2021年1月11日月曜日

「ド・モルガンの法則」と「ならば(→)」。

―「先程(令和03年01月11日)」の記事を書き直します。―
(01)
(ⅰ)
1   (1)  ~P∨Q   A
 2  (2)  P&~Q   A
  3 (3)  ~P     A
 2  (4)  P      2&E
 23 (5)  ~P&P   34&I
  3 (6)~(P&~Q)  25RAA
   7(7)     Q   A
 2  (8)    ~Q   2&E
 2 7(9)  Q&~Q   78&I
   7(ア)~(P&~Q)  29RAA
1   (イ)~(P&~Q)  1367ア∨E
(ⅱ)
1   (1) ~(P&~Q)  A
 2  (2) ~(~P∨Q)  A
  3 (3)   ~P     A
  3 (4)   ~P∨Q   3∨I
 23 (5) ~(~P∨Q)&
         (~P∨Q)  24&I
 2  (6)  ~~P     35RAA
 2  (7)    P     6DN
   8(8)      Q   A
   8(9)   ~P∨Q   8∨I
 2 8(ア) ~(~P∨Q)&
         (~P∨Q)  29&I
 2  (イ)     ~Q   8アRAA
 2  (ウ)   P&~Q   7イ&I
12  (エ) ~(P&~Q)&
         (P&~Q)  1ウ&I
1   (オ)~~(~P∨Q)  2エRAA
1   (カ)   ~P∨Q   オDN
従って、
(01)により、
(02)
①  ~P∨ Q
② ~(P&~Q)
に於いて、
①=② は、「ド・モルガンの法則」である。
従って、
(02)により、
(03)
「日本語」で言ふと、
① Pでないか、または、Qである。
② Pであって、尚且つ、Qでない。といふことはない。
に於いて、
①=② は、「ド・モルガンの法則」である。
然るに、
(04) (ⅱ)
1  (1)~(P&~Q)  A
 2 (2)  P      A
  3(3)    ~Q   A
 23(4)  P&~Q   23&I
123(5)~(P&~Q)&
       (P&~Q)  14&I
12 (6)   ~~Q   35RAA
12 (7)     Q   6DN
1  (8)  P→ Q   27CP
(ⅲ)
1  (1)  P→ Q  A
 2 (2)  P&~Q  A
 2 (3)  P     2&E
12 (4)     Q  13MPP
 2 (5)    ~Q  2&E
12 (6)  Q&~Q  45&I
1  (7)~(P&~Q) 26RAA
従って、
(04)により、
(05)
② ~(P&~Q)
③   P→ Q
に於いて、
②=③ である。
従って、
(05)により、
(06)
「日本語」で言ふと、
② Pであって、尚且つ、Qでない。といふことはない。
③ Pであるならば、Qである。
に於いて、
②=③ である。
従って、
(01)~(06)により、
(07)
①  ~P∨ Q ≡ Pでないか、または、Qである。
② ~(P&~Q)≡(Pであって、Qでない)といふことはない。
③   P→ Q ≡ Pであるならば、Qである。
に於いて、
①=②=③ であって、
①=② は、「ド・モルガンの法則」である。
従って、
(07)により、
(08)
① 2は奇数でないか、または、明日は雪である。
②(2が奇数であって、明日が雪でない)といふことはない。
③ 2が奇数であるならば、明日は雪である。
に於いて、
①=②=③ であって、
①=② は、「ド・モルガンの法則」である。
然るに、
(09)
④ 明日が雪であらうと、雪でなからうと、2は奇数でない。
従って、
(10)
③「2が奇数でない」ことと、
④「明日が雪である」こととは、「関係」が無い。
従って、
(10)により、
(11)
③ 2が奇数であるならば、明日は雪である。
といふ「仮言命題」は、「普通」ではなく、「変」である。
然るに、
(12)
① 2は偶数である。
といふ「命題」は、「真」である。
従って、
(12)により、
(13)
① 2は偶数であるか、または、明日は雪である。
といふ「選言命題」は、「真」である。
然るに、
(14)
① 2は奇数でないか、または、明日は雪である。
といふことは、
① 2は偶数であるか、または、明日は雪である。
といふことに、他ならない。
従って、
(13)(14)により、
(15)
① 2は奇数でないか、または、明日は雪である。
といふ「選言命題」は、「真」である。
従って、
(08)(14)(15)により、
(16)
① 2は奇数でないか、または、明日は雪である。
③ 2が奇数であるならば、明日は雪である。
に於いて、
①=③ であって、尚且つ、
① は、「真」であり、それ故、
③ も、「真」である。
従って、
(11)(16)により、
(17)
③ 2が奇数であるならば、明日は雪である。
といふ「仮言命題」は、「変」であるが、「真」である。
然るに、
(18)
③ 2が奇数であるならば、明日は雪である。
といふ「仮言命題」は、「真」であるが、その一方で、
③ 2は奇数である。
といふ「命題」は、「偽」であって、「真」ではない。
従って、
(18)により、
(19)
③ 2が奇数であるならば、明日は雪である。
といふ「仮言命題」は、「真」であるが、
③ 2は奇数である。
といふ「命題」は、「偽」である。 が故に、
③ 明日は雪であるか、
③ 明日は雪でないかは、「不明」である。
従って、
(20)
(ⅰ)2が奇数であるならば、明日は雪である。然るに、
(ⅱ)2は奇数である(はウソである)。故に、
(ⅲ)明日は雪である。
といふ「論証」は、「健全」ではない。
然るに、
(21)
論理学が主として関心をもつのは、論証の健全性(soundness)および不健全性(unsoundness)であって、論理学は検証 ― どのような研究領域であれ ― が受け入れられるための条件を、出来るだけ正確にしめそうとするのである。
(E.J.レモン 著、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、1973年、3頁)
従って、
(19)(20)(21)により、
(22)
(ⅰ)2が奇数であるならば、明日は雪である。然るに、
(ⅱ)2は奇数である(はウソである)。故に、
(ⅲ)明日は雪である。
といふ「論証」は、「健全」ではない。
といふことを、「理解」してゐるのであれば、
③ 2が奇数であるならば、明日は雪である。
といふ「仮言命題」は、「変」であって、「真」であるとしても、敢へて、
③ 2が奇数であるならば、明日は雪である。
といふ「仮言命題」を、「偽」であるとする「必要」は、無い。
令和03年01月11日、毛利太。

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