠不[以〔畜(妻子)憂(飢寒)〕乱(心)]有(財銭)以済(医薬)}。
⑦ 我非〈必不{常求[以〔解(中国語)法〕解(漢文)]}者〉也。
We can not get such translations like
⑤ {籍誠をして[〔(妻子を)畜ひ(飢寒を)憂ふるを〕以て(心を)乱さ]不(財銭)有りて以て(医薬を)済さ〕}使む。
⑦ 我は〈必ずしも{常には[〔(中国語を)解する法を〕以て(漢文を)解せんことを]求め}不る者に〉非ざるなり。
(19)
⑤ 使〔籍済(医薬)〕。is shorter than
⑤ 使{籍誠不[以〔畜(妻子)憂(飢寒)〕乱(心)]有(財銭)以済(医薬)}。
(20)
⑦ 我非〈必不{常求[以〔解(中国語)法〕解(漢文)]}者〉也。is longer than
⑦ 我非(中国人)。
However
(21)
Mark Hauser, Norm Chomsky 4, Tecumse Fitch in "Science" magazine, announcing that recursion is an element unique to the human language, recursion to bear heavy responsibility . Three people argue that since recursion is the key to language affluence and grammatical skill on recursion forms, minutes are unlimitedly long and countless sentences can be made. (Daniel L. Everett, Pedahan, culture and the world view exceeding "language instinct", p. 317):Google Translation.

平成29年07月17日、毛利太(July 17, Heisei 17, Mouri Futoshi)。

2017年7月15日土曜日

「代入」と「置換」と「リカージョン」。

(01)
( )は、『括弧』である。
〔 〕の中に、1個以上の( )が有るならば、『括弧』である。
[ ]の中に、1個以上の〔 〕が有るならば、『括弧』である。
{ }の中に、1個以上の[ ]が有るならば、『括弧』である。
〈 〉の中に、1個以上の{ }が有るならば、『括弧』である。
従って、
(01)により、
(02)
①  ( )
② 〔( )〕
は、『括弧』である。
従って、
(01)(02)により、
(03)
③ 〔 ①( )〕
すなはち、
③ 〔( )( )〕
は、『括弧』である。
cf.
代入(substitution)、置換(replacement)。
従って、
(01)(03)により、
(04)
④ 〔( ③ )( )〕
すなはち、
④ {[〔( )( )〕]( )}
は、『括弧』である。
従って、
(01)(04)により、
(05)
⑤ {[〔( )( )〕① ]①( )}
すなはち、
⑤ {[〔( )( )〕( )]( )( )}
は、『括弧』である。
然るに、
(01)(04)により、
(06)
④ {[〔( )( )〕]( )}
から、
④       ( )  ( )
を「消去(eliminatie)」した、
⑥ {[〔( )〕( )]}
は、『括弧』である。
従って、
(01)(06)により、
(07)
⑦ 〈 ⑥ 〉
すなはち、
⑦ 〈{[〔( )〕( )]}〉
は、『括弧』である。
従って、
(01)~(07)により、
(08)
①     ( )
②    〔( )〕
③    〔( )( )〕
④  {[〔( )( )〕]( )}
⑤  {[〔( )( )〕( )]( )( )}
⑥  {[〔( )〕( )]}
⑦ 〈{[〔( )〕( )]}〉
等は、『括弧』であって、その他、
⑧ 〈{[〔( )( )〕( )]( )( )}〔( )( )〕{[〔( )〕( )]}〉
⑨ 〈{[〔( )( )〕( )]( )( )}〔( )( )〕{[〔( )〕〔( )( )〕( )]}〔( )( )〕( )〉
等の、「無数」の、『括弧(入れ子構造)」』が、存在する。
然るに、
(08)により、
(09)
⑤ {[〔( )( )〕( )]( )( )}
⑦ 〈{[〔( )〕( )〕]}〉
は、『括弧』であるため、
⑤ 使{籍誠不[以〔畜(妻子)憂(飢寒)〕乱(心)]有(財銭)以済(医薬)}。
⑦ 我非〈必不{常求[以〔解(中国語)法〕解(漢文)]}者〉也。
は、『括弧』である。
然るに、
(10)
⑤ 使{籍誠不[以〔畜(妻子)憂(飢寒)〕乱(心)]有(財銭)以済(医薬)}。
に於いて。
⑤ 使{ }⇒{ }使
⑤ 不[ ]⇒[ ]不
⑤ 以〔 〕⇒〔 〕以
⑤ 畜( )⇒( )畜
⑤ 憂( )⇒( )憂
⑤ 乱( )⇒( )乱
⑤ 有( )⇒( )有
⑤ 済( )⇒( )済
といふ「移動」を行ふと、
⑤ 使{籍誠不[以〔畜(妻子)憂(飢寒)〕乱(心)]有(財銭)以済(医薬)}⇒
⑤ {籍誠[〔(妻子)畜(飢寒)憂〕以(心)乱]不(財銭)有以(医薬)済}使=
⑤ {籍誠をして[〔(妻子を)畜ひ(飢寒を)憂ふるを〕以て(心を)乱さ]不(財銭)有りて以て(医薬を)済さ}使む。
といふ、「漢文訓読」が、成立する。
(11)
⑦ 我非〈必不{常求[以〔解(中国語)法〕解(漢文)]}者〉也。
に於いて、
⑦ 非〈 〉⇒〈 〉非
⑦ 不{ }⇒{ }不
⑦ 求[ ]⇒[ ]求
⑦ 以〔 〕⇒〔 〕以
⑦ 解( )⇒( )解
⑦ 解( )⇒( )解
といふ「移動」を行ふと、
⑦ 我非〈必不{常求[以〔解(中国語)法〕解(漢文)]}者〉也⇒
⑦ 我〈必{常[〔(中国語)解法〕以(漢文)解]求}不者〉非也=
⑦ 我は〈必ずしも{常には[〔(中国語を)解する法を〕以て(漢文を)解せんことを]求め}不る者に〉非ざるなり。
といふ、「漢文訓読」が、成立する。
然るに、
(12)
こういうロシアの入れ子人形のような性質を、コンピュータ科学や言語学、心理学、哲学などではリカージョンと呼ぶ。この問題は目下、人間や言語を理解する上でのピダハン語文法の重要性を論議するなかで、言語学や言語哲学、人類学、さらには心理学をも巻き込んだ盛んな論争の火種になっている(ダニエル・L・エベレット、ピダハン、「言語本能」を超える文化と世界観、317頁)。
従って、
(08)(12)により、
(13)
⑤ {[〔( )( )〕( )]( )( )}
⑦ 〈{[〔( )〕( )〕]}〉
のやうな『入れ子構造』は、コンピュータ科学や言語学、心理学、哲学などで言ふ所の、『リカージョン』である。
従って、
(10)(11)(13)により、
(14)
「言語学」等で言ふ所の、『リカージョンければ、例へば、
⑤ 使籍誠不以畜妻子憂飢寒乱心有財銭以済医薬=
⑤ 使{籍誠不[以〔畜(妻子)憂(飢寒)〕乱(心)]有(財銭)以済(医薬)}=
⑤ 使{籍誠不[以〔畜(妻子)憂(飢寒)〕乱(心)]有(財銭)以済(医薬)}⇒
⑤ {籍誠[〔(妻子)畜(飢寒)憂〕以(心)乱]不(財銭)有以(医薬)済}使=
⑤ 籍をして、誠に、妻子を畜ひ飢寒を憂ふるを以て心を乱さず、財銭有りて以て医薬を済さ使む。
といった「漢文訓読」は、成立しないし、
⑦ 我非必不常求以解中国語法解漢文者也=
⑦ 我非〈必不{常求[以〔解(中国語)法〕解(漢文)]}者〉也⇒
⑦ 我〈必{常[〔(中国語)解法〕以(漢文)解]求}不者〉非也=
⑦ 我は必ずしも、常には、中国語を解する法を以て漢文を解せんことを求め不る者に非ざるなり。
といった「漢文訓読」も、成立しない
(15)
⑤ 使籍済医薬=籍をして医薬を済さ使む。
⑦ 我非中国人=我は中国人に非ず。
のやうな「漢文」を、「長くした」のが、例へば、
⑤ 使籍誠不以畜妻子憂飢寒乱心有財銭以済医薬=籍をして、誠に、妻子を畜ひ飢寒を憂ふるを以て心を乱さず、財銭有りて以て医薬を済さ使む。
⑦ 我非必不常求以解中国語法解漢文者也=我は必ずしも、常には、中国語を解する法を以て漢文を解せんことを求め不る者に非ざるなり。
といふ「漢文」である。
然るに、
(16)
二〇〇二年、マーク・ハウザーとノーム・チョムスキー4、テクムセ・フィッチが『サイエンス』誌に、リカージョンは人間言語に固有の要素であると発表し、リカージョンは大変な重責を担わせることとなった。三人の主張は、リカージョンが言語の豊かさのカギであり、文法上リカージョンという形の上での技巧があるために、分は制限なく長く、また無数の文を作ることができるのであるということだった(ダニエル・L・エベレット、ピダハン、「言語本能」を超える文化と世界観、317頁)。
との、ことである。
平成29年07月15日、毛利太。

2017年7月14日金曜日

「返り点」が、わかりません。誰か教えて...

