2024年2月13日火曜日

「命題論理」の「完全性定理」。

(01)
1 (1)P→Q A
 2(2)P   A
12(3)  Q 1MPP
という「計算」に於ける、
    ① P→Q
    ② P
    ③   Q
という「論理式」に於いて、
① は「仮定」により「真」であり、
② も「仮定」により「真」であり、
③ は『規則』により「真」である。
然るに、
(01)により、
(02)
1 (1) P→Q        A
 2(2) P          A
12(3)   Q        1MPP
1 (4) P→Q        23CP
  (5)(P→Q)→(P→Q) 14CP
という「計算」は「妥当」であり、それ故、
① P→Q,P├ Q
②   P→Q├ P→Q
③      ├(P→Q)→(P→Q)
という「連式(Sequents)」は、「妥当」ある。
然るに、
(03)
③├(P→Q)→(P→Q)
に於ける、
③ (P→Q)→(P→Q)
という「論式」は、「同一律(の代入例)」であって、「同一律」は、「恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(01)(02)(03)により、
(04)
例えば、「同一律」がそうであるように、
③├(P→Q)→(P→Q)
という風に、
(ⅰ)「仮定の個数」が「0個」である所の「論理式」は「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(05)
1(1) ~{(P→Q)→(P→Q)} A
1(2)~{~(P→Q)∨(P→Q)} 1含意の定義
1(3)  (P→Q)&~(P→Q)  2ド・モルガンの法則
1(4)  (P→Q)         3&E
1(5)        ~(P→Q)  3&E
1(6)       ~(~P∨Q)  5含意の定義
1(7)         P&~Q   6ド・モルガンの法則
1(8)         P      7&E
1(9)     Q          48MPP
1(ア)           ~Q   7&E
1(イ)     Q&~Q       89&I
 (ウ)~~{(P→Q)→(P→Q)} 1RAA
 (エ)   (P→Q)→(P→Q)  ウDN
従って、
(04)(05)により、
(06)
例えば、「同一律」がそうであるように、
(ⅱ)「恒真式(トートロジー)」の「否定」は、「恒偽式(矛盾)」である。
然るに、
(07)
(ⅰ)
1(1)  P&Q        A
1(2)    Q        1&E
1(3) ~P∨Q        2∨I
1(4)  P→Q        3含意の定義
1(5)~(P→Q)∨(P→Q) 4∨I
1(6) (P→Q)→(P→Q) 5含意の定義
(ⅱ)
1 (1) P&~Q        A
 2(2) P→ Q        A
1 (3) P           1&E
12(4)    Q        23MPP
1 (5)   ~Q        1&E
12(6) Q&~Q        45&I
1 (7)~(P→Q)       26RAA
1 (8)~(P→Q)∨(P→Q) 7∨I
1 (9) (P→Q)→(P→Q) 8含意の定義
(ⅲ)
1(1) ~P&Q        A

1(2) ~P          1&E
1(3) ~P∨Q        2∨I
1(4)  P→Q        3含意の定義
1(5)~(P→Q)∨(P→Q) 4∨I
1(6) (P→Q)→(P→Q) 5含意の定義
(ⅳ)
1(1) ~P&~Q       A

1(2) ~P          1&E
1(3) ~P∨Q        2∨I
1(4)  P→Q        3含意の定義
1(5)~(P→Q)∨(P→Q) 4∨I
1(6) (P→Q)→(P→Q) 5含意の定義
従って、
(07)により、
(08)
①  P& Q├(P→Q)→(P→Q)
②  P&~Q├(P→Q)→(P→Q)
③ ~P& Q├(P→Q)→(P→Q)
④ ~P&~Q├(P→Q)→(P→Q)
然るに、
(09)
(ⅰ)
1  (1)  (P→Q)→ (P→Q) A
1  (2) ~(P→Q)∨ (P→Q) 1含意の定義
1  (3)~(~P∨Q)∨ (P→Q) 2含意の定義
 4 (4)~(~P∨Q)        A
 4 (5)  P&~Q         4含意の定義
 4 (6) (P&~Q)∨(~P∨Q) 5∨I
  7(7)         (P→Q) A
  7(8)         ~P∨Q  7含意の定義
  7(9) (P&~Q)∨(~P∨Q) 8∨I
1  (ア) (P&~Q)∨(~P∨Q) 14679∨E
(ⅱ)
1  (1) (P&~Q)∨(~P∨Q) A
 2 (2) (P&~Q)        A
 2 (3)~(~P∨Q)        2ド・モルガンの法則
 2 (4) ~(P→Q)        3含意の定義
 2 (5) ~(P→Q)∨ (P→Q) 5∨I
  6(6)        (~P∨Q) A
  6(7)         (P→Q) 6含意の定義
  6(8) ~(P→Q)∨ (P→Q) ∨I
1  (9) ~(P→Q)∨ (P→Q) 12568∨E
1  (ア)  (P→Q)→ (P→Q) 9含意の定義
従って、
(09)により、
(10)
①(P→ Q)→( P→Q)
②(P&~Q)∨(~P∨Q)
に於いて、
①=② である。
然るに、
(11)
『選言導入(∨I)』により、
①  P& ├(P&~Q)∨(~P∨
②  P&~Q├(P&~Q)∨(~P∨Q)
③ ~P& ├(P&~Q)∨(~P∨
~P&~Q├(P&~Q)∨(~P∨Q)
という「連式(Sequents)」が「妥当」であることは、「計算」をしなくとも、「明白」である。
従って、
(08)~(11)により、
(12)
いずれにせよ、
①  P& Q├(P→Q)→(P→Q)
