(01)
① 象の鼻は長い。 然るに、
② 兎の鼻は長くない。従って、
③ 象の鼻は兎の鼻ではない。
といふ「推論」は「妥当」である。
然るに、
(02)
1 (1)∀x∀y(象x&鼻yx→ 長y) A
2 (2)∀x∀y(兎x&鼻yx→~長y) A
1 (3) ∀y(象a&鼻ya→ 長y) 1UE
1 (4) 象a&鼻ba→ 長b 3UE
2 (5) ∀y(兎a&鼻ya→~長b) 2UE
2 (6) 兎a&鼻ba→~長b 5UE
7(7) 象a&鼻ba A
1 7(8) 長b 47MPP
1 7(9) ~~長b 8DN
127(ア) ~(兎a&鼻ba) 69MTT
127(イ) ~兎a∨~鼻ba ア、ド・モルガンの法則
127(ウ) ~鼻ba∨~兎a イ交換法則
127(エ) 鼻ba→~兎a ウ含意の定義
7(オ) 鼻ba 7&E
127(カ) ~兎a エオMPP
127(キ) ~兎a&鼻ba オカ&I
12 (ク) 象a&鼻ba→~兎a&鼻ba 7キCP
12 (ケ) 象a&鼻ba→~兎a&鼻ba 7クCP
12 (コ) ∀y(象a&鼻ya→~兎a&鼻ya) ケUI
12 (サ)∀x∀y(象x&鼻yx→~兎x&鼻yx) コUI
従って、
(02)により、
(03)
① ∀x∀y(象x&鼻yx→ 長y)。然るに、
② ∀x∀y(兎x&鼻yx→~長y)。従って、
③ ∀x∀y(象x&鼻yx→~兎x&鼻yx)。
といふ「推論」、すなはち、
① すべてのxとyについて、xが象であって、yがxの鼻であるならば、yは長い。 然るに、
② すべてのxとyについて、xが兎であって、yがxの鼻であるならば、yは長くない。 従って、
③ すべてのxとyについて、xが象であって、yがxの鼻であるならば、xは兎ではなく、yはxの鼻である。
といふ「推論」は「妥当」である。
然るに、
(04)
① すべてのxとyについて、xが象であって、yがxの鼻であるならば、yは長い。 然るに、
② すべてのxとyについて、xが兎であって、yがxの鼻であるならば、yは長くない。 従って、
③ すべてのxとyについて、xが象であって、yがxの鼻であるならば、xは兎ではなく、yはxの鼻である。
といふことは、
① 象の鼻は長い。 然るに、
② 兎の鼻は長くない。従って、
③ 象の鼻は兎の鼻ではない。
といふ、ことである。
従って、
(01)~(04)により、
(05)
① 象の鼻は長い。
といふ「日本語」は、
① ∀x∀y(象x&鼻yx→長y)。
といふ「述語論理」に、相当する。
然るに、
(06)
① 鼻は象が長い。
② 鼻は兎は長くない。
③ 兎の鼻は象の鼻ではない。
といふ「推論」は「妥当」である。
然るに、
(07)
1 (1)∀x∀y(鼻xy&象y⇔ 長y) A
2 (2)∀x∀y(鼻xy&兎y→~長y) A
1 (3) ∀y(鼻ay&象y⇔ 長y) 1UE
1 (4) 鼻ab&象b⇔ 長b 3UE
1 (5) (鼻ab&象b→ 長b)&
(長b→鼻ab& 象b) 4Df.⇔
1 (6) 鼻ab&象b→ 長b 5&E
2 (7) ∀y(鼻ay&兎y→~長y) 2UE
2 (8) 鼻ab&兎b→~長b 7UE
9(9) 兎b&鼻ab A
9(ア) 鼻ab&兎b 9交換法則
29(イ) ~長b 89MPP
129(ウ) ~(鼻ab&象b) 6アMTT
129(エ) ~鼻ab∨~象b イ、ド・モルガンの法則
129(オ) 鼻ab→~象b ウ含意の定義
9(カ) 鼻ab 9&E
129(キ) ~象b エオMPP
129(ク) ~象b&鼻ab オカ&I
12 (ケ) 兎b&鼻ab→~象b&鼻ab 9クCP
12 (コ) ∀x(兎b&鼻xb→~象b&鼻xb) ケUI
12 (サ)∀y∀x(兎y&鼻xy→~象y&鼻xy) コUI
cf.
∀x∀y(Fxy)と、
∀y∀x(Fxy)は、「等しい」。
従って、
(07)により、
(08)
① ∀x∀y(鼻xy&象y⇔ 長y)。然るに、
② ∀x∀y(鼻xy&兎y→~長y)。従って、
③ ∀y∀x(兎y&鼻xy→~象y&鼻xy)。
といふ「推論」、すなはち、
① すべてのxとyについて、xがyの鼻であって、yが象であるならば、そのときに限って、yは長い。 然るに、
② すべてのxとyについて、xがyの鼻であって、yが象であるならば、 yは長くない。 従って、
③ すべてのyとxについて、yが兎であって、xがyの鼻であるならば、yは象ではなく、 xはyの鼻である。
といふ「推論」は「妥当」である。
然るに、
(09)
① すべてのxとyについて、xがyの鼻であって、yが象であるならば、そのときに限って、yは長い。 然るに、
② すべてのxとyについて、xがyの鼻であって、yが象であるならば、 yは長くない。 従って、
③ すべてのyとxについて、yが兎であって、xがyの鼻であるならば、yは象ではなく、 xはyの鼻である。
といふことは、
① 鼻は象が長い。
② 鼻は兎は長くない。
③ 兎の鼻は象の鼻ではない。
といふ、ことである。
従って、
(06)~(09)により、
(10)
① 鼻は象が長い。
といふ「日本語」は、
① ∀x∀y(鼻xy&象y⇔長y)。
といふ「述語論理」に、相当する。
従って、
(05)(10)により、
(11)
① 象の鼻は長い。
② 鼻は象が長い。
といふ「日本語」は、
① ∀x∀y(象x&鼻yx→長y)。
② ∀x∀y(鼻xy&象y⇔長y)。
といふ「述語論理」に、相当する。
令和元年12月30日、毛利太。
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