(01)
国語の漢文の勉強をしてたんですが、 イマイチわかりません。(´・-・`) 誰か教えて...
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ha20140603さん2014/11/321:01:44
国語の漢文の勉強をしてたんですが、
イマイチわかりません。(´・-・`)
誰か教えてくれる人いませんか?
次の番号通りに読めるように返り点を付けなさい。
1④①②③⑤
2⑤③①②④
3⑤①④②③
4⑤①④③②
質問者 ha20140603さん 2014/11/0321:49:10
1 ②に一レ点、⑤に二点
2 ⑤に三点、  ③に一レ点、②に二点
3 ⑤に三点、  ②に二点、 ③に一点
4 ⑤に三点、  ②に二点、 ③に一レ点
となりますか?
(02)

なので、
1 ④に二点、 ③に一点
2 ⑤に下点、 ③に二点、 ②に一点、④に上点
3 ⑤に三点、 ④に二点、 ③に一点
4 ⑤に二点、 ④に一レ点、③にレ点
が「正しく」、そのため、
1 ②に一レ点、⑤に
2 ⑤に点、 ③に一レ点、②に
3 ⑤に点、 に二点、 ③に一点
4 ⑤に点、 ②に点、 に一レ点
といふ「答へ」であれば、残念ながら、「0点」です。
(03)
(α)「上(左)から下(右)へ、読む」場合に、「返り点」は、付か
(β)「下(右)から上(左)へ、読む」場合に、「返り点」は、付く。
然るに、
(04)
例へば、
① 2 3 1
であれば、
① 2← ←1
に於いて、
(β)「下(右)から上(左)へ、返る」一方で、
① 2
に於いて、
(α)「(左)から(右)へ、返る」ことになる。
従って、
(03)(04)により、
(05)
① 2<3>1
のやうな「順番」に対しては、「返り点」を付けることが、出来ない
然るに、
(06)
① 2(3〔2)〕。
に於いて、
① 2( )⇒( )2
① 3〔 〕⇒〔 〕3
といふ「移動」を行ふと、
① 2(3〔1)〕⇒
① (〔1)2〕3=
① 1 2 3。
然るに、
(07)
① 2(3〔2)〕。
に於いて、
①  (  )〕
は、『括弧』ではない。
従って、
(05)(07)により、
(08)
① 2<3>1
のやうな「順番」、すなはち、
① M<N>M-1(MとNは、正の整数)
といふ「順番」に対して、「返り点・括弧」を、付けることは、出来ない
従って、
(08)により、
(09)
① 2<3>1
のやうな「順番」、すなはち、
① M<N>M-1(NとMは、正の整数)
のやうな「順番」を含まない「順番」に対しては、「返り点・括弧」を、付けることが、出来る。
然るに
但し、
(10)
① 2<3>1
であっても、
① 2‐3 1
に於いて、、
① 2‐3 が、
① 訓‐読 のような、
である場合は、
① 2‐3(1)⇒(1)2‐3
といふ、「移動」が、「可能」であるが、以下では、「」は、無いものとする。
然るに、
(11)
② 55〈49{3(1 2)33[5(4)8(6 7)10(9)11 12 23〔15(13 14)17(16)18 19 20 22(21)〕25(24)29〔28(26 27)〕32(30 31)]36(34 35)48[40(37 38 39)43〔42(41)〕47〔46(44 45)〕]}54〔53(50 51 52)〕〉
従って、
(09)(11)により、
(12)
例へば、
② 55 49 3 1 2 33 5 4 8 6 7 10 9 11 12 23 15 13 14 17 16 18 19 20 22 21 25 24 29 28 26 27 32 30 31 36 34 35 48 40 37 38 39 43 42 41 47 46 44 45 54 53 50 51 52。
といふ「順番」は、
① M<N>M-1(NとMは、正の整数)
のやうな「順番」を、含んではゐない。が故に、「返り点・括弧」を、付けることが出来る。
然るに、
(13)
α)「上(左)から下(右)へ、読む」場合に、「返り点」は、付かず、
(β)「下(右)から上(左)へ、読む」場合に、「返り点」は、付く。
といふことから、
② 55 49 3 1 2 33 5 4 8 6 7 10 9 11 12 23 15 13 14 17 16 18 19 20 22 21 25 24 29 28 26 27 32 30 31 36 34 35 48 40 37 38 39 43 42 41 47 46 44 45 54 53 50 51 52。
といふ「順番」に於いて、
②「返り点」が付かない「数」を、「α」で「置き換へ」ると、次のやうになる。
③ 55 49 3 α 2 33 5 4 8 α 7 10 9   α   α 23 15   α 14 17 16   α   α   α 22 21 25 24 29 28  α 27 32   α 31 36   α 35 48 40   α   α 39 43 42 41 47 46   α 45 54 53   α   α 52。
然るに、
(14)
③ 55 49 3 α 2 33 5 4 8 α 7 10 9   α   α 23 15   α 14 17 16   α   α   α 22 21 25 24 29 28  α 27 32   α 31 36   α 35 48 40   α   α 39 43 42 41 47 46   α 45 54 53   α   α 52。
から、「α」を「除く」と、次のやうになる。
③ 55 49 3 2 33 5 4 8 7 10 9 23 15 14 17 16 22 21 25 24 29 28 27 32 31 36 35 48 40 39 43 42 41 47 46 45 54 53 52。
然るに、
(15)
③ 55 49 3 2 33 5 4 8 7 10 9 23 15 14 17 16 22 21 25 24 29 28 27 32 31 36 35 48 40 39 43 42 41 47 46 45 54 53 52。
といふ「順番」に対して、改めて、「1から39迄」の「数」を「付け直す」と、次のやうになる。
③ 39 35 2 1 23 4 3 6 5 8 7 15 10 9 12 11 14 13 17 16 20 19 18 22 21 25 24 34 27 26 30 29 28 33 32 31 38 37 36。
然るに、
(16)
③ 39 35 2 1 23 4 3 6 5 8 7 15 10 9 12 11 14 13 17 16 20 19 18 22 21 25 24 34 27 26 30 29 28 33 32 31 38 37 36。
に対する「括弧」は、当然、
② 55〈49{3(1 2)33[5(4)8(6 7)10(9)11 12 23〔15(13 14)17(16)18 19 20 22(21)〕25(24)29〔28(26 27)〕32(30 31)]36(34 35)48[40(37 38 39)43〔42(41)〕47〔46(44 45)〕]}54〔53(50 51 52)〕〉。
といふ「それ」と「同じく」、
③ 39〈35{2(1)23[4(3)6(5)8(7)15〔10(9)12(11)14(13)〕17(16)20〔19(18)〕22(21)]25(24)34[27(26)30〔29(28)〕33〔32(31)〕]}38〔37(36)〕〉。
従って、
(17)
② 〈{( )[( )( )( )〔( )( )( )〕( )〔( )〕( )]( )[( )〔( )〕〔( )〕]}〔( )〕〉
③ 〈{( )[( )( )( )〔( )( )( )〕( )〔( )〕( )]( )[( )〔( )〕〔( )〕]}〔( )〕〉
といふ「括弧」は、少なくとも、
② 55 49 3 1 2 33 5 4 8 6 7 10 9 11 12 23 15 13 14 17 16 18 19 20 22 21 25 24 29 28 26 27 32 30 31 36 34 35 48 40 37 38 39 43 42 41 47 46 44 45 54 53 50 51 52。
③ 39 35 2 1 23 4 3 6 5 8 7 15 10 9 12 11 14 13 17 16 20 19 18 22 21 25 24 34 27 26 30 29 28 33 32 31 38 37 36。
といふ「二つ順番」を、
② 1から55までの、「昇べき順番」に、「並び替へ(ソートす)」ることが、出来、
③ 1から39までの、「昇べき順番」に、「並び替へ(ソートす)」ることが、出来る。
(18)
「学校」で習ふ所の、
(Ⅰ)レ 一レ 上レ 甲レ 天レ
(Ⅱ)一 二 三 四 五 ・ ・ ・ ・ ・
(Ⅲ)上 中 下
(Ⅳ)甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
(Ⅴ)天 地 人
であれば、
②の場合に、「返り点」が、「足りなく」なるため、その場合は、
(Ⅰ)レ 一レ 上レ 甲レ 天レ
(Ⅱ)一 二 三 四 五 ・ ・ ・ ・ ・
(Ⅲ)上 中 下
(Ⅳ)甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
(Ⅴ)天 地 人
ではなく、「暫定的」に、
(Ⅰ)レ 一レ 上レ 甲レ 天レ 元レ
(Ⅱ)一 二 三 四 五 ・ ・ ・ ・ ・
(Ⅲ)上 中 下
(Ⅳ)天 地 人
(Ⅴ)甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
(Ⅵ)元 亨 利 貞
であると、する。
従って、
(17)(18)により、
(19)
② 55 49 3 1 2 33 5 4 8 6 7 10 9 11 12 23 15 13 14 17 16 18 19 20 22 21 25 24 29 28 26 27 32 30 31 36 34 35 48 40 37 38 39 43 42 41 47 46 44 45 54 53 50 51 52。
③ 39 35 2 1 23 4 3 6 5 8 7 15 10 9 12 11 14 13 17 16 20 19 18 22 21 25 24 34 27 26 30 29 28 33 32 31 38 37 36。
に対する、「返り点」は、それぞれ、
② 貞 戊 二 一 人 レ 二 一 レ 下 二 一 レ 上レ レ レ 二 一 地 天 二 一 丁 二 一 レ レ 丙レ 乙 甲 利レ 享 元
③ 地  丙 レ 下 レ レ レ 二 レ レ 一レ レ レ レ 上レ レ 乙 レ レ レ 甲レ レ 天レ レ
である。
cf.

