2021年8月8日日曜日

「述語論理」に於ける「ド・モルガンの法則(量化子の関係)」。

(01)
(ⅰ)
1  (1) ~∀x( Fx)  A
 2 (2) ~∃x(~Fx)  A
  3(3)     ~Fa   A
  3(4)  ∃x(~Fx)  3EI
 23(5) ~∃x(~Fx)&
        ∃x(~Fx)  24&I
 2 (6)    ~~Fa   35RAA
 2 (7)      Fa   6DN
 2 (8)  ∀x( Fx)  7UI
12 (9) ~∀x( Fx)&
        ∀x( Fx)  18&I
1  (ア)~~∃x(~Fx)  29RAA
1  (イ)  ∃x(~Fx)  アDN
(ⅱ)
1  (1)  ∃x(~Fx)  A
 2 (2)  ∀x( Fx)  A
  3(3)     ~Fa   A
 2 (4)      Fa   2UE
 23(5)  ~Fa&Fa   34&I
  3(6) ~∀x( Fx)  25RAA
1  (7) ~∀x( Fx)  136EE
従って、
(01)により、
(02)
① ~∀x( Fx)
②  ∃x(~Fx)
に於いて、
①=② である(量化子の関係)。
然るに、
(03)
(ⅰ)
1    (1)  ~{Fa& Fb& Fc}  A
 2   (2) ~{~Fa∨~Fb∨~Fc}  A
  3  (3)   ~Fa           A
  3  (4)   ~Fa∨~Fb       3∨I
  3  (5)   ~Fa∨~Fb∨~Fc   4∨I
 23  (6) ~{~Fa∨~Fb∨~Fc}&
          {~Fa∨~Fb∨~Fc}  25&I
 2   (7)  ~~Fa           36RAA
 2   (8)    Fa           7DN
   9 (9)       ~Fb       A
   9 (ア)   ~Fa∨~Fb       9∨I
   9 (イ)   ~Fa∨~Fb∨~Fb   ア∨I
 2 9 (ウ) ~{~Fa∨~Fb∨~Fc}&
          {~Fa∨~Fb∨~Fc}  2イ&I
 2   (エ)      ~~Fb       9ウRAA
 2   (オ)        Fb       エRAA
    カ(カ)           ~Fc   A
    カ(キ)       ~Fb∨~Fc   ∨I
    カ(ク)   ~Fa∨~Fb∨~Fc   キ∨I
 2  カ(ケ) ~{~Fa∨~Fb∨~Fc}&
          {~Fa∨~Fb∨~Fc}  2ク&I
 2   (コ)          ~~Fc   カケRAA
 2   (サ)            Fc   コDN
 2   (シ)      Fa&Fb      8オ&I
 2   (ス)      Fa&Fb&Fc   サシ&I
12   (セ)    ~{Fa&Fb&Fc}&
             {Fa&Fb&Fc}  1ス&I
1    (ソ)~~{~Fa∨~Fb∨~Fc}  2セRAA
1    (タ)   ~Fa∨~Fb∨~Fc   ソDN
(ⅱ)
1     (1)  ~Fa∨~Fb∨~Fc   A
 2    (2)   Fa& Fb& Fc   A
1     (3) ~Fa∨(~Fb∨~Fc)  1結合法則
  4   (4) ~Fa            A
 2    (5)   Fa           2&E
 24   (6) ~Fa&Fa         45&I
  4   (7) ~{Fa& Fb& Fc}  26RAA
   8  (8)     (~Fb∨~Fc)  A
    9 (9)      ~Fb       A
 2    (ア)       Fb       2&E
 2  9 (イ)      ~Fb&Fb    9ア&I
    9 (ウ) ~{Fa& Fb& Fc}  2イRAA
     エ(エ)          ~Fc   A
 2    (オ)           Fc   2&E
 2   エ(カ)       ~Fc&Fc   エオ&I
     エ(キ) ~{Fa& Fb& Fc}  2カRAA
   8  (ク) ~{Fa& Fb& Fc}  89ウエキ∨E
1     (ケ) ~{Fa& Fb& Fc}  34789∨E
従って、
(03)により、
(04)
① ~{Fa& Fb& Fc}
②  ~Fa∨~Fb∨~Fc
に於いて、
①=② である(ド・モルガンの法則)。
然るに、
(05)
{すべてのx}={a,b,c}
として、
① ~{Fa& Fb& Fc}
②  ~Fa∨~Fb∨~Fc
といふ「論理式」は、
① ~∀x( Fx)
②  ∃x(~Fx)
といふ「述語論理式」に、等しい。
従って、
(01)~(05)により、
(06)
① ~∀x( Fx)
②  ∃x(~Fx)
に於いて、
①=② である(量化子の関係)といふことは、
① ~{Fa& Fb& Fc}
②  ~Fa∨~Fb∨~Fc
に於いて、
①=② である(ド・モルガンの法則)といふことに、他ならない。
然るに、
(07)
① ~∀x( Fx)
②  ∃x(~Fx)
といふことは、
①(すべてのxが、Fである)といふわけではない。
②(Fでないx)が存在する。
といふ、ことである。
従って、
(06)(07)により、
(08)
①(すべてのxが、Fである)といふわけではない。
②(Fでないx)が存在する。
に於いて、
①=② である。
といふことを、「(述語論理に於ける)ド・モルガンの法則」といふ。
令和03年08月08日、毛利太。

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