②  P&~Q├(P→Q)→(P→Q)
③ ~P& Q├(P→Q)→(P→Q)
④ ~P&~Q├(P→Q)→(P→Q)
という「連式(Sequents)」は、「妥当」ある。
従って、
(12)により、
(13)
例えば、「同一律」がそうであるように、
(ⅲ)「命題変数(P,Q)」の「真理値(真偽)」に関わらず、「恒真式(トートロジー)」の「真理値(真偽)」は、「恒に真」である。
従って、
(04)(06)(13)により、
(14)
例えば、「同一律」がそうであるように、
(ⅰ)「仮定の個数」が「0個」である所の「論理式」は「恒真式(トートロジー)」である。
(ⅱ)「恒真式(トートロジー)」の「否定」は、「恒偽式(矛盾)」である。
(ⅲ)「命題変数(P,Q)」の「真理値(真偽)」に関わらず、「恒真式(トートロジー)」の「真理値(真偽)」は、「恒に真」である。

 ―「命題変数」が「3個(P,Q,R)」になっただけで、「同じこと」の「繰り返し」です。―
然るに、
(15)
1   (1) P→Q A
 2  (2) R∨P A
  3 (3) R   A
  3 (4) R∨Q 3∨I
   5(5)   P A
1  5(6)   Q 15MPP
1  5(7) R∨Q 6∨I
12  (8) R∨Q 23457∨E
という「計算」に於ける、
       ① P→Q
       ② R∨P
       ③ R∨Q
という「論理式」に於いて、
① は「仮定」により「真」であり、
② も「仮定」により「真」であり、
③ は『規則』により「真」である。
従って、
(15)により、
(16)
1   (1) P→Q                A
 2  (2) R∨P                A
  3 (3) R                  A
  3 (4) R∨Q                3∨I
   5(5)   P                A
1  5(6)   Q                15MPP
1  5(7) R∨Q                6∨I
12  (8) R∨Q                23457∨E
1   (9)(R∨P)→(R∨Q)         28CP
    (ア)(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q)) 19CP
という「計算」は「妥当」であり、それ故、
① P→Q,R∨P├ R∨Q
②     P→Q├(R∨P)→(R∨Q)
③        ├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
という「連式(Sequents)」は、「妥当」ある。
然るに、
(16)により、
(17)
③├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
に於ける、
③ (P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
という「論式」は、「ヒルベルト・アッカーマンの公理(4)」であって、「ヒルベルト・アッカーマンの公理(4)」は、「恒真式(トートロジー)である。
従って、
(15)(16)(17)により、
(18)
③├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
という風に、
例えば、「ヒルベルト・アッカーマンの公理(4)」がそうであるように、
(ⅰ)「仮定の個数」が「0個」である所の「論理式」は「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(19)
1(1) ~(( P→Q)→  ((R∨P)→(R∨Q))) A
1(2) ~((~P∨Q)→  ((R∨P)→(R∨Q))) 1含意の定義
1(3)~(~(~P∨Q)∨  ((R∨P)→(R∨Q))) 2含意の定義
1(4)~(~(~P∨Q)∨ (~(R∨P)∨(R∨Q))) 3含意の定義
1(5)   (~P∨Q)&~(~(R∨P)∨(R∨Q))  4ド・モルガンの法則
1(6)   (~P∨Q)                  5&E
1(7)          ~(~(R∨P)∨(R∨Q))  5&E
1(8)            (R∨P)&~(R∨Q)   7ド・モルガンの法則
1(9)             R∨P           8&E
1(ア)                  ~(R∨Q)   8&E
1(イ)                  ~R&~Q    ア、ド・モルガンの法則
1(ウ)                  ~R       イ&E
1(エ)                     ~Q    イ&E
1(オ)     P→Q                   6含意の定義
1(カ)    ~P                     エオMTT
1(キ)   ~R&~P                   ウカ&I
1(ク)  ~(R∨P)                   キ、ド・モルガンの法則
1(ケ)  ~(R∨P)&(R∨P)             9ク&I
従って、
(18)(19)により、
(20)
例えば、「ヒルベルト・アッカーマンの公理(4)」がそうであるように、
(ⅱ)「恒真式(トートロジー)」の「否定」は、「恒偽式(矛盾)」である。
然るに、
(21)
1(1)  P& Q& R            A
1(2)        R            A
1(3)               R∨Q   2∨I
1(4)       ~(R∨P)∨(R∨Q)  3∨I
1(5)        (R∨P)→(R∨Q)  4含意の定義
1(6)~(P→Q)∨((R∨P)→(R∨Q)) 5∨I
1(7) (P→Q)→((R∨P)→(R∨Q)) 6含意の定義