従って、
(19)により、
(20)
② 〈{( )[( )( )( )〔( )( )( )〕( )〔( )〕( )]( )[( )〔( )〕〔( )〕]}〔( )〕〉
③ 〈{( )[( )( )( )〔( )( )( )〕( )〔( )〕( )]( )[( )〔( )〕〔( )〕]}〔( )〕〉
といふ「一つの括弧」は、少なくとも、
② 貞 戊 二 一 人 レ 二 一 レ 下 二 一 レ 上レ レ レ 二 一 地 天 二 一 丁 二 一 レ レ 丙レ 乙 甲 利レ 享 元
③ 地  丙 レ 下 レ レ レ 二 レ レ 一レ レ レ レ 上レ レ 乙 レ レ レ 甲レ レ 天レ レ
といふ「二つの返り点」に、「対応」する。
然るに、
(21)
② 貞 戊 二 一 人 レ 二 一 レ 下 二 一 レ 上レ レ レ 二 一 地 天 二 一 丁 二 一 レ レ 丙レ 乙 甲 利レ 享 元
に於ける、
② レ 上レ 丙レ 利レ
を、「他の返り点」に、「置き換へ」ると、
③ 貞 戊 二 一 人 二 一 二 一 二 一 下 二 一 二 一 中 上 二 一 三 二 一 地 天 二 一 丁 二 一 三 二 一 丙 乙 甲 利 享 元
といふ「返り点」に、変はる。
然るに、
(22) 
③  貞〈戊 {二(一) 人[二(一)二(一)二(一) 下〔 二(一) 二( 一) 中( 上)〕 二( 一) 三〔 二( 一)〕 地( 天)] 二( 一) 丁[ 二( 一) 三〔 二( 一)〕 丙〔 乙( 甲)〕]} 利〔 享( 元)〕〉。
23 39〈35{2(1)23[4(3)6(5)8(7)15〔10(9)12(11)14(13)〕17(16)20〔19(18)〕22(21)]25(24)34[27(26)30〔29(28)〕33〔32(31)〕]}38〔37(36)〕〉。
従って、
(22)により、
(23)
③ 貞 戊 二 一 人 二 一 二 一 二 一 下 二 一 二 一 中 上 二 一 三 二 一 地 天 二 一 丁 二 一 三 二 一 丙 乙 甲 利 享 元
といふ「返り点」は、
③ 39 35 2 1 23 4 3 6 5 8 7 15 10 9 12 11 14 13 17 16 20 19 18 22 21 25 24 34 27 26 30 29 28 33 32 31 38 37 36。
といふ「順番」を、表してゐる。
従って、
(19)(23)により、
(24)
③ 地  丙 レ 下 レ レ レ 二 レ レ 一レ レ レ レ 上レ レ 乙 レ レ レ 甲レ レ 天レ レ
といふ「返り点」は、
② 貞 戊 二 一 人 二 一 二 一 二 一 下 二 一 二 一 中 上 二 一 三 二 一 地 天 二 一 丁 二 一 三 二 一 丙 乙 甲 利 享 元
といふ「返り点」に、「置き換へる」ことが、出来る。
従って、
(18)(24)により、
(25)
(Ⅰ)レ 一レ 上レ 甲レ 天レ 元レ
(Ⅱ)一 二 三 四 五 ・ ・ ・ ・ ・
(Ⅲ)上 中 下
(Ⅳ)天 地 人
(Ⅴ)甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
(Ⅵ)元 亨 利 貞
に於いて、
(Ⅲ)上 中 下
(Ⅳ)天 地 人
に於いて、「不足」が生じない限り、
(Ⅰ)レ 一レ 上レ 甲レ 天レ 元レ
といふ「レ点」は、「不要」である。
従って、
(26)
「学校」で習ふ所の、
(Ⅰ)レ 一レ 上レ 甲レ 天レ
(Ⅱ)一 二 三 四 五 ・ ・ ・ ・ ・
(Ⅲ)上 中 下
(Ⅳ)甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
(Ⅴ)天 地 人
といふ「返り点」であっても、
(Ⅲ)上 中 下
(Ⅴ)天 地 人
に於いて、「不足」が生じない限り、
(Ⅰ)レ 一レ 上レ 甲レ 天レ
といふ「レ点」は、「不要」である。
然るに、
(27)
大学生に返り点を打たせると、レ点の原則違反から生じる誤りが大半をしめます。
(古田島洋介、これならわかる返り点、2009年、60頁)
然るに、
(27)により、
(28)
大学生に返り点を打たせると、レ点の原則違反から生じる誤りが大半をしめます。
といふことは、逆に言へば、「レ点以外」は、「簡単」である。
(29)
(Ⅰ)レ 一レ 上レ 甲レ 天レ 元レ
(Ⅱ)一 二 三 四 五 ・ ・ ・ ・ ・
(Ⅲ)上 中 下
(Ⅳ)甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
(Ⅴ)天 地 人
(Ⅵ)元 亨 利 貞
に於いて、
(Ⅰ)レ 一レ 上レ 甲レ 天レ 元レ
が無ければ、
(Ⅱ)一二点
(Ⅲ)上下点
(Ⅳ)甲乙点
(Ⅴ)天地点
(Ⅵ)元亨点
に於いて、
(Ⅱ)を挟んで「返る」時には、(Ⅲ)を用ひ、
(Ⅲ)を挟んで「返る」時には、(Ⅳ)を用ひ、
(Ⅳ)を挟んで「返る」時には、(Ⅴ)を用る。
といふ「ルール」が、有るだけである。
従って、
(01)(02)(19)(24)(29)により、
(30)
1 ②に一レ点、⑤に二点
2 ⑤に三点、  ③に一レ点、②に二点
3 ⑤に三点、  ②に二点、 ③に一点
4 ⑤に三点、  ②に二点、 ③に一レ点
となりますか?
に関しては、「0点」であった、ha20140603さんであっても、
② 55 49 3 1 2 33 5 4 8 6 7 10 9 11 12 23 15 13 14 17 16 18 19 20 22 21 25 24 29 28 26 27 32 30 31 36 34 35 48 40 37 38 39 43 42 41 47 46 44 45 54 53 50 51 52。
に対して、
③ 貞 戊 二 一 人 二 一 二 一 二 一 下 二 一 二 一 中 上 二 一 三 二 一 地 天 二 一 丁 二 一 三 二 一 丙 乙 甲 利 享 元
といふ「返り点(レ点無し)」を付けることは、
② 55 49 3 1 2 33 5 4 8 6 7 10 9 11 12 23 15 13 14 17 16 18 19 20 22 21 25 24 29 28 26 27 32 30 31 36 34 35 48 40 37 38 39 43 42 41 47 46 44 45 54 53 50 51 52。
に対して、
② 貞 戊 二 一 人 レ 二 一 レ 下 二 一 レ 上レ レ レ 二 一 地 天 二 一 丁 二 一 レ レ 丙レ 乙 甲 利レ 享 元
といふ「返り点(レ点有り)」を付けるよりも、「簡単」である。
従って、
(31)
② 55 49 3 1 2 33 5 4 8 6 7 10 9 11 12 23 15 13 14 17 16 18 19 20 22 21 25 24 29 28 26 27 32 30 31 36 34 35 48 40 37 38 39 43 42 41 47 46 44 45 54 53 50 51 52。
に対して、
③ 貞 戊 二 一 人 二 一 二 一 二 一 下 二 一 二 一 中 上 二 一 三 二 一 地 天 二 一 丁 二 一 三 二 一 丙 乙 甲 利 享 元
といふ「返り点」を付けることが、出来ないのであれば、
② 55 49 3 1 2 33 5 4 8 6 7 10 9 11 12 23 15 13 14 17 16 18 19 20 22 21 25 24 29 28 26 27 32 30 31 36 34 35 48 40 37 38 39 43 42 41 47 46 44 45 54 53 50 51 52。
に対して、
② 貞 戊 二 一 人 レ 二 一 レ 下 二 一 レ 上レ レ レ 二 一 地 天 二 一 丁 二 一 レ レ 丙レ 乙 甲 利レ 享 元
といふ「返り点」を付けることは、尚のこと、出来ない。
従って、
(32)
仮に、私が、「初学者」であるならば、
② 55 49 3 1 2 33 5 4 8 6 7 10 9 11 12 23 15 13 14 17 16 18 19 20 22 21 25 24 29 28 26 27 32 30 31 36 34 35 48 40 37 38 39 43 42 41 47 46 44 45 54 53 50 51 52。
に対して、
③ 貞 戊 二 一 人 二 一 二 一 二 一 下 二 一 二 一 中 上 二 一 三 二 一 地 天 二 一 丁 二 一 三 二 一 丙 乙 甲 利 享 元
といふ「返り点(レ点無し)」を付けてから、その上で、
③ 貞 戊 二 一 人 二 一 二 一 二 一 下 二 一 二 一 中 上 二 一 三 二 一 地 天 二 一 丁 二 一 三 二 一 丙 乙 甲 利 享 元
といふ「返り点(レ点無し)」を、
② 貞 戊 二 一 人 レ 二 一 レ 下 二 一 レ 上レ レ レ 二 一 地 天 二 一 丁 二 一 レ レ 丙レ 乙 甲 利レ 享 元
といふ「返り点(レ点有り)」に、「書き換へる」ことを、考へます。
然るに、
(33)
とは言へ、私自身は、学生時代に、
次の番号通りに読めるように返り点を付けなさい。
1 ④ ① ② ③ ⑤
2 ⑤ ③ ① ② ④
3 ⑤ ① ④ ② ③
4 ⑤ ① ④ ③ ②
といった「類の問題」を、一度も、やっってゐない
従って、
(34)
「返り点」は、「返り点が付いた、漢文」を読んでゐれば、いつの間にか、「覚えてしまふ」とするのが、「正しい」。
平成29年07月14日、毛利太。

2017年7月12日水曜日

ラベルを、貼りました。

(01)
ブロガー曰く、
自分のページビューを統計情報に含めないように Blogger を設定することができます。それには、Blogger でブラウザにブロック Cookie を追加する必要があります。複数のブラウザをご使用の場合は、各ブラウザを開いてこの設定を行ってください。
然るに、
(02)
実際には、「この方法」を用ゐても、これだけでは、「自分のページビューを追跡しない」といふことは、一切、無く、「自分のアクセス数が、カウントされます」。
cf.

