(01)
① その人は邦人であって男性でない。
② その人は男性であって邦人でない。
に於いて、
① であれば、その人は、例へば、ヤマダ・ハナコである。
② であれば、その人は、例へば、トム・ソーヤーである。
従って、
(01)により、
(02)
① AはBであってCでない。
② AはCであってBでない。
に於いて、
①=② ではない。
然るに、
(03)
③ 花子は邦人であって女性である。
④ 花子は女性であって邦人である。
に於いて、
③=④ である。
従って、
(03)により、
(04)
③ AはBであってCである。
④ AはCであってBである。
に於いて、
③=④ である。
従って、
(05)
③ AはBであってCである。といふことはない。
④ AはCであってBである。といふことはない。
に於いて、
③=④ である。
従って、
(02)(04)(05)により、
(06)
① AはBであってCでない。
③ AはBであってCである。といふことはない。
に於いて、
① ⇒ BとCを「逆」にすると、「意味」が変はる。
③ ⇒ BとCを「逆」にしても、「意味」は変はらない。
従って、
(06)により、
(07)
① AはBであってCでない。
③ AはBであってCである。といふことはない。
に於いて、
①=③ ではない。
然るに、
(08)
① AはBであってCでない。
③ AはBであってCである。といふことはない。
といふことは、
① AはBであってAはCでない。
③ AはBであってAはCである。といふことはない。
といふことに、他ならない。
従って、
(07)(08)により、
(09)
① AはBであってAはCでない。
③ AはBであってAはCである。といふことはない。
に於いて、
①=③ ではない。
然るに、
(10)
「否定」は、「論理演算子」である。
然るに、
(11)
括弧は、論理演算子のスコープ(scope)を明示する働きを持つ。スコープは、論理演算子の働きが及ぶ範囲のことをいう。
(産業図書、数理言語学辞典、2013年、四七頁:命題論理、今仁生美)
然るに、
(12)
と[格助][並立語]
2.会話・心中思惟・思想・手紙文・詩句などの引用を表す。・・・と言って。・・・などと。
(三省堂、全訳読解古語辞典、1995年、834頁)
従って、
(09)~(12)により、
(13)
③ AはBであってAはCである。といふことはない。
であるならば、
③(AはBであってAはCである。)の「否定」である。
である。
然るに、
(14)
P=AはBである。
Q=AはCである。
~=否定
&=接続詞
→=ならば
とする。
従って、
(13)(14)により、
(15)
③ AはBであってAはCである。といふことはない。
であるならば、
③ ~(P&Q)
である。
然るに、
(16)
③ ~(P&Q)=~P∨~Q=P→~Q
③ ~(Q&P)=~Q∨~P=Q→~P
は、「連言の交換法則」、「ド・モルガンの法則」、「含意の定義」である。
然るに、
(14)(16)により、
(17)
③ P→~Q=AがBであるならば、AはCでない。
③ Q→~P=AがCであるならば、AはBでない。
である。
従って、
(15)(17)により、
(18)
③ AはBであってAはCである。といふことはない。
であるならば、
③ ~(P&Q)
であって、
③ ~(P&Q)
であるならば、
③ P→~Q=AがBであるならば、AはCでない。
③ Q→~P=AがCであるならば、AはBでない。
である。
然るに、
(19)
私を含む、日本人にとって、
③ AはBであってAはCである。といふことはない。
といふ「国語」は、
③ AがBであるならば、AはCでない。
③ AがCであるならば、AはBでない。
といふ、「意味」である。
従って、
(14)(18)(19)により、
(20)
P=AはBである。
&=て
Q=AはCである。
( )=といふこと
~=ない。
である。
従って、
(20)により、
(21)
例へば、
③ AはBであってAはCである。といふことはない。
といふ「日本語」に於いて、
( )=といふこと
といふ「等式」が、成立する。
平成29年04月04日、毛利太。
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