(ⅱ)
1(1)  P& Q&~R             A
1(2)     Q                A
1(3)               R∨Q   2∨I
1(4)       ~(R∨P)∨(R∨Q)  3∨I
1(5)        (R∨P)→(R∨Q)  4含意の定義
1(6)~(P→Q)∨((R∨P)→(R∨Q)) 5∨I
1(7) (P→Q)→((R∨P)→(R∨Q)) 6含意の定義
(ⅲ)
(ⅰ)
1(1)  P&~Q& R            A
1(2)        R            A
1(3)               R∨Q   2∨I
1(4)       ~(R∨P)∨(R∨Q)  3∨I
1(5)        (R∨P)→(R∨Q)  4含意の定義
1(6)~(P→Q)∨((R∨P)→(R∨Q)) 5∨I
1(7) (P→Q)→((R∨P)→(R∨Q)) 6含意の定義
(ⅳ)
1 (1) P&~Q&~R             A
 2(2) P→ Q                A
1 (3) P                   1&E
12(4)    Q                23MPP
1 (5)   ~Q                1&E
12(6)    Q&~Q             45&I
1 (7)~(P→Q)               26RAA
1 (8)~(P→Q)∨((R∨P)→(R∨Q)) 7∨I
1 (9)( P→Q)→((R∨P)→(R∨Q)) 1含意の定義
(ⅴ)
1(1) ~P& Q& R            A
1(2)     Q               A
1(3)               R∨Q   2∨I
1(4)       ~(R∨P)∨(R∨Q)  3∨I
1(5)        (R∨P)→(R∨Q)  4含意の定義
1(6)~(P→Q)∨((R∨P)→(R∨Q)) 5∨I
1(7) (P→Q)→((R∨P)→(R∨Q)) 6含意の定義
(ⅵ)
1(1) ~P& Q&~R            A
1(2)     Q               A
1(3)               R∨Q   2∨I
1(4)       ~(R∨P)∨(R∨Q)  3∨I
1(5)        (R∨P)→(R∨Q)  4含意の定義
1(6)~(P→Q)∨((R∨P)→(R∨Q)) 5∨I
1(7) (P→Q)→((R∨P)→(R∨Q)) 6含意の定義
1(3)               R∨Q   2∨I
1(4)       ~(R∨P)∨(R∨Q)  3∨I
1(5)        (R∨P)→(R∨Q)  4含意の定義
1(6)~(P→Q)∨((R∨P)→(R∨Q)) 5∨I
1(7) (P→Q)→((R∨P)→(R∨Q)) 6含意の定義
(ⅶ)
1(1) ~P&~Q& R            A
1(2)     Q               A
1(3)               R∨Q   2∨I
1(4)       ~(R∨P)∨(R∨Q)  3∨I
1(5)        (R∨P)→(R∨Q)  4含意の定義
1(6)~(P→Q)∨((R∨P)→(R∨Q)) 5∨I
1(7) (P→Q)→((R∨P)→(R∨Q)) 6含意の定義
(ⅷ)
1 (1) ~P&~Q&~R            A
1 (2) ~P                  1&E
 3(3)      ~((R∨P)→(R∨Q)) A
 3(4)     ~(~(R∨P)∨(R∨Q)) 3含意の定義
 3(5)       (R∨P)&~(R∨Q)  4ド・モルガンの法則
 3(6)        R∨P          5&E
 3(7)             ~(R∨Q)  5&E
 3(8)             ~R&~Q   7ド・モルガンの法則
 3(9)       ~R            8&E
13(ア)       ~R&~P         29&I
13(イ)      ~(R∨P)         ア、ド・モルガンの法則
13(ウ)       (R∨P)&~(R∨P)  6イ&I
1 (エ)     ~~((R∨P)→(R∨Q)) 3ウRAA
1 (オ)       ((R∨P)→(R∨Q)) DN
1 (カ)~(P→Q)∨((R∨P)→(R∨Q)) オ∨I
1 (キ) (P→Q)→((R∨P)→(R∨Q)) カ含意の定義
従って、
(21)により、
(22)
①  P& Q& R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
②  P& Q&~R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
③  P&~Q& R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
④  P&~Q&~R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
⑤ ~P& Q& R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
⑥ ~P& Q&~R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
⑦ ~P&~Q& R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
⑧ ~P&~Q&~R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
然るに、
(23)
(ⅰ)
1    (1)  (P→Q)→( (R∨P)→(R∨Q)) A
1    (2) ~(P→Q)∨( (R∨P)→(R∨Q)) 1含意の定義
