(01)
(ハ)量記号を一つにまとめたり、二つに分けたりするときの法則
8.∀x(Fx&Gx)≡∀x(Fx)&∀x(Gx)
9.∃x(Fx∨Gx)≡∃x(Fx)∨∃x(Gx)
10.∃x(Fx→Gx)≡∀x(Fx)→∃x(Gx)
etc.・・・・・
(沢田允、現代論理学入門、1962年、139頁)
然るに、
(02)
8.「すべての人は、フランス人の、学生である。」≡「すべての人はフランス人であって、すべての人は学生である。」
9.「 ある人は、フランス人か、学生である。」≡「 ある人はフランス人であるか、 ある人は学生である。」
といふ「等式」は、「当然」である。
然るに、
(03)
10.「ある人は、フランス人であるならば、学生である。」≡「すべての人がフランス人であるならば、ある人は学生である。」
といふ「等式」は、極めて、「分かりにくい」。
然るに、
(04)
(ⅰ)
1 (1) ∃x(Fx→Gx) A
2 (2) ∀x(Fx) A
3(3) Fa→Ga A
2 (4) Fa 2UE
23(5) Ga 34MPP
23(6) ∃x(Gx) 5EI
12 (7) ∃x(Gx) 136EE
1 (8)∀x(Fx)→∃x(Gx) 27CP
(ⅱ)
1 (1) ∀x(Fx)→∃x(Gx) A
1 (2)~∀x(Fx)∨∃x(Gx) 1含意の定義
3 (3)~∀x(Fx) A
3 (4)∃x(~Fx) 3量化子の関係
5 (5) ~Fa A
5 (6) ~Fa∨Ga 5∨I
5 (7) Fa→Ga 6含意の定義
5 (8) ∃x(Fx→Gx) 7EI
3 (9) ∃x(Fx→Gx) 358EE
ア (ア) ∃x(Gx) A
イ(イ) Ga A
イ(ウ) ~Fa∨Ga イ∨I
イ(エ) Fa→Ga ウ含意の定義
イ(オ) ∃x(Fx→Gx) イEI
ア (カ) ∃x(Fx→Gx) アイオEE
1 (キ) ∃x(Fx→Gx) 139アカ∨I
従って、
(04)により、
(05)
確かに、
10.∃x(Fx→Gx)≡∀x(Fx)→∃x(Gx)
10.「ある人は、フランス人であるならば、学生である。」≡「すべての人がフランス人であるならば、ある人は学生である。」
という「等式」は、「正しい」。
従って、
(03)(04)(05)により、
(06)
10.「ある人は、フランス人であるならば、学生である。」≡「すべての人がフランス人であるならば、ある人は学生である。」
という「等式」は、「述語論理的」には、「正しい」ものの、「直観的」には、「分かりにくい」。
令和03年08月11日、毛利太。
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