2024年2月12日月曜日

「恒真式」が「恒真(トートロジー)」である所以。

(01)
1   (1) P→Q                A
 2  (2) R∨P                A
  3 (3) R                  A
  3 (4) R∨Q                3∨I
   5(5)   P                A
1  5(6)   Q                15MPP
1  5(7) R∨Q                6∨I
12  (8) R∨Q                23457∨E
1   (9)(R∨P)→(R∨Q)         28CP
    (ア)(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q)) 19CP
従って、
(01)により、
(02)
① P→Q,R∨P├ R∨Q
②     P→Q├(R∨P)→(R∨Q)
③        ├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
といふ「3つの連式」は、「恒真(トートロジー)的」である。
然るに、
(03)
(ⅰ)
1(1)~(R∨Q) A
1(2)~R&~Q  1ド・モルガンの法則
(ⅱ)
1(1)~( (R∨P)→(R∨Q)) A
1(2)~(~(R∨P)∨(R∨Q)) 1含意の定義
1(3)  (R∨P)&~(R∨Q)  2ド・モルガンの法則
1(4)  (R∨P)         3&E
1(5) ~~R∨P          4DN
1(6)  ~R→P          5含意の定義
1(7)         ~R&Q   3&E
1(8)         ~R     7&E
1(9)            Q   7&E
1(ア)     P          68MPP
1(イ)     P&Q        9ア&I
(ⅲ)
1(1)~( ( P→Q)→ ( (R∨P)→(R∨Q))) A
1(2)~( (~P∨Q)→ ( (R∨P)→(R∨Q))) 1含意の定義
1(3)~(~(~P∨Q)∨ ( (R∨P)→(R∨Q))) 2含意の定義
1(4)~(~(~P∨Q)∨ (~(R∨P)∨(R∨Q))) 3含意の定義
1(5)   (~P∨Q)&~(~(R∨P)∨(R∨Q))  4ド・モルガンの法則
1(6)   (~P∨Q)                  5&E
1(7)          ~(~(R∨P)∨(R∨Q))  5&E
1(8)            (R∨P)&~(R∨Q)   7ド・モルガンの法則
1(9)             R∨P           8&E
1(ア)                  ~(R∨Q)   8&E
1(イ)                  ~R&~Q    ア、ド・モルガンの法則
1(ウ)                  ~R       イ&E
1(エ)                     ~Q    イ&E
1(オ)     P→Q                   6含意の定義
1(カ)    ~P                     エオMTT
1(キ)   ~R&~P                   ウカ&I
1(ク)  ~(R∨P)                   キ、ド・モルガンの法則
1(ケ)  ~(R∨P)&(R∨P)             9ク&I
従って、
(02)(03)により、
(04)
① P→Q,R∨P├ R∨Q
②     P→Q├(R∨P)→(R∨Q)
③        ├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
に於ける、
①  R∨Q
②(R∨P)→(R∨Q)
③(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
に対する、それぞれの「否定」である所の、
①  ~(R∨Q)
② ~((R∨P)→(R∨Q))
③ ~((P→Q)→((R∨P)→(R∨Q)))
に於いて、
① は「矛盾」ではなく
② も「矛盾」ではなく
③ は「矛盾」であるが、「矛盾」は「」である。
従って、
(04)により、
(05)
①  R∨Q
②(R∨P)→(R∨Q)
③(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
に於いて、
① は、その「否定」が「偽」でないが故に、それ自体は、「真」でも「偽」でもなく、
② も、その「否定」が「偽」でないが故に、それ自体は、「真」でも「偽」でもなく、
③ は、その「否定」が「偽」であるが故に、それ自体が、「」である。
従って、
(05)により、
(06)
「ヒルベルト・アッカーマンの公理(4)」である所の、
③(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
といふ「論理式」は、それ自体が「」である。
然るに、
(07)
(ⅰ)
1(1)  P& Q& R            A
1(2)        R            A
1(3)               R∨Q   2∨I
1(4)       ~(R∨P)∨(R∨Q)  3∨I
1(5)        (R∨P)→(R∨Q)  4含意の定義
1(6)~(P→Q)∨((R∨P)→(R∨Q)) 5∨I
1(7) (P→Q)→((R∨P)→(R∨Q)) 6含意の定義
(ⅱ)
1(1)  P& Q&~R             A
1(2)     Q                A
1(3)               R∨Q   2∨I
1(4)       ~(R∨P)∨(R∨Q)  3∨I
1(5)        (R∨P)→(R∨Q)  4含意の定義
1(6)~(P→Q)∨((R∨P)→(R∨Q)) 5∨I
1(7) (P→Q)→((R∨P)→(R∨Q)) 6含意の定義
(ⅲ)
(ⅰ)
1(1)  P&~Q& R            A
1(2)        R            A
1(3)               R∨Q   2∨I
1(4)       ~(R∨P)∨(R∨Q)  3∨I
1(5)        (R∨P)→(R∨Q)  4含意の定義
1(6)~(P→Q)∨((R∨P)→(R∨Q)) 5∨I
1(7) (P→Q)→((R∨P)→(R∨Q)) 6含意の定義
(ⅳ)
1 (1) P&~Q&~R             A