1    (3)~(~P∨Q)∨( (R∨P)→(R∨Q)) 2含意の定義
1    (4)~(~P∨Q)∨(~(R∨P)∨(R∨Q)) 3含意の定義
 5   (5)~(~P∨Q)                A
 5   (6)  P&~Q                 5ド・モルガンの法則
 5   (7) (P&~Q)∨(~R&~P)∨(R∨Q)  6∨I
  8  (8)         ~(R∨P)∨(R∨Q)  A
   9 (9)         ~(R∨P)        A
   9 (ア)        (~R&~P)        9ド・モルガンの法則
   9 (イ)        (~R&~P)∨(R∨Q)  ア∨I
    ウ(ウ)                (R∨Q)  A
    ウ(エ)        (~R&~P)∨(R∨Q)  ウ∨I
  8  (オ)        (~R&~P)∨(R∨Q)  89イウエ∨E
  8  (カ) (P&~Q)∨(~R&~P)∨(R∨Q)  オ∨I
1    (キ) (P&~Q)∨(~R&~P)∨(R∨Q)  1578カ∨E
(ⅱ)
1    (1) (P&~Q)∨(~R&~P)∨(R∨Q)  A
 2   (2) (P&~Q)                A
 2   (3)~(~P∨Q)                2ド・モルガンの法則
 2   (4) ~(P→Q)                3含意の定義
 2   (5) ~(P→Q)∨((R∨P)→(R∨Q))  4∨I
  6  (6)        (~R&~P)∨(R∨Q)  A
   7 (7)        (~R&~P)        A
   7 (8)         ~(R∨P)        7ド・モルガンの法則
   7 (9)         ~(R∨P)∨(R∨Q)  8∨I
    ア(ア)                (R∨Q)  A
    ア(イ)         ~(R∨P)∨(R∨Q)  ア∨I
  6  (ウ)         ~(R∨P)∨(R∨Q)  679アイ∨E
  6  (エ)        ((R∨P)→(R∨Q))  ウ含意の定義
  6  (オ) ~(P→Q)∨((R∨P)→(R∨Q))  エ∨I
1    (カ) ~(P→Q)∨((R∨P)→(R∨Q))  1256オ∨E
1    (キ)  (P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))  カ含意の定義
従って、
(23)により、
(24)
①(P→ Q)→((R∨ P)→(R∨Q))
②(P&~Q)∨(~R&~P)∨(R∨Q)
に於いて、
①=② である。
然るに、
(25)
)に対する「選言導入(DI)」により、
①  P& Q& R├(P&~Q)∨(~R&~P)∨(∨Q)
③  P&~Q& R├(P&~Q)∨(~R&~P)∨(∨Q)
⑤ ~P& Q& R├(P&~Q)∨(~R&~P)∨(∨Q)
⑦ ~P&~Q& R├(P&~Q)∨(~R&~P)∨(∨Q)
という「連式(sequents)」は、4つとも、「妥当」である。
(26)
)に対する「選言導入(DI)」により、
②  P& Q&~R├(P&~Q)∨(~R&~P)∨(R∨
⑥ ~P& Q&~R├(P&~Q)∨(~R&~P)∨(R∨
という「連式(sequents)」は、2つとも、「妥当」である。
(27)
P&~Q)に対する「選言導入(DI)」により、
④  P&~Q&~R├(P&~Q)∨(~R&~P)∨(R∨Q)
という「連式(sequent)」は、「妥当」である。
(28)
~R&~P)に対する「選言導入(DI)」により、
⑧ ~P&~Q&~R├(P&~Q)∨(~R&~P)∨(R∨Q)
という「連式(sequent)」は、「妥当」である。
従って、
(24)~(29)により、
(29)
いずれにせよ、
①  P& Q& R├(P&~Q)∨(~R&~P)∨(R∨Q)
②  P& Q&~R├(P&~Q)∨(~R&~P)∨(R∨Q)
③  P&~Q& R├(P&~Q)∨(~R&~P)∨(R∨Q)
④  P&~Q&~R├(P&~Q)∨(~R&~P)∨(R∨Q)
⑤ ~P& Q& R├(P&~Q)∨(~R&~P)∨(R∨Q)
⑥ ~P& Q&~R├(P&~Q)∨(~R&~P)∨(R∨Q)
⑦ ~P&~Q& R├(P&~Q)∨(~R&~P)∨(R∨Q)
⑧ ~P&~Q&~R├(P&~Q)∨(~R&~P)∨(R∨Q)
という「連式(sequents)」は、「妥当」である。
従って、
(22)(24)(29)により、
(30)
例えば、「ヒルベルト・アッカーマンの公理(4)」がそうであるように、
(ⅲ)「命題変数(P,Q,R)」の「真理値(真偽)」に関わらず、「恒真式(トートロジー)」の「真理値(真偽)」は、「恒に真」である。
従って、
(18)(20)(30)により、
(31)
例えば、「ヒルベルト・アッカーマンの公理(4)」がそうであるように、
(ⅰ)「仮定の個数」が「0個」である所の「論理式」は「恒真式(トートロジー)」である。
(ⅱ)「恒真式(トートロジー)」の「否定」は、「恒偽式(矛盾)」である。
(ⅲ)「命題変数(P,Q,R)」の「真理値(真偽)」に関わらず、「恒真式(トートロジー)」の「真理値(真偽)」は、「恒に真」である。
従って、
(14)(31)により、
(32)
例えば、「同一律」と「ヒルベルト・アッカーマンの公理(4)」がそうであるように、
(ⅲ)「命題変数」の「真理値(真偽)」に関わらず、「恒真式(トートロジー)」の「真理値(真偽)」は、「恒に真」である。
従って、
(32)により、
(33)
①  P& Q├(P→Q)→(P→Q)
②  P&~Q├(P→Q)→(P→Q)
③ ~P& Q├(P→Q)→(P→Q)
④ ~P&~Q├(P→Q)→(P→Q)
という「連式(Sequents)」が「妥当」であり、