加へて、
(03)
ネットで、「解決法」を調べて、いくら「それ」を、「その通り」に、試してみても、何かが足りないのか、尽く、「失敗」に、終はります。
(04)
「Googleが、urlのcomを国名(jp)にリダイレクトするようにしたから、そうなった。」と言はれても、MS-DOSの、「A:\>SORT<DATA>COM」のやうな「それ」しか知らない私には、「一体、何のことか、全く、分かりません」。
然るに、
(05)
アクセス数が、「多ければ、 多いほど 」、「自分の追跡」は、「全体」の、例へば、  「1%」に満たず、
アクセス数が、「少なければ、少ないほど」、「自分の追跡」は、「全体」の、例へば、「100%」に近づきます。
それ故、
(06)
アクセス数が、多くはない、私としては、「他者(自分以外)からのアクセス数」を把握する必要から、専ら、「プレビュー」だけで、「自分のブログ」を、「確認」してゐたのですが、その「結果」として、「それ以前に書いたブログの内容」は、覚へてゐるのであれば、覚えてゐて、覚えてゐないのであれば、覚へてゐないまま、「同じやうな記事」が、量産されます。
加へて、
(07)
「ラベル」といふ、「便利なそれ」が、有ることも、「紙で書かれた、マニュアルだけが頼り」な私の場合は、昨日の今日まで、知りませんでした。
然るに、
(08)
「ラベル」といふ、「便利なそれ」が、有る。といふことを、知ったため、その、「ラベル」を、貼ることにしたのであって、それゆえ、

のやうな、「ラベルの存在」が、示されます。
平成29年07月12日、毛利太。

2017年7月11日火曜日

「返り点」と「括弧」の関係(Ⅱ)

(01)
( )は、「括弧」である。
(02)
〔 〕の中に、1個以上の( )が有るならば、「括弧」である。
[ ]の中に、1個以上の〔 〕が有るならば、「括弧」である。
{ }の中に、1個以上の[ ]が有るならば、「括弧」である。
従って、
(03)
① ( )
② 〔 ( ) 〕
③ 〔 ( )( ) 〕
④ [ 〔 ( )( ) 〕 ]
⑤ { [ 〔 ( )( ) 〕( ) ]( )( ) }
等は、「括弧」である。
然るに、
(04)
# は、「個以上の、任意の漢字」である。
* は、「個以上の、任意の漢字」である。
然るに、
(05)
① *(*)
② *〔*(*)#〕
③ *〔*(*)*(*)#〕
④ *[*〔*(*)*(*)#〕#]
⑤ *{*[*〔*(*)*(*)#〕#(*)#]*(*)*(*)#}
等を、『括弧』とする。
従って、
(05)により、
(06)
① *(*)=読(書)。
① *(*)=二(一)。
① *(*)=我読(漢文)。
① *(*)=我二(漢一)。
② *〔*(*)#〕=我不〔読(英文)〕。
② *〔*(*)#〕=我三〔二(英一)〕。
③ *〔*(*)#〕=我非〔読(英文)者〕。
③ *〔*(*)#〕=我四〔二(英一)三〕。
④ *[*〔*(*)*(*)#〕#]=不[如〔因(其機)遂取(之)〕]
④ *[*〔*(*)*(*)#〕#]=六[五〔二(其一)遂四(三)〕]
⑤ *{*[*〔*(*)*(*)#〕#(*)#]*(*)*(*)#}=使{籍誠不[以〔畜(妻子)憂(飢寒)〕乱(心)]有(財銭)以済(医薬)}。
⑤ *{*[*〔*(*)*(*)#〕#(*)#]*(*)*(*)#}=十三{籍誠八[五〔二(妻一)四(飢三)〕七(六)]十(財九)以十二(医十一)}。
等は、『括弧』である。
然るに、
(07)
(Ⅰ)一 二 三 四 五 ・ ・ ・ ・ ・
(Ⅱ)上 中 下
(Ⅲ)甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
(Ⅳ)天 地 人
に於いて、
(Ⅰ)を挟んで「返る」際には、(Ⅱ)を用ゐる。
(Ⅱ)を挟んで「返る」際には、(Ⅲ)を用ゐる。
(Ⅲ)を挟んで「返る」際には、(Ⅳ)を用ゐる。
ものの、
(Ⅱ)上 中 下
に於いて、「四番目以降」が「不足」するならば、
(Ⅱ)上 中 下
(Ⅲ)甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
といふ「順番」ではなく、
(Ⅱ)甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
(Ⅲ)上 中 下
といふ「順番」とする。
従って、
(06)(07)により、
(08)
① 読(書)。
① 二(一)。
① 我読(漢文)。
① 我二(漢一)。
② 我不〔読(英文)〕。
② 我三〔二(英一)〕。
③ 我非〔読(英文)者〕。
③ 我下〔二(英一)上〕。
④ 不[如〔因(其機)遂取(之)〕]。
④ 丁[丙〔二(其一)遂乙(甲)〕]。
⑤ 使{籍誠不[以〔畜(妻子)憂(飢寒)〕乱(心)]有(財銭)以済(医薬)}。
⑤ 人{籍誠丙[下〔二(妻一)中(飢上)〕乙(甲)]二(財一)以地(医天)}。
である。
然るに、
(09)

cf.
① 書を読む。
① 我、漢文を読む。
② 我、英文を読まず。
③ 我は英文を読む者に非ず。
④ 其の機に因りて遂に之を取るに如かず。
⑤ 籍をして誠に、妻子を畜ひ飢寒を憂ふるを以て心を乱さず、銭財有りて、以て、医薬を済さ使む。
従って、
(08)(09)により、
(10)
① 読(書)
① 我読(漢文)。
② 我不〔読(英文)〕。
③ 我非〔読(英文)者〕。
④ 不[如〔因(其機)遂取(之)〕]。
⑤ 使{籍誠不[以〔畜(妻子)憂(飢寒)〕乱(心)]有(財銭)以済(医薬)}。
対する、「返り点」は、
① 二(一)。
① 我二(漢一)。
② 我三〔二(英一)〕。
② 我下〔二(英一)上〕。
④ 丁[丙〔二(其一)遂乙(甲)〕]。
⑤ 人{籍誠丙[下〔二(妻一)中(飢上)〕乙(甲)]二(財一)以地(医天)}。
に於ける、
① 二 一
① 二 一
② 三 二 一
③ 下  二 一 上
④ 丁 丙 二 一 乙 甲
⑤ 人 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 二 一 地 天
である。
然るに、
(11)
英文=英文を読まず。
に対して、
⑫ 読 英文=英文を読まず。
といふ「漢文」は「存在」しない
然るに、
(12)
(α)「(左)から(右)へ、読む」場合に、「返り点」は、「不要」であって、
(β)「下(右)から上(左)へ、読む」場合に、「返り点」は、「必要」となる。
従って、
(12)により、
(13)
⑫ 二 三 一
であれば、

に於いて、
(α)「上()から下()へ、返ってゐる」。
従って、
(11)(12)(13)により、
(14)
⑫ 読 英文=英文を読まず 。
に於ける、
⑫ 二  一
といふ「それ」は、

