(01)
1(1)P A
1(2)P∨Q 1∨I(選言導入)
(3)P→P∨Q 12CP
然るに、
(02)
1(1)P A
(3)P→P∨Q 12CP
に於いて、「(1)の仮定の数」は「1個」であって、
「(3)の仮定の数」は「0個」である。
(03)
1 (1) ~P A
1 (2) ~P∨~Q 1∨I(選言導入)
(3) ~P→~P∨~Q 12CP
4(4) ~~P&~~Q A
4(5)~(~P∨~Q) 4ド・モルガンの法則
4(6) ~~P 35MTT
(7) ~~P&~~Q→~~P 46CP
(8) P& Q→ P 7DN
然るに、
(04)
1 (1)~P A
(8) P&Q→P 7DN
に於いて、「(1)の仮定の数」は「1個」であって、
「(8)の仮定の数」は「0個」である。
(05)
1 (1) ~(P∨~P) A
2(2) P A
2(3) P∨~P 2∨I(選言導入)
12(4) ~(P∨~P)&
(P∨~P) 23&I
1 (5) ~P A
1 (6) P∨~P 5∨
1 (7) ~(P∨~P)&
(P∨~P) 16&I
(8)~~(P∨~P) 17RAA
(9) P∨~P 8DN
然るに、
(06)
1 (1) ~(P∨~P) A
(9) P∨~P 8DN
に於いて、「(1)の仮定の数」は「1個」であって、
「(9)の仮定の数」は「0個」である。
然るに、
(07)
定理(theorem)とは、仮定(assumptions)の数がゼロ個の証明可能な連式の結論である。
(E.J.レモン、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、論理学入門、65頁改)
従って、
(01)~(07)により、
(08)
① P→P∨Q≡Pであるならば、PかQである。
② P&Q→P≡PであってQであるならば、Pである。
③ P∨~P ≡Pであるか、Pでない。
といふ「論理式」、すなはち、
① 付加律
② 単純化律
③ 排中律
は、三つとも、「定理(theorem)」である。
然るに、
(09)
① 付加律
すなはち、
① P→P∨Q≡Pであるならば、PかQである。
は、「ヒルベルト・アッカーマンの、公理2」である。
従って、
(08)(09)により、
(10)
① P→P∨Q≡Pであるならば、PかQである。
② P&Q→P≡PであってQであるならば、Pである。
③ P∨~P ≡Pであるか、Pでない。
といふ「論理式」は、3つとも、「公理(axiom)」であるとしても、「不自然」ではない。
然るに、
(11)
(1)Pならば、PかQである。 然るに、
(2)Pである。 従って、
(3) PかQである。
といふ「推論」は、明らかに、「妥当」である。
然るに、
(12)
(2)Pである。 従って、
(3) PかQである。
といふのであれば、いづれにせよ、
(2)Pである。
従って、
(12)により、
(13)
(2)Pである。 従って、
(3) PかQである。
といふのであれば、「正しく」は、
(2)Pであるが、
(3)Qであるかどうかは、分からない。
といふ。ことになる。
従って、
(01)~(13)により、
(14)
1(1)P A
1(2)P∨Q 1∨I(選言導入)
といふ「計算」は、
(1)Pであるが、
(2)Qであるかどうかは、分からない。
といふ、ことであり、
1(1)~P A
1(2)~P∨~Q 1∨I(選言導入)
といふ「計算」は、
(1)Pでないが、
(2)Qでないかどうかは、分からない。
といふ、ことであり、
2(2)P A
2(3)P∨~P 2∨I(選言導入)
といふ「計算」は、
(2)Pであるが、
(3)Pでないかどうかは、分からない。
といふ、ことである。
然るに、
(15)
① Pであるが、Qであるかどうかは、分からない。
② Pでないが、Qでないかどうかは、分からない。
であれば、二つとも、「正常」であるが、
③ Pであるが、Pでないかどうかは、分からない。
の場合は、
③ Pである。と「断定」してゐながら、そのことを「否定」してゐる。
といふ点に於いて、明らかに、「異常」である。
従って、
(01)(03)(05)(14)(15)により、
(16)
① P→P∨Q≡Pであるならば、PかQである。
② P&Q→P≡PであってQであるならば、Pである。
③ P∨~P ≡Pであるか、Pでない。
といふ「定理」の「証明」に於いて、
① には「問題」はなく、
② にも「問題」はないものの、
③ には「問題」がある。
従って、
(10)(16)により、
(17)
① P→P∨Q≡Pであるならば、PかQである。
② P&Q→P≡PであってQであるならば、Pである。
③ P∨~P ≡Pであるか、Pでない。
といふ「論理式」は、すなはち、
① 付加律
② 単純化律
③ 排中律
といふ「法則」は、3つとも、「公理(axiom)」であるとしても、「不自然」ではない。
とは言ふものの、実際には、
③ に関しては、「計算の過程」で、
③ Pであるが、Pでないかどうかは、分からない。
としているため、あるいは、「公理(axiom)」であるとしては、ならないのかも、知れない。
然るに、
(18)
④ ~(~P&P)≡~~P∨~P≡P∨~P
は、「ド・モルガンの法則」であって、
④ ~(~P&P)
は、「矛盾律」である。
従って、
(19)
③ P∨~P ≡Pであるか、Pでない。
④ ~(~P& P)≡Pでなくて、Pである。といふことはない。
に於いて、
③「矛盾律」を「否定」することは、
④ Pではないが、Pである。といふこともある。
といふことを、「肯定」することに、「等しい」。
従って、
(20)
④ Pではないが、Pである。といふこともある。
といふことは、ない。
とするならば、
③ Pであるか、Pでない。
といふ「排中律」も、認めざるを、得ない。
令和元年12月20日、毛利太。
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