①  P& Q& R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
②  P& Q&~R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
③  P&~Q& R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
④  P&~Q&~R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
⑤ ~P& Q& R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
⑥ ~P& Q&~R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
⑦ ~P&~Q& R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
⑧ ~P&~Q&~R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
という「連式(Sequents)」が「妥当」であるからこそ、
「同一律」は、「恒に真」であって、
「ヒルベルト・アッカーマンの公理(4)」も、「恒に真」である。
然るに、
(34)
例えば、
~P&Q&~R ┤├ ~(~P→~Q∨R)
(ⅰ)
1   (1)  ~P& Q&~R   A
 2  (2)  ~P→~Q∨ R   A
1   (3)  ~P         1&E
12  (4)     ~Q∨ R   23MPP
  5 (5)     ~Q      A
1   (6)      Q      1&E
1 5 (7)     ~Q&Q    67&I
  5 (8)~(~P& Q&~R)  17RAA
   9(9)         R   A
1   (ア)        ~R   1&E
1  9(イ)      R&~R   9ア&I
   9(ウ)~(~P& Q&~R)  1イRAA
12  (エ)~(~P& Q&~R)  4589ウ∨I
12  (オ) (~P& Q&~R)&
       ~(~P& Q&~R)  1エ&I
1   (カ)~(~P→~Q∨ R)  2オRAA
(ⅱ)
1   (1)~(~P→~Q∨ R)  A
1   (2)~( P∨~Q∨ R)  1含意の定義
 3  (3)   P         A
 3  (4)   P∨~Q      3∨I
 3  (5)   P∨~Q∨ R   4∨I
13  (6)~( P∨~Q∨ R)& 
        ( P∨~Q∨ R)  25&I
1   (7)  ~P         56RAA
  8 (8)     ~Q      A
  8 (9)   P∨~Q      8∨I
  8 (ア)   P∨~Q∨ R   9∨I
1 8 (イ)~( P∨~Q∨ R)& 
        ( P∨~Q∨ R)  2ア&I
1   (ウ)    ~~Q      8RAA
1   (エ)      Q      ウDN
   オ(オ)         R   A
   オ(カ)     ~Q∨ R   オ∨I
   オ(キ)   P∨~Q∨ R   ∨I
1  オ(ク)~( P∨~Q∨ R)& 
        ( P∨~Q∨ R)  2キ&I
1   (ケ)        ~R   オクRAA
1   (コ)  ~P& Q      7エ&I
1   (サ)  ~P& Q&~R   ケコ&I
従って、
(34)により、
(35)
①   ~P&Q&~R
② ~(~P→~Q∨R)
に於いて、
①=② である。
従って、
(35)により、
(36)
例えば、
⑥ ~P& Q&~R├ ~(~P→~Q∨R)
という「連式(Sequent)」が「妥当」であるため、
⑥ ~(~P→~Q∨R)
という「論理式」の「否定」である所の、
⑥   ~P→~Q∨R
という「論理式」に関しては、
⑥ ~P& Q&~R├ ~P→~Q∨R
という「連式」の場合は、
(ⅲ)「命題変数」の「真理値(真偽)」に関わらず、「恒に真」である。
ということには「ならない」。
従って、
(33)(36)により、
(37)
⑥ ~P→~Q∨R
という「論理式」は、「恒真式(トートロジー)」ではない。
然るに、
(38)
〈練習問題2〉
仮定がすべて真になり、結論が偽になるような、変数への付値を見出すことによって、つぎの論証のパターンが不妥当(トートロジー的)であることを示せ。
(E.J.レモン著、論理学初歩、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、1973年、105頁)
〔私による、解答〕
(a)
① P&Q→R├ P→R
② P&Q→R├ 真→偽
③ 真&Q→偽├ 真→偽
④ 真&偽→偽├ 真→偽
⑤  偽 →偽├  偽
⑥    真 ├  偽
(b)
① P→Q∨R├ P→Q
② P→Q∨R├ 真→偽
③ 真→偽∨R├ 真→偽
④ 真→偽∨真├ 真→偽
⑤ 真→ 真 ├  偽
⑥  真   ├  偽
(c)
① P→Q,P→R├ Q→R
② P→Q,P→R├ 真→偽
③ P→真,P→偽├ 真→偽
④ 偽→真,偽→偽├ 真→偽
⑤  真 , 真 ├  偽
(d)
① P→R,Q→R├ P→Q
② P→R,Q→R├ 真→偽
③ 真→R,偽→R├ 真→偽
④ 真→真,偽→真├ 真→偽
⑤  真 , 真 ├  偽
(e)
① P→(Q→R),Q,~R├ P
② P→(Q→R),Q,~R├ 偽
③ 偽→(Q→R),Q,~R├ 偽
④ 偽→(真→偽),真,~偽├ 偽
⑤ 偽→偽    ,真,真 ├ 偽
⑥  真     ,真,真 ├ 偽
(f)
① P⇔~Q,Q⇔~R,R⇔~S├ P⇔S
② P⇔~Q,Q⇔~R,R⇔~S├ 真⇔偽
③ 真⇔~Q,Q⇔~R,R⇔~偽├ 真⇔偽
④ 真⇔~偽,偽⇔~真,真⇔~偽├ 真⇔偽
⑤ 真⇔真 ,偽⇔真 ,真⇔真 ├ 真⇔偽