 2(2) P→ Q                A
1 (3) P                   1&E
12(4)    Q                23MPP
1 (5)   ~Q                1&E
12(6)    Q&~Q             45&I
1 (7)~(P→Q)               26RAA
1 (8)~(P→Q)∨((R∨P)→(R∨Q)) 7∨I
1 (9)( P→Q)→((R∨P)→(R∨Q)) 1含意の定義
(ⅴ)
1(1) ~P& Q& R            A
1(2)     Q               A
1(3)               R∨Q   2∨I
1(4)       ~(R∨P)∨(R∨Q)  3∨I
1(5)        (R∨P)→(R∨Q)  4含意の定義
1(6)~(P→Q)∨((R∨P)→(R∨Q)) 5∨I
1(7) (P→Q)→((R∨P)→(R∨Q)) 6含意の定義
(ⅵ)
1(1) ~P& Q&~R            A
1(2)     Q               A
1(3)               R∨Q   2∨I
1(4)       ~(R∨P)∨(R∨Q)  3∨I
1(5)        (R∨P)→(R∨Q)  4含意の定義
1(6)~(P→Q)∨((R∨P)→(R∨Q)) 5∨I
1(7) (P→Q)→((R∨P)→(R∨Q)) 6含意の定義
1(3)               R∨Q   2∨I
1(4)       ~(R∨P)∨(R∨Q)  3∨I
1(5)        (R∨P)→(R∨Q)  4含意の定義
1(6)~(P→Q)∨((R∨P)→(R∨Q)) 5∨I
1(7) (P→Q)→((R∨P)→(R∨Q)) 6含意の定義
(ⅶ)
1(1) ~P&~Q& R            A
1(2)     Q               A
1(3)               R∨Q   2∨I
1(4)       ~(R∨P)∨(R∨Q)  3∨I
1(5)        (R∨P)→(R∨Q)  4含意の定義
1(6)~(P→Q)∨((R∨P)→(R∨Q)) 5∨I
1(7) (P→Q)→((R∨P)→(R∨Q)) 6含意の定義
(ⅷ)
1 (1) ~P&~Q&~R            A
1 (2) ~P                  1&E
 3(3)      ~((R∨P)→(R∨Q)) A
 3(4)     ~(~(R∨P)∨(R∨Q)) 3含意の定義
 3(5)       (R∨P)&~(R∨Q)  4ド・モルガンの法則
 3(6)        R∨P          5&E
 3(7)             ~(R∨Q)  5&E
 3(8)              ~R&~Q  7ド・モルガンの法則
 3(9)       ~R            8&E
13(ア)       ~R&~P         29&I
13(イ)      ~(R∨P)         ア、ド・モルガンの法則
13(ウ)       (R∨P)&~(R∨P)  6イ&I
1 (エ)     ~~((R∨P)→(R∨Q)) 3ウRAA
1 (オ)       ((R∨P)→(R∨Q)) エ、ド・モルガンの法則
1 (カ)~(P→Q)∨((R∨P)→(R∨Q)) オ∨I
1 (キ) (P→Q)→((R∨P)→(R∨Q)) カ含意の定義
従って、
(07)により、
(08)
①  P& Q& R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
②  P& Q&~R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
③  P&~Q& R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
④  P&~Q&~R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
⑤ ~P& Q& R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
⑥ ~P& Q&~R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
⑦ ~P&~Q& R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
⑧ ~P&~Q&~R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
従って、
(08)により、
(09)
① P(真)&Q(真)&R(真)├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
② P(真)&Q(真)&R(偽)├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
③ P(真)&Q(偽)&R(真)├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
④ P(真)&Q(偽)&R(偽)├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
⑤ P(偽)&Q(真)&R(真)├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
⑥ P(偽)&Q(真)&R(偽)├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
⑦ P(偽)&Q(偽)&R(真)├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
⑧ P(偽)&Q(偽)&R(偽)├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
従って、
(06)(09)により、
(10)
「ヒルベルト・アッカーマンの公理(4)」である所の、
③(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
といふ「論理式」が、それ自体が「」である。
といふことは、
③「命題変数(P・Q・R)」の「真偽」とは「無関係」に「」である。
といふことに、「他ならない」。
令和6年2月12日、毛利太。

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