2019年8月13日火曜日

理事長は私です。⇔ 私以外は理事長ではない。

(01)
① 理事長であるならば私である。
② 理事長であって私でない。といふことはない。
③ 私でなくて理事長である。といふことはない。
④ 私でないならば理事長ではない。
に於いて、「直観」として、
①=②=③=④ である。
(02)
① すべてのxについて、xが理事長であるならば、xは私である。
② あるxが理事長であって、そのxが私でない。といふことはない。
③ あるxが私でなくて、そのxが理事長である。といふことはない。
④ すべてのxについて、xが私でないならば、xは理事長ではない。
に於いて、「直観」として、
①=②=③=④ である。
然るに、
(03)
1 (1) ∀x(理事長x→ 私x) A
1 (〃)すべてのxについて、xが理事長であるならば、xは私である。
1 (2)    理事長a→ 私a  A
 2(3)    理事長a&~私a  A
 2(4)    理事長a      3&E
12(5)          私a  24MPP
 2(6)         ~私a  3&E
12(7)      私a&~私a  56&I
1 (8)  ~(理事長a&~私a) 37RAA
1 (9)∀x~(理事長x&~私x) 1UI
1 (ア)~∃x(理事長x&~私x) 9量化子の関係
1 (〃)あるxが理事長であって、そのxが私でない。といふことはない。
(04)
1 (1)~∃x(理事長x&~私x) A
1 (〃)あるxが理事長であって、そのxが私でない。といふことはない。
1 (2)∀x~(理事長x&~私x) 1量化子の関係
1 (3)  ~(理事長a&~私a) 2UE
1 (4)   ~理事長a∨ 私a  3ド・モルガンの法則
1 (5)    私a∨~理事長a  4交換法則
1 (6)  ~(~私a&理事長a) 5ド・モルガンの法則
1 (7)∀x~(~私x&理事長x) 6UI
1 (8)~∃x(~私x&理事長x) 7量化子の関係
1 (9)あるxが私でなくて、そのxが理事長である。といふことはない。
(05)
1  (1)~∃x(~私x&理事長x)  A
1  (〃)あるxが私でなくて、そのxが理事長である。といふことはない。
1  (2)∀x~(~私x&理事長x)  1量化子の関係
1  (3)  ~(~私a&理事長a)  2UE
 4 (4)    ~私a        A
  5(5)        理事長a   A
 45(6)    ~私a&理事長a   45&I
145(7)  ~(~私a&理事長a)&
         (~私a&理事長a)  36&I
14 (8)       ~理事長a   57RAA
1  (9)   ~私a→~理事長a   48CP
1  (ア)∀x(~私x→~理事長x)  9UI
1  (イ)すべてのxについて、xが私でないならば、xは理事長ではない。
(06)
1   (1)∀x(~私x→~理事長x)  A
1   (〃)すべてのxについて、xが私でないならば、xは理事長ではない。
1   (2)   ~私a→~理事長a   1UE
 3  (3)   ~私a& 理事長a   A
 3  (4)   ~私a         3&E
13  (5)       ~理事長a   24MPP
 3  (6)        理事長a   3&E
13  (7)  ~理事長a&理事長a   56&I
1   (8) ~(~私a& 理事長a)  27RAA
  9 (9)        理事長a   A
   ア(ア)   ~私a         A
  9ア(イ)   ~私a& 理事長a   9ア
1 9ア(ウ) ~(~私a& 理事長a)&
         (~私a& 理事長a)  8イ&I
1 9 (エ)  ~~私a         アウRAA
1 9 (オ)    私a         エDN
1   (カ)   理事長a→私a     9オCP
1   (キ)∀x(理事長x→私x)    カUI
1   (〃)すべてのxについて、xが理事長であるならば、xは私である。
従って、
(03)(04)(05)(06)により、
(07)
① ∀x( 理事長x→ 私x)
②~∃x( 理事長x&~私x)
③~∃x(~私x& 理事長x)
④ ∀x(~私x→~理事長x) 
に於いて、
① ならば、② であり、
② ならば、③ であり、
③ ならば、④ であって、
④ ならば、① である。
従って、
(07)により、
(08)
① ∀x( 理事長x→ 私x)
②~∃x( 理事長x&~私x)
③~∃x(~私x& 理事長x)
④ ∀x(~私x→~理事長x) 
に於いて、
①=②=③=④ である。
従って、
(01)(02)(08)により、
(09)
① 理事長であるならば私である。
② 理事長であって私でない。といふことはない。
③ 私でなくて理事長である。といふことはない。
④ 私でないならば理事長ではない。
に於いて、「直観」として、
①=②=③=④ であって、
尚且つ、「述語論理」としても、
①=②=③=④ である。
然るに、
(10)
① 理事長であるならば私である。
④ 私でないならば理事長ではない
といふことは、
① 理事長は私です。
④ 私以外は理事長ではない
といふ、ことである。
従って、
(09)(10)により、
(11)
理事長は私です。
④ 私以外は理事長ではない
といふ「対偶(Contraposition)」に於いて、
①=④ である。
然るに、
(12)
①「」は、「一人しかゐない。」
従って、
(12)により、
(13)
理事長は私です。
といふのであれば、
理事長は、一人(私)しかゐない。
従って、
(13)により、
(14)
理事長は私です。
といふのであれば、
③ 私以外は理事長ではない
といふことは、固より、「当然」である。
然るに、
(15)
よく知られているように、「私理事長です」は語順を変え、
 理事長は、私です。
と直して初めて主辞賓辞が適用されのである。また、かりに大倉氏が、
 タゴール記念会は、私理事です。
と言ったとすれば、これは主辞「タゴール記念館」を品評するという心持ちの文である。
(三上章、日本語の論理、1963年、40・41頁)
従って、
(14)(15)により、
(16)
① 私理事長です。
理事長は私です。
③ 私以外は理事長ではない
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(17)
① 私理事長です。
といふ「日本語」は、
③ 私以外は理事長ではない。
といふ、「意味」である。
然るに、
(18)
「三上章、日本語の論理、1963年」を読む限り、三上章先生は、
① 私理事長です。
理事長は私です。
に於いて、
①=② である。
といふことには、気付いてゐるものの、
① 私理事長です。
③ 私以外は理事長ではない
に於いて、
①=③ である。
といふことに、気付いてゐない
従って、
(19)
三上章先生は、
① 私理事長です。
③ 私以外は理事長ではない
に於いて、
①=③ である。
といふことを「無視」した上で、
 (a)私は 理事長です。 既知+未知
 (b)私 理事長です。 未知+既知
未知+既知は順序としては逆であるから、(b)はひっくり返して(d)に変えることができる。
 (c)理事長は 私です。 既知+未知
こうして内蔵のハが文面に出てくる。この文は(b)と同値である(三上章、日本語の論理、1963年、108頁改)。
といふ風に、述べてゐる。
令和元年08月13日、毛利太。

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