2021年1月29日金曜日

「ルカジェヴィッツの公理(Ⅰ)」と「同一律」。

(01)
(ⅰ)
1(1)     P  A
1(2)  ~Q∨P  1∨I
1(3)   Q→P  2含意の定義
 (4)P→(Q→P) 13CP
cf.
(ⅰ)
1     (1)     P   A
1     (2) ~Q∨ P   1∨I
 3    (3)  Q&~P   A
  4   (4) ~Q      A
 3    (5)  Q      3&E
 34   (6) ~Q&Q    45&I
  4   (7)~(Q&~P)  36RAA
   8  (8)     P   A
  3   (9)    ~P   3&E
  38  (ア)  P&~P   89&I
   8  (イ)~(Q&~P)  3アRAA
1     (ウ)~(Q&~P)  2478イ∨E
    エ (エ)  Q      A
     オ(オ)    ~P   A
    エオ(カ)  Q&~P   エオ&I
1   エオ(キ)~(Q&~P)&
          (Q&~P)  ウカ&I
1   エ (ク)   ~~P   オキRAA
1   エ (ケ)     P   クDN
1     (コ)   Q→P   エケCP
      (サ)P→(Q→P)  1コCP
従って、
(01)により、
(02)
① P→(Q→P)
① Pならば(QであるならばPである)。
は、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(01)により、
(03)
1(1)      P  A
1(2)    Q∨P  1∨I
1(3)   ~Q→P  2含意の定義
 (4)P→(~Q→P) 13CP
cf.
1     (1)      P   A
1     (2)   Q∨ P   1∨I
 3    (3)  ~Q&~P   A
  4   (4)   Q      A
 3    (5)  ~Q      3&E
 34   (6)   Q&~Q   45&I
  4   (7)~(~Q&~P)  36RAA
   8  (8)      P   A
  3   (9)     ~P   3&E
  38  (ア)   P&~P   89&I
   8  (イ)~(~Q&~P)  3アRAA
1     (ウ)~(~Q&~P)  2478イ∨E
    エ (エ)  ~Q      A
     オ(オ)     ~P   A
    エオ(カ)  ~Q&~P   エオ&I
1   エオ(キ)~(~Q&~P)&
          (~Q&~P)  ウカ&I
1   エ (ク)    ~~P   オキRAA
1   エ (ケ)      P   クDN
1     (コ)   ~Q→P   エケCP
      (サ)P→(~Q→P)  1コCP
従って、
(03)により、
(04)
② P→(~Q→P)
② Pならば(QでないならばPである)。
も、「恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(02)(04)により、
(05)
① P→( Q→P)
② P→(~Q→P)
は、両方とも、「恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(06)
① P→( Q→P)
② P→(~Q→P)
に於いて、
① Q=P
② Q=P
といふ「代入(Substitution)」を行ふと、
③ P→( P→P)
④ P→(~P→P)
③ Pならば(PであるならばPである)。
④ Pならば(PでないならばPである)。
は、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(07)
(ⅲ)
 (1)P→( P→P) TI(定理導入の規則)
2(2)P        A
2(3)    P→P  12MPP
2(4)      P  23MPP
 (5)P→P      24CP
(ⅳ)
 (1)P→(~P→P)  TI(定理導入の規則)
2(2)P         A
2(3)   ~P→P   12MPP
2(4)    P∨P   3含意の定義
2(5)    P     4反復律
 (6)P→P       25CP
cf.
(ⅳ)
     (1)P→(~P→P)  TI(定理導入の規則)
2    (2)P         A
2    (3)   ~P→P   12MPP
 4   (4)  ~(P∨P)  A
  5  (5)    P     A
  5  (6)    P∨P   5∨I
 45  (7)  ~(P∨P)&
           (P∨P)  46&I
 4   (8)   ~P     57RAA
24   (9)      P   38MPP
24   (ア)    P∨P   9∨I
24   (イ)  ~(P∨P)&
           (P∨P)  4ア&I
2    (ウ) ~~(P∨P)  4イRAA
2    (オ)    P∨P   ウDN
   カ (カ)    P     A
    キ(キ)      P   A
2    (ク)    P     2カカキキ∨E
     (ケ)  P→P     2クCP
従って、
(06)(07)により、
(08)
③ P→( P→P)
④ P→(~P→P)
③ Pならば(PであるならばPである)。
④ Pならば(PでないならばPである)。
が、「恒真式(トートロジー)」であるならば、
③ P→P
④ P→P
③ PならばPである。
④ PならばPである。
は、「恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(01)~(08)により、
(09)
① P→( Q→P)
② P→(~Q→P)
① Pならば(QであるならばPである)。
② Pならば(QでないならばPである)。
といふ「恒真式(トートロジー)」を、「公理」とするならば、
③ P→P(同一律)
④ P→P(同一律)
は、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(10)
① P→( Q→P)
② P→(~Q→P)
に於いて、
① は、「ルカジェヴィッツの公理(Ⅰ)」である。
然るに、
(11)
① P→( Q→P)
② P→( R→P)
に於いて、
① が、「ルカジェヴィッツの公理(Ⅰ)」である。
といふのであれば、
② も、「ルカジェヴィッツの公理(Ⅰ)」である。
従って、
(11)により、
(12)
例へば、
① 日本人ならば(性であるならば、日本人である。)
② 日本人ならば(性であるならば、日本人である。)
に於いて、
① は、「ルカジェヴィッツの公理(Ⅰ)」であって、
② は、「ルカジェヴィッツの公理(Ⅰ)」である。
従って、
(12)により、
(13)
① 日本人ならば(男性であるならば、日本人である。)
② 日本人ならば(男性でないならば、日本人である。)
に於いて、
① は、「ルカジェヴィッツの公理(Ⅰ)」であって、
② は、「ルカジェヴィッツの公理(Ⅰ)」である。
従って、
(13)により、
(14)
① 日本人ならば(男性であらうと、男性でなからうと、日本人である。)
② 日本人ならば(男性でなからうと、男性であらうと、日本人である。)
に於いて、
① は、「ルカジェヴィッツの公理(Ⅰ)」であって、
② は、「ルカジェヴィッツの公理(Ⅰ)」である。
従って、
(15)により、
(16)
① P→( Q→P)
② P→(~Q→P)
である所の、「ルカジェヴィッツの公理(Ⅰ)」は、
① Pならば(Qであらうと、なからうと、Pである。)
② Pならば(Qでなからうと、あらうと、Pである。)
といふ「意味」である。
令和03年01月29日、毛利太。

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