従って、
従って、
(33)(37)(38)により、
(39)
(P、Q、Rを、変数として持つ所の、任意の論理式A)は、
①  P& Q& R├(任意の論理式A)
②  P& Q&~R├(任意の論理式A)
③  P&~Q& R├(任意の論理式A)
④  P&~Q&~R├(任意の論理式A)
⑤ ~P& Q& R├(任意の論理式A)
⑥ ~P& Q&~R├(任意の論理式A)
⑦ ~P&~Q& R├(任意の論理式A)
⑧ ~P&~Q&~R├(任意の論理式A)
であるか、または、「そうではない」。
然るに、
(40)
1  (1)           P→(Q→R)      A
 2 (2)           P→ Q         A
  3(3)           P            A
1 3(4)              Q→R       13MPP
 23(5)              Q         23MPP
123(6)                    R   45MPP
12 (7)                  P→R   36CP
1  (8)           (P→Q)→(P→R)  27CP
   (9)(P→(Q→R))→((P→Q)→(P→R)) 18CP
であるものの(P→(Q→R))→((P→Q)→(P→R))は、「岩波書店、現代論理学入門(1962年)」によると、「ルカジェヴィッツの公理(2)」である。
従って、
(39)(40)により、
(41)
①  P& Q& R├(P→(Q→R))→((P→Q)→(P→R))
②  P& Q&~R├(P→(Q→R))→((P→Q)→(P→R))
③  P&~Q& R├(P→(Q→R))→((P→Q)→(P→R))
④  P&~Q&~R├(P→(Q→R))→((P→Q)→(P→R))
⑤ ~P& Q& R├(P→(Q→R))→((P→Q)→(P→R))
⑥ ~P& Q&~R├(P→(Q→R))→((P→Q)→(P→R))
⑦ ~P&~Q& R├(P→(Q→R))→((P→Q)→(P→R))
⑧ ~P&~Q&~R├(P→(Q→R))→((P→Q)→(P→R))
であるに、「違いない」。
然るに、
(42)
①  P& Q& R├(P→(Q→R))→((P→Q)→(P→R))
③  P&~Q& R├(P→(Q→R))→((P→Q)→(P→R))
⑤ ~P& Q& R├(P→(Q→R))→((P→Q)→(P→R))
⑦ ~P&~Q& R├(P→(Q→R))→((P→Q)→(P→R))
に関しては、「4つまとめて」、
1(1)                     R   A
1(2)                  ~P∨R   1∨I
1(3)                   P→R   2含意の定義
1(4)           ~(P→Q)∨(P→R)  3∨I
1(6)            (P→Q)→(P→R)  4含意の定義
1(7)~(P→(Q→R))∨((P→Q)→(P→R)) 6∨I
という風に、「証明」出来る。
然るに、
(43)
⑥ ~P& Q&~R├(P→(Q→R))→((P→Q)→(P→R))
⑧ ~P&~Q&~R├(P→(Q→R))→((P→Q)→(P→R))
に関しては、「2つまとめて」、
1(1)                  ~P     A
1(2)                  ~P∨R   1∨I
1(3)                   P→R   2含意の定義
1(4)           ~(P→Q)∨(P→R)  3∨I
1(6)            (P→Q)→(P→R)  4含意の定義
1(7)~(P→(Q→R))∨((P→Q)→(P→R)) 6∨I
という風に、「証明」出来る。
然るに、
(44)
②  P& Q&~R├(P→(Q→R))→((P→Q)→(P→R))
に関しては、
1 (1)  P& Q&~R                 A
 2(2)  P→(Q→ R)                A
1 (3)  P                       1&E
12(4)     Q→ R                 23MPP
1 (5)     Q                    1&E
12(6)        R                 45MPP
1 (7)       ~R                 1&E
12(8)     R&~R                 67&I
1 (9)~(P→(Q→ R))               28RAA
1 (ア)~(P→(Q→ R))∨((P→Q)→(P→R)) 9∨I
1 (イ) (P→(Q→ R))→((P→Q)→(P→R)) ア含意の定義
という風に、「証明」出来る。
然るに、
(45)
④  P&~Q&~R├(P→(Q→R))→((P→Q)→(P→R))
に関しては、
1 (1)  P&~Q&~R                A
 2(2)  P→ Q                   A
1 (3)  P                      1&E
12(4)     Q                   23MPP
1 (5)    ~Q                   1&E
12(6)  Q&~Q                   45&I
1 (7)           ~(P→Q)        26RAA
1 (8)           ~(P→Q)∨(P→R)  7∨I
1 (9)            (P→Q)→(P→R)  8含意の定義
1 (ア)~(P→(Q→R))∨((P→Q)→(P→R)) 9∨I
1 (イ) (P→(Q→R))∨((P→Q)→(P→R)) ア含意の定義
従って、
(41)~(45)により、
(46)
果たして、
①  P& Q& R├(P→(Q→R))→((P→Q)→(P→R))