といふ「順番」を含んでゐるが故に、「返り点」ではない。
然るに、
(15)
② 三〔二(一)〕。
に於いて、
② 二( )⇒( )二
② 三〔 〕⇒〔 〕三
といふ「移動」を行ふならば
② 〔(一)二〕三。
然るに、
(16)
⑫ 二(三〔一)〕。
に於いて、
⑫ 二( )⇒( )二
⑫ 三〔 〕⇒〔 〕三
といふ「移動」を行ふならば、
⑫ (〔一)二〕三。
然るに、
(01)(02)により、
(17)
② 三〔二(一)〕。
に於ける、
②  〔 ( )〕
といふ「括弧」に対して、
⑫ 二(〔一)〕。
に於ける、
⑫  (  )〕
といふ「それ」は、「括弧」ではない。
従って、
(11)(14)(17)により、
(18)
⑫ 読 英文=英文を読まず。
といふ「それ」は、「 漢文 」ではなく
⑫ 二  一
といふ「それ」は、「返り点」ではなく
⑫  (  )〕
といふ「それ」は、「 括弧 」ではない
従って、
(18)により、
(19)
いづれにせよ、
⑫ 2<>1
のやうな「順番」をふくむ「順番」を、「返り点括弧」は、
⑫ 1<2<3
のやうな「順番」に、「並び替へ(ソートす)」ることは、出来ない。
然るに、
(06)(10)により、
(20)
① 二 一
② 三 二 一
③ 下  二 一 上
④ 丁 丙 二 一 乙 甲
⑤ 人 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 二 一 地 天
といふ「返り点」は、
① 2 1
② 3 2 1
③ 4 2 1 3
④ 6 5 2 1 4 3
⑤ 13 2 8 7 5 4 3 7 6 10 9 12 11
といふ「順番」に、「相当」する。
然るに、
(21)
① 2 1
② 3 2 1
③ 4 2 1 3
④ 6 5 2 1 4 3
⑤ 13 2 8 7 5 4 3 7 6 10 9 12 11
の中には、
⑫   2<>1
のやうな「順番」、すなはち、
⑫ N+1<M>N
のやうな「順番」は、「一つ」も無い
従って、
(07)(10)(21)により、
(22)
(Ⅰ)一 二 三 四 五 ・ ・ ・ ・ ・
(Ⅱ)上 中 下
(Ⅲ)甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
(Ⅳ)天 地 人
に於いて、
(Ⅰ)を挟んで「返る」際には、(Ⅱ)を用ゐる。
(Ⅱ)を挟んで「返る」際には、(Ⅲ)を用ゐる。
(Ⅲ)を挟んで「返る」際には、(Ⅳ)を用ゐる。
ものの、
(Ⅱ)上 中 下
に於いて、「四番目以降」が「不足」するならば、
(Ⅱ)上 中 下
(Ⅲ)甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
といふ「順番」ではなく、
(Ⅱ)甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
(Ⅲ)上 中 下
といふ「順番」とする。
といふ『ルール』に従ってゐる限り、
⑫ N+1<M>N
のやうな「順番」は、「一つ」も「表れ」ず、尚且つ、
⑫ N+1<M>N
のやうな「順番」は、「一つ」も「表れ」ないのであれば、その時に限って、「それらの順番」には、「返り点括弧」を、付けることが、出来る。
然るに、
(23)

従って、
(23)により、
(24)
① 2 1
① 2 1
② 3 2 1
③ 4 2 1 3
④ 6 5 2 1 4 3
⑤ 13 2 8 7 5 4 3 7 6 10 9 12 11
といふ「順番」の中の、「ある順番」は、
(Ⅴ)レ 一レ 上レ 甲レ 天レ
といふ「レ点」を含む「返り点」で、「並び替へ(ソートす)」ることが、出来る。
然るに、
(25)
(Ⅴ)レ 一レ 上レ 甲レ 天レ
の場合は、
(β)「下(右)から上(左)へしか、返れない」。
従って、
(07)(25)により、
(26)
(Ⅰ)一 二 三 四 五 ・ ・ ・ ・ ・
(Ⅱ)上 中 下
(Ⅲ)甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
(Ⅳ)天 地 人
(Ⅴ)レ 一レ 上レ 甲レ 天レ
といふ「返り点」で、表すことが出来る「順番」であれば、
⑫ N+1<M>N
のやうな「順番」は、「一つも無く」、
⑫ N+1<M>N
のやうな「順番」は、「一つ無い」のであれば、その時に限って、「それらの順番」には、
① ( )
② 〔 〕
③ [ ]
④ { }
からなる、「括弧」を、付けることが、出来る。
平成29年07月11日、毛利太。
―「関連記事」―
「返り点」と「括弧」の関係(https://kannbunn.blogspot.com/2017/07/blog-post_9.html)。

2017年7月9日日曜日

「返り点」と「括弧」の関係。

(01)
(α)「上(左)から下(右)へ、読む」場合に、「返り点」は、「不要」であって、
(β)「(右)から(左)へ、読む」場合に、「返り点」は、「必要」となる。
然るに、
(02)
(Ⅰ)レ 一レ 上レ 甲レ 天レ
の場合は、
(β)「(右)から(左)へしか、返れない」。
然るに、
(03)
(Ⅱ)一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・ ・ ・ ・ ・
(Ⅲ)上 中 下
(Ⅳ)甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
(Ⅴ)天 地 人
の場合は、
(β)「(右)から(左)へ、返ることが、出来る」。
従って、
(01)(02)(03)により、
(04)
(Ⅱ)一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・ ・ ・ ・ ・
を除く、
(Ⅲ)上 中 下
(Ⅳ)甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
(Ⅴ)天 地 人
に於いて、「不足」が生じない限り、
(Ⅰ)レ 一レ 上レ 甲レ 天レ
といふ「レ点」は、全て、
(Ⅱ)一 二 三 四 五 ・ ・ ・ ・ ・
(Ⅲ)上 中 下
(Ⅳ)甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
(Ⅴ)天 地 人
といふ「レ点以外」に、「置き換へ」ることが、出来る
従って、
(01)~(04)により、
(05)
(06)で示すやうに、
① 二 一レ
② レ 二 レ 一レ
③ レ 下 二 一 上
④ レ 三 二 一
⑤ レ 二 レ レ 一
⑥ 下 レ レ 二 一 上
⑦ レ レ 二 一レ 二 一レ
⑧ レ レ 二 一レ レ
⑨ レ 二 三- 一
といふ「レ点を含む、返り点」は、
① 三 二 一
② 丁 丙 二 一 乙 甲
③ 下 中 二 一 上
④ 四 三 二 一
⑤ 下 中 三 二 一 上
⑥ 下 四 三 二 一 上
⑦ 三 二 一 五 四 三 二 一
⑧ 六 五 四 三 二 一
⑨ 三 二- 一
といふ「レ点を含まない、返り点」に、「置き換へ」ることが、出来る
(06)

cf.
① 我、鳥の樹に啼くを聞く。
② 鳥獣は、吾、これと群を同うす可からず。
③ 外人の為に、言ふに足らざるなり。
④ 耕す者、益々以て急ならざる可からず。
⑤ 己に如かざる者を友とする無かれ。
⑥ 当世の士大夫、劉老人有るを知らざる無し。
⑦ 聖人の知らざる所、未だ必ずしも、愚人の知る所と為さずばあらざるなり。
⑧ 曽子の母、子の人を殺さざるを知らざるに非ざるなり。
⑨ ここに楚の大夫有り。
然るに、
(07)
(08)で示すやうに、
「 漢字 」に「返り点」が付くといふことは、「逆に言へば」、
返り点」に「 漢字 」が付くことに、「等しい」。
(08)

従って、
(05)~(08)により、
(09)
① 三 二 一
② 丁 丙 二 一 乙 甲
③ 下 中 二 一 上
④ 四 三 二 一
⑤ 下 中 三 二 一 上
⑥ 下 四 三 二 一 上
⑦ 三 二 一 五 四 三 二 一
⑧ 六 五 四 三 二 一
⑨ 三 二- 一
といふ「返り点」等を、「括弧」を用ゐて、
① 一 二 三
② 一 二 甲 乙 丙 丁
③ 一 二 上 中 下
④ 一 二 三 四
⑤ 一 二 三 上 中 下
⑥ 一 二 三 上 下
⑦ 一 二 三、一 二 三 四 五
⑧ 一 二 三 四 五 六
⑨ 一 二- 三
といふ「順番」に、「並び替へる」ことが、出来るのであれば
① 我聞鳥啼樹。
② 鳥獣吾不可与之同群。
③ 不足為外人道也。
④ 耕者不可以不益急矣。
⑤ 無友不如己者。
⑥ 当世士大夫無不知有劉老人者。
⑦ 聖人所不知、未必不為愚人所知也。
⑧ 曽子之母非不知子不殺人。
⑨ 有楚大夫於此。
といふ「漢文」に対して、「括弧」を用ひて、
① 我、鳥の樹に啼くを聞く。
② 鳥獣は、吾、これと群を同うす可からず。
③ 外人の為に、言ふに足らざるなり。
④ 耕す者、益々以て急ならざる可からず。
⑤ 己に如かざる者を友とする無かれ。
⑥ 当世の士大夫、劉老人有るを知らざる無し。
⑦ 聖人の知らざる所、未だ必ずしも、愚人の知る所と為さずばあらざるなり。
⑧ 曽子の母、子の人を殺さざるを知らざるに非ざるなり。
⑨ ここに楚の大夫有り。
といふ「順番」に、「訓読」することが、出来る
然るに、
(10)
① 三 二 一
④ 四 三 二 一
⑦ 三 二 一、五 四 三 二 一
⑧ 六 五 四 三 二 一
⑨ 三 二- 一
の場合は、「ただ単に」に、
(右)から(左)へ、返ってゐる
に過ぎない。
然るに、
(11)
⑧ 六 五 四 三 二 一 =
⑧ 六〈五{四[三〔二(一)〕]}〉。
に於いて、
⑧ 六〈 〉⇒〈 〉六
⑧ 五{ }⇒{ }五
⑧ 四[ ]⇒[ ]四
⑧ 三〔 〕⇒〔 〕三
⑧ 二( )⇒( )二
といふ「移動」を行ふならば、
⑧ 〈{[〔(一)二〕三]四}五〉六=
⑧ 一 二 三 四 五 六。
である。
然るに、
(12)
② 丁 丙 二 一 乙 甲
③ 下 中 二 一 上
⑤ 下 中 三 二 一 上
⑥ 下 四 三 二 一 上
の「順番」は、
② 8 7 2 1 6 7
③ 5 4 2 1 3
⑤ 6 5 3 2 1 4
⑥ 6 4 3 2 1 5
である。
然るに、
(13)
③ 5[4〔2(1)3〕]。
に於いて、
③ 5[ ]⇒[ ]5
③ 4〔 〕⇒〔 〕4
③ 2( )⇒( )2
といふ「移動」を行ふと、
③ 5 4 2 1 3=
③ 5[4〔2(1)3〕]⇒
③ [〔(1)23〕4]5=
③ 1 2 3 4 5。
然るに、
(14)
③ 下 中 二 一 上
ではなく、例へば、
③ 下 中 二  一
であれば、
③ 5 4 2  1
である。
然るに、
(15)
③ 2(〔1)〕。
に於いて、
③ 3〔 〕⇒〔 〕3
③ 2( )⇒( )2
といふ「移動」を行ふと、
③ 2(3〔1)〕=
③ (〔1)2〕3=
③ 1 2 3。
然るに、
(16)
③ 2(3〔1)〕。
に於ける、
③  (  )〕
の場合は、「数学」であれば、
③  (  )}
が、「括弧」ではないやうに、
③  (  )〕
は、「括弧」ではない

