2021年1月21日木曜日

「パースの法則」の「対偶(?)」。

(01)
(a)「対偶の証明」は、   (13)を参照せよ。
(b)「含意の定義の証明」は、(14)を参照せよ。
(c)「ド・モルガンの法則」は(15)を参照せよ。
(02)
 ―「パースの法則」の証明。―
1   (1)  (P→Q)→P   A
 2  (2)  ~P∨Q      A
 2  (3)   P→Q      2含意の定義
12  (4)        P   13MPP
1   (5) (~P∨Q)→P   24MPP
1   (6)~(~P∨Q)∨P   5含意の定義
  7 (7)~(~P∨Q)     A
  7 (8)  P&~Q      7ド・モルガンの法則
  7 (9)  P         8&E
   ア(ア)        P   A
1   (イ)  P         179アア∨E
    (ウ)((P→Q)→P)→P 1イCP
然るに、
(03)
1   (1)  (P→Q)→~Q     A
 2  (2)  ~P∨Q         A
 2  (3)   P→Q         2含意の定義
12  (4)        ~Q     13MPP
1   (5) (~P∨Q)→~Q     24MPP
1   (6)~(~P∨Q)∨~Q     5含意の定義
  7 (7)~(~P∨Q)        A
  7 (8)  P&~Q         7ド・モルガンの法則
  7 (9)    ~Q         8&E
   ア(ア)        ~Q     A
1   (イ)    ~Q         679アア∨E
    (ウ) ((P→Q)→~Q)→~Q 1イCP
従って、
(02)(03)により、
(04)
①((P→Q)→ P)→ P
②((P→Q)→~Q)→~Q
に於いて、
① は、「恒真式(トートロジー)」であって、
② も、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(05)
②   P→ Q
~Q→~P
に於いて、
②=③ は、「対偶」である。
従って、
(05)により、
(06)
②(( P→ Q)→~Q)→~Q
③((~Q→~P)→~Q)→~Q
に於いて、
②=③ である。
然るに、
(07)
①(( P→ Q)→ P)→ P
に於いて、
P=~Q
Q=~P
といふ「代入」を行ふと、
③((~Q→~P)→~Q)→~Q
従って、
(07)により、
(08)
P=~Q
Q=~P
であるとすると、
①(( P→ Q)→ P)→ P
③((~Q→~P)→~Q)→~Q
に於いて、
①=③ である。
e.g.
P(奇数である)=Q(偶数でない)。
Q(偶数である)=P(奇数でない)。
従って、
(06)(07)(08)により、
(09)
P=~Q
Q=~P
であるとすると、
①(( P→ Q)→ P)→ P
②(( P→ Q)→~Q)→~Q
③((~Q→~P)→~Q)→~Q
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(09)により、
(10)
Pである=Qでない。
Qである=Pでない。
とすると、
①((Pであるならば、Qである)ならば、Pである)ならばPである。
②((Pであるならば、Qである)ならば、Qでない)ならばQでない。
③((Qでないならば、Pでない)ならば、Qでない)ならばQでない。
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(11)
命題計算では、パースの法則は((P→Q)→P)→P のことを言う。
(ウィキペディア)
従って、
(10)(11)により、
(12)
①((Pであるならば、Qである)ならば、Pである)ならばPである。
②((Pであるならば、Qである)ならば、Qでない)ならばQでない。
③((Qでないならば、Pでない)ならば、Qでない)ならばQでない。
といふ「不思議なトートロジー」は、「パースの法則」である。
(13)
 ―「対偶」の証明。―
(ⅰ)
1  (1) P→ Q A
 2 (2)   ~Q A
  3(3) P    A
1 3(4)    Q 13MPP
123(5) ~Q&Q 24&I
12 (6)~P    35RAA
1  (7)~Q→~P 26CP
(ⅱ)
1  (1) ~Q→~P 26CP
 2 (2)  P    A
  3(3) ~Q    A
1 3(4)    ~P 13MPP
123(5)  P&~P 24&I
12 (6)~~Q    3RAA
12 (7)  Q    6DN
1  (8)  P→Q  27CP
(14)
 ―「含意の定義」の証明。―
(ⅰ)
1  (1)    P→Q  A
 2 (2) ~(~P∨Q) A
  3(3)   ~P    A
  3(4)   ~P∨Q  3∨I
 23(5) ~(~P∨Q)&
        (~P∨Q) 24&I
 2 (6)  ~~P    35RAA
 2 (7)    P    6DN
12 (8)      Q  17MPP
12 (9)   ~P∨Q  8∨I
12 (ア) ~(~P∨Q)&
        (~P∨Q) 29&I
1  (イ)~~(~P∨Q) 2アRAA
1  (ウ)   ~P∨Q  イDN
(ⅱ)
1     (1)  ~P∨Q   A
 2    (2)  P&~Q   A
  3   (3)  ~P     A
 2    (4)  P      2&E
 23   (5)  ~P&P   34&I
  3   (6)~(P&~Q)  25RAA
   7  (7)     Q   A
 2    (8)    ~Q   2&E
 2 7  (9)  Q&~Q   78&I
   7  (ア)~(P&~Q)  29RAA
1     (イ)~(P&~Q)  1367ア∨E
    ウ (ウ)  P      A
     エ(エ)    ~Q   A
    ウエ(オ)  P&~Q   ウエ&I
1   ウエ(カ)~(P&~Q)&
          (P&~Q)  イオ&I
1   ウ (キ)   ~~Q   エカRAA
1   ウ (ク)     Q   キDN
1     (ケ)  P→ Q   ウクCP
(15)
 ―「ド・モルガンの法則」の証明。―
(ⅰ)
1   (1) ~( P& Q)  A
 2  (2) ~(~P∨~Q)  A
  3 (3)   ~P      A
  3 (4)   ~P∨~Q   3∨I
 23 (5) ~(~P∨~Q)&
         (~P∨~Q)  24&I
 2  (6)  ~~P      35RAA
 2  (7)    P      6DN
   8(8)      ~Q   A
   8(9)   ~P∨~Q   8∨I
 2 8(ア) ~(~P∨~Q)&
          ~P∨~Q   29&I
 2  (イ)     ~~Q   8アRAA
 2  (ウ)       Q   イDN
 2  (エ)    P& Q   7ウ&I
12  (オ) ~( P& Q)&
         ( P& Q)  1エ&I
1   (カ)~~(~P∨~Q)  2オRAA
1   (キ)   ~P∨~Q   カDN
(ⅱ)
1   (1)   ~P∨~Q   A
 2  (2)    P& Q   A
  3 (3)   ~P      A
 2  (4)    P      2&E
 23 (5)   ~P&P    34&I
  3 (6) ~( P& Q)  25RAA
   7(7)      ~Q   A
 2  (8)       Q   2&E
 2 7(9)    ~Q&Q   78&I
   7(ア) ~( P& Q)  29RAA
1   (イ) ~( P& Q)  1367ア∨E
令和03年01月20日、毛利太。

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