②  P& Q&~R├(P→(Q→R))→((P→Q)→(P→R))
③  P&~Q& R├(P→(Q→R))→((P→Q)→(P→R))
④  P&~Q&~R├(P→(Q→R))→((P→Q)→(P→R))
⑤ ~P& Q& R├(P→(Q→R))→((P→Q)→(P→R))
⑥ ~P& Q&~R├(P→(Q→R))→((P→Q)→(P→R))
⑦ ~P&~Q& R├(P→(Q→R))→((P→Q)→(P→R))
⑧ ~P&~Q&~R├(P→(Q→R))→((P→Q)→(P→R))
という「連式(Sequents)」は「妥当」である。
従って、
(32)(33)(46)により、
(47)
①  P& Q├(P→Q)→(P→Q)
②  P&~Q├(P→Q)→(P→Q)
③ ~P& Q├(P→Q)→(P→Q)
④ ~P&~Q├(P→Q)→(P→Q)
という「連式(Sequents)」が「(4つとも)妥当」であり、
①  P& Q& R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
②  P& Q&~R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
③  P&~Q& R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
④  P&~Q&~R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
⑤ ~P& Q& R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
⑥ ~P& Q&~R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
⑦ ~P&~Q& R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
⑧ ~P&~Q&~R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
という「連式(Sequents)」が「(8つとも)妥当」であり、
①  P& Q& R├(P→(Q→R))→((P→Q)→(P→R))
②  P& Q&~R├(P→(Q→R))→((P→Q)→(P→R))
③  P&~Q& R├(P→(Q→R))→((P→Q)→(P→R))
④  P&~Q&~R├(P→(Q→R))→((P→Q)→(P→R))
⑤ ~P& Q& R├(P→(Q→R))→((P→Q)→(P→R))
⑥ ~P& Q&~R├(P→(Q→R))→((P→Q)→(P→R))
⑦ ~P&~Q& R├(P→(Q→R))→((P→Q)→(P→R))
⑧ ~P&~Q&~R├(P→(Q→R))→((P→Q)→(P→R))
という「連式(Sequents)」が「(8つとも)妥当」であるからこそ、
      「同一律(Law of identity)」は「恒真式(トートロジー)」であって、
「ヒルベルト・アッカーマンの公理(4)」は「恒真式(トートロジー)」であって、
    「ルカジェヴィッツの公理(2)」は「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(48)
1 (1) ~(P∨~P)  A
 2(2)   P      A
 2(3)   P∨~P   2∨I
12(4) ~(P∨~P)&
       (P∨~P)  13&I
1 (5)  ~P      24RAA
1 (6)   P∨~P   5∨I
1 (7) ~(P∨~P)&
       (P∨~P)  16&I
  (8)~~(P∨~P)  17RAA
  (9)   P∨~P   8DN
従って、
(47)(48)により、
(49)
        (1)  P∨~P       TI(排中律
        (2)  Q∨~Q       TI(排中律
3       (3)  P          A
 4      (4)  Q          A
34      (5)  P& Q       34&I
34      (6)    Q        5&E
34      (7) ~P∨Q        6∨I
34      (8)  P→Q        7含意の定義
34      (9)~(P→Q)∨(P→Q) 8∨I
  ア     (ア)    ~Q       A
3 ア     (イ)  P&~Q       3ア&I
   ウ    (ウ)  P→ Q       A
3 ア     (エ)  P          イ&E
3 アウ    (オ)     Q       ウエMPP
3 ア     (カ)    ~Q       イ&E
3 アウ    (キ)  Q&~Q       オカ&I
3 ア     (ク)~(P→Q)       ウキRAA
3 ア     (ケ)~(P→Q)∨(P→Q) ク∨I
3       (コ)~(P→Q)∨(P→Q) 249アケ∨E
    サ   (サ)    ~P       A
 4  サ   (シ) ~P& Q       4サ&I
 4  サ   (ス) ~P          シ&E
 4  サ   (セ) ~P∨Q        ス∨I
 4  サ   (ソ)  P→Q        セ含意の定義
 4  サ   (タ)~(P→Q)∨(P→Q) ソ∨I
  ア サ   (ツ) ~P&~Q       アサ&I
  ア サ   (テ)    ~P       ツ&E
  ア サ   (ト)    ~P∨Q     テ∨I
  ア サ   (ナ)     P→Q     ト含意の定義
  ア サ   (ニ)~(P→Q)∨(P→Q) ナ∨I
    サ   (ヌ)~(P→Q)∨(P→Q) 24タアニ∨E
        (ネ)~(P→Q)∨(P→Q) 13コサヌ∨E
        (ノ) (P→Q)→(P→Q) ネ含意の定義
