(01)
① Pであって、Qである。といふことはない。
② Pならば、 Qでない。
に於いて、
①=② である。
(02)
③ Qであって、Pである。といふことはない。
④ Qならば、 Pでない。
に於いて、
②=④ である。
然るに、
(03)
① Pであって、Qである。といふことはない。
③ Qであって、Pである。といふことはない。
に於いて、
①=③ である。
従って、
(01)(02)(03)により、
(04)
① Pであって、Qである。といふことはない。
② Pならば、 Qでない。
③ Qであって、Pである。といふことはない。
④ Qならば、 Pでない。
に於いて、
①=②=③=④ である。
従って、
(05)
「記号」で書くならば、
① ~(P&Q)
② P→~Q
③ ~(Q&P)
④ Q→~P
に於いて、
①=②=③=④ である。
然るに、
(06)
P=ジョーンズは病気である。
&=そして
Q=スミスは不在である。
とする。
従って、
(04)(05)(06)により、
(07)
① ~(P&Q)=ジョーンズは病気でありそしてスミスは不在である、ということはない。
② P→~Q=ジョーンズが病気であるならばスミスは不在ではなく(在宅である)。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(08)
(3)ジョーンズは病気でありそしてスミスは不在である、ということはない(It is not the case that Jones is ill and Smith is away.)
(W.O.クワイン著、杖下隆英訳、現代論理学入門、1972年、16頁)
従って、
(07)(08)により、
(09)
P=Jones is ill.
&=and
Q=Smith is away.
である。
従って、
(07)(09)により、
(10)
① ~(P&Q)= It is not the case that Jones is ill and Smith is away.
② P→~Q= If Jones is ill then Smith is not away.
に於いて、
①=② である。
従って、
(09)(10)により、
(11)
① ~( )= It is not the case that
① P&Q = Jones is ill and Smith is away.
である。
然るに、
(12)
接頭辞‘~’を一定不変の否定記号として採用することにより、かなりの単純化が行われる。この接頭辞は、(3)の場合のように、‘・・・であるということはない’(It is not the case that)という句に対応するものであると、説明することができよう;この句を頭につければ、規則的に表術を否定する効果をもつからである。
(W.O.クワイン著、杖下隆英訳、現代論理学入門、1972年、16頁)
従って、
(12)により、
(13)
ここでの、W.O.クワインは、
① ~ = It is not the case that
であると、してゐる。
然るに、
(14)
① ~(P&Q)= It is not the case that Jones is ill and Smith is away.
の「両辺」から、
① ~ = It is not the case that
を除くならば、
① (P&Q)= Jones is ill and Smith is away.
でなければ、ならない。
然るに、
(11)により、
(15)
① P&Q = Jones is ill and Smith is away.
であって、
① (P&Q)= Jones is ill and Smith is away.
ではない。
従って、
(13)(14)(15)により、
(16)
① ~ = It is not the case that
ではなく、
① ~( )= It is not the case that
でなければ、ならない。
平成29年04月15日、毛利太。
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