従って、
(14)(15)(16)により、
(17)
③ 2(3〔1)〕
といふ「順番」を含む所の、
③ 下 中 二<上>一。
③ 5 4 2<3>1。
といふ「順番」を、「括弧」を用ひて、
③ 一 二 上 中 下。
③ 1 2 3 4 5。
といふ「順番」に、「並び替へ(ソートす)」ることは、出来ない
然るに、
(18)
(Ⅱ)一 二 三 四 五 ・ ・ ・ ・ ・
(Ⅲ)上 中 下
(Ⅳ)甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
(Ⅴ)天 地 人
に於いて、
(Ⅱ)を挟んで「返る」際には、(Ⅲ)を用ゐる。
(Ⅲ)を挟んで「返る」際には、(Ⅳ)を用ゐる。
(Ⅳ)を挟んで「返る」際には、(Ⅴ)を用ゐる。
ものの、但し、
(Ⅲ)上 中 下
に於いて、「四つ目」以降が、「不足」する場合は、
(Ⅲ)甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
(Ⅳ)上 中 下
といふ「順番」に変へ、
(Ⅴ)天 地 人
に於いて、「四つ目」以降が、「不足」する場合は、
(Ⅳ)天 地 人
(Ⅴ)甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
といふ「順番」に変へる。
といふ『それ』が、
(Ⅱ)一 二 三 四 五 ・ ・ ・ ・ ・
(Ⅲ)上 中 下
(Ⅳ)甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
(Ⅴ)天 地 人
に於ける、『ルール』である。
然るに、
(19)
(Ⅱ)一 二 三
(Ⅲ)上 中 下
(Ⅳ)甲 乙 丙
(Ⅴ)天 地 人
(Ⅱ)を挟んで「返る」際には、(Ⅲ)を用ゐる。
(Ⅲ)を挟んで「返る」際には、(Ⅳ)を用ゐる。
(Ⅳ)を挟んで「返る」際には、(Ⅴ)を用ゐる。
といふ『ルール』が、「順守」されてゐる限り、
③ 下 中 二<上>一。
③ 5 4 2<3>1。
のやうな「順番」や、
③ 下 二<中 上>一。
③ 5 2<4 3>1。
のやうな「順番」は、「有り得ない」。
然るに、
(20)
③ 下 中 二<上>一。
③ 5 4 2<3>1
ではなく、例へば、
⑩ 人 下 三 二 一 中 三 二 一 上 二 一 地 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 天=
⑩ V  I C B A H F E D G K J U S P M L O N R Q T=
⑩ V〈I{C〔B(A)〕H[F〔E(D)〕G]}K(J)U{S[P〔M(L)O(N)〕R(Q)]T}〉。
に於いて、
⑩ V〈 〉⇒〈 〉V
⑩ I{ }⇒{ }I
⑩ C〔 〕⇒〔 〕C
⑩ B( )⇒( )B
⑩ H[ ]⇒[ ]H
⑩ F〔 〕⇒〔 〕I
⑩ E( )⇒( )E
⑩ K( )⇒( )K
⑩ U{ }⇒{ }U
⑩ S[ ]⇒[ ]S
⑩ P〔 〕⇒〔 〕P
⑩ M( )⇒( )M
⑩ O( )⇒( )O
⑩ R( )⇒( )I
といふ、「移動」を行ふと、
⑩ V〈I{C〔B(A)〕H[F〔E(D)〕G]}K(J)U{S[P〔M(L)O(N)〕R(Q)]T}〉⇒
⑩ 〈{〔(A)B〕C[〔(D)E〕FG]H}I(J)K{[〔(L)M(N)O〕P(Q)R]ST}U〉V=
⑩ A B C D E F G H I J K L N O P Q R S T U V。
といふ風に、「並び替へ(ソートす)」ることが、出来る
従って、
(17)~(20)により、
(21)
(Ⅱ)一 二 三 四 五 ・ ・ ・ ・ ・
(Ⅲ)上 中 下
(Ⅳ)甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
(Ⅴ)天 地 人
に於いて、
(Ⅱ)を挟んで「返る」際には、(Ⅲ)を用ゐる。
(Ⅲ)を挟んで「返る」際には、(Ⅳ)を用ゐる。
(Ⅳ)を挟んで「返る」際には、(Ⅴ)を用ゐる。
といふ『ルール』を「順守」してゐるが故に、
⑩ 人 下 三 二 一 中 三 二 一 上 二 一 地 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 天=
⑩ V  I C B A H F E D G K J U S P M L O N R Q T=
⑩ V〈I{C〔B(A)〕H[F〔E(D)〕G]}K(J)U{S[P〔M(L)O(N)〕R(Q)]T}〉。
のやうな「順番」は、
⑩ 〈 { 〔 (  ) 〕[ 〔 (  ) 〕 ] }(  ){ [ 〔 (  )( ) 〕(  ) ] } 〉
といふ「括弧」を用ゐて、
⑩ A B C D E F G H I J K L N O P Q R S T U V。
といふ「順番」に、「並び替へ(ソートす)」ることが、出来る
(22)
例へば、

に対しては、
(23)
⑪ 何不令人謂韓公叔曰秦之敢絶周而伐韓者信東周也公何不与周地発質使之楚秦必疑楚不信周是韓不伐也又謂秦曰韓彊与周地将以疑周於秦也周不敢不受=
⑪ 何不〈令{人謂(韓公叔)曰[秦之敢絶(周)而伐(韓)者、信(東周)也、公何不〔与(周地)発(質使)之(楚)〕。秦必疑(楚)、不〔信(周)〕。是韓不(伐)也]、又謂(秦)曰[韓彊与(周地)、将〔以疑(周於秦)〕也。周不〔敢不(受)〕]}〉⇒
⑪ 何〈{人(韓公叔)謂[秦之敢(周)絶而(韓)伐者、(東周)信也、公何〔(周地)与(質使)発(楚)之〕不。秦必(楚)疑、〔(周)信〕不。是韓(伐)不也]曰、又(秦)謂[韓彊(周地)与、且〔以(周於秦)疑〕也。周〔敢(受)不〕不]曰}令〉不=
⑪ 何ぞ〈{人をして(韓の公叔に)謂ひて[秦の敢へて(周)を絶って(韓を)伐たんとするは、(東周を)信ずればなり、公何ぞ〔(周に地を)与へ(質使を)発して(楚に)之かしめ〕ざる、秦必ず(楚を)疑ひ、〔(周を)信ぜ〕ざらん。是れ韓(伐たれ)ざらんと]曰ひ、又(秦に)謂ひて[韓彊ひて(周に地を)与ふるは、且に〔以て(周を秦に)疑はしめん〕なり。周〔敢へて(受け)ずんば〕あらずと]曰は}令め〉ざる。
である。
従って、
(24)
⑪ レ 丁 二 一 地 レ レ 二 一 下 二 一 二 一 上レ レ レ レ 天レ レ 丙 二 一 三 二 一 乙 甲レ
に対する「括弧」は、
⑪ 〈 { ( )[ ( )( )( )〔 ( )( )( ) 〕〔 ( ) 〕( ) ]( )[ ( )〔 ( ) 〕〔 ( ) 〕 ] } 〉
である。
従って、
(05)(06)(20)(24)により、
(25)
( )〔 〕[ ]{ }〈 〉
といふ「括弧」は、例へば、
① 二 一レ
② レ 二 レ 一レ
③ レ 下 二 一 上
④ レ 三 二 一
⑤ レ 二 レ レ 一
⑥ 下 レ レ 二 一 上
⑦ レ レ 二 一レ 二 一レ
⑧ レ レ 二 一レ レ
⑨ レ 二 三- 一
① 三 二 一
② 丁 丙 二 一 乙 甲
③ 下 中 二 一 上
④ 四 三 二 一
⑤ 下 中 三 二 一 上
⑥ 下 四 三 二 一 上
⑦ 三 二 一 五 四 三 二 一
⑧ 六 五 四 三 二 一
⑨ 三 二- 一
⑩ 人 下 三 二 一 中 三 二 一 上 二 一 地 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 天
⑪ レ 丁 二 一 地 レ レ 二 一 下 二 一 二 一 上レ レ レ レ 天レ レ 丙 二 一 三 二 一 乙 甲レ
といふ「返り点」が表す、「訓読」の「順番」を、表すことが、出来る
従って、
(26)
( )〔 〕[ ]{ }〈 〉
といふ「括弧」は、思ふに、例へば、「新釈漢文大系 全120巻(別巻1)- 明治書院」の中に有る、「返り点」が表す、「全ての訓読の、順番」を、表すことが、出来る
(27)
私が思ふに、例へば、
⑪ 何不令人謂韓公叔曰秦之敢絶周而伐韓者信東周也公何不与周地発質使之楚秦必疑楚不信周是韓不伐也又謂秦曰韓彊与周地将以疑周於秦也周不敢不受(史記、周本紀)。
⑫ 使我長百獣(戦国策)。
といふ「漢文」には、固より、
⑪ 〈 { ( )[ ( )( )( )〔 ( )( )( ) 〕〔 ( ) 〕( ) ]( )[ ( )〔 ( ) 〕〔 ( ) 〕 ] } 〉
⑫ 〔 ( ) 〕
といふ「括弧(補足構造)」が有って、その、「括弧(補足構造)」に従って、
⑪ 何不令人謂韓公叔曰秦之敢絶周而伐韓者信東周也公何不与周地発質使之楚秦必疑楚不信周是韓不伐也又謂秦曰韓彊与周地将以疑周於秦也周不敢不受(史記、周本紀)。
⑫ 使我長百獣(戦国策)。
といふ「漢文」に対して、
⑪ レ 丁 二 一 地 レ レ 二 一 下 二 一 二 一 上レ レ レ レ 天レ レ 丙 二 一 三 二 一 乙 甲レ
⑫ 三 二 一
といふ「返り点」が、付いてゐる。
従って、
(28)
( )〔 〕[ ]{ }〈 〉
といふ「括弧」は、
(Ⅰ)レ 一レ 上レ 甲レ 天レ
(Ⅱ)一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・ ・ ・ ・ ・
(Ⅲ)上 中 下
(Ⅳ)甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
(Ⅴ)天 地 人
といふ「返り点」の、「代用ではない
平成29年07月09日、毛利太。

