2024年2月14日水曜日

「恒真式(トートロジー)」の「意味」について。

(01)
① A,B├ C
②   A├ B→C
③    ├ A→(B→C)
に於いて、
① ならば、② であり、
② ならば、③ である。
従って、
(01)により、
(02)
① Aが真で、Bも真、なので、Cは真である。
②      Aが真、なので、Bが真ならば、Cは真である。
③          なので、Aが真ならば(Bが真ならば、Cは真である)。
に於いて、
① ならば、② であり、
② ならば、③ である。
従って、
(01)(02)により、
(03)
① A,B├ C
②   A├ B→C
③    ├ A→(B→C)
であれば、
① 真,真├ 真
②   真├ 真→真
③    ├ 真→(真→真)
である。
然るに、
(04)
③ ├ 真→(真→真)
であれば、
③    真→(真→真)
である。
然るに、
(05)
「真理表(Truth table)」により、
① 真→(真→真)
② 真→(真)
③ 真
に於いて、
① ならば、② であって、
② ならば、③ である。
従って、
(01)~(05)により、
(06)
① A,B├ C
②   A├ B→C
③    ├ A→(B→C)
であるならば、
④ A→(B→C)
は「真」である。
然るに、
(07)
1 (1) P           A
 2(2) P→Q         A
12(3)   Q         12MPP
1 (4)(P→Q)→Q      23CP
  (5) P→((P→Q)→Q) 14CP
従って、
(06)(07)により、
(08)
① P,P→Q├ Q
②     P├(P→Q)→Q
③      ├ P→((P→Q)→Q)
であるため、
④ P→((P→Q)→Q)
は「真」である。
然るに、
(09)
「番号」を付け直すとして、
①   P→((P→Q)→Q)
② ~{P→((P→Q)→Q)}
に於いて、
② は、① の「否定」である。
従って、
(08)(09)により、
(10)
①   P→((P→Q)→Q)
② ~{P→((P→Q)→Q)}
に於いて、
① が「」である以上、その「否定」である、
② は、必然的に、「」である。
然るに、
(11)
(ⅰ)
1(1) P→( ( P→Q)→Q) A
1(2)~P∨( ( P→Q)→Q) 1含意の定義
1(3)~P∨( (~P∨Q)→Q) 2含意の定義
1(4)~P∨(~(~P∨Q)∨Q) 2含意の定義
(ⅱ)
1(1)~P∨(~(~P∨Q)∨Q) A
1(2)~P∨( (~P∨Q)→Q) 1含意の定義
1(3)~P∨( ( P→Q)→Q) 2含意の定義
1(4) P→( ( P→Q)→Q) 3含意の定義
従って、
(11)により、
(12)
①  P→((P→Q)→Q)
と いふ「論理式」は、
① ~P∨(~(~P∨Q)∨Q)
と いふ「論理式」に「等しい」。
従って、
(10)(12)により、
(13)
①   P→((P→Q)→Q)
② ~{P→((P→Q)→Q)}
に於いて、すなはち、
①   ~P∨(~(~P∨Q)∨Q)
② ~{~P∨(~(~P∨Q)∨Q)}
に於いて、
① が「」である以上、その「否定」である、
② は、必然的に、「」である。
然るに、
(14)
(ⅱ)
1(1)~{~P∨(~(~P∨Q)∨ Q)} A
1(2)  P&~(~(~P∨Q)∨ Q)  1ド・モルガンの法則
1(3)  P                2&E
1(4)    ~(~(~P∨Q)∨ Q)  2&E
1(5)       (~P∨Q)&~Q   4ド・モルガンの法則
1(6)       (~P∨Q)      5&E
1(7)         P→Q       6含意の定義
1(8)           Q       37MPP
1(9)              ~Q   5&E
1(ア)            Q&~Q   89&I
1(イ)         P&(Q&~Q)  3ア&I
(ⅲ)
1(1)         P&(Q&~Q)  A
1(2)         P         1&E
1(3)           (Q&~Q)  1&E
1(4)            Q      3&E
1(5)              ~Q   3&E
1(6)         ~P∨Q      4∨I
1(7)       (~P∨Q)&~Q   56&I
1(8)    ~(~(~P∨Q)∨ Q)  7ド・モルガンの法則
1(9)  P&~(~(~P∨Q)∨ Q)  28&I
1(ア)~{~P∨(~(~P∨Q)∨ Q)} 9ド・モルガンの法則
従って、
(14)により、
(15)
② ~{~P∨(~(~P∨Q)∨Q)}
③    P&(Q&~Q
に於いて、すなはち、
② ~{~P∨(~(~P∨Q)∨Q)}
③    P&(矛盾
に於いて、すなはち、
② ~{~P∨(~(~P∨Q)∨Q)}
③    P&(
に於いて、すなはち、
② ~{~P∨(~(~P∨Q)∨Q)}
③       
に於いて、すなはち、
②=③ である。
従って、
(10)~(15)により、
(16)
①   P→((P→Q)→Q)
② ~{P→((P→Q)→Q)}
に於いて、
① が「」である以上、その「否定」である、
② は、必然的 に、「」である。
といふ「命題」は、「」である。
然るに、
(17)
(ⅰ)
1(1)       P& Q  A
1(2)          Q  A
1(3)   ~(P→Q)∨Q  2∨I
1(4)    (P→Q)→Q  3含意の定義
1(5)~P∨((P→Q)→Q) 4∨I
1(6) P→((P→Q)→Q) 5含意の定義
(ⅱ)
1 (1)     P&~Q    A
 2(2)     P→ Q    A
1 (3)     P       1&E
12(4)        Q    23MPP
1 (5)       ~Q    1&E
12(6)     Q&~Q    45&I
1 (7)   ~(P→Q)    2RAA
1 (8)   ~(P→Q)∨Q  7∨I
1 (9)    (P→Q)→Q  8含意の定義
1 (ア)~P∨((P→Q)→Q) 9∨I
1 (イ) P→((P→Q)→Q) ア含意の定義
(ⅲ)
1(1)      ~P& Q  A
1(2)          Q  A
1(3)   ~(P→Q)∨Q  2∨I
1(4)    (P→Q)→Q  3含意の定義
1(5)~P∨((P→Q)→Q) 4∨I
1(6) P→((P→Q)→Q) 5含意の定義
(ⅳ)
1(1)      ~P&~Q  A
1(2)~P           1&E
1(3)~P∨((P→Q)→Q) 2∨I
1(4) P→((P→Q)→Q) 3含意の定義
従って、
(17)により、
(18)
①  P& Q├ P→((P→Q)→Q)
②  P&~Q├ P→((P→Q)→Q)
③ ~P& Q├ P→((P→Q)→Q)
④ ~P&~Q├ P→((P→Q)→Q)
といふ「連式」は、4つとも「正しい」。
従って、
(18)により、
(19)
① Pが真で、Qが真である、としても、
② Pが真で、Qが偽である、としても、
③ Pが偽で、Qが真である、としても、
④ Pが偽で、Qが偽である、としても、
いづれにしても、
① Pならば((PならばQである)ならばQである)。
といふ「命題」は、「恒に真」である。
従って、
(08)(16)(19)により、
(20)
① P,P→Q├ Q
②     P├(P→Q)→Q
③      ├ P→((P→Q)→Q)
であるため、
④ P→((P→Q)→Q)
は「真」である。
といふことは、
④ の「否定」は「」であり、
④ は「命題変数(PとQ)の真偽」に関はらず、「恒に真」である。
といふことに、「他ならない」。
令和6年2月14日、毛利太。

0 件のコメント:

コメントを投稿