従って、
(49)により、
(50)
    (1)P∨~P     TI(排中律)
    (2)Q∨~Q     TI(排中律)
3   (3)P        A
 4  (4)  ~P     A
  5 (5)Q        A
   6(6)  ~Q     A
3 5 (7)(任意の恒真式) 35SI(ⅰ)
3  6(8)(任意の恒真式) 36SI(ⅱ)
 45 (9)(任意の恒真式) 37SI(ⅲ)
 4 6(ア)(任意の恒真式) 38SI(ⅳ)
5   (イ)(任意の恒真式) 13749∨E
   6(ウ)(任意の恒真式) 1384ア∨E
    (エ)(任意の恒真式) 25イ6ウ∨E
という「計算」により、例えば、
①  P& Q├(P→Q)→(P→Q)
②  P&~Q├(P→Q)→(P→Q)
③ ~P& Q├(P→Q)→(P→Q)
④ ~P&~Q├(P→Q)→(P→Q)
という「連式」は、
①├(P→Q)→(P→Q)
という「連式」に「書き換える」ことが出来る。
従って、
(47)~(50)により、
(51)
    (1)P∨~P     TI(排中律)
    (2)Q∨~Q     TI(排中律)
    (3)R∨~R     TI(排中律)
によって、例えば、
①  P& Q& R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
②  P& Q&~R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
③  P&~Q& R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
④  P&~Q&~R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
⑤ ~P& Q& R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
⑥ ~P& Q&~R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
⑦ ~P&~Q& R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
⑧ ~P&~Q&~R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
という「連式」は、
①├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
という「連式」に「書き換える」ことが出来る。
従って、
(51)により、
(52)
(P、Q、Rを、変数として持つ所の、任意の論理式A)に対して、
①  P& Q& R├(任意の論理式A)
②  P& Q&~R├(任意の論理式A)
③  P&~Q& R├(任意の論理式A)
④  P&~Q&~R├(任意の論理式A)
⑤ ~P& Q& R├(任意の論理式A)
⑥ ~P& Q&~R├(任意の論理式A)
⑦ ~P&~Q& R├(任意の論理式A)
⑧ ~P&~Q&~R├(任意の論理式A)
という「連式(Sequents)」が「(8つとも)妥当」であるならば、
①├(任意の論理式A)
という「連式」に「書き換える」ことが出来る。
従って、
(16)(40)(52)により、
(53)
①├(任意の論理式A)
という「連式(Sequents)」が、
②├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
③├(P→(Q→R))→((P→Q)→(P→R))
という「連式」であるならば、これらの「連式」は、
② P→Q,R∨P├ R∨Q
③ P→(Q→R),P→Q├ P→R
  という「連式」に「書き換える」ことが出来るものの、「これらの連式」は、「妥当」である。
従って、
(51)(52)(53)により、
(54)
①  P& Q& R├(任意の論理式A)
②  P& Q&~R├(任意の論理式A)
③  P&~Q& R├(任意の論理式A)
④  P&~Q&~R├(任意の論理式A)
⑤ ~P& Q& R├(任意の論理式A)
⑥ ~P& Q&~R├(任意の論理式A)
⑦ ~P&~Q& R├(任意の論理式A)
⑧ ~P&~Q&~R├(任意の論理式A)
の中の、「一つの例(instance)」として、
①  P& Q& R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
②  P& Q&~R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
③  P&~Q& R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
④  P&~Q&~R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
⑤ ~P& Q& R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
⑥ ~P& Q&~R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
⑦ ~P&~Q& R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
⑧ ~P&~Q&~R├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
といふ「連式(Sequents)」が「妥当」であるが故に、
②        ├(P→Q)→((R∨P)→(R∨Q))
② P→Q,R∨P├ R∨Q
という「連式(ヒルベルト・アッカーマンの公理4)」が「妥当」となる。
令和6年2月13日、毛利太。

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