2017年7月7日金曜日

返り点、括弧:基本構造。

(01)
 ―「漢文の基本構造」―
(Ⅰ)   主語◇述語
(Ⅱ)   述語補足語
(Ⅲ)連修飾語+修飾語
(Ⅳ)連修飾語+修飾語 
(Ⅴ)  並列語・並列語
cf.
(鈴木直治、中国語と漢文、1975年、281~283頁)
(02)
右に加へて、
(Ⅵ)接続詞&
(Ⅶ)文末助詞
(Ⅷ)その他
が、「確認」出来る。
(03)
① 富・貴◇非(吾+願)也=
① 富貴は吾が願ひに非ざるなり。
に於いて、
① 富・貴 は、「並列語」であって、
① 富・貴 は、「主語◇」であって、
①       ◇非 は、
①      (吾+願)の「述語」であって、
①      (吾+願)は、
①       ◇非 の(補語)であって、
①       吾+ は、
①         願 の「連修飾語」であって、
①         願 は、
①       吾+ の「修飾語」である。
(04)
① 也 に関して、
① 富貴非吾願。 と、
① 富貴非吾願。の「関係」は、
① 富貴は吾が願ひではない。  と、
① 富貴は吾が願ひではないのだ。との「関係」に、「似てゐる」。
(05)
② 積(善)+家◇必+有(餘+慶)。
② 積善の家には必ず余慶有り。
に於いて、
② 積(善) は、
② 述語(補足語)
であって、
② 積(善)+ は、
②            家 に対しては、
② 連修飾語+ と、なってゐて、
②              必+ は、
②         有 に対して、
② 連修飾語+ と、なってゐて、
②            餘+ は、
②              慶 に対して、
② 連修飾語+ と、なってゐる。
(06)
③ 無〔人◇不(仁)〕。
③ 人にして、仁ならざるは無し。
に於いて、
③     人◇ は、「動態の、主語」である。
(07)
③ 無〔書◇不(読)〕
③ 書として、読まざるは無し。
であるならば、
③     書◇ は、「動態の、主語」である。
然るに、
(08)
③ 無〔夕◇不(飲)〕。
③ 夕べとして飲まざるは無し。
に於いて、
③     夕◇ は、「動態・動態の、主語」ではない。
従って、
(06)(07)(08)により、
(09)
③ 無〔人不(仁)〕。
③ 無〔書不(読)〕。
③ 無〔夕不(飲)〕。
であって、
③ 無〔人◇不(仁)〕。
③ 無〔書◇不(仁)〕。
③ 無〔夕◇不(飲)〕。
ではない。
(10)
④ 不〔常+有(白楽)〕。
④ 伯楽は、常には有らず。
である。
然るに、
(11)
④ 不人気、不可解、不正解、不文律、不用意。
であれば、
④ 五つとも、全て、「名詞」である。
従って、
(12)
④ 不常有
といふ「それ」も、「名詞」である。と、することが、「可能」である。
従って、
(13)
④ 伯楽+不常有=名詞名詞
である。と、することも、「可能」である。
従って、
(14)
④ 伯楽不常有。
④ 伯楽は、常には有らず(不常有)。
である。とすることも、「可能」である。
然るに、
(15)
(2)「倒置」により、次の各分は文の成分の位置が変わっている。
① 詠嘆 ・・・ 賢人哉回也(賢なるかな回や)。
② 強意 ・・・ 何亡国敗家之有(何ぞ国を亡ぼし家を敗ること之有らん)。
提示 ・・・ 故人不可以成敗論也(古人をば成敗を以て論ずべからざるなり)。
(中村幸弘・杉本完治、漢文文型 訓読の語法、2012年、36頁を参照)
従って、
(10)(15)により、
(16)
⑤ 伯楽不常有。
⑤ 伯楽は、常には有らず。
の場合も、
⑤ 不〔常+有(白楽)〕。
⑤ 伯楽は、常には有らず。
に対する、「提示」である。と、することも、「可能」である。
従って、
(16)により、
(17)
⑤ 伯楽不常有。
⑤ 伯楽は、常には有らず。
の場合は、それが「提示」であるとして、
⑤ (伯楽)不〔常+有(??)〕。
といふ風に、書くことも、「可能」である。

cf.
?? は、ワイルドカードで、
??=伯楽
(18)
⑥ 英文=Englishの文。
⑥ 中文=Chineseの文。
であるため、
⑥ 英文=English+文。
⑥ 中文=Chinese+文。
である。
従って、
(19)
⑥ 我◇非〈必+不{常+求[以〔解(中+文)+法〕解(漢+文)]+者}〉也。
⑥ 我は、必ずしも、常には、中文を解する法を以って漢文を解せんことを、求めざる者に非ざるなり。
に於いて、
⑥「必+」は、「連修飾語」であって、
⑥「常+」は、「連修飾語」であって、
⑥「中+」は、「連修飾語」であって、
⑥「英+」は、「連修飾語」であって、
⑥「必不常求以解中文法解漢文+」は、「連修飾語」である。
従って、
(01)(19)により、
(20)
⑥ 我非必不常求以解中文法解漢文者也=
⑥ 我◇非〈必+不{常+求[以〔解(中+文)+法〕解(漢+文)]+者}〉也。
といふ「漢文」は、
(Ⅰ)   主語◇述語
(Ⅱ)   述語補足語
(Ⅲ)連修飾語+被連修飾語
(Ⅳ)連修飾語+被連修飾語
といふ、「基本構造」によって、「出来てゐる」。
然るに、
(21)
論語でも孟子でも、訓読をしないと気分が出ないといふ人もあるが、これは孔子や孟子に日本人になってもらはないと気が済まないのと同様で、漢籍が国書であり、漢文が国語であった時代の遺風である。支那の書物が、好い国語に翻訳されることは、もっとも望ましいことであるが、翻訳された結果は、多かれ少なかれその書物の持ち味を棄てることは免れない、立体的なものが平面化することが想像される。持ち味を棄て、平面化したものに慣れると、その方が好くなるのは、恐るべき麻痺であって、いはば信州に育ったものが、生きのよい魚よりも、塩鮭をうまいと思ふ様ものである(「訓読」論 東アジア漢文世界と日本語、中村春作・市來津由彦・田尻祐一郎・前田勉 共編、2008年、60頁)。
然るに、
(22)
右のやうに述べてゐた、「中国語の先生」のやうな、「現役の中国語の先生」に対して、
⑥ 我非必不常求以解中文法解漢文者也。
に於いて、
⑥ 我 は、「主語であるか」。
⑥ 非 は、「どこまで、掛るのか」。
⑥ 必 は、「連用修飾語であるか」。
⑥ 不 は、「どこまで、掛るのか」。
⑥ 常 は、「連用修飾語であるか」。
⑥ 求 は、「どこまで、掛るのか」。
⑥ 以 は、「どこまで、掛るのか」
⑥ 解 は、「どこまで、掛るのか」
⑥ 中 は、「連体修飾語であるか」。
⑥ 文 は、「被連体修飾語であるか」。
⑥ 法 は、「被連体修飾語であるか」。
⑥ 解 は、「どこまで、掛るのか」。
⑥ 漢 は、「連体修飾語であるか」。
⑥ 文 は、「被連体修飾語であるか」。
⑥ 者 は、「被連体修飾語であるか」。
⑥ 也 は、「文末助詞であるか」。
といふ風に、「質問」した「結果」として、
⑥ 我非必不常求以解中文法解漢文者也=
⑥ 我◇非〈必+不{常+求[以〔解(中+文)+法〕解(漢+文)]+者}〉也。
である。といふことは、「有り得ない」わけではない
然るに、
(23)
漢語における語順は、国語と大きく違っているところがある。すなわち、その補足構造における語順は、国語とは全く反対である。しかし、訓読は、国語の語順に置きかえて読むことが、その大きな原則となっている。それでその補足構造によっている文も、返り点によって、国語としての語順が示されている(鈴木直治、中国語と漢文、1975年、296頁)。
従って、
(22)(23)により、
(24)
⑥ 我非必不常求以解中文法解漢文者也=
⑥ 我◇非〈必+不{常+求[以〔解(中+文)+法〕解(漢+文)]+者}〉也。
といふ「漢文」に於いて、
(Ⅰ)   主語◇述語
(Ⅱ)   述語補足語
(Ⅲ)連用修飾語+被連用修飾語
(Ⅳ)連体修飾語+被連体修飾語

(Ⅴ)  並列語・並列語
といふ「五つ」の内の、
(Ⅱ)   述語補足語
といふ「語順」だけが、「国語とは全く反対である。」といふ、ことになる。
従って、
(24)により、
(25)
⑥ 我非必不常求以解中文法解漢文者也=
⑥ 我◇非〈必+不{常+求[以〔解(中+文)+法〕解(漢+文)]+者}〉也。
といふ「基本構造」から、
⑥  ◇   +   +       +  +     +   +
を「除いた」、
⑥ 我非〈必不{常求[以〔解(中文)法〕解(漢文)]}者〉。
に於いて、
⑥ 非〈 〉⇒〈 〉非
⑥ 不{ }⇒{ }不
⑥ 求[ ]⇒[ ]求
⑥ 以〔 〕⇒〔 〕以
⑥ 解( )⇒( )解
⑥ 解( )⇒( )解
といふ「移動」を行った「結果」である、
⑥ 我〈必{常[〔中文)解(法〕以(漢文)解]求}不者〉非。
といふ「それ」は、「国語補足構造語順」である。
従って、
(25)により、
(26)
⑥ 我非必不常求以解中文法解漢文者也=
⑥ 我非〈必不{常求[以〔解(中文)法〕解(漢文)]}者〉也⇒
⑥ 我〈必{常[〔(中文)解法〕以(漢文)解]求}不者〉非也=
⑥ 我は〈必ずしも{常には[〔(中文を)解する法を〕以て(漢文を)解せんことを]求め}不る者に〉非ざるなり=
⑥ 我は〈必ずしも{どんな場合でも[〔(中文を)読解する法を〕用ゐて(漢文を)読解]しようと}しない者〉ではないのです。
といふ「漢文訓読」が、成立する。
cf.
A=どんな場合でも、中文を解する法を用ゐて漢文を読解しようとする者。
B=どんな場合でも、中文を解する法を用ゐて漢文を読解しようとしない者。
の内の、
私は、必ずしも、Bではない。
といふことは、
私は、時には、Aである場合もあるが、概ね、Bである場合の方が、多い。
といふことは、
私は、どちらかと言へば、中文を読解する法を用ゐて漢文を読解しようとしない者である。

といふ、「意味」になる。
然るに、
(27)
⑥ 我地〈必丁{常丙[下〔二(中一)上〕乙(漢甲)]}天〉。
に於いて、
⑥ 地〈 〉⇒〈 〉地
⑥ 丁{ }⇒{ }丁
⑥ 丙[ ]⇒[ ]丙
⑥ 下〔 〕⇒〔 〕下
⑥ 二( )⇒( )二
⑥ 乙( )⇒( )乙
といふ「移動」を行ふと、
⑥ 我〈必{常[〔(中一)二上〕下(漢甲)乙]丙}丁天〉地。
然るに、
(28)
⑥ 我〈必{常[〔(中一)二上〕下(漢甲)乙]丙}丁天〉地。
に於いて、
⑥ 一 = 文
⑥ 二 = 解
⑥ 上 = 法
⑥ 下 = 以
⑥ 甲 = 文
⑥ 乙 = 解
⑥ 丙 = 求
⑥ 丁 = 不
⑥ 天 = 者
⑥ 地 = 非
といふ、「代入(replacement)」を、行ふと、
⑥ 我〈必{常[〔(中文)解法〕以(漢文)解]求}不者〉非也=
⑥ 我は〈必ずしも{常には[〔(中文を)解する法を〕以て(漢文を)解せんことを]求め}不る者に〉非ざるなり。
といふ「漢文訓読」が、成立する。
従って、
(27)(28)により、
(29)
⑥ 我非必不常求以解中文法解漢文者也=
⑥ 我非〈必不{常求[以〔解(中文)法〕解(漢文)]}者〉也⇒
⑥ 我〈必{常[〔(中文)解法〕以(漢文)解]求}不者〉非也=
⑥ 我は〈必ずしも{常には[〔(中文を)解する法を〕以て(漢文を)解せんことを]求め}不る者に〉非ざるなり。
に於ける、「返り点」は、
⑥ 我地〈必丁{常丙[下〔二(中一)上〕乙(漢甲)]}天〉。
に於ける、
⑥  地  丁  丙 下 二  一 上 乙  甲   天
である。
cf.

従って、
(29)により、
(30)
⑥ 我非必不常求中文漢文也⇒ 

⑥ 我必常漢文中文也。
に於ける、
⑥ 地 丁 丙 下 二 一 上 乙 甲   天
といふ「返り点」は、その一方で、
⑥ 地〈丁{丙[下〔二(一)上〕乙(甲)]}天〉
といふ「括弧」であると、すべきである。
従って、
(01)(30)により、
(31)

「返り点・括弧」は、
 ―「漢文の基本構造」―
(Ⅰ)   主語◇述語
(Ⅱ)   述語補足語
(Ⅲ)連用修飾語+被連用修飾語
(Ⅳ)連体修飾語+被連体修飾語 
(Ⅴ)  並列語・並列語
に於ける、
(Ⅱ)漢文の、補足構造
を、表してゐる。
従って、
(32)
漢文補足構造における、語順は、国語とは全く反対である。」といふことから、「返り点括弧」は、「結果」として、「漢文補足構造」を、表してゐる。
従って、
(33)
【定義】返り点とは、漢文すなわち古典中国語語順を、日本語語順に変換する符号である(古田島洋介、湯城吉信、漢文訓読入門、2011年、45頁)。
といふ【定義】は、「一面的」である。といふ「意味」に於いて、「誤り」である。
(34)
・中国教育の普及によって、今や現代中国語による接近も可能となった。
・二種の接近法は、日本人にとって、それぞれ長所と短所がある。すなわち、両者は排除し合う関係ではなく、補い合う関係にあると考えるのが正しい(古田島洋介、湯城吉信、漢文訓読入門、2011年、10頁)。
とは、思はない。
(35)
学部の2年生でこの学習会に参加していた者たち二三人が、あるとき連れだってわたしの所に来、「学而優則仕」と書いた紙切れを示して、これどういう意味ですかと、たずねた。どうしたのか、と聞くと、数日前の”記録新聞”に出て来て、そのときの「注釈」を聞きながら書くことは書いたが、意味がわからないのでという。そうか、これは「論語」の中の句で、「学んでゆとりがあったら官吏になる」ということだと説明した。それから1週間か十日ぐらいたったある夜、わたしは何か所かわからない箇所があった。あとで、みんなで読み合わせ、突き合わせて解読して行くうち、わたしが「次の一句が全然わからなかった。」というと、そばにいた二三人の学生が一斉に笑い出して、いった。「先生、そこはこの間、先生がぼくたちに教えてくれた”Xué ér yōu zé shì”ですよ!」これがわたしであり、あとで述べる「A先生」なのである。漢字で書かれた”学而優則仕”を見ると、一応”Xué ér yōu zé shì”と発音することはする。しかし、この一句の意味は、といえば、「マナンデユウナレバスナワチツコウ」であり、「学んでゆとりが有ったら官吏になる」なのだと、思う。これはまったく「訓読」で得た知識であり、漢字で書かれたものを、目だけに頼り日本語だけで考えたものである(牛島徳次、中國語の学び方、1977年、59・60頁)。
然るに、
(36)
「学而優則仕(学びて優なれば、則ち仕ふ)。」といふ『これ以上簡単なそれが無いくらひに「簡単な漢文」』さえも、「中国語」としては、読めないのであれば、そのやうな「現代中国語」を、「わざわざ、苦労をして、学ぶ気」には、なれない。
(37)
中国の口語文(白話文)も、漢文とおなじように漢字を使っていますが、もともと二つのちがった体系で、単語も文法もたいへんちがうのですから、いっしょにあつかうことはできません。漢文中国語は別のものです(魚返善雄、漢文入門、1966年、17頁)。
といふのであれば、
・二種の接近法(訓読による接近法・現代中国語による接近法)は、日本人にとって、それぞれ長所と短所がある。
とは言ふものの、
現代中国語による接近。
に関しては、長所が、あるとは、思へない
平成29年07月07日。毛利太。